ギャングのボスを目指し戦う「Kingpin: Reloaded」，12月5日に発売決定。1999年にリリースされたFPSがリマスターで復活

　3D RealmsとSlipgate Ironworksは，「Kingpin: Reloaded」（PC / PlayStation 5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PlayStation 4 / Xbox One※）を2023年12月5日に発売すると発表した。Steam内にはページも開設されているが，そちらによると日本語はサポートされていないようだ。
※PS4，Xbox One版の発売日は未定



　本作は，1999年にInterplayからリリースされた「Kingpin: Life of Crime」のリマスター版にあたるタイトル。同作品は，すべての市民がなんらかのストリートギャングに属しているというディストピアな近未来都市「スキッドロウ」を舞台に，パシリにすぎなかった主人公がギャングのリーダー“キングピン”を目指し奔走する様を描いたFPSだ。


　開発には「Quake II」エンジンが使用され，当時としては珍しかった武器のMOD機能，NPCたちとのインタラクションといったシステムや，ヒップホップグループ「Cypress Hill」（サイプレスヒル）が楽曲を提供したことで話題を呼んだ。しかし，ゲームの発売を間近に控えたタイミングでアメリカの高校にて無差別銃撃事件が発生。販売や広報活動の自粛が重なったことで，それほど多くの人気を獲得するには至らなかった。

　また，続編の開発がアナウンスされたこともあったが，Interplayの倒産に伴い立ち消えとなり，開発を主導したXatrix Entertainmentは，やがてActivision傘下のGrey Matter Studiosの母体になり，Treyarchへと吸収されている。


　原作となったKingpinは，さまざまな事情を抱えており，上記のような経緯からソースコードは消失したと考えられていた。しかし，後にSlipgate Ironworksを立ち上げるフレデリック・シュレイバー（Frederik Schreiber）氏が2014年に公開捜査を行っており，その後，同社がリマスター化を行う旨が2020年にアナウンスされていた。


　リマスター版は，4K解像度や60fps描画，ウルトラワイド・スクリーンのサポートなど，ビジュアル面が大幅に強化されるほか，新たなクエストシステムを含むゲームの再調整が図られ，「クラシック」「エンハンス」というモードが用意される。さらに，誰も倒さずにプレイを進めていく「No Violence」，Free-for-Allタイプになると思われる対戦モード「Gang Bang」の実装が予告されている。

「Kingpin: Reloaded」公式サイト