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印刷2023/03/29 12:29

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[GDC 2023]1930年代の世界を股にかけるタクティカルストラテジー「The Lamplighters League」をプレイ。開発メンバーにも話を聞いた

 GDC 2023にて,Paradox Interactiveから2023年内のリリースが予定されているタクティカルストラテジー「The Lamplighters League」PC / Xbox Series X|S)のプレビュー版をプレイでき,開発を行うHarebrained Schemesのメンバーにも話を聞けたので紹介しよう。

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 「BattleTech」「Shadowrun」などの作品で知られるHarebrained Schemesが開発を行う「The Lamplighters League」は,「XCOM 2」を彷彿とさせるターン制タクティカルアクションゲームだ。非道なカルト教団「Banished Court」が世界征服を実行に移す中,これまで彼らの野望を食い止めてきたThe Lamplighters Leagueの英雄たちは,ことごとく敗れ果ててしまう。そこで,最後に残った「ロック(Locke)」は,老体に鞭を打ち,“最高の英雄でなければ最低の英雄たちを”と,一芸に秀でただけのならず者たち10人をリクルートし,Banished Courtを打ち砕くために暗躍していくことになる。


 「The Lamplighters League」の世界観は,映画「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」のような雰囲気を満喫できる。これについてエクゼクティブ・プロデューサーのミッチ・ジテルマン(Mitch Gitelman)氏は,「僕らの場合は,さらにその元ネタでもあるパルプマガジン(アメコミの原型)にまで遡って,さまざまなアイデアをインスパイアさせてもらっています」と話す。史実では世界経済の悪化や,ファシズムの台頭が顕著になる直前のロマンが感じられる最後の時期であるというわけだ。

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 Banished Courtには異なる勢力があり,古代神を呼び覚まそうとする「ニカストロ(Nicastro)」,科学を悪用する「マートゥ(Marteau)」,そして究極の古代遺物で世界をひれ伏そうとしている「ストラム(Strum)」が,世界のどこかで三者三様の活動を繰り広げている。彼らは,時間が経過するにつれて4〜6段階に分けて組織をアップグレードし,そのたびにより強力なユニットを生産してくる。

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 ワールドマップ画面には,彼らのパワーメーターがリング状に表示されており,プレイヤーはミッションを選ぶ際に,どの勢力に関わるものにするかを慎重に選択しなければ,特定の勢力の進化を許してしまうことになる。それによって,攻略するのが難しくなるかもしれない。いずれかのメーターが100になった時点で彼らの世界征服が成功し,リーグの敗退になってしまうのだ。ゲームディレクターのクリス・ロジャース(Chris Rogers)氏によると,100%になってしまった時点で最後のミッションが表示され,勝てばゲーム継続のチャンスが得られるというようなシステムになっているという。

 今回筆者がプレイしたのは序盤のチュートリアルシーンだ。殺し屋の女(Femme Fatale)の「イングリッド(Ingrid)」と,中東のストリートキッドとしてのコソ泥経験からステルス活動が得意な「ラティーフ(Lateef)」でプレイし,兵士のリーダーから文書を奪うというミッションに挑戦した。

 マップを移動しながら探索し,ステルス行動に失敗して相手に気付かれるか,プレイヤーキャラクターを相手の視界に進めることにより,ターン制のアクションバトルが始まる。「XCOM」「BattleTech」「マーベル ミッドナイト・サンズ」をプレイしたことのある人なら,わりと馴染みやすいにゲームシステムになっている。


 今回紹介されたリーグのメンバーは,イングリッドとラティーフのほかに,第一次世界大戦にも従軍したという熱血漢でピストル使いの「エディ(Eddie)」や,至近距離攻撃にめっぽう強い「ジャンイー(Jianyi)」など。ジテルマン氏は,「イングリッドらが文書を入手した後は飛行場まで脱出することになるが,そこでエディが加わるというチュートリアルにつながって」と話し,ストーリーを進めていくうえで,仲間たちが増えて10人のメンバーが揃うことになるらしい。

 メンバーの中には,リーグとカルト教団の飽くなき戦いについて知っているものもいれば,まったく知らないものもいる。しかし,彼らは何らかの情報をロックにもたらし,リーグの再興に必要な人材だと認められて仲間に加わっていくとのことで,キャラクター1人ひとりにしっかりとしたストーリーも用意されているようだった。

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 チュートリアル後は,これら10人のキャラクターから特定のミッション遂行に適切なキャラクターを3人選んで送り込む。今回は詳しく紹介されることはなかったが,キャラクターは,敵の激しい攻撃を受けたりした場合には,ストレスや怪我を受けて戦闘能力を著しく落としてしまうこともある。その場合は完治するまでしばらく休息させなければならず,少なくてもローンチ時点では,パーマデスのようなハードコアモードは用意されないという。

 それぞれのキャラクターは,迂回路を見つけたり,敵へのアプローチに利用したりできる特徴的なパッシブスキルを擁している。例えば,イングリッドであれば木製フェンスやバリケードを破壊できる「Bruiser」,ジャンイーならばステルスで相手に近寄り音なく気絶させることができる「Sneak」というようなものがある。

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 これに加えて,それぞれのキャラクターには,プレイヤーが経験値の獲得に合わせて自由に投資できるアビリティ,アイテムや消耗品などのスロットが用意されている。さらに,それぞれのキャラクターには,15〜20種程度のタロットカードのような特殊スキルの中から最大で3つを設定しておくことができる。この組み合わせによってプレイヤー好みのカスタマイズもできるところが,「The Lamplighters League」の大きな特徴であろう。

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 都市から工場,ジャングル地帯までさまざまなバリエーションのマップが用意されている。マップ内には,火薬や原油が詰まった樽や,ダイナマイト入りの木箱などのオブジェクトが点在するので,それらをどのように活用するかも戦闘に影響しそうだ。こうしたプロップを含め,アイテムや敵キャラクターの場所などは,プレイするたびにプロシージャルに生成されるため,プレイヤーごとに異なるゲーム体験を提供してくれるだろうとロジャース氏は説明していた。

 詳しく説明されることはなかったものの,Banished Courtの各勢力にはボスキャラクターが存在しており,各ミッションを転々と移動しているため,プレイヤーと出会うこともあるという。非常に高い能力を持つキャラクターなので打ち負かすのは難しそうだが,倒せればしばらくは登場せず,優位にミッションを遂行していくことができる。しかし,そのキャラクターは負けた記憶を持っていて復讐に燃えるようになり,さらにストーリーにスパイスを与えていくという。「シャドウ・オブ・ウォー」におけるネメシスシステムのような機能も存在するとのことだった。

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 「The Lamplighters League」は,3つの敵勢力があることや,10人のキャラクターのうちから3人を選んでプレイするミッション,さらにプロシージャルにマップ上に配置されるオブジェクトや敵キャラクター,そしてライバルが用意されるシステムまで,プレイヤーごとに異なるゲームプレイを楽しめることを念頭に開発が進められている。リプレイアビリティも高く,遊び込み要素が満載といった感じだ。現時点では日本語化については明確にされていないものの,じっくり楽しめるタクティカルストラテジーを求めている人は,Steamストアページ(リンク)やEpic Gamesストア(リンク)で,ウィッシュリストに加えておくといいだろう。

エクゼクティブ・プロデューサーのミッチ・ジテルマン氏(右)と,ゲームディレクターのクリス・ロジャース氏
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「The Lamplighters League」公式サイト


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