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VivendiがUbisoft Entertainmentの保有全株式を売却。繰り広げられてきた買収劇は,Ubisoft Entertainmentの防衛で終結
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2015年10月26日に掲載した連載記事,「Vivendiが仕掛けたUbisoft買収の動き」で詳しく説明したように,VivendiはこれまでUbisoft Entertainmentの経営権掌握を狙って,露骨な株式取得を続けてきた。このことは,2015年にUbisoft Enetrtainmentの創業者で,30年以上にわたって同社を率いてきたイヴ・ギルモ(Yves Guillemot)氏が従業員や一般株主に警告を発したことで表面化したが,続く2016年6月には,傘下のモバイルゲームメーカーGameloftがVivendiに買収されるということも起きている。
しかし,2018年以降Vivendiは,Ubisoft Entertainmentの防衛を前に撤退を始め,今回の売却分を合わせて,これまで20億ユーロにもおよぶ株式を売却していた。Vivendiは,その過程で得られた売買差益の総額は12億ユーロに達しており,利益は十分にあったとしている。
Gameloftの経営権は手放されてはおらず,今後もVivendiの傘下企業として続いていく見込みだが,いずれにせよ,33年の歴史を誇る欧州の老舗パブリッシャの独立性は今後も保たれるようだ。
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