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Intel,3次元実装技術を採用した2-in-1 PC&タブレット向けSoC「Lakefield」を発表。基板サイズと消費電力を大幅に削減
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Lakefieldは,2-in-1型PCやタブレット端末向けの製品で,Intelが開発した3次元実装技術「Foveros」(関連記事)を採用した初のプロセッサとなる。USBコントローラやPCI Express Gen3対応コントローラを統合した従来のチップセットに相当する「ベースダイ」の上に,CPUコアやGPUコア,メモリコントローラを統合した「コンピュートダイ」と,メインメモリになるDRAMを積層したのが特徴だ。
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コンピュートダイのCPUコアは,第10世代Coreプロセッサ(開発コードネーム「Ice Lake」)でも採用する「Sunny Cove」ベースのコアが1基と,Atom系CPUで用いる「Tremont」ベースのコア4基を内蔵している。また,GPUはIntelの定義で第11世代となる統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)を搭載した。
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Foverosの採用で水平方向にダイを並べて接続する従来の2次元実装技術と比べて,チップが占める面積とそれを搭載する基板の実装面積を小さくできる。これにより,システム全体での省電力化を実現できるというわけだ。Intelによると,Lakefieldのパッケージサイズは12×12mmで,待機時における消費電力はわずか2.5mWであるという。これにより,2-in-1型PCやタブレット端末向けの第8世代Coreプロセッサと比べて,消費電力を最大91%削減したそうだ。
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Lakefieldには,「Core i5-L16G7」と「Core i3-L13G4」という2製品をラインナップしている。これらの違いは,CPUの動作クロックとiGPUの実行ユニット(Execution Unit,EU)数で,主なスペックは表のとおり。
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いまのところ,Lakefieldは,既存の2-in-1型PCやタブレット端末向けプロセッサを置き換える存在で,ゲーマーが手に取るような製品に採用されることはなさそうだ。しかし,今後,Foverosを用いたより高性能なプロセッサが登場する可能性はあり,そうなれば「GPD WIN Max」や「OneGx1」といった小型ゲームPCで採用されることがあるかもしれない。
Intelの3次元実装技術「Foveros」で,10nm CPUと次世代GPU,DRAMを1パッケージ上で積み重ねることが可能に

2019年2月8日,Intelは,報道関係者を集めたイベント「テックトーク」を開催した。同社が2019年以降に投入を予定しているさまざまな技術がテーマで,革新的という3次元実装技術「Foveros」や,次世代CPU「Ice Lake」のグラフィックス性能に関する話題などが語られた。4Gamer読者の関心を集めそうな話題に絞ってレポートしよう。
Intel公式Webサイトにおける当該リリース(英語)
Intel公式Webサイト
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