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ハロー!Steam広場 第112回:これは横スクロール版「DARK SOULS」。廃れた聖域を探索する高難度2Dアクション「Salt and Sanctuary」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ライブラリを眺めて何を遊ぶかに悩む時間がプレイ時間よりも長い上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第112回は,Ska Studiosが手掛けた「Salt and Sanctuary」をメインに紹介しよう。退廃した世界を舞台とする本作は,高難度のゲームバランスや,非同期のオンライン要素など,Soulsシリーズへのリスペクトが感じられる横スクロールアクションゲームだ。このほか,過酷な火星でサバイバルを繰り広げる「Rokh」もあるので,お見逃しなく。
Soulsシリーズへのリスペクトがうかがえる,高難度の横スクロールアクション「Salt and Sanctuary」
今回は,夫婦でゲームを制作している海外のインディーズ系デベロッパSka Studiosが手掛けた「Salt and Sanctuary」を紹介しよう。
本作は,異世界に迷い込んでしまった主人公が,朽ち果てた聖域を探索していくという横スクロールアクションゲームだ。このゲームを一言で表すならば,2D版「DARK SOULS」といった感じで,身元不明の主人公が退廃した世界を冒険するという世界観を始め,油断が死につながる高難度のゲームバランスや,非同期のオンライン要素など,Soulsシリーズへのリスペクトが,随所で感じられる。
ゲームはまず,自分の分身となるキャラクターを作るところからスタートする。2D絵なので髪と髭くらいでしか個性が出せないものの,種類自体はそこそこ多い。それとは別に,出身地や最初から所持しているアイテム(DARK SOULSでいう贈り物),職業などもこの段階で決めておくことになり,とくに職業はゲームの難度に大きく関わってくる。
一周目は,ゲームに慣れるという意味合いも兼ねて,耐久性の高い装備が整っている「ナイト」か「パラディン」を選択しておくのが無難だろう。
戦闘では,通常攻撃(左クリック)と特殊攻撃(右クリック)のほか,特殊→通常で発動するエリアルコンボや,相手の攻撃を弾いて致命的な一撃をお見舞いするパリィ攻撃などを駆使して戦うことになる。また,本作はSoulsシリーズと同様,攻撃や回避といったアクションを取るとスタミナを消耗するので,スタミナゲージの管理も戦闘における重要な要素といえるだろう。
このゲームでは,敵を倒すと経験値の代わりにソルト(塩)が得られる。これを特定の場所に捧げることでキャラクターのレベルを上げられるのだが,そこに到達するまでに死亡すると,ソルトが0になってしまうのが,なかなかシビアなところだ。
これもSoulsシリーズに見られる要素ではあるが,本作では死亡した場所にソルトが落ちるのではなく,その時プレイヤーを倒した敵が,そのソルトを獲得するという仕組みになっている。よって,自分を倒した敵にリベンジすれば,失ったソルトを取り戻すことが可能だ。ただし,リベンジ前に再度死亡した場合は,前回奪われたソルトを完全にロストすることになるので注意しよう。
キャラクターのステータスは,クモの巣状のスキルツリーに並べられたパッシブスキルを習得して上げていくスタイルだ。スキルを習得するには,レベルアップ時にもらえる「ブラックパール」が必要であり,何を習得するかによってキャラクターの方向性も大きく変わるので,キャラクター育成はじっくりと吟味しながら行っていこう。
冒頭でもお伝えしたとおり,本作には非同期のオンライン要素がある。Soulsシリーズでは,メッセージを床に書いてほかのプレイヤーに助言を与えるといった仕組みが,その1つとして用意されていたが,Salt and Sanctuaryでは助言などを綴ったボトルメッセージを地面に置くことで,ほかのプレイヤーに罠などの注意を促すことができる。
メッセージを書くためのアイテムは,少しわかりづらいところにあるので,下のスクリーンショットを参考にしてほしい。
経験値を失うことに対する緊張感や,少しの油断が死につながる絶妙なゲームバランスなど,Soulsシリーズの良いところを抜き出して,うまく2Dアクションに落とし込んだ本作。オンラインでの協力プレイや対戦はないものの,同シリーズを遊んでいる人ならニヤリとくる部分も多いはずなので,気になる人はぜひ遊んでみてほしい。
「Salt and Sanctuary」Steamストア(1780円)
ほかのプレイヤーと協力して,過酷な環境の火星での生活に挑戦するサンドボックス型アドベンチャー「Rokh」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回はフランスのゲームデベロッパ,Darewise Entertainmentが手掛ける「Rokh」をメインに紹介しよう。
本作は,過酷な環境に晒された火星を舞台とするサンドボックス型アドベンチャーゲームだ。プレイヤーはこの火星で暮らしていくために,環境や資源などに絡んださまざまな問題を解決していかなければならない……のだが,それを1人で成し遂げることは難しいとのこと。
そんな本作の鍵となるのが,“ほかのプレイヤーとの協力”である。自分とは別のプレイヤーと火星を探索したり,見つけた資源を共有し合ったりすることで,そこに独自の経済システムが築きあげられていくという。
開発者は本作をサンドボックスMMOとしているが,おそらく“MMO”というのは,プレイヤー同士のやり取りだけで新しいシステムを生み出していく仕組みのことを指しているのだろう。
ちなみに本作の舞台となる火星は,科学的に信頼性のある資料に基づいて構築されているということで,Unreal Engine 4で描かれるリアルな火星の景観も見どころの1つになりそうだ。そんな本作は,すでにGREENLIGHTを通過しており,2016年秋にリリース予定となっているので,ちょっと火星で(ちょっと稼いで)暮らそうかと思っている人は,フォローボタンを押して最新情報を受け取れるようにしておこう。
「Rokh」GREENLIGHTページ
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