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あと1回,あと1回だけ! Steamで“非常に好評”になった「Megaloot」は,強烈な中毒性を備えたローグライクRPGだった
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印刷2024/09/10 16:00

レビュー

あと1回,あと1回だけ! Steamで“非常に好評”になった「Megaloot」は,強烈な中毒性を備えたローグライクRPGだった

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 2024年8月30日にリリースされ,多くのプレイヤーからの支持を集めて話題となっているMegalootは,axilirateが手掛ける新作ローグライクRPGだ。

 やたらとシンプルな画面構成が目を引く本作は,2023年にitch.ioで発表され,当時からその中毒性の高さで注目を集めていた。デモ版が公開されたSteam Next Festでもけっこうな数のゲームファンが反応しており,このとき本作に魅了されたという人も少なくないのではないだろうか。
 そして先日Steamで発売されるや否やSteamレビューは「非常に好評」に達し,リリース後のアップデートもさっそく行われている。

※記事制作時点(2024年9月10日15:00)の評価数:1673での評価

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 さて,そんな本作に興味を持って調べてみたが,ぱっと見ではどのようなゲームかイメージできなかったという人もいるのではないだろうか。たとえば,「画面左に並ぶ武器や防具のようなアイコンが,画面右のモンスターとのバトルにどのように作用するのだろう」といったように。ということで本稿では,そんな気になるMegalootの特徴をSteam版のプレイをとおして紹介しよう。

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触れば分かるシンプルさと,運要素抑えめなパズル感のあるバトルが魅力


 ゲームを起動して「ニューゲーム」を押すと,まずはキャラクター選択の画面が出てくる。どうやら各キャラクターは固有のアビリティを持っていて,攻撃力や攻撃回数といった基礎ステータスも異なるようだ。

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 とりあえず最初にカーソルが合っていたキャラクターを選ぶと,いきなりダンジョンの中に放り込まれた。画面の左側にはインベントリや,キャラクターの装備枠が表示され,右側には現在の部屋が見える。
 ほかにできることもないので,とりあえず「入る」のボタンを押すと,さっそくモンスターが出現した。どうやらストーリー的なものは存在せず,ついでにチュートリアルと呼べるようなものもない模様。……こ,これは想像以上に硬派な香りがするぞ。

キャラクターのステータスは左上にまとまっているほか,詳細な数値もチェックできる。一部翻訳が不十分な部分も残っているようなので,欠けている部分は英語表示で確認しつつ進めることになった
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 と,最初はあまりの飾りっ気のなさに面食らってしまったが,基本構造はかなりシンプルで,動かしながらでも簡単にシステムを理解できた。ここからは,その内容を整理しつつ所感を伝えていこう。

 まず,戦闘中にプレイヤーが能動的に実行できる攻撃手段は「攻撃」のボタンを押すことだけ。対象となるモンスターを選択して実行すれば,手持ちの武器に基礎攻撃力を乗せたダメージが与えられる。

敵が倒れたら自動で先の部屋に進んでいく。1つのフロアは6部屋で構成されており,フロアが進むごとに敵が強くなっていく形だ
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 こちらは常に1人だが,同時に相対するモンスターは最大3体までで,4体以上のモンスターは列をなすような形で出現する。プレイヤーの攻撃が終わるとモンスターによる反撃が始まるが,その時点で前列にいるモンスターのみが攻撃に参加する形式だ。

 単純だが,この仕組みはけっこう面白い。安全に戦うのなら同時に戦う敵の数(列の本数)を減らすことを優先するべきだが,強力なアビリティを持つ敵がいる場合はその限りではない。クリティカルや回避といった要素は一部の敵が持つのみで,確率によって状況が変動する要素がかなり抑えられているため,敵の構成を見極めて攻撃の順番を考えるパズル的な楽しさを感じられた。

 戦闘が終わると次の部屋に進めるが,体力などのリソースがすべて回復するほか,バフやデバフなどの情報も一切残らず完璧な状態で戦いに挑める。以降の攻略に縛られず,リソースをフルに使って敵の撃退に集中できるのも,そうした“パズルっぽさ”を高めているように思う。

列の奥にいる敵はシルエットとしてのみ表示される。敵の姿を覚えてしまえば,「前列の敵を倒したときに何が出てくるのか」も戦略に組み込める
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 部屋の敵を撃退するとコイン(お金)がドロップし,画面左下に用意された4枠のランダムマーケットからも装備を購入できる。キャラクターレベルの概念は存在せず,装備を更新することでステータスを向上させていく形になるようだ。

 ほとんどの装備品には特殊な能力が設定されており,それを組み合わせることで強烈なシナジーを発揮してくれる。ラインナップを前に頭をひねり,限られた選択肢からどんなビルドを組み上げるかを考えるのは,デッキ構築系ローグライクの追加カードを選んでいる感覚に近い

カーソルを合わせて一定時間を置くと,ウィンドウがロックされて詳細を確認できる。特殊効果を示すキーワードには個別の説明が用意されているので,都度確認しつつ進めよう
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コインを支払えばいつでもリロール(ラインナップの更新)が可能だが,金額はリロールごとに増加し続ける。モンスターとの戦闘を終えて先の部屋に進めば金額がリセットされるので,連続リロールはほどほどに
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「まだ回せる」は厳禁。完璧な装備品を求め,祈りながらリロールを回す快感


 本作における装備ビルドの魅力をより深いものにしているのが,多彩な装備品それぞれが持つ「セットボーナス」「レアリティ」の要素だ。

 多くの装備品は何らかのセットに属しており,1つでも装備していればセットに対応する強力なバフ効果を獲得できる。一度に発動できるセットボーナスは最大3種類までなので,それも踏まえてビルドを考えなければいけない。

各装備がどのセットに属しているかは,名称や外見で判別できる。たとえば「戦士のチェストプレート」ならば“戦士セット”の装備,といった具合だ。中盤以降には,1つの装備で複数のセット効果を持つものや,セットに属さないプレーンな装備も出現する
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 さらに,各装備品にはレアリティが存在し,当然高レアのものほど性能が高い。そして,同レアリティかつ同セットの装備を合体させることで,上位のレアリティへと装備品を進化させられる。この装備品の進化システムこそが本作が持つ中毒性の源泉だ。

 まず,レアリティの上昇によって強化されるのは,セットボーナスに依存しない基礎性能の部分に限られる。逆に言えば,セットボーナスの相性だけを見て低レア装備で固めると,貧弱なステータスのまま戦わなければいけなくなってしまう。つまり,ある程度装備が揃ったらレアリティ上げが必要になるのだ。

アップグレードが可能になった装備にはアイコンが表示されるので,見落とすことはない。マーケット内にある場合はロックし,リロールの対象から外すこともできる
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 出現するセット自体の種類は階層を進むごとに増加し,装備自体の基礎性能も向上していく。当然,それに合わせてモンスターも強くなっていくので,どこかのタイミングで装備の切り替えを行う必要があるが,序盤に拾った装備品のアップグレードに固執するとコインが足りなくなってしまう。

 そんな切羽詰まった状況の中で,「そろそろ出てくれ!」と祈りながらリロールをするわけだ。基本的には欲しいセットの低レアを確保して“育てて”いくことになるが,稀に高レアリティかつ望みどおりの装備がポロッと出てくることもあるからたまらない。この緊張感と達成感の組み合わせこそ,本作を中毒性の高い作品たらしめている要素と言えるだろう。

 ルールを覚えた後は,あとは何度も挑戦するだけだ。試行錯誤を繰り返し,少しずつゲームプレイに知見を反映していく感覚は心地よく,無駄を削ぎ落としたテンポの良い演出もあり,つい繰り返し遊んでしまう。1回のランにかかる時間は30分程度だが,いつの間にか2時間以上が過ぎていたなんてこともあった。

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フロアの合間には「ブラックマーケット」が出現し,アイテムの効果(セットボーナスを除く)をキャラクターに直接与えられる。使い古しの育てた装備を投げ込んだり,足りないステータスを補助したりと,さまざまな使い道がある
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戦闘中に1度だけ,マーケットの装備を捨ててステータスを得るコマンド「変換」も存在する。効果は戦闘終了時に切れてしまうが,状況次第では窮地を切り抜ける助けになってくれるかも

 Steamストアページの説明文では“インベントリ管理ローグライク”と説明されているが,同ジャンルの代名詞である「Backpack Hero」「バックパック・バトル」のようなパズル要素は本作に存在しない。装備の購入と売却のタイミングが自由,かつ未装備のアイテムが効果を発揮することもないなど,正直言ってインベントリ管理要素は薄く感じられた。
 どちらかといえば,ハック&スラッシュ系のローグライクをベースに,オートチェス系のアップグレード要素を付け足したような印象が強い。ジャンルや画面を見て期待するゲーム内容とは異なるかもしれないが,これはこれでよくできた作品だと思う。

強力なビルドを組み上げると,ワンクリックで大量の敵をまとめて処理できるようになる。あんまり気持ちよくなっていると,装備の組み換えが必要な相手にアッサリ倒されてしまうので注意だ
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 ただ,少し気になる点もある。まだ筆者の攻略の深度が浅いのでハッキリとは言えないが,深層に対応可能なビルドの選択肢はやや狭いように感じられた。状況に合わせた装備の組み換えを推奨しているのは分かるが,後半は全体的なインフレが激しくそれも難しい。正式リリース後もバランス調整が行われているようなので,その点にメスが入ればより長く遊べるゲームになるのではないだろうか。

 とはいえ,現時点でも楽しい作品であるのは間違いなく,1200円(税込)の価値は十分にある。興味を持った人は,まずSteamストアページで公開中の体験版をダウンロードして遊びつつ,感触を確かめてみてほしい。

ゲームの難度を上げつつ,キャラクターの基礎能力を上昇させるシステムも用意されている。組み合わせ次第ではデメリット以上の効果を期待できるので,いろいろと試してみよう
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