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「信長の野望 Online 〜争覇の章〜」発表会直後の山中氏/渡辺氏にインタビュー。これからの信Onが目指す方向性とは?
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印刷2007/12/26 20:37

インタビュー

「信長の野望 Online 〜争覇の章〜」発表会直後の山中氏/渡辺氏にインタビュー。これからの信Onが目指す方向性とは?

 2007年12月16日(日),コーエーは恵比寿ガーデンルームにて,オンラインRPG「信長の野望 Online」の最新拡張パック「争覇の章」の発表会を開催した。この発表会の直後,本作の運営プロデューサーである山中肇氏,および開発ディレクターの渡辺知宏氏にインタビューを行ったので,ここではその内容をお伝えする。

 「信長の野望 Online」(以下,信On)は,2003年6月に正式サービスが開始された戦国時代の日本をテーマとしたMMORPGだ。今回発表された「争覇の章」は,2004年12月リリースの「飛龍の章」,2006年12月リリースの「破天の章」に続く三番目の拡張パックとなる。

 本拡張パックの主なフィーチャーは以下のとおり。

・新コンテンツ「九州三国志」と多人数攻略型ダンジョン「高千穂」
・新たな合戦システム「大決戦」
「中級者クエスト」「上級者クエスト」を多数追加
・コレクション要素「戦国絵巻」
・定期的に開かれる対人戦イベント「上覧武術大会」


 これらのほか,プレイヤーインタフェイスのインプルーブメントなど,既存のシステムの改良も多数行われる。インタビューでは,発表会の内容だけでは分からないようなメインの拡張要素の詳細を中心に話を聞いた。なお,発表会の様子や争覇の章の内容などは「こちら」の記事で確認しよう。


運営と開発に分かれた新体制のねらいとは?



4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。今回は現役プレイヤーを招いての発表会でしたが,何名くらいのプレイヤーがいたんでしょうか?

(左から)運営プロデューサー 山中肇氏,開発ディレクター渡辺知宏氏
渡辺知宏氏(以下,渡辺氏):
 おかげさまで千名以上の応募をいただいて,当選メールをお送りしたのが130名程度,今日実際に来場いただいた方が約100名です。

4Gamer:
 こういったかたちで発表会をやってみていかがですか?

山中肇氏(以下,山中氏):
 現役プレイヤーの皆さんの前でしゃべるということをイメージしながらだと,事前に発表の内容/メッセージを作りやすかったです。興味を持たれるであろうことをなるべくお伝えできる内容にしたい,しなきゃいけないという気分が強くなって,その意味では準備はやりやすかったです。それと,プレイヤーの皆さんの前ではごまかしがきかないというのは予測できたので,ズバリ言ってしまう系で進めたつもりです。

4Gamer:
 こうしたイベントに参加しようと考える方には,本作をやり込んでいるプレイヤーが多いでしょうからね。実際パネルディスカッションでは厳しい質問も出ていましたね。渡辺さんがタジタジになっている場面もあったりして(笑)。

渡辺氏:
 ありましたね(笑)。

山中氏:
 分かってはいるのだけれど,どうお話しするのがベストかと迷う設問もありました。コアな質問に非常に細かく答えていくと,それはこの場にはそぐわないものになりそうだというジレンマもありました。

渡辺氏:
 MMORPGに関して細かいところまで突っ込むと,本当の討論会レベルになってしまいそうです。そういう討論会は社内で運営チームと開発チームの間ではよく行っていますが(笑)。

4Gamer:
 ちょうど話が出ましたが,これまでの信Onでは運営チームと開発チームは分かれていませんでしたよね。それが今は別々になっています。コーエーのオンラインゲームはすべてそうですが,なぜそのようにしたのでしょうか?

山中氏:
 これまでは“開発&運営のチーム”と“GMのチーム”という分け方でした。これですと「プレイヤーの要望を聞いて,それを実現する」ということの責任の所在が曖昧になってしまうという傾向がありました。そこでプレイヤーの要望に応えることに関して責任を負う「運営チーム」を作りました。「開発チーム」はコンテンツの作成や実装スケジュールに対して責任を負います。そうやって責任のありかを明確にするために,こういう体制になりました。

4Gamer:
 プレイヤーの意見をよりゲームに反映させやすい環境を作るためにチームを分けたということですね。ということは「運営」といっても単に現場の進行係ではなく,開発に対してかなり積極的な働きかけをするのでしょうか。

山中氏:
 そうです。「ニーズがあるからあの部分の改良は優先順位が高いよ?」とか,「例のアップデートをなるべく早くやってほしい」とか,強く開発に働きかけます。運営チーム独自のオペレーションとしては,イベントを企画したり,キャンペーンの計画を立てたりとかがあります。それと並行して,コンテンツをプレイヤーの望むかたちになるべく近づけていく責任が,運営チームにはあるわけです。

4Gamer:
 では今回の拡張パックの内容を煮詰めていく際にも,運営サイドの意見はかなり取り入れられたんですね。

渡辺氏:
 そうです。

山中氏:
 いままでにいただいていた要望を再整理して,コンテンツにつなげるという形を取りました。

4Gamer:
 先ほどの発表会で,「今後は“こうしてください”と示すのでなく,複数の選択肢を用意する形で改良を行っていく」とおっしゃっていましたね。

山中氏:
 これはバランス調整に関することです。「これがいい」と想定して内容を作っても,実際に実装すると我々の想定通りにいかないケースが意外と少なくないのです。先を読んで完璧なものを作るというのは難しいですね。
 今後は,例えばある職業の「技能」に問題があって解決しようというときに,その技能そのものの調整も行うと共に,別の技能を追加したりして選択肢を増やしていく方向もあるのではないかと思っています。そうすると,いらないものが淘汰されていきます。その結果,自然なバランスができていく……そういう考え方も試していこうということです。

4Gamer:
 「争覇の章」の拡張コンテンツの中にその姿勢が具体的に活かされている部分はありますか?

山中氏:
 今回,装備品のグラフィックスのバリエーションが豊かになる,という拡張ポイントがあります。アイテムの外見に性能を結びつけてしまうと,結局いちばん強いものを装備することになるわけで,見た目が気に入ったアイテムを選択できない,ということになります。今回の拡張からは“性能は同様でも見た目は違うアイテム”というのがたくさん用意されています。選択肢がいろいろある,という拡張になっているはずです。

装備品だけでなく,旗,兜なども個性あるグラフィックスが用意される。画像は発表会でのもの
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「九州三国志」ではゾーンと武将・勢力追加の新しいスタイルを模索



4Gamer:
 では「争覇の章」の個々の要素についてお聞きします。まず「九州三国志」について。これは「ドラマチック戦国物語」という拡張のテーマを具体的に表現したものになるとのことですね。

渡辺氏:
 一般的なプレイヤーがもっとも慣れ親しんでいるRPG,それは「ストーリーを楽しむ」タイプのものです。そこで信Onでもストーリー性の高い戦国コンテンツを用意したいと考えました。他方,現役プレイヤーからの要望が高いのは「新しい武将/勢力の追加」です。これらを組み合わせた新しいコンテンツとしてこの拡張で導入されるのが「九州三国志」になります。

4Gamer:
 プレイヤーは三勢力のどこかに荷担するんですか。

渡辺氏:
 はい。具体的にはクエストを受けていく形で,どんどんストーリーが進んでいきます。クエストをこなしていくことで,勢力の中での自分の立場が上がっていって,さらにいろいろなコンテンツに挑戦できるようになります。

4Gamer:
 これまでどおりの自分の「所属勢力」とは別のレイヤーで,九州の一勢力にも荷担できるんですね。「織田家の家臣でありつつ,いまは島津家の手伝いをしている」といった感じで。

渡辺氏:
 そうです。

4Gamer:
 舞台となるのは九州の有名な戦場や城ということですが,つまり「三河」「信濃」といったこれまでのフィールドゾーンのように,新しく九州のゾーンが追加されるんですか?

渡辺氏:
 フィールドゾーンが追加されるという意味では確かにそうです。ですが,これまでのものとは性質が大きく異なっていて,フィールド自体が攻略コンテンツ,つまりはダンジョンのようになっています。

4Gamer:
 これまでに何度か行われた国や勢力の追加とは違ったものなんでしょうか。

渡辺氏:
 はい,大きく違います。追加されるフィールドは二つの機能を持っています。一つはいままでのフィールドとしての機能。自分がその国に所属している場合はそういう場となります。そしてもう一つは攻略コンテンツとしての機能です。敵対勢力に所属しているプレイヤーにとって,他国のフィールドは攻略の対象である,ということです。

4Gamer:
 フィールドで敵方のプレイヤーと出会った場合は対人戦闘が始まるんでしょうか?

渡辺氏:
 いえ,「九州三国志」はPvPコンテンツではありません。

4Gamer:
 確認させてください。「三国志」という言葉から「三国の争い」がメインテーマとなっていて,プレイヤー達の活躍によって「勝利国」が決まり,その勝利国のプレイヤーが「高千穂」ダンジョンに入場する権利を得る,というものだと思っていたのですが,そうではないんですね?

渡辺氏:
 そうではありません。どの国に属していても,いつかは「高千穂」に入れます。入場を制限するものは各プレイヤーが持っているクエストの進捗状況です。

龍造寺家,鍋島直茂
戦国物語として,彼らとどのような戦いが繰り広げられるのだろう
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4Gamer:
 なるほど。まず「対抗や競争の要素はまったくない」わけですね。だから九州三勢力は合戦も滅亡もしない。そして,九州には「ドラマチックな戦国物語」が感じられるような三つの大きなクエスト群,つまり「大友クエスト群」「龍造寺クエスト群」「島津クエスト群」が用意される。各クエスト群を楽しむには対応した勢力に所属する必要がある。そしてクエストの目標は他勢力のフィールドや(ダンジョンとなっている)城にある。

山中氏:
 そうです。荷担する勢力も変えられるようになっていて,「島津のクエストはだいたい攻略したので次は龍造寺に移ってみよう」ということもできます。

4Gamer:
 やろうと思えば三つの勢力に用意された戦国物語を全部堪能できるわけですね。


信On初のレイドダンジョン「高千穂」



味方と協力し,“天の逆鉾”を目指す
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4Gamer:
 ではあらためて「高千穂」について教えてください。二つの徒党で同時に攻略する必要があるとのことですね。

山中氏:
 はい。いわゆる「レイドダンジョン」です。

渡辺氏:
 基本的には連続したボス戦です。その戦いの中でイベント的に何回もNPCがポップしてくるような戦闘が入ってきます。戦っている間に部下たちをドンドン倒すような戦闘,あるいはメインターゲットとサブターゲットがあるような戦闘などが用意されます。

4Gamer:
 信Onの戦闘はシンボルエンカウント式ですが,7+7=14人が同一の戦闘シーン内で戦うんですか?

渡辺氏:
 戦闘は一徒党単位です。最大14人で途中メンバーを組み替えたり,一時的に徒党を三つにしたりといった工夫をしながら進んでいくことになります。

4Gamer:
 別々に戦うとなると徒党間の連絡・連係が重要になりそうですね。人数を二徒党=14人にした理由を教えてください。

渡辺氏:
 それ以上だと人を集める手間が大きすぎるだろうという判断です。数十人を集めないと攻略できないようなコンテンツは,日本市場には合わないのではないかと思っています。

4Gamer:
 MMORPGのレイドエンカウンターというと,数十人が必要なものもほかのタイトルではありますね。

渡辺氏:
 はい。ですが日本だと,たとえば日常生活で「仲間うちで集まる」という場合でも,飲み会の最大人数といえばそれぐらいだと思うのです。もっと集めて立食パーティを開こう,とかはなかなかできませんよね。

4Gamer:
 分かります。

渡辺氏:
 さらに今回は徒党同士のマッチメイキングシステムを用意します。ですので1徒党作れれば高千穂へのエントリーは可能です。徒党単位で登録してもらえれば,ほかの徒党と自動的に組み合わされて,高千穂に入ります。

発表会で流れた風神/雷神の協力攻撃ムービーより。二つの徒党に別れ,この攻撃を未然に防がなければ大損害を受けそうだ
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短時間で盛り上がれる,合戦の新しい形「大決戦」



4Gamer:
 続いて「大決戦」についてですが,すでに合戦があるところに重ねて大決戦を入れる狙いを教えてください。

渡辺氏:
 現状の合戦には,まず「時間がかかりすぎる」という問題がありました。今のMMORPGに求められているのは,短時間で盛り上がれるコンテンツです。そういったコンテンツとして「大決戦」を作りました。従来の合戦にバッティングしない形で実装します。

4Gamer:
 現在の合戦は,一度起こると1日に24時間戦場が開いていて,それが一週間も続いてと,たしかにカジュアルとはいいづらいコンテンツになっていますね。

山中氏:
 合戦のシステムを変えてほしいというプレイヤーからの声は少なくないのです。ですがすでに出来上がっている現在の合戦を大きく変えるのは危険です。なぜなら合戦は,国/勢力の滅亡に関わるものだからです。なのでまったく新しい遊び方を一つ追加するというかたちにしました。

4Gamer:
 いまあるものに何かするのではなく,新しい選択肢を追加するというのは,さきほど伺ったこととつながりますね。

山中氏:
 従来の合戦と大決戦の棲み分けについては今後もっと洗練されていくでしょう。

渡辺氏:
 大決戦の結果は最大国力に影響します。大合戦で負けてしまうと,合戦でがんばっても国力が本当の最大値まで回復しないということになって,少し滅亡しやすくなります。

4Gamer:
 どちらの戦いの結果も大事ですね。

渡辺氏:
 大決戦ならではの要素として,NPCの武将が自律的に戦場を移動することが挙げられます。つまり,大決戦は対人戦コンテンツですが,実は人がいなくても戦況が変化するのです。NPC同士が自動的にぶつかって,自動で勝敗がついたりということも起きます。

4Gamer:
 従来の合戦は武将は決まった場所にいましたが,大決戦ではいつ,どんな大物とあたるか予想できないということですね。

山中氏:
 これまでにあった「とりつき」みたいなことはなくなります。いまの合戦では敵陣に突っ込んでいって,余計なNPCを無視して本命の武将だけを倒すといったことができる仕様になっています。

信長の野望 Online

渡辺氏:
 大決戦では,そのあたりのシステムは一新します。「戦意」というパラメータを設定して,周囲の武将の戦意を下げないと,中心にいる武将を倒せないというしくみになります。

4Gamer:
 コアタイムに「ヨーイドン!」ではじまって数時間で決着,ということであれば,かなり参加しやすそうです。

渡辺氏:
 気軽に楽しんでいただけると思います。

4Gamer:
 現状の合戦はエンドゲームコンテンツですが,大決戦はどうなりますか?

渡辺氏:
 ある程度のレベルは必要ですが,先陣武将のレベルをある程度下げてあったりするので,中級者にも活躍の場はあるでしょう。

4Gamer:
 レベルが低いうちでも参加できますか? 例えば,レベル10代とかだときついでしょうか。

渡辺氏:
 基本的には中級者以上のプレイヤー向けのコンテンツになります。これは「中級者クエスト」ともからむのですが,そもそも「争覇の章」の導入後はキャラクターの成長速度が飛躍的にあがることになります。

山中氏:
 そのためレベルの低いキャラクターはいまよりも少なくなると思います。それよりも新コンテンツを使って素早くレベルアップしてもらい,大決戦やダンジョンなど,信Onのもっとも面白いところをすぐに楽しんでもらおうというコンセプトです。


「中級者クエスト」でキャラクターの成長速度は飛躍的に上昇



4Gamer:
 では,その「中級者クエスト」についてもお聞かせください。


渡辺氏:
 これまでにあった「新参者(初心者)クエスト」のあとに来る,それを引き継ぐコンテンツです。これによって成長がかなり加速され,退屈を感じる暇もなくドンドンレベルアップできます。

4Gamer:
 新参者ゾーンでの成長はこれまででも十分に早いものでしたが,そこから出て,通常の信Onのプレイゾーンに合流すると,だいぶ成長速度は下がりました。その感覚がなくなるということですか?

渡辺氏:
 そうです。そのままの成長曲線でさらに上のレベルまでぐんぐん成長できます。

4Gamer:
 新参者ゾーンのコンテンツは,いくつかを除いては基本的にソロで攻略可能なものでしたが,中級者クエストはどうですか?

渡辺氏:
 基本ソロで行けます。ポイントポイントでダンジョン攻略などが入ってきますが,それについては徒党が必要です。

4Gamer:
 中級者クエストをソロでこなしていくことで,いくつまでレベルアップできるのですか?

渡辺氏:
 レベル40後半までレベルアップできます。

4Gamer:
 現在のキャップは60で,50近くまでは手早く成長できるようになるということですね。ソロプレイが中心の人が毎日少しずつやっていくだけでも40後半まですぐにいけますか?

渡辺氏:
 可能です。

4Gamer:
 さらにそのうえ,「上級者クエスト」というものも追加されると聞きましたが,これはどういうものでしょう。

渡辺氏:
 これまでレベルが高いキャラクターのプレイは,難度の高いダンジョンに挑むという遊び方がメインとなっていて,上級者向けのクエストというものは,実はほとんどありませんでした。そこで争覇の章では,上級者向けの新コンテンツとして,ストーリーに導かれて進んでいく大がかりなクエストを用意します。

4Gamer:
 新参者クエストは専用の新参者の街とゾーンがありました。中級者,上級者クエストはどのように追加されるのですか?

渡辺氏:
 従来のフィールドや街に追加されます。いままであったエリアに,新しいクエストがたくさん追加されるイメージです。

4Gamer:
 上級者クエストでは進行具合に合わせて成長する武器がもらえるとの話ですね。

渡辺氏:
 はい。性能が上がるだけではなく,見た目も変わっていくところがポイントです。

4Gamer:
 上級者クエストもソロプレイで攻略可能ですか。

渡辺氏:
 そこは新参者や中級者クエストとはやや異なります。上級者クエストは基本的にソロで進められますが,要所要所で徒党が必要です。まず,初心者&中級者クエストでキャラクターを50近くまで手早く育てたら,そこからは徒党を組む面白さを味わってもらい,それをキッカケにコミュニティに参加してほしいと思っています。やはりMMORPGですので,みんなでプレイした方が楽しいですよね。

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新参者ゾーンを抜けてから上級者までの育成がスムースに
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上級者にも新しいクエスト,戦国物語が用意されている


コレクションの楽しみを味わえるミニゲームのような新要素「戦国絵巻」



戦国日本を旅しよう
信長の野望 Online
4Gamer:
 続いて「戦国絵巻」について教えてください。

渡辺氏:
 「戦国絵巻」は一人でも楽しめるカジュアルなコンテンツです。各地の名所や伝承の記録を集めることで,思い出のアルバムのようなものが出来上がっていきます。各地を旅していろいろなものを集めるという,コレクションの面白さです。

4Gamer:
 「大航海時代 Online」でいう,「発見物」に近いものでしょうか。

渡辺氏:
 イメージ的にはそうです。コレクション対象物はかなりたくさん用意しますので,コンプリートするのはなかなか大変だと思います。

4Gamer:
 やりがいがありそうですね。

山中氏:
 ミニゲームを入れて欲しいという要望は以前から多くいただいてます。この「戦国絵巻」にはそれに応えるものとしての意味合いもあります。

4Gamer:
 記録されていくのは名所や伝承,武将などですね。

山中氏:
 ゲーム本編との関わりでいえば,ボスを倒した記録もどんどん残っていきます。これまではあとからそういったことを確認する機能がなく,「どのボスはもう倒した」みたいな履歴は自分で覚えておくしかありませんでした。依頼もクリアするとリストからも消えてしまい,ログのようなものは残りませんでした。今後はそういった出来事を振り返ったり確認したりするのが楽になります。

4Gamer:
 コンプリートに対しては報酬もあるんですか? 例えば「日本三景」コンプリートとか,「大仏」コンプリートとか。

渡辺氏:
 あります。小さなまとまりごとになにか良いことが起こるようになっています。ご褒美は基本的には自分の武家屋敷を飾れる家具です。精巧なミニチェアセットなどがあります。記念品としての意味合いが強いもので,観光みやげの提灯とかペナントに近いでしょうか(笑)。

山中氏:
 “隠しコレクション”みたいなものもあります。これとこれを揃えると実は……といった。

4Gamer:
 ほかのプレイヤーがその「戦国絵巻」の状況を見ることができるとの予定ですが。

山中氏:
 プレイヤーの立場に立ってみれば,がんばって揃えたものはやはり自慢したいところでしょうし,やる気にもつながるのではないでしょうか。

渡辺氏:
 コミュニケーションのネタとしての意味も強いと思っています。そのため,ほかの人の絵巻は簡単に見ることができるようにします。

4Gamer:
 お互いのコレクションを見せ合って楽しめそうですね。

倒した武将の確認だけでなく,人物情報を眺めるのも楽しそうだ
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「上覧武術大会」ではシステムが対人戦大会を仕切ってくれる



4Gamer:
 では,「上覧武術大会」について教えてください。

山中氏:
 「上覧武術大会」ですが,まず「対人戦の大会を開きたい」というプレイヤーの皆さんからの要望が少なくない,という状況がありました。

渡辺氏:
 今はプレイヤーの皆さんが道場を使って独自に大会を開いたりされていますが,そういう仕組みをシステム側から提供したいと思いました。対人戦のためのワールド共通のロビーを作って,自動でマッチメイキングし,優勝者もシステムが決めてくれるうえに,賞品のアイテムもシステムが出す,というものです。

4Gamer:
 大会へのエントリーは個人で行えるんでしょうか。それとも徒党を組む必要がありますか?

渡辺氏:
 そのときのルールによって,個人でエントリーできるものもあれば,徒党で参加するものもできると思います。どちらにしても組み合わせなど含めて多くのことをシステムが自動でやってくれますので,手軽に楽しめるものになります。

4Gamer:
 日々の戦った結果が積み上がっていって,1か月ごとに優勝者が決まっていくとのことですね。そして賞品としては「天下一品」のアイテムが用意されると。「天下一品」という属性のアイテムはこれまでもゲーム内にありましたね。

山中氏:
 それが今後は武術大会の賞品の名称に変わります。これまでの天下一品には,我々の狙い通りにうまく機能していないところがありました。そこで,これに関しては完全に新仕様に入れ替える形です。性能が陳腐化していたりもするので,そこも全部見直し,賞品として魅力的な物にします。

4Gamer:
 天下一品は,それそのものが次の大会の賞品になるんですか。

山中氏:
 そうです。それがチャンピオンベルトのような感じです。

全ワールドでの武術大会が実現。天下一品は誰の手に?
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強力な「奥義」と空きスロットを活かす「左手装備」が追加



4Gamer:
 これら以外にも新要素が結構あるようですね。まず「奥義」ですが。

渡辺氏:
 「奥義」は一定時間間隔で使えるようになる技能なのですが,かなり強力なものになっています。強い敵と戦うときに役立つでしょう。ただしなにぶん強力なので対人戦で使えるようにすると奥義合戦になってしまうでしょうから,対人戦では使えない仕様になっています。

4Gamer:
 「奥義回復待ちです!」みたいな。

渡辺氏:
 「奥義まだ残ってる人募集」みたいなことにもなりそうですから,それは避けるべきですね。

どのような奥義が用意されているのか,今から楽しみだ
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4Gamer:
 そして「左手装備」。これまで左手に装備ができなかった職業が,なにか装備できるようになると聞きました。

渡辺氏:
 みんなが二刀流になれるといったものではなく,例えばお守りのようなものなど,職業にあった左手用アイテムが追加されて装備可能になります。今まで無駄に空いていたスロットが有効に使えるようになります。

4Gamer:
 UIも改良されると聞いたとき,「きっと状態表示が改良されるんだ」と思ったのですが,いかがでしょう?

渡辺氏:
 そのとおりです。中心となるのは状態変化の表示の改良です。HP表示の下に並ぶマークなどです。

山中氏:
 現状ですとアイコンの種類が少なく,一つのマークにいろんな意味があって分かりづらくなっています。そこをちゃんと細分化したマーカーを作って理解しやすくします。

渡辺氏:
 マークだけでなく文字で詳細まで確認できるようにする予定です。

4Gamer:
 伺おうと思っていたのですが,「@モバイル」が始まりましたよね。大航海時代 Onlineのほうでは「@Web」がベータ版で始まりましたが,これは信長のほうでも「@Web」が始まるものと思っていいんでしょうか?

渡辺氏:
 はい。

4Gamer:
 おお,即答ですね。

渡辺氏:
 はい(笑)。あのシステムは大航海時代 Onlineだけのものではなく,開発はコーエー全体として行っており,我々も関わっているんです。

4Gamer:
 では遠くない将来に何か発表がありそうですね。

数多くの追加要素がある争覇の章。これは発表会の記事でも紹介した,新しく追加される顔や衣装だ
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「争覇の章」では信Onの“古くなってしまった部分”に大きく手を入れていく!



4Gamer:
 リリース時期が2008年3月と発表されましたが,開発の進捗状況はいかがですか?

渡辺氏:
 現在は“詰めの段階”です。

4Gamer:
 リリースの時点で拡張要素はすべてきれいにそろっている予定なのでしょうか。

渡辺氏:
 はい,それはもちろんそうなります。信Onの場合は毎回聞かれてしまいますが(笑)。

山中氏:
 上覧武術大会だけ,意図的に実装直後には行わないというのはあります。これだけは拡張リリース後,少し時間がたってから第一回大会を行う計画になっています。

渡辺氏:
 今回,対人戦コンテンツが大決戦と上覧武術大会と二つありますので,まずは大決戦をみなさんに体験していただく予定です。そのあとで大々的に上覧の第一回大会を行います。

山中氏:
 第一回はなるべく大きなイベントにしたいと思っています。

4Gamer:
 ここまで説明いただいて思ったのですが,MMORPGの拡張パックというと,大抵既存のゲーム世界を文字通りそのまま“拡張”する形でゾーンや職業,種族の追加,レベルキャップ上昇などが行われますが,信Onの場合,今回の「争覇」も,それ以前もそうですが,単なる“ゾーン拡張”はないですよね。レベルキャップについても慎重です。そのあたりの方向性についてお聞かせください。

渡辺氏:
 確かにこれまでのMMORPGの拡張パックの定番要素といえば,ゾーン追加やレベル上限の上昇です。ですがそういったものは,時代に合わせて変わっていかなければいけないと考えています。世の中にはいろいろなMMORPGがあって,それぞれに進化を遂げていて,さらに新しいものも出てきて……という中で,旧来の「ゾーン追加」「キャップ上昇」というだけの拡張では,面白いものにはならないと思います。

4Gamer:
 どんどん拡張されていくことはMMORPGの魅力の一つですが,単にいまあるもののボリュームを増すだけではダメであると。

渡辺氏:
 信Onはもう何年も運営を続けてきています。その間にトレンドも変化しているので,信Onにも少しずつ今の時代にフィットしていないものになってきている部分があると思います。そこは時代にあった進化を遂げなければいけません。そのためにはシステムを変えていくことにも積極的に取り組みます。そして既存プレイヤーにも新規プレイヤーにも,最新のMMORPG体験を提供したいと考えています。

4Gamer:
 今の状況を見つつ振り返れば,昔のMMORPGには忍耐力を要求するものが多かったですよね。

渡辺氏:
 そうですね。そして今までの信Onにもそういう部分がありました。そこを今回は大きく変えていきます。オンラインゲームのカジュアル化が進行するとともに,いままでゲームをやっていなかったまったく新しいお客様が増えています。そういった新しいプレイヤーの皆さんにMMORPGの入門用として遊んでもらっても十分楽しめるような形にしていこうと思っています。

山中氏:
 先ほどお話したように,成長曲線に手を入れるので,成長速度はかなり速くなります。「まずは労せずにレベル50になってもらって,そこから信Onのいちばんオイシイところに案内します」という方向性です。

4Gamer:
 ありがとうございました。では最後に,読者にメッセージをお願いします。

渡辺氏:
 多くのプレイヤーの方達に遊んでいただいて,本当に感謝しています。プレイヤーの方からの意見や要望に鍛えられたおかげで,今の信Onの開発チームがあると思っています。その力を発揮して,今「争覇の章」をお届けする時期だと考えています。これからの信Onは,MMORPGの先駆けとして築き上げてきたものを活かしつつ,さらなる上を目指して進化していきます。どうぞこれからもよろしくお願いします。

山中氏:
 これはデータ一つをとってみてもそうなのですが,信Onのプレイヤーの皆さんの中には,長く続けてくださる人が多いのです。そしてそういった方々を核として,その周りに新しい人がやってきてコミュニティができあがっている。そんな風に長く楽しんでいただいている人達に,いつまでも楽しんでいただきたいと思っています。ご期待に応えられるようにがんばっていきます。

渡辺氏:
 信Onはまだまだこれからです。「まだやってるの?」って思っている方も中にはいると思います。ええ,信Onは現役のMMORPGです。ナンバーワンのMMORPGを目指して,まだまだやり続けますよ!



 MMORPGの運営は遊んでくれるプレイヤーがいなくては成り立たない。だから運営サイドがプレイヤーの要望に耳を傾け,それを実現しようと努力することは“当然”のことだ。だがその当然のことをどの程度の熱心さで行うかについては,タイトルや運営元ごとに差があっておかしくない。運営と開発を別々のチームにするといった姿勢などを見るに,信Onの運営・開発チームはその熱心さのレベルを,以前よりも何段階か上にシフトさせているようだ。今回のインタビューで分かった「争覇の章」の持つ拡張の方向性からも,そのことはうかがえる。

 インタビュー内でも触れられているとおり,「争覇の章」の持つ拡張の方向性は「よりライトに,よりカジュアルに」という時代の流れに沿ったものだ。リリースの時点では確かに面白かった“じっくり育つキャラクター”や“一か所にとどまっての狩り”などは,もう時代遅れとなりつつある。「争覇の章」が狙うのは,そういった旧態からの脱却であり,その導入によるプレイ感覚の変化は,これまでどおりの“拡張”ではなく“刷新”に近いものになりそうだ。

 より一層“ソロフレンドリー”になる信Onは,初めてMMORPGに触れる入門者プレイヤーや,あまりオンラインゲームに時間を割けないという社会人プレイヤーにとって,遊びやすいものになりそうだ。また,すでに何年も運営を続けているだけあってコンテンツの厚さについては,ほかのたいがいの和製MMORPGを寄せ付けないものがある。万人に向けておすすめできるMMORPGというのはあまり多くない。「争覇の章」が実装される信Onは,そんな数少ないMMORPGの中の一つとなりそうである。

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  • 関連タイトル:

    信長の野望 Online

  • 関連タイトル:

    信長の野望 Online 〜争覇の章〜

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