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Lionheart Studioは,2023年に日本でもサービスを開始したMMORPG「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」(iOS / Android / PC)や,同作と共通の世界観を持つアクションRPG「VALHALLA SURVIVAL」(iOS / Android)などの開発元として知られるデベロッパだ。韓国のIT都市である板橋(パンギョ)に拠点を持つ。
デビュー作のオーディン:ヴァルハラ・ライジングは,2021年に韓国でサービスを開始し,セルラン1位を長期間維持した。「2021大韓民国ゲーム大賞」で大賞を含む4つの賞を受賞している。
この成功を受け,Kakao GamesはLionheart Studioの株式を追加で獲得し,子会社化。グローバル展開も後押しした。
現在は,見下ろし視点型のオーディンフランチャイズの新作「ODIN Q」や,AAA級の新作MMORPG「Project O」といったフォトリアルな北欧ファンタジーで,Lionheart Studioらしい作品をもちろん作っているのだが,ごっつりサブカル寄りの学園モノ「Project C」や,近未来SFなシューター「Project S」など,新しい領域にも挑戦している。
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新作に運営中のタイトルを含めて,開発ラインは6ライン。Project CとODIN Qに至っては今年リリース予定というスケジュールだ。韓国最大のゲームショウ「G-STAR 2024」では,5タイトルを同時に披露していた(関連記事)が,今年はどうなるか期待が膨らむ。
素朴な疑問として,開発コードネームを覚えるのが大変ですよね,と広報さんに聞いたら,そういうものです,と笑顔で返されてしまった。CやS,Oの意味は聞けなかったが,Qはクォータービューの略らしい。見下ろし視点だもんね。
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日本のオタク文化に本気で取り組むProject C
オフィスに足を踏み入れてまず案内されたのは,Project Cの開発フロアだった。フォトリアルな北欧ファンタジーで鳴らしてきたスタジオが,キャラクター収集型RPGをどんな雰囲気で作っているのか。
ギャップを感じられて,オフィスツアーで結構面白かった部分である。案内してくれた広報さんも,Project Cを担当されている方で,作品についても軽くお話を聞けた。
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開発者のデスクには,サブカルチャーのグッズが多数置かれている。共用の棚には,ウマ娘やFGO,鬼滅の刃,エヴァンゲリオンなど日本IPのフィギュアが多く並んでいた。
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日本IPのグッズが多いのは,Project Cの開発のためにサブカルチャーに理解のあるスタッフを集めた結果のようだ。
広報さん曰く,求人採用時の面接などでも,「ぼっち・ざ・ろっく!」の主要キャラクター名を答えてもらう,みたいなこともしたそうで。日本のアニメやゲームの話題を自然と語れるような人物が集まっているらしい。
ローカライズへのこだわりも気合が入っていそうだ。キャラクターごとの口調や話し方を日本語でも自然に表現できるように作り込むこと,韓国と日本の間にある感性の違いをシナリオに反映させること。このあたりを開発の早い段階から意識しているという。
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MMORPGで名を上げた会社が初めて挑むサブカル領域のタイトル,それもここまで日本に寄せてきているとなれば,自然とリリースに向け期待が膨らむものだ。
ちなみに,MMOを作ってきた会社だけに,アニメ系のMMOにしないのかと興味はあるが,本作は1人向けの収集型RPGだという。サブカル系のMMOが少ないことが理由の一つのようだが,今後,その分野についても,Lionheart Studioらしいアプローチでの挑戦も見てみたいところだ。
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リアル表現を支える3Dスキャン室とモーションキャプチャ室
Lionheart Studioは,ビルの6階,7階,14階にオフィスを持っている。繰り返しになるが,6つのプロジェクトを動かしていて,スタッフの数もどんどん増え,今は500人規模に成長しているという。
どのプロジェクトに何人くらい,というのはすべては話せないが,ODIN Qだけで100人規模らしい。
今回案内してもらったのは,3フロアのうち14階だけだ。スタッフの作業スペースだけでなく,モーションキャプチャ室や3Dスキャン室,マッサージ室や休憩室,カフェなどかなり広い印象だった。
実は,6階は最近改装されたそうで,14階よりもさらに広々としているらしい。次の機会があれば,ぜひ見てみたいところだ。
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まず案内されたのが,モーションキャプチャ室だ。カメラは28台ほど設置されていて,モーションアクターのダイナミックな動きをデータ化する。
見せてもらったのは14階だけだが,実は6階にもモーションキャプチャ室は用意されていて,そちらはカメラの台数が50台くらいと約2倍で,スペースも広いという。
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6階のモーションキャプチャ室のほうが後にできたので,14階のほうは使われなくなるのかと思ったが,そうではないらしい。複数タイトルを同時に制作している都合上,むしろ両方のモーションキャプチャ室をフル稼働するような運用だ。
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また,モーションアクターは,パートタイム的に雇うのではなく,正社員として専門のスタッフを社内に抱えている。より自然な動きや,派手なアクション表現を実現するためだそうだ。
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モーションキャプチャ室のすぐ近くには,3Dスキャン室もあった。多数のカメラを使い,造形物や人物の姿を3Dモデル化する。
こういった設備は,Project Cよりも,オーディンなどのフォトリアルな作品で主に利用するそうだ。
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開発設備の充実ぶりもさることながら,休憩スペース周りの手厚さもなかなかのものだった。
仮眠室は14階と7階の両方にあり,予約不要で空いていればいつでも使える。社員証をタップして入室する形式で,男女別に分かれている。シャワーも用意されているので,気分転換やモーション撮影でかいた汗を流したりできる。
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さらに,マッサージ師も2名が常駐しているという。こちらは予約が必要だが,プロに疲れた体を癒やしてもらえるのは,羨ましい。
個室には,マッサージ機も置かれている。試しにと流れで体験させてもらったが,全身をしっかり揉み解してくれるタイプだった。ちなみに,7階にもマッサージチェアは置かれていて,そっちのほうが新しい機種らしい。羨ましい。
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おやつコーナーや,カフェもある。カフェは6階と7階にもあるそうで,1杯100円くらいからとお安い。日本人の筆者からすると,韓国の人は本当にコーヒーを水のように,1日でかなりの量を飲むので,カフェは必須なのだろう。
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福利厚生の締めくくりに案内されたのはゲームルーム。こちらは完全に娯楽用の空間だ。
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格ゲーの筐体も置かれていて,そこまで広い部屋ではないが,結構楽しい空間だ。スタッフも結構使うという。
てなわけで,Lionheart Studioのオフィスツアーの様子をお伝えした。今回は,14階をメインに軽く紹介してもらった形だが,ハイクオリティな作品を作るための専用機材や,専門スタッフ,リフレッシュや休憩するための空間など,作品のことも,社員のことも目を配っているというのがひしひしと感じられた。
デビュー作であるオーディンのIPを拡張していくだけでなく,新たな領域にも挑戦している。Project CやODIN Qは,2026年のリリースが予定されている。今後の動向がかなり楽しみなスタジオだ。
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