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  • QUEEN GAMES
  • 発売日:2017/10/26
  • 価格:79.99ドル
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[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった
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印刷2017/10/27 21:58

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[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 Queen Gamesは“中量級”とでも言うべき,程よいルールの複雑性と広がり,そしてシンプルさを兼ね備えたゲームをリリースするデベロッパというイメージを持っている読者も多いのではないだろうか。
 そんなQueen Gamesのラインナップに,新しく加わった中量級の作品が「Pioneers」だ。ドイツ・エッセンで開催されている「SPIEL'17」にて,本作を試遊できたので,アメリカ開拓時代をテーマとしたこの作品のシステムと魅力を紹介しよう。

Queen Gamesの新作「Pioneers」。デザイナーはEmanuele Ornella氏で,価格は79.99ドルになるようだ
画像(001)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

「Pioneers」公式サイト(ドイツ語)



北アメリカに入植・開拓せよ!


 Pinoeerにおいてプレイヤーは,「新大陸」に入植してくる移民を,アメリカ各地に送り届ける役割を担う。入植者はさまざまな職業で構成されているので,それぞれの能力が求められている街まで,彼らを送り届けるわけだ。
 また,本作ではただ入植者を輸送するだけではなく,街と街の間に道路を引き,ネットワークを作っていく作業も必要となる。大雑把に言えば,入植させた人が多ければ多いほど,また構築したネットワークが大きければ大きいほど,たくさんの勝利得点が得られるわけで,プレイヤーはできる限り、この2つがうまく結びつくように心がける。実際,そのようにプレイしたほうが何かと効率がいい。

初期配置が終わったところ。アメリカ全土に入植者マーカーがランダムで配置される。なおマップの広さは,参加人数によって変化する(2〜3人のときは裏面にあるマップを使う)
画像(003)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 まずは,Pioneersのプレイ手順を紹介しよう。
 手番が来たプレイヤーは,次の3つのステップを順番に行いながらゲームを進めていく。すなわち「収入」「購入」「移動」だ。

左から順番に「収入」「購入」「移動」を示している
画像(002)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 「収入」は簡単で,毎ターン3ドルを受け取る。もし「銀行家」を入植させていれば,入植させた1人につき+1ドルのボーナスが得られる(最大で+2ドルまで)。ゲーム慣れしている人であれば「ゲームが始まったら、可及的速やかに銀行家を入植させるべきなのだろう」と思うだろうし,その推測は極めて正しい。

 「購入」においては,道路や幌馬車を購入できる。Pioneersのマップは,無数の街がそれぞれ線で結ばれる構造になっており,この「街と街を結ぶ線」の上に,購入した道路トークンを即座に配置することになる。なお,道路の敷設条件は「ほかのプレイヤーがすでに道路を引いているところ以外」という緩いルールとなっている。いきなり飛び地に道路を置いてもOKというわけだ。
 道路を1本引くなら2ドル,2本なら5ドルという価格設定を見ると,鉄道系のゲームをプレイしたことがある人なら「最終的には毎ターン2本ずつ道路を引いて,自分の連絡網を盤石なものにしていくのだろう」と直感的に想像するだろう。そして、その想像もだいたい正しい。

道路を1本購入し,マップ上に配置してから,幌馬車を移動させている
画像(004)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 もうひとつ「購入」において重要なのは,「幌馬車」の購入である。これは簡単に言えば,新たな入植者を確保するアクションだ。これについては後の「移動」でより詳しく解説しよう。なお「購入」は1ターンに1回しかできないが,「商人」を入植させていればアクションの数を増やせる(各アクション1回ずつ,最大3回まで)。

 「移動」では,マップ上にある幌馬車トークンを移動させ,アメリカの各地に入植者を送り届ける。各街には「どの職業の入植者が求められているか」がタイルで表示されているので,プレイヤーはそれぞれの街まで幌馬車トークンを移動させ,自分の手元にある「職業がマッチする入植者」を街に配置し,その街に置かれていたタイルを入手する(つまり原則として各街には1人しか入植できない)。
 ここで面白いのは,幌馬車トークンは全プレイヤー共有で,かつマップ上に1つしか存在しないことだ。このため中盤戦以降に入って,あるプレイヤーはアメリカの西部を中心として入植者を置き,あるプレイヤーは南部を中心として入植者を置くといった形で住み分けができてくると,往々にして幌馬車は南部と西部を往復するようになる。

各プレイヤーが1つの幌馬車トークン(茶色)を移動させ,入植者を配置していく
画像(005)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 そのうえで,この「移動」ステップにおける幌馬車の移動と入植者の配置は,本作のゲームメカニクスにおいて,キモとなる部分を形作っている。このあたりをもう少し詳しく解説しよう。


入植者ごとの特殊能力を活用せよ


 まずは移動について。「Pioneers」では,街から街まで幌馬車トークンを移動させる1歩ごとに,1ドルが必要となる。この1ドルは,道路がまだ引かれていないところを移動するなら銀行に,ほかのプレイヤーの道路が引かれているならそのプレイヤーに支払われる。自分が引いた道路を使って移動するのであれば,無料で移動が可能だ。

この状況で,青のプレイヤーが下に見える銀行家タイル(黄色)が置かれている街まで行く場合,まずは青い道路を使って一歩下(無料),続いて黄色い道路を使って左下に1歩(黄プレイヤーに1ドル),最後に道路が引かれていない道を1歩右下に移動(銀行に1ドル戻す),という形で移動できる
画像(006)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 このため,本作ではゲームが中盤に入り,それなりに自分の色の道路による「ネットワーク」ができてくると,ときに幌馬車トークンはダイナミックな移動をすることになる。また「自分のネットワークの奥深くに幌馬車トークンを移動させる」ことによって,必然的にほかのプレイヤーはこちらが支配する道路を使って幌馬車トークンを移動させる可能性も増える。

北部は黄色,西部への道は赤,南部〜西部は青,東部は緑と,道路網の「住み分け」ができてきた。この写真の場合,緑プレイヤーは低コストで幌馬車トークンを一気に北上させられるが,赤や青プレイヤーは,青・緑プレイヤーにそれなりの道路使用料を払わざるを得ない
画像(017)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 そうして幌馬車トークンを移動させた先で行うのが,「入植」だ。「Pioneers」には,軍人鉱夫銀行家商人バーテン農夫という6種類の入植者がいる。これらの入植者は,幌馬車タイルに乗って登場する。

マップに置かれる入植者タイル。左から順に軍人,鉱夫,銀行家,商人,バーテン,農夫となる。一番右にあるのはホテルで,「どんな入植者でも歓迎」であることを示す
画像(012)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

左の幌馬車タイルの場合,商人と鉱夫が乗っている。右の幌馬車タイルには商人,銀行家,バーテン,農夫,軍人が乗っている
画像(013)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった 画像(014)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 一方で入植者コマは,「誰がその街に入植者を送り込んだか」を判別するために,各プレイヤーの色で分かれている。したがって入植者管理の方法は以下のようになる。

  • プレイヤーは幌馬車タイルを獲得する。
  • 幌馬車タイルには,それに乗っている入植者が表示されているので,その幌馬車を獲得したプレイヤーの入植者コマを,それぞれのスロットに置く。
  • 入植者タイルが置かれている街に移動したら,自分が持つ幌馬車から,その街に置かれているタイルと同じ種類スロットに置かれた入植者コマを街へと配置する。

 さて,街に移民を入植させたことによって得られる入植者タイルからは,以下のような特殊能力が得られる。

  • 軍人:2ドル払うと即座に道路を1本敷設できる。このとき,すでにほかのプレイヤーが敷設した道路の横に追加で1本建設しても構わない(1つの路線に対し合計2本まで)。
  • 鉱夫:金塊チットを1つ引く。金塊チットはゲーム終了時にランダムな勝利得点になる。
  • 銀行家:毎ターンの収入が増える(恒久的)。
  • 商人:毎ターンの購入アクションが増える(恒久的)。
  • バーテン:自分の幌馬車から入植者コマを1つ除去できる。
  • 農夫:自分の幌馬車タイル(複数)から農夫を追加で2人まで(元の入植者と合わせて計3人)同時に入植させられる。
  • ホテル:3ドルを得る(それ以外の効果は得られない)。

ところどころ道路が2本引かれているのは「軍人」による効果
画像(015)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 入植が終わると,ほかのプレイヤーはここに「あいのり」するチャンスを得る。2ドル払うことで,手番のプレイヤーが入植者を送り込んだ街に,自分の入植者も送り込めるのだ(ただし,手番プレイヤーが入植させた種類の入植者と同じもの)。
 「あいのり」する権利は,手番プレイヤーの左隣から順に時計回りで発生する。誰か1人が「あいのり」することにしたら,そこで「あいのり」チャンスは終了だ。

街に2人の入植者トークンが置かれているのは,「あいのり」の結果。なお右上に4人の入植者がいるマスがあるが,これはゲームのスタート地点だからだ
画像(007)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 さて,このようにして幌馬車タイルから入植者をマップ上に配置していくと,やがて幌馬車タイルに乗った入植者がいなくなる。このようにして空になった幌馬車タイルはタイルに書かれた勝利得点へと変換され,さらにプレイヤーは1ドルを得る。「バーテン」の「自分の幌馬車から入植者コマを1つ除去できる」能力は,ここでもっとも効果的に発揮されるわけだ。
 5人乗りの幌馬車であれば12点得られるが,このゲームにおいて12点はかなり大きい。大原則として言えばプレイヤーはどんどん幌馬車タイルを購入し,幌馬車に乗った入植者トークンを街へと配置していくことで,勝利得点を得ていくべきだと言えるだろう。

入植者が乗った幌馬車タイルが手元になくなったら,必ず幌馬車タイルを購入しなくてはならない。幌馬車タイルはマップ外の下の方に並んでいる。左側の幌馬車は安く買えるが,右側に行くに連れて値段は上がる方式
画像(016)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった


中級者から上級者まで,気持ちよく楽しめる作品


 とはいえもちろん本作の勝ち筋は,幌馬車タイルを消化していくだけではない。
 まずゲーム終了時には,それまでに獲得した金塊タイルがすべて勝利得点になる。金塊タイルによる得点はまちまち(タイルの裏に点数が書かれている)だが,うまく金塊を確保していけば5人乗り幌馬車1台ぶん以上の点数になる。

金塊による得点には幅がある
画像(011)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 加えて大きな得点源として,入植者ネットワークがある。
 ゲーム終了時,各プレイヤーは連続して配置されている自分の道路の本数を確認する(一筆書きでなくても良い)。本作では必ずしも自分の道路すべてが連続しているとは限らないので,このうち「もっとも接続されている本数が多い道路網」のみをチェックする。
 それから,その「最大のネットワーク」でつながった街に配置されている,自分の色の入植者コマを数え,それを2倍にして勝利得点に加算する。ここまでうまくプレイできていれば,これによって20点近い得点を獲得できるはずだ。

この写真の黄色プレイヤーの場合,北部を中心として道路が9本つながったネットワークと,東部に1本だけの道路で繋がったネットワークがある。「最大のネットワーク」を見るので,9本のネットワークを参照する。そこには9人の黄色入植者トークンが連結されているので,黄色プレイヤーは18点を獲得できる
画像(010)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 「Pioneers」は,これといって斬新なルールが存在するゲームではない(あえて言えば移動に関する制限がいろいろと厳しい程度)。このためボードゲームをある程度遊んでいるプレイヤーであれば,「だいたいこんな感じのゲームになるのではないか」と容易に推測できるだろうし,その推測は概ね正しい。予想が外れるとしたら,勝利得点のバランス配分くらいだろうか。

 とはいえ,だからといって本作がありふれたゲームになっているかと言われれば,そういうわけでもない。幌馬車トークンを全員で共有することと,自分で引いた道路を使えばコスト0で移動できることが相まって,中盤からゲームはダイナミックに動き続ける。
 それでいて,ちゃんとアメリカが東部から西部へと開拓されていく(そして多くの場合,西部においてはなかなか道すら整備されない)という展開には,そこはかとない史実感があって楽しい。

ゲームが終盤に差し掛かろうとしているところ。西部への植民は進んでいるが,道路の整備はまだまだ。あとフロリダも遠い
画像(008)[SPIEL'17]Queen Gamesの新作「Pioneers」は,北米の入植と開拓をテーマにした“中量級”の快作だった

 もっとも,マップの外観のせいで「またアメリカに鉄道を引くゲームか」と思われてしまいかねないのは,いささか残念なところかもしれない。確かに本作における「道路」は強力ではあるが,鉄道ゲームほど決定的な威力も発揮しないことには注意が必要だろう(個人的には,序盤で銀行家が確保できるかどうかのほうが遥かに重要だと感じた)。

 ともあれ,手堅いルールでアメリカの開拓時代の雰囲気を味わえる作品として,「Pioneers」は間違いのないゲームと言える。鉄道系のガチゲームほどギスギスした展開にはならないが,プレイヤーの技量や戦略はゲームの結果に必要十分に反映される(運の要素はゼロではないが,やや少なめ)というバランス感覚も,幅広いプレイヤーが楽しめる作品と言うに相応しい。
 軽いゲームでは物足りないが,重すぎるゲームはちょっと胃がもたれる……そんなプレイヤーにとって,「Pioneers」はとても良い選択肢になるだろう。

「Pioneers」公式サイト(ドイツ語)

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