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連休にアジアンエンターテイメントに触れよう! 武侠ゲームを遊ぶ前に知っておきたい10のコト
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印刷2008/05/02 22:02

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連休にアジアンエンターテイメントに触れよう! 武侠ゲームを遊ぶ前に知っておきたい10のコト

新・天上碑
「Feats of Arms」
 2001年から2002年にかけて,「リネージュ」「ラグナロクオンライン」「天上碑」(現,新・天上碑)といった韓国産MMORPGが日本へ輸入され,それぞれ一定の成功を収めた。それに続くような形でさまざまなオンラインゲームが次々と日本へ進出し,韓国産だけでなく,台湾,中国のゲームも日本でサービスが始まっている。日本で開発されたオンラインゲームのほうが珍しいくらいなのは否定しようもなく,4Gamerの記事見出しで「国産MMORPG」などと書かれてしまうほどだ。

 数多くのオンラインゲームが東アジア各国/各地域から輸入されるようになったのに比例して,誌面への登場回数が増えてきたのが「武侠」という言葉で,我々も「武侠MMORPG」とキャッチにいれることが少なくない。
 武侠とは,簡単に説明すると,武術や任侠をテーマにした娯楽ジャンルの一つで,中国だけでなく,韓国,台湾,東南アジアで,小説,ゲーム,映像作品,漫画などが世に溢れ,一過性のブームではなく大衆文化として根付いている。
 1990年代から日本でも小説が翻訳され始め,それに引き続いて映像作品やゲームも発売されるようになった。とはいえ,まだまだ一般に認知されたジャンルとはいえない。ゲームの画面写真やイラストなど見て,なんとなくイメージはつかんでいるかもしれないが,「いま一つ分からない」という人が,少なくないのではないだろうか。

新・天上碑
 武侠を扱ったゲームは,武侠の予備知識を持っている人を対象に作られていることが多いため,武侠に馴染みのない人には,分からない事柄が多い。なんとなく興味を持って遊んだ人の中には,頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになった人もいるだろう。
 というわけで今回は,武侠ゲームを楽しむうえで最低限押さえておきたい用語/設定を紹介する。もちろん,細かい部分はゲームによって異なるが,「いったい何を表現しているシステムなのか分からない!」といったことが,ちょっとは減らせるハズだ。普段よりも余暇に時間が割ける連休を機に,武侠の知識を深めてほしい。

「新・天上碑」は,おそらく日本で最初に始まった武侠MMORPGだろう。システム的に武侠らしさはあまり表現されていないが,街並みやキャラクターの衣装/装備品,スキル名などはそれっぽい。古いゲームなだけにスペックがあまり高くないPCでもストレスなく動く
新・天上碑 新・天上碑


これだけ知っておけば,もっと武侠モノを楽しめる(かもしれない)10のコト


新・天上碑
「九龍争覇」
 ファンタジー世界を舞台にしたゲームで,魔法の存在や,ゴブリンは賢くないといった設定にいちいち説明がないように,武侠ゲームでも独特なルールや設定に関して,細かい説明はない。それらを知っていることが前提に作られているので仕方ないが,武侠の素養がない人にとっては分からないことが多すぎる。小説や映像作品であれば,多少頭に疑問が浮かんだままでも,とりあえずストーリーは勝手に進むのでまだいいが,ゲームはプレイヤーが主体になるので,つらく感じてしまう可能性が高い。そんなことが減るように,ここでは,武侠世界独特の設定/用語を紹介する。


・其ノ壱 内功(ないこう),内力(ないりょく)
 呼吸方法などを鍛えて,体内の気を生み出す方法を内功といい,生み出された気を内力と呼ぶ。ものすごく噛み砕いて説明すると,内力が多い人は,大きい“カメハ○波”を作れ,撃てる回数も多い。また,傷の回復などにも使える。ゲームでは内力が,いわゆるマジックパワーのように扱われていることが多く,技を使うと消費する。
 ちなみに,武侠小説の中では,内力は万能に描かれることが多く,「いったいそれはどうやったんだ?」ということは,たいてい内力の一言で片付けられる。たとえば,内力を込めて手裏剣を投げれば自由自在に軌道を操れ,声だけで敵を倒せるといった具合だ。映画「カンフーハッスル」に出てくる大家の奥さんは大声が必殺技になっていたが,あれも武侠好きから見ると,「凄い内力だ」となる。

 
新・天上碑
武侠の映像作品では内傷の治療時にあぐらを組む。写真は「龍虎の里」での休憩シーン
・其ノ弐 内傷(ないしょう)
 内力を駆使した技によって負った体内の傷のこと。香港のカンフー映画などで,胸への一撃だけで,口からすごい勢いで血を吹き出しているシーンがあるが,あれは内傷を負ったということを表現しているのだ。内臓に傷を負っているので,外傷はなくても死にいたることがある。ちなみに,MMORPG「龍虎の里」では,内傷を負うと,内力の上限が減り専用のアイテムを使わないと回復できない。


・其ノ参 軽功(けいこう)
 人並み外れた身のこなしを体得できる技。軽功が優れた人は水の上を疾走したり,木々の枝から枝へ飛び移ったりできる。飛んでいるように見える場合もあるが,あくまでも“跳んでいる”という設定だ。ゲームでは単に敏捷性として扱われることが多いが,一定レベルに達すると移動速度が速くなる技を覚えるものもある。ちなみに,映像作品では,ワイヤーで吊ってかなり重力を無視した動きをしており,武侠の素養がない日本人にはアクションものの演出として邪道扱いされることが多い。だが,軽功に優れているのは達人の証なので,むしろ吊って跳ばしてなんぼの世界である。跳べない人はただの人なのだ。
半人半魔の悪鬼“十二天魔”を倒すために戦うMMORPG「英雄」。武侠小説作家が作成したという,ストーリー性の高いクエストが特徴だ。また,“正派”と“邪派”の陣営に分かれてプレイヤー同士で対人戦を行う「斥派」システムや,専用マップで大規模対人戦を行う「正邪戦」など,PvP/RvR要素もある
新・天上碑 新・天上碑

・其ノ四 点穴(てんけつ)
 体にあるツボ(穴道)を突いて気の流れを止める技。突かれたツボによっては特定の身体機能が奪われ,身動きが取れなくなる。まあ,「北斗の拳」に出てくる“秘孔”みたいなものだ。使い方によっては,特定箇所の血流を止めることもできるので,体内に毒が入ったときなどに,その循環を防ぐために点穴することもある。一部のゲームに相手の動きを封じる技があり,それは点穴を表現したもののようだ。カンフー映画でも,鎖骨周辺を指先でちょっと触られただけで,動けなくされてしまうシーンがよく出てくるが,あれは点穴を表している。次にそういう場面を映画で見かけたら,「どーして動けないの?」ではなく,「ああ,点穴されたんだ」と思ってほしい。


・其ノ五 暗器(あんき)
 隠し持った武器の総称。針や手裏剣など小型の飛び道具で,ほとんどの場合,毒が塗ってある。当然,相手の不意をついて使うことになるのだが,ゲームでは武器の一つとして登場することが多い。たとえが昔の「少年ジャンプ」に偏っているが,「魁!!男塾」の飛燕が使っていた鶴嘴千本は典型的な暗器だ。なお,MMORPG「Feats of Arms」では,プレイヤーキャラクターが使用できる種類の一つとして暗器があり,その武器専用のスキルも用意されている。達人になると暗器と点穴を組み合わせることが多々あり,小石などで相手の穴道を突き,身動きを取れなくしてしまう。


・其ノ六 江湖(こうこ),武林(ぶりん)
 江湖は,中国で最も長い川である長江の「江」と,もっとも大きな湖,洞庭湖の「湖」を合わせて作られた言葉で,世間を指す。武侠では,武術の達人,秘密結社,盗賊,カルト教団などが所属する,独自の掟や慣習がある別世界という設定だ。また,武林もほぼ同義。ちなみに,漫画を原作とするMMORPG「熱血江湖」などが有名な用例だろう。


・其ノ七 門派
 武侠ものは,武術門派がいくつも登場する。少林寺は実在するが,登場する多くの門派は想像の産物なので,小説やゲームなど,登場する作品によって細かい特徴は異なる。だが,少林派(少林寺)や武当(武當)派といった門派は多くの作品に登場し,名門として扱われる。善玉と悪玉に分けられるときは,善玉になることが多いのだ。どの門派にもたいてい門外不出の技があり,門派に所属している人のみが習得できる。


・其ノ八 丐幇(かいほう)
新・天上碑
「九龍争覇」
 いわゆるホームレスの人々が集まって組織化したもの。江湖のいたるところに構成員がおり,組織の中心にはありとあらゆる情報が集まるという。独自の武術もあり,武侠世界における一大勢力だ。また,武侠小説家,金庸氏の作品では,丐幇構成員は地位が上がるほど背負っている袋の数が多くなるという設定になっており,これにならう作品も少なくない。ちなみに,MMORPG「九龍争覇」では,丐幇にプレイヤーキャラクターが所属できる。

ロックワークスが運営中のMMORPG「九龍争覇」。建物や街で暮らすNPCの服装などからも武侠らしさが伝わってくる。武器も近接武器しか登場せず,魔法っぽい演出はない。丐幇(かいほう),少林寺(しょうりんじ),武當(ぶとう),秘宮(ひきゅう),緑林盟(りょくりんめい),魔教(まきょう)の六門派が白道と黒道に分かれ,争いを繰り広げている
新・天上碑 新・天上碑

・其ノ九 ヒョウ(※金編に票)局,緑林(りょくりん)
 ヒョウ局は用心棒稼業で,お金持ちに荷物の輸送や,移動時の護衛などを頼まれる。一方,緑林は盗賊団のこと。なので,ヒョウ局が護送中の荷物を緑林が襲撃するというシチュエーションは,武侠モノの定番だ。ちなみに,起源はよく分からないが,誰かが強盗などをした場合,周りでそれを見ていた人も分け前にありつけるという不思議な掟がある。


・其ノ十 関係による呼び方の変化
 武侠世界では,登場人物の立場や地位によって相手の呼び方が変わる。たとえば,お互い名前を呼び合う関係にあったとしても,同じ師匠の下に弟子入りした場合は,先に入門したほうが兄(姉)弟子となり,あとから入ったものは弟(妹)弟子となる。弟弟子が兄弟子を呼ぶ場合は,師兄/師姐となり,その逆は師弟/師妹だ。
 また師匠が男性の場合は師父,女性の場合は師母と呼ぶ。そして,師匠の兄弟子は師伯で,弟弟子は師叔となる。会話中などは名前を呼ばずに「師弟!」などということも多々あるため,登場人物が増えてくると混乱のもとになる。
NETTSが運営している「Feats of Arms」は,韓国の人気武侠小説「墨香」の世界観をベースにしたMMORPGだ。本作では,内功が木,水,土,金,水といった属性に分かれており,自分の生命力を回復させたり,相手にダメージを与えたりできる魔法のような設定になっている
新・天上碑 新・天上碑

もっと武侠を知るために! まずはゲーム以外で世界観をつかもう


 あくまでも個人的にだが,武侠デビューはゲームではなく,小説や映像作品ですることをお勧めする。もちろんいきなりゲームを遊んでもらっても問題はないが,世界観を理解するメディアとしてはゲームは向かないだろう。とくに,いま日本で遊べる武侠ゲームは海外産であり,武侠の下地がある人向けに作られているためだ。というわけで,ここでは武侠の入門編的な映画,テレビドラマ,小説を一つずつ紹介する。
 
・グリーン・デスティニー(映画)
新・天上碑
商品名:「グリーン・デスティニー」
価格:3990円(税込)
発売/販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
 アジアで初めてアカデミー賞監督賞を受賞したアン・リー監督の映画で,グリーン・デスティニーもアカデミー賞外国映画賞を受賞した。今回紹介した10要素のほとんどが盛り込まれているうえに,120分にまとまっているので,入門編としては最適だろう。
 王度廬の武侠小説「臥虎蔵龍」が原作だが,もとが全四巻の小説なだけにかなり大胆にアレンジが加えられている。剣の達人として知られた武当派の李慕白(リー・ムーバイ)は,争いが絶えない江湖の世界から身を退くことを決め,名剣と名高い「青冥剣」(グリーン・デスティニー)を寄贈することにする。そこで,ヒョウ局を運営している妹弟子の兪秀蓮に青冥剣の輸送を頼むのだが,輸送先である北京に着いた夜に剣が盗まれてしまう。太古の力に満ちた秘剣である青冥剣をめぐり,4人の男女の運命が複雑に絡み合う……。といったストーリーが展開するのだが,戦闘シーンではワイヤーアクションで軽功を表現し,竹林では竹の葉の上を跳び移りながら戦う。この作品を見てグッとくるものがあった人は,武侠モノにのめり込む可能性が高い。



新・天上碑
商品名:「大旗英雄伝」DVD-BOX1
価格:1万6800円(税込)
発売/販売:マクザム
・大旗英雄伝 (テレビドラマ)
 中国で2006年に放送されたテレビドラマで全41話。原作は,武侠御三家の一人である古龍氏の同名小説だが完結していない。古龍氏自身,1985年に他界しているので,ドラマの結末はドラマ制作スタッフによる完全オリジナルだ。

 明の時代に武林の盟主として名を轟かせていた門派「鉄血大旗門」は,支配下に置いていた寒楓堡,天武ヒョウ局,落日牧場,盛家荘園,霹靂堂で結成された五福連盟に突然襲われてしまう。鉄血大旗門門下の多くは殺されてしまい,生き残った弟子達は命からがら塞外(万里の長城以北)へと逃れ,その地で暮らしながら復讐の機会を窺っていた。両陣営の血みどろの争いが展開する。

 中国の武侠モノドラマはほかにもあるが,どれもすごいところで1話が終わるという特徴がある。いわゆる“クリフハンガー”(わざと中途半端な部分で話を切り,続きが気になるようにする作劇手法)を狙ったわけではなく,完全なぶった切り状態だ。全体の物語だけでなく,1話の中でも起承転結を持たせるのが,日本ドラマの常識だが,そんなものもない。なんの盛り上がりもなく終わる回があったかと思えば,異様な速さで展開するときもある。このあたりの独特なリズム感は好き嫌いが分かれるところだろう。細かい突っ込みは入れずに,大陸的な大きな心で見ることをお勧めする。


・碧血剣(小説)全3巻
新・天上碑
著者:金庸
訳者:小島 早依
監修:岡崎 由美
版元:徳間書店
 史実と虚構を融合させるスタイルを確立した武侠小説家,金庸氏の2番目の小説。典型的な冒険活劇で,話の進行に合わせて主人公はメキメキと成長していく。話の展開もテンポが良く,だれることなくエンディングを迎える。中国を舞台にしている小説である以上仕方のないことだが,漢字の名前と地名がやたらと多いが,それさえ気にしなければ,非常に読みやすい。

 舞台は17世紀前半の中国,無実の罪で処刑された袁崇煥の息子である袁承志は,華山派に弟子入りし武術を学ぶ。父親の仇を討つために旅立つことを決意するが,伝説の侠客,金蛇郎君の遺骸と謎の地図を偶然見つけてしまい,謎の事件へと巻き込まれていく。

 主人公の父親である袁崇煥,清の第二代皇帝ホンタイジなど,実在した人物も多く登場し,史実をバックグラウンドに持ったストーリーが展開する。金庸氏の作品全体に共通する特徴だが,格闘シーンの描写が非常に細かく,腕,肩,腰がどのように動き,どうやって技を繰り出したかがイメージしやすい(まあ,存在しない技ではあるが)。話の筋もストレートで分かりやすく,初めて武侠小説を読むには向いているだろう。


新・天上碑
金庸氏の小説をもとにしたゲームもあり,オーバーランドよりシングルRPG「笑傲江湖」が発売されている
 日本は漢字が通じる国なだけに,的確な訳語がつけられず,中国で使われている言葉が,そのままゲームに登場してしまう。これも武侠ものが理解しづらい要因の一つだろう。そして,ゲームの公式サイトでも,なにを表しているのか説明されていないことが多い。すでに武侠MMORPGなどで遊んでいる人もいるだろうが,本稿や小説,映像作品などで武侠に関する知識を深めれば,違った楽しさを発見できるかもしれない。
「笑傲江湖」
新・天上碑 新・天上碑
  • 関連タイトル:

    新・天上碑

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    九龍争覇

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    英雄

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    クレストオブジェイド

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    笑傲江湖(しょうごうこうこ)

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