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[プレイレポ]「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」は約30年前のゲームを遊びやすくするオプションもあり,希少な資料もいろいろあり
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印刷2023/03/24 00:00

プレイレポート

[プレイレポ]「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」は約30年前のゲームを遊びやすくするオプションもあり,希少な資料もいろいろあり

 日本コンピュータシステムのゲームブランド・メサイヤから,スーパーファミコン用ソフト「重装機兵ヴァルケン」が発売されたのは1992年のこと。

 同年のスーパーファミコン市場は,「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」「ロマンシング サ・ガ」「真・女神転生」といった“新時代のJRPG”が華々しく登場したり,アーケードからの移植で「ストリートファイターII」「餓狼伝説 宿命の戦い」といった格ゲーが浸透してきたり,さらには“最も売れたスーパーファミコン用ソフト”である「スーパーマリオカート」が発売されるなど,大旋風が吹き荒れる状況だった。

 その中での「重装機兵ヴァルケン」は,(現代と比べればけっこうな出荷本数だろうが)決して大ヒットしたタイトルというわけではない。まだリリースされるタイトル数が少なかったので,ある程度は目立ったが,“ハードSF系ロボットものアクションシューティング”というジャンルのニッチさはプレイヤーを選んだ。

 しかし,当時「重装機兵ヴァルケン」をプレイした人は,自機であるASS-117A・ヴァルケンの重量感ある挙動や,ステージをまたぐごとにボロボロになっていく母艦の悲壮さ,いかにも“ハードSF系ロボットものってこういうやつでしょ”な演出がドカ盛りにされたストーリーに,心を鷲掴みにされたはずだ。

 そう。だからこそ30年以上の時を経て出るのだ。2023年3月30日に,Rainmaker Productionsから,Nintendo Switch用ソフト「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」が。

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 まあ,潜在的なニーズがあるからこそ,過去に名状しがたい何かが生じてしまった覚えもあるが,そこはあまり気にしないでおこう。

2021年に開催された「シュー大祭 〜シューティングゲーム大感謝祭〜」で,名状しがたい何かを手にしておののくゼロディブちゃん(関連記事
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 そんなわけで本稿では,発売よりも一足早く「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」のプレイレポートをお届けしよう。筆者的には,リメイク版「重装機兵レイノス」から約7年4カ月ぶりの“重装機兵レポ”第2弾である。



とにかく“ロボットもの”なんです!


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 「重装機兵ヴァルケン」の舞台となっている時代は,環太平洋合衆国と欧州アジア連邦の衝突によって第四次世界大戦が勃発した22世紀初頭。主人公である環太平洋合衆国のジェイク=ブライン中尉(名前は変更可能)は,第68アサルトスーツ小隊長として強襲揚陸艦バーシスに乗り込み,数々の困難な作戦に挑んでいく。1990年に発売されたメガドライブ用ソフト「重装機兵レイノス」の実質的な続編だが,劇中の時系列的には「重装機兵ヴァルケン」のほうが過去となる。

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主人公のジェイク=ブラインと,オペレーターのクレア=コーラル
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 アサルトスーツは2050年代に勃発した第三次世界大戦の末期に開発された,宇宙から地上まで多様な戦況に対応できる人型兵器だ。

 その最新鋭機であるヴァルケンは,マニュピレータで各種武器を携行できるほか,炸薬で拳を突き出す機構によってマニュピレータ自体を武器とすることも可能だ。基本的には二脚歩行で移動するが,脚部のホイールによる高速移動や,背部のラムジェットエンジンによるホバリングも行える。また,背部にブースターユニットを装着することで短時間ながら空中戦も可能だ。

宇宙での機動戦闘や大気圏内での飛行用に,ブースターユニットを装備できる。「旋光の輪舞2」にゲスト参戦したときは,背中のジョイントに巨大兵装を接続したりもしていた
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 ヴァルケンの全高は5.96メートルで,著名なロボットと比較すれば「スコープドッグより大きく,エステバリスと同程度で,イングラムより小さい」というボリューム感だ。稲城長沼駅やデッキアップイベントに行くことがある人は,大まかなサイズを想像してみよう。

アサルトスーツ・ヴァルケン。ちなみにラングリッサーシリーズに登場する隠し防具のアサルトスーツは,メサイヤが重装機兵シリーズをセルフパロディしたもので,アスキーから1999年に発売された「ラングリッサー トレーディングカードゲーム」では“大剣を携えた金色のレイノス”として描かれていた。剣と魔法の世界に未来兵器で参戦なんて,ずいぶんな御無体である
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 「重装機兵ヴァルケン」で特徴的なのは,やはりハードSF系ロボットものとしての“っぽさ”だろう。ゲーム中,最初のミッションからして,強襲揚陸艦の体当たりで隔壁をぶちやぶって敵コロニー内部にアサルトスーツを出撃させるという,ちょっとしたダイダロス・アタック(と言うより,対となるはずだったが案のみで終わったプロメテウス・アタックか)で幕を開ける。衛星軌道上の敵要塞は,内部の制圧中に,それ自体を質量兵器として用いるべく「忌まわしき記憶と共に!」と言わんばかりにロケットエンジンが点火される。敵要塞から離脱して大気圏突入に入れば,追撃してきた敵との高高度空中戦を繰り広げ,その中で敵の一体が制御を失って灼熱地獄の「助けてください!」状態に放り込まれる(なお「重装機兵レイノス」では味方キャラが似たシチュエーションで死亡する)。言ってしまえばコテコテなほどの,ハードSF系ロボットものぶりを楽しめるわけだ。

 それでいてパロディすることに終始しているわけでもなく,芯のあるストーリーを組み立てることに成功している。元ネタとなった古いアニメを知らないという人でも,戦争の熾烈さと無常さを味わえるだろう。

序盤は宇宙戦が続く。敵要塞の地球降下を防ぐ戦いの中で,ジェイク達は大気圏突入を余儀なくされる
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仲間が戦死して戦力を損なうも,味方と合流する暇もなく,欧州アジア連邦による軌道上への物資輸送を防ぐ任務が発令される
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最終作戦に間に合わせるため,あえて危険なルートを突き進むジェイク達。突破には成功するが,激戦を重ねたバーシスはとうとう墜落してしまう。それでも進撃し,国会議事堂に突入したジェイクだが,そこで待ち受けるものは……
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いろいろ見えちゃいます


 「重装機兵ヴァルケン」自体に関しては以上の通りだが,「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」は単なるベタ移植ではない。DECLASSIFIED(機密解除)の一語が示すように,本作で充実しているのが資料類の充実ぶりだ。

 “IMAGE GALLERY”では,コンセプトアートや設定画などをはじめとして,アスキー出版から1993年に刊行されたものを再現した「重装機兵ヴァルケン 公式ガイドブック」や,サウンドトラックCDのブックレットなどを閲覧できる。記事公開時点では具体的なことを言えないのだが,驚きのアートワークも収録されている。

公式ガイドブックは,模型で再現されたアサルトスーツ達が見どころのひとつ。PLUMのプラモデルを改造する場合の参考にもなるかも
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 また“MUSIC PLAYER”では,1992年に東芝EMIから発売されたサウンドトラックCDの収録曲および,それに相当するオリジナル・サウンドトラック(プロジェクトEGG版OSTとは「SE Collection」を未収録などの差異あり)を聞ける。CDは音源差し替え版だったので当時は賛否両論を浴びたが,今聴くと「まさに1990年代シンセサウンド!」といった感じで,一周回った新しさも感じられる。

作曲はガブリン・サウンド(現オーパス)に所属していて,当時はセタの「スーパーリアル麻雀」シリーズなどにも関わっていた赤堀正直氏だ
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 “MOVIE GALLERY”は,ゲーム内のデザインおよびグラフィック全般を手掛けた,仲井さとし氏へのインタビュー動画(同氏は主に声のみの出演)を閲覧できる。また,プレイデータの再生もこのメニューから行えるうえ,デフォルトでノーミスクリア&グッドエンディング達成のスーパープレイが収録されている。このスーパープレイは,普通に進んでいると見落としてしまうようなアイテムをしっかりと回収していくスタイルなので,プレイを始める前や攻略に行き詰ったときなどに観てみよう。

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 “STAFF CREDIT”に関して,メニュー画面で「見ておくと何かいいことがあるかも?」と記されているが,結論を言ってしまうと,閲覧することによってフリープレイモードのデフォルト設定と,初期武装の選択が可能となる。フリープレイモードは通常3回までのコンティニュー回数を無制限にするもので,本来は隠しコマンドの入力によってアクティブにするのだが,それを常時オンに選択できるようになる。初期武装の選択は,隠し武器のナパームを最初から装備するものだ。

開発はレトロゲームの移植でおなじみのエムツー
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デフォルトでフリープレイ設定とすることが可能に
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1面でボスのみを倒して最終スコア2800点でクリアすると獲得できるナパーム。今風に言えば“チート武器”で,連射こそ効かないものの各ステージのボスすら瞬殺する
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 上記のオプション画面でコンティニュー回数の他に切替可能な言語設定は,EnglishにするとUIやゲーム内テキストのみならず,「重装機兵ヴァルケン 公式ガイドブック」なども英文になる。また,これらの翻訳は新規に行われたものであり,例えばステージ1のタイトルは,KONAMIの現地法人および現地子会社からリリースされた北米/欧州版では「Colony Attack」とされていたが,本作では「Colony Raid」とされており,使用フォントも異なる。というか北米/欧州版は「Cybernator」というタイトルで一部の設定や表現が変更されていたため,オフィシャルで“英語版の重装機兵ヴァルケン”が世に出るのは今回が。そう,またエムツーが“存在しないレトロゲーム”を作っている……。


ハードコアとはいかないまでも,素でプレイするとなかなかの歯応え


 筆者は「重装機兵ヴァルケン」に対し,「ハードコアな難度だったレイノスよりは簡単」というイメージを持っていた。標準装備のバルカンは弾道がバラけるため,正確に標的を狙わなくてもそこそこ当たるし,地形に当たると跳弾するので直線弾道で狙えない敵も攻撃できる。また,盾を前に突き出すガード([R]ボタン)は,大半の敵の攻撃を――グラフィックス的には背面から飛んできた弾も含めて――無効化する。

 しかし,久しぶりにガッツリとプレイしてみたら,これがなかなか難しい。ダッシュの持続時間,アクションに対する慣性の乗りかた,無重力エリアでジャンプして足場を離れる感覚……「自機の特性や敵とアイテムの配置を覚えるほどクリアが見えてくる」という絶妙な難度調整なのだが,今日では早々に心が折れてしまう人も出てくるのではないだろうか。ただ,ゲームプレイ中のメニューでは10スロットの戦況保存(ステートセーブ)があったり,射角操作の動き方や速度を設定できたりと,いたれりつくせりのメニューが揃っている。ナパームを装備して操作系を自分好みにカスタムすれば,最初からガンガン突き進むことも可能だろう。「いや,苦労してこそ達成感がある!」という人は,逆に諸設定を封印して,前述のスーパープレイを凌駕する超スーパープレイを編み出してほしい。

エンディングの後,しばらく放置していると発生する謎のデモシーンは,「重装機兵レイノス」につながるもの。「重装機兵レイノス」は,「セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online」などでプレイできるほか,Rising Star Gamesが販売しているPC向けリメイク版をSteamで購入できる(国内アカウントでは利用不可だが海外PS4版も販売中。なお国内PS4版はドラキューの休業に伴い販売終了)
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「重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED」公式サイト

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    重装機兵ヴァルケン DECLASSIFIED

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