「プロセカ COLORFUL LIVE 1st Link」最終公演レポート。バーチャル・シンガーをはじめ，レオニ，モモジャン，ビビバス，ワンダショ，ニーゴが生き生きと踊り歌う！

　セガとColorful Paletteのスマホアプリ「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」（iOS / Android。以下プロセカ）初のフル3DCGリアルライブ「プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 1st -Link-」が，2022年1月28日〜30日に幕張メッセで行われた。

　本ライブは現地参加のほか，ABEMA PPV ONLINE LIVEでの独占配信も行われ，足を運べない人でも気軽に楽しむことができた。


　プロセカと言えば，さまざまな少年少女たちがバーチャル・シンガーとともに，“本当の想い。自分の歌”を見つけていくリズムゲームとして，若い世代を中心に莫大な支持を受けている。

　そこに関係各社が培ってきた3DCGライブ技術が組み合わされることで，会場の模様はどれほど彩られることになったのか？

　本稿では，初音ミクら「バーチャル・シンガー」，プロセカのオリジナルユニット「Leo/need」「MORE MORE JUMP！」「Vivid BAD SQUAD」「ワンダーランズ×ショウタイム」「25時、ナイトコードで。」が3DCGで登壇し，多種多様な楽曲を，全曲フルサイズのバンド演奏でお披露目してくれた，最先端のライブ模様をお届けする。

「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」公式サイト

「プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク」ダウンロードページ

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全24曲のカラフルなライブ模様！
5ユニットによるライブ前半戦

　新型コロナウィルス感染症の防止対策が徹底された本公演では，“いろんなセカイへの冒険の旅”をテーマにステージが贈られた。

　ライブは前半・後半に分かれており，最初は各ユニットが順に登場し，持ち歌を披露。最初に現れたユニットは，もちろん彼女らだ。


■Leo/need
　トップバッターは，プロを夢見るガールズバンド「Leo/need」。
　そこに初音ミクが加わり，幼なじみ同士の息の合ったパフォーマンスと，軽快なバンドサウンドで「needLe」「フロムトーキョー」を立て続けに熱唱。会場を盛り上げるという先陣の役目をしっかりと果たした。



■MORE MORE JUMP！
　続くは，異色のアイドルユニット「MORE MORE JUMP！」。
　初音ミクとともに歌う「アイドル新鋭隊」は，いわばモモジャンの紹介曲であり，コールも多いのだが，時世を鑑みて声を出せない観客らに代わり，花里みのりたちが自らのボイスで追従。元気さ満点だ。

　2曲目「天使のクローバー」では，初音ミクと交代で鏡音リンが登場。明るく健やかな彼女らのセカイを目いっぱい表現してくれた。



■Vivid BAD SQUAD
　お次は，実力派のストリートユニット「Vivid BAD SQUAD」。
　初音ミクと届けられた「Ready Steady」では，クールで切れ味のあるダンスを披露。その後，初音ミクと入れ替わりでKAITOが登場すると，リズミカルな演出表現が見どころの「シネマ」を魅せた。



■ワンダーランズ×ショウタイム
　会場の盛り上げなら，「ワンダーランズ×ショウタイム」の出番。
　ポップで軽やかなリズムが気持ちいい「セカイはまだ始まってすらいない」から，「potatoになっていく」を初音ミクと一緒に立て続けに歌う。ステッキを使ったパフォーマンスが曲調も相まり魅力的だった。



■25時，ナイトコードで。
　締めは，正体不明の音楽サークル「25時，ナイトコードで。」。
　紫色のペンライト一色で染められた会場で，初音ミクとともに「悔やむと書いてミライ」を歌うと，ミクとの入れ替わりでMEIKOが現れる。曲は「アイディスマイル」。秘めた思いを音に乗せてつづった。


　レオニ，モモジャン，ビビバス，ワンダショ，ニーゴによるライブ前半が終わると，ホッと一息の休憩時間となった。

　その間，会場内では各ユニットのトークパートが流され，彼ら彼女らのちょっとした雑談から，ライブ後半に向けての意気込みなど，プロセカユニットらしい彩り豊かな個性を楽しませてもらった。

バーチャル・シンガーも勢ぞろい！
これぞプロセカの真骨頂たるライブ後半戦

　ライブ後半戦の皮切りは，モモジャンと初音ミクによる「メルティランドナイトメア」から。ガーリッシュな腕の振り付けやスモーク演出など，楽曲のピンキートーンな雰囲気作りも抜群であった。

　そして，みのりの「アア…マイクOK？　いっくよー！」のかけ声からはじまると言えば，「ビバハピ」の開幕。疾走感のあるキューティーな歌詞がユニークな1曲を，みんなでかわいく歌い上げてた。


　ニーゴからは宵崎 奏，朝比奈まふゆに初音ミクを加えた3人で，独特な空気感を漂わせる「カトラリー」が繰り広げられると，残りのメンバーである東雲絵名，暁山瑞希が3人と入れ替わりで姿を見せる。

　そこで前曲とは打って変わり，テンポ曲の「ベノム」を歌唱。音楽好きユニットならではのバリエーションの広さを体現する。



　ワンダショの第二幕は，鏡音レンと肩を並べた「テレキャスタービーボーイ」と，バトンタッチの初音ミクと「ミラクルペイント」を歌った。

　サビでの盛り上がりが心地よくて愉快なテレキャスタービーボーイも，ジャジーでリズミカルなミラクルペイントも，にぎやかなショウタイムさながら。はちゃめちゃに楽しいひとときとなった。


　ビビバスからの選出は，小豆沢こはねと白石 杏。2人は巡音ルカと人気曲「Just Be Friends」をエモーショナルにお届けする。

　そんな華やかさから一転，女子組とスイッチした東雲彰人と青柳冬弥の男子タッグは「フラジール」をスタイリッシュに踊りきる。
　ダイナミックさとダンサブルさではビビバスの独壇場であった。



　ユニットの締めはレオニ。壇上で頼れる教室仲間の初音ミクと「ヒバナ -Reloaded-」「ドラマツルギー」を2曲連続で歌いきる。

　星乃一歌らの力強い歌声と，迫力のバンドサウンド。プロになりたいガールズバンドのタイトな姿勢が真摯に受け止められる一幕だった。


　それらの余韻が冷めぬなか，初音ミク，鏡音リン，鏡音レン，巡音ルカ，MEIKO，KAITOのバーチャル・シンガー組が集うと，代表してミクから一言。「私たちからも歌をおくるよ。みんなも一緒に楽しもう」。
　みんな知っている1曲。「千本桜」のイントロが流れはじめた。

　聞き慣れたキラーチューンの安定感はもとより，歌唱中はバーチャル・シンガー勢らしい動きも随所に見られ，カワいくカッコよく，楽しそうな初音ミクたちの姿が誰の目にも魅力的に映っていただろう。


　初音ミクのあいさつでバーチャル・シンガーたちが退場すると，会場からは絶叫のアンコールに代わる「手拍子」が沸き起こった。
　こういった事情を踏まえた一体感も，さすがプロセカファン。

　すると，ほどなくしてステージ上に初音ミク，各ユニットから星乃一歌，花里みのり，小豆沢こはね，天馬 司，宵崎 奏が姿を現す。

　そのうちミク，一歌，司，奏の4人は，プロセカのカラフルな物語を象徴する，リードトラック「セカイ」を披露。
　次いでミク，みのり，こはねはチャームポイントが欠点だからってなんのその。「ワーワーワールド」でしんみりした会場に再点火する。



　まだまだ見ていたかったステージのラストは，ミク，一歌，みのり，こはね，司，奏による「群青讃歌」。ミクが「新しい門出の曲。一歩ずつでも前に進んでいこうという思いが詰まった曲」と語ったとおり，この1stライブを新たなはじまりとし，プロセカはまた歩みはじめる。

　そんな意気込みを感じさせるラストナンバーで，ライブは終了した。


　トータル24曲となった本公演。ファンとしては声を出せずにもどかしい思いを抱きつつも，そのなかでペンライトを力いっぱい振り，手がジンジンするほどの拍手で思いを届けるなどし，今のご時世ならではの応援方法で，充実した時間を過ごせたのではないだろうか。
　もちろん，オンライン視聴でも熱の高さは同等であっただろう。

　ゲーム内でもバーチャルライブを見られることがウリのプロセカではあるが，やはり全身でリアルなサウンドを，大胆なパフォーマンスを体感できるのはリアルライブの醍醐味である。縮こまった生活を送りがちであった2022年の冒頭に，それをあらためて実感できた。
　とはいえ，だから割りきってはっちゃけるなどの意思表明ではないが，プロセカが見せてくれたステキな1日は，今後の展開の期待となり，またこれから先の新たな楽しみにもつながった（Link）。

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