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印刷2021/07/20 19:27

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「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 MyDearestは2021年7月19日,オンラインイベント「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」を開催した。このイベントには,VRインタラクティブストーリーアクション「ALTDEUS: Beyond Chronos」PC / PS4)の主人公とヒロインを務めた声優の鬼頭明里さん奥野香耶さん,および開発陣が出演し,“完全ネタバレ解禁”のトークを繰り広げた。またイベントの終盤では,MyDearestの最新プロジェクト「DYSCHRONIA: Chronos Alternate」の情報も公開された。

画像集#001のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答
左から千田翔太郎氏,岸上健人氏,柏倉晴樹氏,鬼頭明里さん,奥野香耶さん
画像集#002のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 最初のコーナーは,「キャスト・スタッフ・プレイヤーが選ぶ名シーン」。クロエ役の鬼頭さんが選んだのは最初のバトル「vs メテオラ」で,「VRならではのシーン。最初にプレイしたときはあたふたしちゃって」「戦闘中,横でノアが歌ってくれるのが胸アツ。すべての夢が叶ったと思いました」と感想を述べた。
 また本作のディレクターである柏倉晴樹氏は,「ゲームのスタートからこのバトルまでが,プレイヤーをゲームに没入させるキモ。このあとにオープニングを観てもらえたら勝ちだと確信していた」と語った。加えて総合プロデューサーの岸上健人氏と,プロジェクトマネージャーの千田翔太郎氏からは,鬼頭さんのボイスが入ってから開発チームの士気が格段に上がったことや,このバトルからオープニングに入るまでの時間を慎重に調整していたことが明かされた。

画像集#003のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 奥野さんが選んだのは,エンディングの1つ「Flowers for an Unknown Tomorrow」。奥野さんは「コーコを撃ったことで世界や仲間を救ったのに,クロエがすごくさびしそうな声で語るところが好き」「ヤマトやノアを救おうと確固たる気持ちで撃ったのに,自分が幸せじゃないことに気づいた。良い意味で感情がボロボロになった」と話していた。
 また柏倉氏は,このシーンについて「平和とその代償」を描こうとしたとし,「クロエがコーコの願いを受け入れた場面。クロエには世界とともに歩むチャンスが与えられたが,それは親友が命がけで起こした行動によるもので,彼女には大きな損失感が残った」と説明した。

画像集#004のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 もう1つ奥野さんが選んだのは,やはりエンディングの1つ「Flowers for the Two of Us」。このエンディングはクロエがコーコを撃たない選択をしたときのもので,上記の「Flowers for an Unknown Tomorrow」と対になっている。奥野さんはあとからこちらを見たそうで,「夢みたいだと思った。この夢を見られるならずっと寝ていたい」と感想を述べた。

 柏倉氏は本作の開発中,このシーンについて長らく「これで良いのか」と脳裏に引っかかっていたとのこと。奥野さんから「このときのコーコはどういう気持ちなんですか」と質問されたことで,そこまで詰めて考えていなかったことに気づき,ボイス収録直前にシナリオを修正したという。
 ちなみに最後にクロエとコーコが空に昇っていくように見える演出は,実はクロエのグライアイが落ちていくこと──つまりVRゴーグルを装着したプレイヤーが落ちていくことを表現しているそうだ。
 また「Flowers for an Unknown Tomorrow」と「Flowers for the Two of Us」のどちらがトゥルーエンドなのかという質問に,柏倉氏は「友達の思いを受け入れるのか,自分の気持ちをぶつけるかの選択。個人的には,どこまで行ってもどちらかの勝手な行動になってしまうと考えているので,正解はない」と回答していた。

画像集#005のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 柏倉氏の選んだシーンは「最終決戦」で,最後のバトルということで最大規模のものにしたが,処理負荷も大きくなったという。そのためクロエの搭乗するマキアのスクリーンが破壊される演出を加えるといった工夫を凝らし,最適化していったそうだ。

画像集#006のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 岸上氏が選んだのは,コーコがクロエに敬語をやめるよう促すシーン。コーコにとって「護衛のクロエ」から「友達のクロエ」に変わった瞬間で,柏倉氏は「気づいたら親友になっていました,というのではリアリティがない。2人の絆がより深まるきっかけがあったはずということで,このシーンを追加した」と意図を説明した。

画像集#007のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 プレイヤーに対するアンケート結果も紹介された。「あなたの選ぶベストバトルは?」という質問への回答第1位は「vs ヤマト」で,柏倉氏は「クロエはアニマを救いたい,ヤマトはクロエを思いやって行動する。その思いやりのすれ違いを描いた」と解説した。なおこのシーンでは,レールキャノンをフルチャージで撃つとヤマトが死んだ旨の表現がなされるが,チャージ率を抑えると生死不明の展開になることも明かされた。

画像集#008のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答
画像集#009のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 次の質問は「最終局面で訪れた“選択と決断”あなたは…?」,つまり上記のコーコを撃つか否かというシーンで,プレイヤーがどちらを先に選んだかというもの。約7割のプレイヤーが「撃った」と回答したが,柏倉氏は「コーコ自身も『撃て』と促しているので,よほど我慢のできる人でない限り撃たざるを得ない状況。それでも撃たなかった人が3割いてくれたのは嬉しい」「VRゲームの性質上,撃たないでいることは難しい。『撃たないことに意味があるのではないか』ということを考えてもらいたかった」とコメントしていた。

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 「今しか言えない話がある! みなさまの質問に全て答えます!」のコーナーでは,出演者がプレイヤーからの質問に回答。
 最初の質問は,「鬼頭さんと奥野さんが,コーコを撃ったか否か」というもの。上記のとおり奥野さんは撃ったわけだが,銃を構えた手が震える演出を見て,銃を自分の頭に向けようかとも考えたという。また鬼頭さんも,自分と世界を天秤にかけた結果,コーコを撃ったとのこと。ちなみに柏倉氏は「個人的な見解で,トゥルーエンドかどうかということとは関係ない」とした上で「絶対撃たない。周りがどうなろうと知らん」と語っていた。

 「クロエやヤマトの服装は,なぜへそ出しルックなのか」という質問には,柏倉氏が「何か意図があったのかもしれないが,おそらくキャラクターデザインを担当したLAMさんの趣味」と回答し,「なぜかヤマトの上着の丈がどんどん短くなっていった。最終的に,ちょっと丈を戻してくださいとオーダーした」と裏話を明かした。

画像集#011のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 「この光景は夢じゃない──。」という作中のセリフがキャッチコピーに使われたのは,岸上氏によるとゲームの終盤にコーコと再会したクロエの「本当にコーコなのか,夢じゃないのか」というセリフを見た柏倉氏が提案したからとのこと。千田氏も「おそらく皆さんの印象に残っているセリフ。我々が言うのも何だが,よくやった」とコメントした。
 また岸上氏は,メタ的には本作が夢ではなく現実のVRゲームであるという意味があるとも話していた。

 「鬼頭さんと奥野さんが別のキャラクターを演じるとしたら」という質問には,鬼頭さんがヤマトと回答し,「クロエは感情がフラットなキャラクターなので,正反対の感情が大爆発するヤマトを演じてみたい」と語った。
 また奥野さんはアニマとのことで,「最初は憎らしい存在だったが,関わっていくうちに可愛らしく感じるようになった」と話していた。

 「アオバとデイターは親子だが,デイターの本名は」という質問には,柏倉氏が「デイターはコードネームのようなもので,本名ではない」と回答。

 「バトルのUIは,どのようにして出来上がっていったのか」という質問には,柏倉氏が「戦闘機や航空機などのコクピットがモチーフで,最初にスイッチをパチパチと入れていくことをイメージした」と回答。また酔いやすいなどのVRの特性上,狭いコクピットを作れず,広いコクピットにせざるを得なかったことなども明かされた。

 「デイターとジュリィ,理想の上司は」という質問には,まず柏倉氏が「デイターのほうが,よりしっかりした組織を作ろうとする」「ジュリィは,自分の求めるものを察して先に用意してくれる人を求めるタイプ。そもそも周囲をあまり気にしていない」と補足した。
 鬼頭さんは,どちらも嫌だとしたうえで「固いのが嫌いなので,消去法でジュリィ」と回答。奥野さんは,「ジュリィよりも人間扱いしてもらえそう」という理由でデイターを選んだ。

画像集#012のサムネイル/「アルトデウス:BC プレミアムトークショー&新規プロジェクト発表会」をレポート。作中の気になる部分を,開発陣がネタバレありのトークで回答

 「もし,次のDLCが出るとしたら」という質問には,岸上氏が何も決まっていないとしつつ,「個人的には,コーコ視点のエピソードが見たい。目が見えないという設定が,VRで活かせるのではないか」と回答していた。

 「コーコもデザインドなのか」という質問には,柏倉氏が「輪廻転生で生まれ変わっているのでナチュラルな人間とも違うが,厳密にはデザインドではない」と回答。かなり深い設定があるとのことで,機会があれば改めて説明したいと話していた。

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 最後の質問は,本作で描きたかったものについて。柏倉氏は以前「人と人との心のつながり」を描きたかったという旨の発言をしているが,本作には人間ではない存在も登場する。そこで質問者は「人かどうかは関係なく,心のつながりは持てるということを伝えたかったのではないか」との質問を柏倉氏に投げかけた。その回答は,「人として必要な部分が欠けていたり,極端だったりする人間のクロエが,人間ではないアニマと,そもそも生き物ですらないノアと分かり合うことができるのか,思いやりを向け合うことができるのかというテーマが企画の初期段階からあった」というもの。
 続けて柏倉氏は,「人間にとって他人とは,もはや違う生き物」と持論を示し,「自分以外の存在とのディスコミュニケーションという話でもあり,互いに思いやることが痛みになるケースもあるということを描きたかった」「分かりやすく恋愛を想起させるものではなく,シンプルに“思いやり”を描きたかった」と説明していた。

 イベントの最後には,記事冒頭に記したとおりMyDearestの最新プロジェクト「DYSCHRONIA: Chronos Alternate」が発表された。その内容は「こちらの記事」で紹介したとおりで,「東京クロノス」および「ALTDEUS: Beyond Chronos」と世界観を共有する完全新作の開発が決定したとのこと。またこの新作のテーマが“謎”であり,同社のこれまでのタイトル以上に謎めいたプロモーション展開で情報を公開していくことも明かされた。
 なお岸上氏によると,今後も世界観を同じくするタイトルを展開していく予定だという。さらにタイトル間のクロスオーバーも検討していくそうだ。

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