プレイレポート
あなたは救える? 指1本で死後のいく先が決まる,カジュアルだけどシリアスなパズルゲーム「子どもたちの庭」試遊レポート[TGS2024]
主人公を救うために“おんぶつ”を積む
カジュアルだけどシリアスなパズルゲーム
「賽の河原」は,親より先に死んだ幼子が,賽の河原で父母供養のために小石を取り集め,石塔を作っていく物語だ。地獄の鬼に塔を壊されながらも,また1から積み上げるといった内容になっている。
そんな「賽の河原」と「恩物」を組み合わせた本作の物語は,親の愛情を満足に受けられなかった少年が,死と生の狭間の世界「さいのかわら」で,生まれ変わっていい人生を迎えるために「おんぶつ」を積み重ねる,という始まりになっている。プレイヤーは少年を救うために,与えられるミッションのとおりに「おんぶつ」を積み重ねていくのだ。
まだ幼い主人公の「次はもっといい人生だといいな……」という言葉に,胸が締め付けられる想いだ。カジュアルなパズルゲームかと思いきや,その内容は非常にシリアスで重いものである。
体験版では,4つのミッションをこなすことでエンディングが見られるようになっていた。プレイヤーのパフォーマンスによって少年の運命が決まるマルチエンディングだ。
1つめのミッションは「すべての種類のおんぶつを1個ずつステージに乗せる」こと。いわゆるチュートリアルだ。ちなみに「ステージ」というのは,画面下の氷(岩?)のような塊を指しており,そこ以外に置くとおんぶつは壊れてしまう。
体験版で登場した「おんぶつ」は,丸,三角,四角,棒状といった4種類。丸は軽く,四角は重いなど,形だけでなく重さも異なっているので,そのあたりも考えて積み重ねる必要がある。また「おんぶつ」の種類は,画面上の黒い円のアイコンを長押しする時間によって変わる。最初のミッションはステージに乗せるだけなので,とても簡単だ。
2つめのミッションは「赤い線の高さまでおんぶつを積む」こと。先ほども説明したが,ステージは氷のような塊のことで,ミッションごとに形が変わる。画面中央にある塊がステージとなり,赤い線の高さまで積んでいかなければならない。積み重ねる「おんぶつ」の種類は自由なので,形や重さを考慮しつつ,時間内にいかに赤い線まで積み重ねられるかがポイントだ。
3つめのミッションは「おんぶつを10個ステージに積む」こと。単純だが,ステージの形が問題だ。しかもこのミッションでは,左右の紫の物体から「おに」が邪魔をしてくる。筆者は時間内に10個積むことができなかった。
4つめのミッションは「おんぶつを20個ステージに積む」こと。ステージが大きくなってはいるが,土台が不安定なうえに左右から鬼が「おんぶつ」を破壊してくるので,20個は結構難しかった。残念ながら失敗してしまった……。
ちなみに筆者は初見のプレイで,ステージの場所に気付かずに「おんぶつ」を壊しまくっていたので,4つのミッション中,成功したのは1つだけだった。つまり,いわゆるバッドエンドである。
「あいつの いきさきがきまったぞ おまえのせいでな」
おにの言葉が突き刺さる。
ちなみに再チャレンジしたのだが失敗してしまった。失敗したミッションが異なるせいか,別のエンディングが見られたのは非常に良かったのだが,主人公を闇落ちさせてしまったような気がする。やはり心残りなので,リリースされたら今度こそ“いい人生”をプレゼントしたい。
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