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USJに体感型VRコンテンツが登場「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」の破壊力はいかに?
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印刷2016/01/15 15:42

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USJに体感型VRコンテンツが登場「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」の破壊力はいかに?

画像集 No.004のサムネイル画像 / USJに体感型VRコンテンツが登場「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」の破壊力はいかに?
 2016年1月14日,ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはプレス向けの新アトラクションプレスプレビューイベントを開催した。これは1月15日から公開される「Universal Cool Japan 2016」のオープニングイベントと合わせて行われたもので,Cool Japanを世界に広げていこうと,日本を代表するコンテンツ「新世紀エヴァンゲリオン」「進撃の巨人」「モンスターハンター」「バイオハザード」の4つが選ばれ,さらにユニバーサル・スタジオ・ジャパンの特命大使に任命されたアーティストであるきゃりーぱみゅぱみゅさんをテーマにしたものを加えた5つの新アトラクションが新たに追加された。

画像集 No.003のサムネイル画像 / USJに体感型VRコンテンツが登場「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」の破壊力はいかに?

画像集 No.011のサムネイル画像 / USJに体感型VRコンテンツが登場「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」の破壊力はいかに?
 その5つのうちモンハンやバイオハザードについてはMU君に任せるとして,今回ここで取り上げるのは「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」である。「XRライドって?」と疑問に思う人もいるだろう。「VRを超えた,第六感を刺激するまったく新しい驚きの体験」ということで,ジェットコースターとVR対応HMDを組み合わせた体感型VRコンテンツとなっているのだ。
 昨今のVR研究やさまざまなデモなどで,VRHMDによる映像をブランコと組み合わせたりすると恐ろしく効果的なことが知られているが,そのスーパーバージョンである。ここまで大規模なものはおそらく世界初だと思われる。


 以下,内容紹介の都合上,多分にネタバレな内容になるので注意してほしい。純粋に楽しみたい,体験予定であるという人は予備知識ナシのほうが楽しめるだろうと思うので読み進めるのはお勧めしない。

アトラクションの内部。通路で説明とストーリーが展開されていく
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 アトラクションは,きゃりーぱみゅぱみゅさんのKAWAIIのヒミツを探るため,そのKAWAIIを生産しているという「きゃりーファクトリー」を見学するツアーといった体裁で始まる。搭乗が始まる前のデモで犬の工場長から,なにやら不穏な動きがあるようなこともほのめかされ,実際にビークルに乗り込むまでに雰囲気が盛り上げつつ,使用する「きゃりーゴーグル」(機材はGear VR)の使用法説明なども行われる。

 ビークルに乗り込むと,ゴーグルを渡されるので各自で装着し,きゃりーファクトリーへと向かう。ビークルはレール代わりのレッドカーペット上を進んでいくという設定だ。
 序盤はきゃりーぱみゅぱみゅ的世界観での工場案内が続いていく。目玉やキノコなどが頻出してきて,これが可愛いかどうかは知らないが,多分KAWAIIのだろう。

※以下,イメージビデオの映像です。実際の体感映像とは異なります
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 進行役として,きゃりーぱみゅぱみゅさん自身も3Dモデルで登場し,空間内を飛び回って,独特なポップ調世界を展開していく。

XRライドで使用されたビークルはこんな感じ(四分の一だけど)。本来4人乗りのものだが今回は前方2席だけが使用される
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 さて,ライド系のアトラクションはUSJでは定番的なものらしいので,USJライド系というだけでどんな感じか分かる人もいるかもしれない。私は初めての来訪で予備知識がなかったこともあり,ポップな目玉柄の乗り物がゆっくりと動いていたのを見て,ディズニーランドでいうところの「イッツ・ア・スモールワールド」的な平和なアクラクションかと思っていたのだが,結論から言うと全然違った。
 きゃりーぱみゅぱみゅさん自身も事前の体験での感想で「ポップだけどちょっと怖い面も」と語っていたのだが,わりと洒落にならないレベルで振り回してくる。

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 ところで,VRコンテンツ作成では「視界が予測を裏切って動くことは厳禁」といった話を4Gamer上でも何度か掲載しているわけだが,それはVR酔いを防ぐため重要なノウハウである。しかし,このXR Rideでは,視界はともかく,身体のほうが予測不可能な動きを始めるのだ。「体調の悪い人はご遠慮ください」といった注意も,この手のモノのお約束でしているのだろうと思っていたら,かなりマジだった。
 どういうことかというと,レール(デモ上ではレッドカーペット)を進んでいたビークルが突然脱線&落下するのだ。ジェットコースターで突然落下というと,なんとなくどういう演出か想像がつく人は多いだろう。ただ,このアトラクションでは,自由落下ならいいのだが,レールもなにもないところで落下中にぐりんぐりんと振り回されるのだ。
 VRのジェットコースターでは,結構無茶なコースがあっても線路が見えていることでVR酔いしにくいという知見が得られている。実際のコークスクリュー系ジェットコースターでも,先のレールの状況を見ればある程度は身構えることができる。では,レールが見えないとどうなるのか? 超スピードで落下するような怖さではなく,放り出されそうな無茶な動きの怖さでもなく,そこではまったく身構えることができない怖さというものを味あわされることになるのだ。単に目をつむって乗っているのとも違い,明らかになにも障害がないはずの空間で急カーブなどが発生するため,軽くパニック状態になる。
 これがそのままVR酔いにつながるかというとそうでもなく(乗り物酔いはちょっとあるかもしれないが),予測できないだけで身体に感じるGと視界の動きは一致している。一般に,視界と感覚の矛盾はVRコンテンツ制作では禁忌とされているが,その意味で言えばセオリーを外していない。うーむ。ただ,なにかもっと別のところでヤバいコンテンツに仕上がっている感じはあるのだが。

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 それはともかくとして,自由自在なVR映像とリアルな重力変化が体感できることによる没入感には凄まじいものがある。可動筐体によるVRは,ちょっとした動きが付くだけでもかなりリアルに感じられるものなのだが,フォースフィードバックでもなんでもなく,実際に動いているのだから,そのリアルさにはケチのつけようがない。
 本作のVRHMDとしてはGear VRが使用されていた。ジェットコースターなので有線のRift系は使えず,Gear VRが昨年末に無事正式発売されたところなのでさもあらんという感じではある。軽く,急な首振りなどで試した限りではレイテンシなどもほぼ気にならないレベルだ。VR体験としては,かなり高品質な仕上がりである。

 重力を感じる環境と高い没入感を実現するVR映像の組み合わせは,一般家庭では絶対に実現できない「体験」をもたらす。加えて,万人を驚かせる仕掛けも備えており,XRライドが話題を呼ぶのは,まず間違いないだろう(個人的には,最初からこれでは若干やりすぎてないかという懸念はあるのだが)。
 USJに行く機会のある人は,ぜひここでないと味わえない重力付きのVR空間を体験してみてほしいところだ。

※実際はきゃりーゴーグルを装着します
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USJ「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」公式サイト

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