東京ゲームショウ2015の初日となった2015年9月17日,グリーは自社ブースで
「KMS Project(仮)制作発表」と題したステージイベントを開催した。同ステージでは,スマートフォン向けRPGとして開発が進められている「KMS Project(仮)」が,
「アナザーエデン」(
iOS /
Android)として正式に発表。本作でプロデューサー兼ディレクターを務める
高 大輔氏,シナリオを手がける
加藤正人氏,声優の
園崎未恵さんが登場して,プレゼンテーションを行った。本稿では,発表会の模様をお伝えしよう。
![画像集 No.002のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/002.jpg) 「アナザーエデン」でプロデューサー兼ディレクターを務める高 大輔氏 |
![画像集 No.003のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/003.jpg) ゲストとして参加した声優の園崎未恵さん(写真右) |
高氏はまず「アナザーエデン」の開発経緯を語った。同氏は,既存のスマホ向けRPGの多くは,自分が子どもの頃に遊んでいたRPGとは何かが違うと考えていたという。その要因のひとつとして,「冒険を感じることがなくなった」ことを挙げていた。
しかし,考えているばかりでは何も始まらない。
「いっそのこと自分で作ってしまうほうが早い」と行動した結果,「アナザーエデン」の開発がスタートしたのだという。
では,「アナザーエデン」とはどのような作品なのだろうか。高氏はいくつもの見どころがあることをアピールし,5つのキーワードを挙げる。最初のキーワードは
「スタッフが凄い」。本作の制作スタッフには,シナリオに
「クロノ・トリガー」「クロノ・クロス」などに携わった
加藤正人氏,オープニングテーマに作曲家の
光田康典氏,音楽に
土屋俊輔氏と
マリアム・アボンナサー氏が起用されるという。なお,高氏自身は
「ぷよぷよ!!クエスト」(
iOS /
Android)の運営プロデューサーを務めた経験があるとのことだ。
2つめは
「ソーシャルゲームをやめてみた」だ。スマホ向けのRPGは,ネットワークを介してゲーム内のフレンド同士でつながることができる。しかし,ひとりで遊んでいた昔のRPGには,フレンド機能やホーム画面といったものはない。本作では,ソーシャルゲームに搭載されていることが当たり前な機能をあえて外しているという。
3つめは
「できる限り2Dで頑張ってみた」だ。これは,3DCGで描かれた美しいグラフィックスでなくても,面白いものは面白いということだという。3Dグラフィックスを使ったゲームは,2Dグラフィックスのものと比べて開発の工数が増えるため,開発者目線でいうと,大ボリュームで量産しやすい2D作品はメリットが大きいそうだ。
この発言を受けて,園崎さんは「映画のようにリッチなグラフィックスのゲームは多いですが,メーカー側が提供したものをそのまま見せられるのは,ある意味限定されていることではないのでしょうか。想像力の余地が残されている2Dグラフィックスというのは,素晴らしいことではないのでしょうか」とコメントしていた。
4つめは
「フィールドを歩ける」ということ。一般的なRPGではフィールドを自由に歩き回り冒険できるものだが,昨今のスマホ向けRPGには,フィールドを移動できないものも多い。高氏は,フィールドを気持ちよく歩けることにこだわり,本作の開発を続けていると話していた。
「アナザーエデン」でシナリオを担当する加藤正人氏
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![画像集 No.016のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/016.jpg) |
5つめは
「シナリオが凄い」ことだ。加藤氏は現在,中二病センスを生かしたシナリオを執筆しており,そのボリュームは300〜400ページにもなるという。ちなみに,加藤氏はゴールデンウィーク中に100ページもの原稿を書き上げ,高氏を驚かせたそうだ。
また,加藤氏は「アナザーエデン」の構想を聞いたとき「またタイムトラベルものか」と思っていたと振り返る。しかし,ひとつネタを思いついて,「このアプローチだったらクロノ・トリガーとは違うタイムトラベルものが作れるな」と思い,そこから一気にシナリオを書き上げていったそうだ。
ステージではシナリオの一部が公開。園崎さんが読みあげるという嬉しいサプライズもあった
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気になるリリース時期については,
2016年春ぐらいを予定しているとのこと。明言はされなかったが,2015年末か2016年の年明けかそれ以降にクローズドβテストを行う予定もあるそうだ。
また,イベントのラストでは,園崎さんが「アナザーエデン」のイメージソングを歌うことが急遽決定した。こちらの続報にも期待したい。
![画像集 No.019のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/019.jpg) 実機で動く「アナザーエデン」を園崎さんに披露する高氏。残念ながら一般には公開されないという |
![画像集 No.020のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/020.jpg) ステージでは時代ごとに異なるイメージアートが公開された |
キャラクターが移動するシーンのスクリーンショットも公開。高氏は「ネコが主人公です」と述べていたが,どういう意味だろうか? ちなみにキャラクターボイスが付く予定はないという
![画像集 No.021のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/021.jpg) |
![画像集 No.022のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/022.jpg) |
ボスキャラクターのメドゥーサと,おどけたポーズを取る高氏
![画像集 No.023のサムネイル画像 / [TGS 2015]ソーシャルゲームでは当たり前の機能をあえて排除。3つの時代を舞台にしたスマホ向けRPG「アナザーエデン」のステージイベントをレポート](/games/318/G031841/20150918047/TN/023.jpg) |