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ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
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印刷2018/03/03 00:00

レビュー

話題の2画面端末は,クセが強いものの“ながらプレイ”端末としてはアリ

NTTドコモ M Z-01K

Text by 林 佑樹


M Z-01K
メーカー:NTTドコモ
問い合わせ先:ドコモ インフォメーションセンター 電話:0120-800-000
価格:9万2664円(一括払い時,税込)
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 NTTドコモの2017年冬モデルとして発表され,大きな話題となったZTE Corporation(以下,ZTE)製の2画面スマートフォン「M Z-01K」(エム ゼット01ケー)が,2018年2月に発売となった。
 2つの画面をヒンジでつないだ,いわゆる“屏風型”スマートフォンの新世代モデルで,多くのスマートフォンマニアが,「面白いけど,1世代で終わりだろう」と思っていた,NECカシオモバイルコミュニケーションズ製の「MEDIAS W N-05E」(以下,MEDIAS W)の再来と言える存在だ。色物的スマートフォンに思えるかもしれないが,次期Android OSでは,マルチディスプレイへの対応が行われるという予想もあり,OSによる対応次第では,大きく化けるかもしれない。

 M Z-01Kについては,2017年10月に行われた発表会におけるレポートで一度テストしているが,この時点では当然ながら試作機での評価であり,真の実力や使い勝手は分からなかった。そこで今回,ZTEから製品版を借用できたので,少し掘り下げてチェックしてみよう。

ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 なお,先に釘を刺しておくと,M Z-01Kはクセの強い端末であり,「成熟したAndroidスマートフォンが2画面になっただけ」という印象で購入すると,後悔する可能性が高い。購入を検討している人は,本稿を読んだうえで,店頭実機によるハンズオンも行って,きちんと吟味することを推奨する。

●M Z-01Kの主なスペック
  • メーカー:ZTE Corporation
  • OS:Android 7.1.2(Nougat)
  • ディスプレイパネル:5.2インチ液晶×2,解像度1080×1920ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 821」(MSM8996,「Kryo」CPUコア×4(最大CPU動作クロック2.2GHz)+「Adreno 530」GPU)
  • メインメモリ容量:最大4GB
  • ストレージ:内蔵(64GB)+microSDXC(最大容量256GB)
  • アウトカメラ:非搭載
  • フロントカメラ:有効画素数約2030万画素
  • SIMカードスロット:nanoSIM
  • 対応LTEバンド:FDD-LTE 1/3/4/5/7/12/13/17/19/21/28,TD-LTE 38/39/40/41/42
  • 対応3Gバンド:W-CDMA 1/5/6/19
  • バッテリー容量:2930mAh
  • 最大待受時間:約410時間(LTE時),約440時間(3G時)
  • 最大連続通話時間:約980分(LTE時),約640分(3G時)
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
  • Bluetooth:4.2
  • USBポート:2.0 Type-C
  • 本体公称サイズ:約72(W)×151(D)×12.1(H)mm(※液晶パネルを閉じた状態)
  • 本体公称重量:約230g
  • 本体カラー:Black
  • 主な対応サービス&機能:VoLTE,指紋認証,ハイレゾ音楽再生


開いた状態では7インチ弱の大画面

重さや厚みはかなりのもの


M Z-01Kの正面から向かって右側面側にヒンジがある
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 まずは外観から見ていこう。
 持ち歩くときの状態では,ごく普通のスマートフォンといった見た目のM Z-01Kだが,右側面のヒンジを軸にして背面側の液晶パネルを開くと,2枚の液晶パネルが横に並んだ他にはないスタイルになる。

 液晶パネルは,1枚あたり5.2インチサイズで解像度は1080×1920ドット。開いた状態では,約6.8インチサイズ,解像度は倍の2160×1920ドットになる。中央に約3mm幅のベゼルがくるものの,開いた状態での画面サイズはかなり大きい。

開いた状態のM Z-01K。5.2インチサイズの液晶パネルが2枚並ぶので,トータルの画面サイズはかなり大きい
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

開いた状態の背面はこのとおり。とくに何かの機能があるわけではないが,表画面側の背面には,しれっと「M」のロゴがある
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

本体前面(左):液晶パネル上側のベゼルにカメラとLEDライト,スピーカー兼用の受話口のある画面が,メイン画面側という扱いだ。なお,カメラは前面にしかない
本体背面(右):サブ画面側となる背面は,液晶パネルがあるだけ
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上側面(左):3.5mmミニピンのヘッドフォン端子とサブマイク孔がある。ちなみに,ボディ側面はアルマイト加工されており,質感は良好なのだが,キズが入りやすそうな印象も受ける
下側面(右):左からスピーカー,USB Type-Cポート,マイク孔。画面を開いた状態でゲームをプレイすると,スピーカーを手で塞ぎがちになる
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左側面:左からSIMカードスロット,音量調整ボタン,指紋認証センサー内蔵の[電源/スリープ]ボタン,ファンクションボタンの並び。一般的なスマートフォンよりもボタンが多い
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

右側面:こちらはヒンジがあるのみ。docomoのロゴも目立たない場所にある
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 液晶パネルが2枚もあるだけに,重量は約266gと,今どきのスマートフォンでは最重量級である。閉じた状態の本体サイズは,72(W)×151(D)×12.1(H)mmで,厚さ7〜9mm程度のスマートフォンが多い現状では,異例と言っていいほど分厚い。2画面化を実現するためには,仕方のないことだろう。
 また,両面とも液晶パネルなのでNFC用のアンテナを置く場所がないため,おサイフケータイにも対応していない。

両面とも滑落時にダメージを受けやすい液晶パネルというのは,弱点でもある
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 さて,表裏どちらも画面となると,「使っていて画面に傷が付かないか」が気になるはずだ。閉じた状態では両面とも液晶パネルなので,滑落時にパネルがダメージを受ける可能性が高いであろうことは,想像に難くない。ストラップホールもないので,なおさらだ。
 それもあってか,NTTドコモはM Z-01K専用オプションとして,「Z-01Kプロテクティブケース<ブラック>」というものを販売している。表裏両面を守るケースで,装着状態では「フルアーマーM Z-01K」的な雰囲気になるので,これも店頭で現物をチェックしてみるといいだろう。
 なお,液晶保護フィルムは何種類か登場しているので,ケースよりは選択肢が豊富だ。

NTTドコモ純正のケースであるZ-01Kプロテクティブケース<ブラック>。本稿執筆時点では,ほかにM Z-01K用のケースはないようだ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?


4つの画面モードを任意に切り替え可能だが

ゲームで使うのは2種類程度


画面の下端,ホームボタンの列にある「M」のボタンが,画面モード切り替えの入り口となるボタンだ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 2画面の液晶パネルをどうやって使うのか,その設定と動作の実態を検証してみよう。なお,以下では,M Z-01Kの表記にならい,カメラとLEDライトのある面をA画面,液晶パネルのみの面をB画面と呼ぶことにする。
 M Z-01Kは,以下に示す4種類の画面モードがあり,ホームボタンの列にある「M」ボタンをタップすると,これらを切り替えるボタンが表示される仕組みだ。

  • 大画面モード:A・B両画面を1つの画面として使用する
  • 2画面モード:A・Bそれぞれの画面に,別々のアプリを表示する
  • ミラーモード:A・B両画面に同じアプリを表示する
  • 通常モード:A画面だけを使用。B画面は非表示となる

Mボタンを押すと,ホームボタンの列は画面モードを選択する4つのボタンに切り替わる。左から大画面モード,2画面モード,ミラーモード,通常モードの順だ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 なお,画面を180度開いた状態で切り替えボタンを表示すると,すべてのボタンが選択できる状態になるのだが,90度ほど開いたテント型や少しだけ閉じた状態では,ミラーモードと通常モードのボタンのみが押せる状態になる。また,直前に使用した画面モードを記憶しているため,閉じた状態から開くと,自動で前回の画面モードに切り替わるという仕様だ。

 各画面モードの特徴を説明していこう。
 まず大画面モードは,2枚の画面を1つの大きな画面として使用するものだ。中央のベゼルで画面が左右に分割されてしまうので,ゲームにおいては基本的に出番がない。どちらかといえば,見開きで表示できる電子書籍アプリや,WebWebブラウザ,地図アプリ向けのモードといったところか。

大画面モード。ホーム画面のアイコンが,左右に並んでいる
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

大画面モードでテキストボックスに入力している様子。テンキー+フリックのハイブリッドなキーボードレイアウトが用意されていた
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 ちなみに,大画面モード時だけ選択可能な設定に「色温度」がある。液晶パネルごとに色温度を変更できるというものだ。

色温度の設定画面。左右の液晶パネルで色味を合わせたいときに使うといい
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 次の2画面モードは,A画面にホーム画面,B画面にドロワー(アプリ一覧画面)を表示して,アイコンをタップした側の画面で,そのアプリを実行するというモードだ。

2画面モードに切り替えた状態。A画面がホーム画面,B画面がドロワーになっている
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

2本指ドラッグでアプリを隣の画面に移動,もしくは入れ替えも可能だが,たまにアプリが落ちることもある
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 2本指によるスワイプで,隣の画面にアプリを移動することができるので,「A画面で起動してから,B画面に移動する」といった入れ替えも可能だ。

 ただ,それぞれの画面に表示したアプリを,自由に操作できるかというと,実はそうでもない。2画面モード時に,「Webブラウザ」や「マップ」などは同時に表示して,どちらも操作可能だった。しかしアプリによっては,操作可能なアクティブ状態と,操作できない非アクティブ状態という概念が存在するため,2つのアプリを同時に操作できないケースがある。たとえば,A画面のアプリを操作している間,B画面のアプリは停止した状態になってしまうといった具合だ。
 要は,Android OSのマルチタスク機能を拡張したものなので,通常のスマートフォンで同時操作できないアプリは,本機でも同様と考えていいだろう。

 3つめのミラーモードは,A画面とB画面に同じ映像を出力するモードだ。PCの場合,2台のディスプレイを接続した状態で,2つの画面に同じ映像を表示する画面モードがあるが,それと同じようなものだ。
 ただ,PCではプレゼンテーション用でよく使われる画面モードではあるものの,M Z-01Kの場合,「対面にいる人に同じ画面を見せたいときに重宝するかも……」というくらいしか使い道が思い浮かばない。とりあえず,「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(以下,デレステ)のMVをミラーモードで見るのは楽しかった。

ミラーモードは,A画面とB画面に同じ映像を出力する。PCでは「複製」や「クローン」と呼ばれる画面モードと同じと理解すればいい
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

ミラーモードを初めて選択したときに表示される説明画面。テント形態での仕様を推奨しているが,従わなくてもいい。なお,ほかのモードでも,初回選択時には説明画面が表示される
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 ミラーモードの使い道をアピールするためか,M Z-01Kのホーム画面には,「リバーシDuel」というゲームのアイコンがあり,これをタップするとGoogle Playストアから同名のアプリを入手できる。ミラーモードでの対戦プレイ向けに用意されているようだ。
 ミラーモードは,テント状態だけでなく,180度開いた状態でも動作するので,たとえばゲームプレイ時に指で隠れてしまう部分も見たいという場合には,出番があるかもしれない。

 最後に,A画面のみを使う通常モードだが,これは,一般的なスマートフォンと変わらない使い勝手のモードである。原則的には,A画面だけを使用するのだが,A画面の上にあるカメラを,通常のスマートフォンにおけるアウトカメラとして使う場合は,A画面が消灯してB画面に表示が切り替わるようになっていた。

通常モードの表示。表示しているのはA画面だけだ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 余談だが,スクリーンショットの動作も画面モードによって変わってくる。通常モード時は,一般的なスマートフォンと変わらないが,2画面モードで実行すると,どちらの画面を保存するかの選択が可能となるのだ。選択せずに放置すると,2画面をくっつけた状態のスクリーンショットが保存されるという,変則な動作となっていた。

画面モードに関する細かい設定項目も挙げておこう。「ジェスチャー」という設定項目は,2画面モードにおける2本指ドラッグでのアプリ入れ替え機能を無効化するものだ(左)。「2画面モード表示」という設定は,マルチウインドウ表示に対応していないアプリを,強制的に2画面モードで開くもの。デフォルトでオンになっているのだが,最近のアプリはマルチウインドウ表示に対応しているので,基本はオンでOK
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スペックは1年前のハイエンド並み,OSはAndroid 7.1


 スペックも見てみよう。
 M Z-01Kは,搭載SoC(System-on-a-Chip)にQualcomm製の「Snapdragon 821 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 821)を採用している。Snapdragon 821は,2016年9月に発表となったSoCで,2016年後半〜2017年前半に登場したハイエンド市場向けスマートフォンに採用されたものだ。ただ,後継のハイエンドSoCである「Snapdragon 835 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 835)への世代交代が早かったこともあり,2017年冬〜2018年春モデルの新製品でSnapdragon 821を採用しているのは,このM Z-01Kくらいなものである。

 なお,メインメモリ容量は4GBで,内蔵ストレージ容量は64GB,最大容量256GBのmicroSDXCカードにも対応といった構成は,ざっくり言って2016年後半のハイエンド端末並みか,やや上回る程度といったところだ。

 プリインストールOSは,Android 7.1(Nougat)を採用。2画面という特殊なハードウェアの実現に重点を置いたためか,ZTE製端末でお馴染みの独自ランチャーソフト「Mi-pop」はインストールされていないし,ナビゲーションキーの入れ替えといった独自機能もない。ほぼ素のAndroidに近い状態だ。
 サラウンドサウンド技術「Dolby Atmos」やヘッドフォンによるハイレゾ再生機能「ヘッドセットHi-Fi」といった設定項目はあるが,これらはZTE製の既存製品である「AXON 7」と同じ仕様のようである。これらの機能については説明を割愛するが,詳しく知りたい人は,AXON 7のテストレポートをチェックしてほしい。

Dolby Atmos対応やハイレゾ再生対応など,サウンド周りの機能はAXON 7と同じようだ
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 それではお待ちかねのベンチマークテストによる性能計測であるが,今回は試作機での評価に用いた「3DMark」と「ぺしぺしIkina」でのテストを行った。
 なお,3DMarkについては,「Snapdragon 820」を搭載するAXON 7と,Snapdragon 835を搭載する2017年のハイエンドスマートフォン「AQUOS R」を用意して,スコアを比較している。テストに用いた各製品の主なスペックはのとおり。


筆者所有のAXON 7
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 余談になるが,筆者所有のAXON 7は,OSのバージョンアップを行っておらず,Android 6.0.1のままだ。2016年のスマートフォンを振り返った記事で触れているのだが,不具合対応のために,ZTEの日本法人であるZTEジャパン提供の暫定ビルドをインストールしたことで,OSアップデートが降ってこなくなってしまったのである。ZTEジャパンに申し出れば,OSのアップデートを行ってもらえるのだろうが,いろんな意味で貴重な暫定ビルドを残しておきたいと考えて,そのままにしている。

ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 話をテストに戻そう。3DMarkは,2018年1月に行われたアップデートでSling Shot Extremeのプリセットが増えて,グラフィックスAPIの「Vulkan」を使用する「Sling Shot Extreme - Vulkan」を選択できるようになった。そこで今回は,定番のプリセットである「Sling Shot Extreme Unlimited - OpenGL ES 3.1」(以下,OpenGL ES 3.1)とVulkanプリセットの2種類で測定することにした。ただ,AXON 7はOSのバージョンによる問題でVulkanが動作しなかったので,VulkanプリセットでのテストはM Z-01KとAQUOS Rのみとなる。

 グラフ1はOpenGL ES 3.1,グラフ2はVulkanプリセットのスコアをまとめたものだ。AQUOS Rと比べて,総合スコアは81〜84%,グラフィックス性能は75〜79%低い結果となった。1世代新しいSnapdragon 835搭載のAQUOS Rと比べて,スコアが低いのは当然だが,逆に,これくらいのスコアが出ていれば,大半のゲームでプレイ自体はまったく問題ないと思われる。
 ただ,グラフィック設定のあるゲームで最高品質の設定を選択した場合,プレイは可能であっても,描写のもたつきを目にすることが多くなるだろう。


 続いては,ぺしぺしIkinaによる連打応答性の確認だ。A画面とB画面のそれぞれでテストを行い,違いがないかもチェックしている。
 結果は,連打回数が93〜96になるように連打して,A画面は「88」,B画面は「87」となった。両画面ともスコアは良好であるし,飽和を確認できたのが56タップめという点も共通しているおり,画面によって応答性が異なるようなことはなさそうだ。

2画面モードを利用して,A画面(左)とB画面(右)でぺしぺしIkinaを実行した様子。スコアはほぼ同等で,飽和タイミングも同じとなった
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動画を見ながらのプレイに素晴らしく適するM Z-01K


 スペックや性能が上々なのは分かったが,ゲーマーにとって重要なのは,実際のゲームプレイにおいて,2画面というM Z-01Kの特徴がどう影響するのかだろう。

 2画面モードで2つのアプリを並べて表示した場合,アプリによっては,一方が操作可能なアクティブ状態に,もう一方は操作不能な非アクティブ状態になってしまうことは先述したとおりである。ゲームアプリのほとんどは,これに該当するようだ。しかし,いろいろと調べてみると,条件付きで同時操作が可能なものがあることが分かってきた。人によっては,ここが大きな購入動機になるかもしれない。
 その条件とは,「YouTube」のようにバックグラウンド再生に対応する動画再生アプリなら,再生したままゲームをプレイできるということ。筆者が確認した範囲では,「dアニメストア」と「AbemaTV」,Google純正の「Playビデオ」が,ゲームをプレイしながらでも動画再生が可能である。ただ,dアニメストアは「2画面に非対応」と表示されており,再生しながらのプレイは可能だが,全画面表示ができなかった。

 以下に掲載した動画は,下のA画面側で「アズールレーン」をプレイしつつ,上のB画面側でYouTubeの動画を再生しているものだ。やっていることは単純で,YouTube側で動画再生をスタートしてから,ゲーム側をタップして操作するだけである。


 当然ではあるが,ゲームをプレイしながら動画も再生していると,2画面を点灯したうえでSoCも高負荷で動作するので,バッテリー消費は激しくなる。 とはいえ,M Z-01Kが気になっている人は,単純なバッテリー駆動時間の長短よりも,2画面ならではの使い方を重視するだろうから,2画面同時に使えばバッテリー駆動時間が短くなることは,割り切りって使えるのではないだろうか。

 そういうわけで,いくつかのタイトルで“動画を見ながらプレイ”を試してみたが,アズールレーンのほか,「Fate/Grand Order」(以下,FGO),「デスティニーチャイルド」,「Pokémon GO」,「Ingress」,Android版「艦隊これくしょん -艦これ-」(以下,艦これ)は,問題なくプレイできた。
 とくにFGOと艦これにおいては,周回時の暇潰し対策として大変有益だ。2画面の状態でも,艦これの動作がとても快適であるのもポイントが高い。

Ingressは「2画面に非対応」と出たが,とくに問題ナシ。Pokémon GOとの同時プレイを試みたが,どちらか一方は非アクティブになってしまう。もとになっている地図と地図上のオブジェクトデータは同じなので,「これはこれでアリ」という印象も受けた
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

縦画面ゲームのディスティニーチャイルドでは,動画再生アプリ側も縦画面表示対応ならば,ながら見プレイが可能だ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 逆に,2画面モードでのながら見動作ができなかったのは,デレステと「荒野行動-Knives Out」(以下,Knives Out)の2タイトルだ。デレステは2画面モードでも動作はするが,動画側が停止してしまう。一方,Knives Outは2画面モードで動作せず,通常モードでしか動かなかった。

Knives Outはこのとおり,2画面モードでは動作しなかった
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 HTML5ベースのブラウザゲームはどうだろうか。今後は,HTML5ベースのゲームが増加すると見込まれており,艦これはHTML5化も予定されている。
 楽天ゲームズの「R Games」とヤフーの「Yahoo!ゲーム」では,HTML5ベースのゲームがサービス中なので,試してみた。
 ゲームアプリとWebブラウザを2画面モードで表示しようとした場合,片方が非アクティブになってしまうのは変わらない。一方,1つのアプリを複数同時に起動する「App Cloner」を使用し,Webブラウザの「Chrome」を2つ起動して「DARIUS THE ORIGIN」をそれぞれで動作させてみたところ,同時に操作が可能だった。

DARIUS THE ORIGINをA画面とB画面でそれぞれ動作させてみた様子。HTML5ゲームであれば,同時に遊ぶことは可能だ
ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?

 2画面モードをいろいろと試していると,M Z-01Kは,“動画を見ながら”とか“Webページを見ながら”といったながらプレイに,素晴らしく向いた端末であることを実感した。
 ただ,ひとつ残念な部分もある。それはスピーカーの位置だ。ボディの厚みがあるA画面のほうが握りやすいので,横位置で持つ場合はA画面側を持つことになるのだが,そうするとスピーカーを手でふさいでしまいがちなのである。自宅にいるときに,スピーカーでサウンドを鳴らしながらプレイしたいという場合には,ちょっと持ち方を工夫する必要がありそうだ。
 幸いなことに,ヘッドフォン端子はA画面側を邪魔になりにくい場所にあるので,ヘッドフォンを使ったゲームプレイならば支障はないだろう。


クセの強い端末に惹かれるチャレンジャーなら楽しめる


ドコモから発売の2画面スマートフォン「M Z-01K」をテスト。クセの強い端末が輝くのは“ながらプレイ”のとき?
 そろそろまとめに入ろう。
 製品版のM Z-01Kでさまざまな実験をしてきたわけだが,2枚のディスプレイをゲーム用途で活用しようとすると,やはり2画面モードにおけるアクティブと非アクティブの問題がやっかいな壁となる。バックグラウンド側でも止まらないゲームが増えてくれれば,1つのゲームを放置しながら同時にもう1つをプレイできるのだが,現時点では難しいのだ。
 ただ,繰り返しになるが,動画を見ながら,あるいはWebブラウザにゲームの情報を表示しながらといった“ながらプレイ”には,非常に適した端末といえよう。性能面での弱点もとくにない。

 冒頭でも触れたとおり,M Z-01Kは,大変クセが強い端末だ。単に「ちょっと変わっててイイかも」と思った程度の人は,普通のスマートフォンとしっかり比べたうえで,どちらが自分の用途に適しているのかを,よく考えてからにすることをお勧めする。決して安い買い物ではないのだから。
 一方,この手の端末が気になってしかたないという人は,端末を使いこなすうえでの課題を克服していくことにも面白さを感じる,チャレンジ精神旺盛な人ではないだろうか。そういうチャレンジャーであれば,今後のOSアップデートによる改善を期待しながら,自分なりにM Z-01Kとの付き合い方を模索していくプロセスも楽しめるだろう。

NTTドコモのM Z-01K製品情報ページ

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