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[E3 2014]「LET IT DIE」は「リリィ・ベルガモ」が昇華したFree to Playタイトルだった。ガンホー森下一喜氏&グラスホッパー須田剛一氏インタビュー
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印刷2014/06/12 09:43

インタビュー

[E3 2014]「LET IT DIE」は「リリィ・ベルガモ」が昇華したFree to Playタイトルだった。ガンホー森下一喜氏&グラスホッパー須田剛一氏インタビュー

ガンホー・オンライン・エンターテイメント 代表取締役社長CEO 兼エグゼクティブプロデューサー 森下一喜氏(右),グラスホッパー・マニファクチュア 代表取締役/ゲームデザイナー 須田剛一氏(左)
 グラスホッパー・マニファクチュア(以下,グラスホッパー)が開発し,ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下,ガンホー)がパブリッシングを担当する新作「LET IT DIE」のムービーが,北米時間の2014年6月9日に開催された「Sony E3 Press Conference」で披露されたのは既報のとおり。

 ムービー以外の情報が一切公開されなかったため,さまざまな憶測を呼んだ本作について,E3初日となる6月10日に,ガンホーの代表取締役社長である森下一喜氏と,グラスホッパー代表取締役の須田剛一氏にじっくり話を聞いてみた。
 冒頭で驚きの事実が明かされ,2人の本作へかける思いも語られているので,じっくり読み進めてみてほしい。

LET IT DIE

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。E3会場や昨日のプレスカンファレンスをご覧になった感想はいかがでしょうか(※収録は北米時間6月10日)。

森下氏:
 実はずっとここ(インタビュールーム)にいて,まだE3会場に足を踏み入れてもいないんですよ(笑)。

須田氏:
 SCEさんのカンファレンスで,多くのビッグタイトルに並ぶ形で,「LET IT DIE」のムービーが流れたときは,ちょっとドキッとしましたね。


LET IT DIE LET IT DIE
LET IT DIE

4Gamer:
 その「LET IT DIE」ですが,本当にムービーだけの紹介でしたので,インパクトを受けたと同時に「どんなゲームなのか」と気になっている人が多いと思いますが……。

森下氏:
 はい。ちょっと話がさかのぼるのですが,2013年の2月にグラスホッパーとガンホーが一緒になってから,いろいろ企画を考えて,その年の9月に「リリィ・ベルガモ」というタイトルを発表しました。

4Gamer:
 “ドアクション”を謳ったタイトルですよね。 

森下氏: 
 そうです。が,その後,PlayStation 4が発売されて,それに対するユーザーの反応などを見ているうちに,PS4タイトルとして,今のままでいいのか,もっと革新的なアクションタイトルを目指すべきではないかと思い始めまして。
 どんなタイトルの開発でも自問自答というのはあるのですが,「基本的な部分はそのままに,新しい要素を付け加えたらどうなるか」ということを,現場を交えてディスカッション重ねていった結果,「サバイバル・ドアクション」ということになりました。

4Gamer:
 なりました……ということは,「LET IT DIE」は「リリィ・ベルガモ」なんですか?

森下氏:
 はい。簡単に言えば,「リリィ・ベルガモ」が,PS4にふさわしい革新的なタイトルへ昇華したのが「LET IT DIE」です。グラスホッパーがガンホーに合流して,お互いに理解を深める中,自然なプロセスでたどり着いた結論が,ただのアクションではない,生き残るアクションだったということです。

4Gamer:
 な,なるほど。何もかもが違うように見えますが,一から作り直したのではないんですね。

須田氏:
 作り“続けて”ます。

4Gamer:
 てっきり完全新作だと思い込んでいましたので,何から聞いたらいいものか,というところなんですが,例えば「リリィ・ベルガモ」には五百蔵 多恵(いおろい たえ)というキャラクターがいましたよね。彼女は「LET IT DIE」には……。

「リリィ・ベルガモ」より五百蔵 多恵さん
LET IT DIE

須田氏:
 はい,登場しない予定です。

4Gamer:
 あぁ,やっぱり……。ここだけでもかなり思い切った変更だったと思うのですが,「リリィ・ベルガモ」から「LET IT DIE」への“昇華”は,森下さんと須田さんのどちらから持ちかけられたものだったんでしょうか。

須田氏:
 どちらが持ちかけた,ということではないです。先ほども話が出ましたが,PS4に特化した新しいアクションを作ろうということで,非同期オンラインの面白さを突き詰めていくうちに「LET IT DIE」になっていったという感じですね。

森下氏:
 開発チームのメンバーもそのままですし。
 実は「パズル&ドラゴンズ」にしても,最初の構想は今のものとまったく違うんですよ。ただ,スマートフォン向けタイトルは発表から配信開始までの時間が短いので,それが表に出なかったんです。今回はコンシューマタイトルの作り方にならって,まずタイトルとビジュアルを出していた,というのが,内容の変更が目立ってしまった理由の1つになりますね。

4Gamer:
 なるほど。では,あるときに大きく変わったのではなく,少しずつ近づいていったと。

須田氏:
 基本的にはそうなんですが,2013年の末くらいに決断の時期はありました。「LET IT DIE」につながるビジュアルイメージが上がってきたときに「じゃあこっちで行くぞ」という。

4Gamer:
 ちなみに「LET IT DIE」というタイトルの意味は……。

森下氏:
 「死んじゃえ」「死にやがれ」という意味ですが,裏を返せば“プレイヤーは生き残らなくちゃいけない”ということですね。

4Gamer:
 大ヒットしているアニメ映画の主題歌と似ていますが,関係ないですよね?

森下氏:
 よく言われますが,まったく関係ないです(笑)。

須田氏:
 僕らはビートルズの「Let It Be」にかけたつもりだったんですよ。タイトルを決めたのは2013年の末ぐらいですが,今年に入ってからアニメのほうがあっという間にヒットして……。まじめに「タイトルどうしようか,変えようか」という話が打ち合わせで出ましたから(笑)。

森下氏:
 本当に悩みました(笑)。でも,ゲームのテーマをうまく表しているタイトルだと思っているので,「乗っかってるだの何だのと言われようが,このままで行こう」と。

4Gamer:
 それは災難でしたというか何というか……。ちょっと話がそれましたが,では「LET IT DIE」という名前が決まって,今に近い形になったのは2013年の末ぐらいだったと。

森下氏:
 はい。ただ,そういう中でもコアの部分は変えていません。

4Gamer:
 「リリィ・ベルガモ」のときからしっかり残っている要素もあるんですね。

須田氏:
 たくさんあります。「リリィ・ベルガモ」は非同期のオンラインゲームというところがコアになっていましたが,これを拡大させたのが「LET IT DIE」です。もう少し具体的に言うと,今回のムービーでも分かると思うのですが,死の連鎖,死が積み重なってゲームを形作るというところですね。

森下氏:
 プレイヤーのキャラクターが死んだとき,無になってしまうのではなくて,ゲームの中で生きてくるんです。「死」というものが,「LET IT DIE」では非常に重要な位置づけになっています。

4Gamer:
 そのあたりをもう少し詳しく聞かせてください。

森下氏:
 例えば,須田のキャラクターがプレイ中に死ぬと,そのデータがサーバーに蓄積されて,今度は私がプレイしているゲームに,須田が,死んだときのレベルや装備で出てきたりするわけです。そういった敵と戦って,頂点を目指すというゲームです,

4Gamer:
 なるほど。一度死んだプレイヤーと戦うことになると。

須田氏:
 はい。世界中のプレイヤーが敵として出てきます。

森下氏:
 (プレイヤーを助けてくれる)NPCなどもいますが,基本的には「相手を倒して現地調達」ということになります。なので,スタート時は“パンイチ”です。

須田氏:
 パンツ一丁にガスマスク。

LET IT DIE

4Gamer:
 (笑)。
 そういえば,そんな男がムービーにも出てきていましたね。ということになると,相手を倒して装備を奪って,倒されたら次はまたパンツ一丁からのスタート,ということになるんでしょうか。

森下氏:
 詳しいことは言えないんですが,とにかく最初はパンツ一丁です。相手を倒して奪うのはなにも装備だけではなくて,サバイバルに必要なさまざまな要素があるんですが,これも今の段階ではちょっと……。

4Gamer:
 うーん,そこは本当に気になるところですが,今後の楽しみにとっておきます。

LET IT DIE

森下氏:
 ほかにもサバイバル・ドアクションというものを強調するために,操作方法などにしても,いろいろと新しい試みを入れています。ムービーを見てシューターだと思われる人もいるでしょうが,ドアクションですから。

4Gamer:
 ということは,例えば「LET IT DIE」のムービーを見た人が「こんな操作方法だろうな」と想像するものとのは違う,ということでしょうか。
 
森下氏:
 ちょっと,違うでしょうね。もちろんテストを繰り返しているので,違和感があるようなものにはなりません。

4Gamer:
LET IT DIE
LET IT DIE
 ムービーにはいろいろなキャラクターが出てきましたけど,戦いの場面はすべて1対1でしたよね。複数の敵を相手にするということはないんでしょうか。

森下氏:
 そこもまだ詳しくは言えないんですが……少なくとも,1対1でエンカウントして戦うようなものではないです。

須田氏:
 そうですね。そういうことは言えると思います。

4Gamer:
 1対1ではない,そして出てくるのは一度死んだプレイヤーである敵……ということは,1対複数で戦うのでは……と,少し意地悪な質問をさせていただきますが,どうでしょうか。

LET IT DIE

森下氏:
 うーん,1対複数……とは言いません(笑)。先ほど話したように,ほかのプレイヤーのデータが自分のゲームにやってきて,自分のデータもまたほかのプレイヤーのゲームに出る,ということから想像してもらえれば。

4Gamer:
 なにやら仕掛けがありそうですね。いろいろ考えてみようかと思います。次にグラフィックスについてお聞きしたいのですが,「LET IT DIE」はガンホーのタイトルとしても,グラスホッパーのタイトルとしても,今までの作品とは違う雰囲気になっていますよね。

森下氏:
 ええ。そこは挑戦だと思いますし,正直なところを言うと,開発時期が重なっていた「パズドラZ」などとはまったく逆の発想をしなくてはいけなくて,自分の“モード”を切り替えるのが大変でしたね。

須田氏:
 CERO Aの「パズドラZ」からZレーティングに切り替えるんです。

森下氏:
 (笑)。「パズドラZ」は普段ゲームをプレイしない人や子どものことを考えなくてはならないですし,その一方で「LET IT DIE」はね……。実は今この「LET IT DIE」のTシャツの下にはパズドラのTシャツを着ているんですが,まさにこんな感じですよ。


4Gamer:
 続いて須田さんにも本作のグラフィックスについてお聞きしたいです。グラスホッパーが今まで手がけてきたタイトルは「NO MORE HEROES」や「KILLER IS DEAD」など,トゥーンシェーディングを使ったものが多かったと思うのですが,「LET IT DIE」は違いますよね。

須田氏:
 世界観を考えたときに,リアルに寄ったほうがいいだろうという選択ですね。ちょっとシェードはかけているので,一般的なリアル系のグラフィックスとはまた異なると思いますが。 

森下氏:
 本当にリアルを追求しているAAAタイトルとガチでぶつける気はないですが,リアルであってもグラスホッパーを感じさせるものになると思います。
 ちなみに……Free to Playです。

4Gamer:
 えっ! また驚かされました……。

森下氏:
 もともと「リリィ・ベルガモ」のときから,非同期オンラインのアクションゲームで,Free to Play,という方針でした。

4Gamer:
 PS4専用で,しかもああいったかなり作り込まれていそうなタイトルがFree to Playだとは思いもしませんでした。

森下氏:
LET IT DIE
 本当にパッケージクオリティのコンシューマゲームとして作っていますから,皆さんが意外に思われるのも当然だと思います。

4Gamer:
 あの,少々立ち入ったことをお聞きしますが……。それで開発費に見合うのかというか……分かりやすくいってしまえば,利益は出るんですか,ということなのですが。

森下氏:
 ぶっちゃけてしまうと,ガンホーは最初に利益云々ではなくて,面白いものを作って,プレイヤーに喜んでもらった対価としてそれがあるという考え方ですから。

4Gamer:
 あぁ,それは以前のインタビューなどでもおっしゃられてましたね。

森下氏:
 ですからパッケージだとかFree to Playだとかは実は関係なくて,次世代機にふさわしいアクションゲームを作る,というところから始まっているんです。

4Gamer:
 なるほど。Free to Playにすれば,プレイヤーの数が多くなって,死者が敵として登場する「LET IT DIE」ではゲームが面白くなる,という狙いなのかとも思ったのですが,それも少し違いますか。

LET IT DIE

森下氏:
 それもあるにはありますが,基本はやっぱり触って面白いもの,というところですね。

4Gamer:
 はい。では,プレイヤーが購入するのはどういったものになるのでしょうか。

森下氏:
 「LET IT DIE」は,相手を倒して奪うというサバイバルアクションなので,例えば武器を購入できるといったようなことにはなりません。それはゲーム性を壊してしまいますから。そういったものではなく,プレイヤーをサポートするものですね。ガンホーの課金に対する基本的な考え方って「塾」なんですよ。

4Gamer:
 塾ですか。

森下氏:
 ええ。例えば大学合格を目指すとき,学校だけ行く人も,塾に行く人もいますよね。塾に通う人はお金を払っているわけですが,それは悪いことではない。どちらにせよ頑張らなければ合格できないわけですし,試験は平等です。塾で入試の答えそのものを教えてもらっているわけではないですから。

4Gamer:
 塾へ行っても頑張らなければ合格できないと。

森下氏:
 はい。なので,うちは裏口入学はさせません(笑)。

4Gamer:
 すごく分かりやすい例えで,納得できました(笑)。ところで,グラスホッパーとガンホーが一緒になってから約1年4か月が過ぎたわけですが,お互いの印象って変わりましたか。

森下氏:
 お互いに太ったかな(笑)。まぁ,変わらないと言えば変わらないですし……。

須田氏:
 変わらないし,ブレないですね。一貫しているものは,これからも変わらないだろうと思います。

LET IT DIE

4Gamer:
 お互いに印象が変わらないというのは,ちょっと珍しいんじゃないでしょうか。発表のときにも何となく感じたのですが,相性がいいのかなと。

森下氏:
 ガンホーだけで「LET IT DIE」のようなタイトルを思いついたかと聞かれたら,「100%ない」と答えますね。自分はやっぱり「パズドラ」とか「サモンズボード」に出てくるモンスターが好きで,ああいう絵を書いては「こんなの入れて」って開発に渡しているんですが(笑),「LET IT DIE」のような世界観のゲームは,プレイは好きでも,自分で作るセンスはないと思うんです。

4Gamer:
 ガンホーだけでは「LET IT DIE」は生まれなかった,というのは,例えば,それぞれが独立した状態で,ガンホーからグラスホッパーへの開発発注という形であっても,ですか。

森下氏:
 そういうことになると思いますね。

須田氏:
 毎週のように顔を合わせて,企画を練るという“濃さ”があったから,「リリィ・ベルガモ」から「LET IT DIE」までの流れが生まれたんだと思います。

森下氏:
 会議が,くだらない話から始まって,それが長引くと,議事録を取っている人から「早く始めてください」って怒られてますから(笑)。

4Gamer:
 濃いのか薄いのか微妙な気もしてきましたが,それでは「LET IT DIE」のムービーを見て期待を膨らませているプレイヤーの皆さんにメッセージをお願いします。

須田氏:
 2013年の2月,まさに4Gamerで合流をお知らせしてから(関連記事),9月に「リリィ・ベルガモ」を発表して,その後しばらく情報を出していませんでした。今回,「LET IT DIE」としてまた発表させていただきましたが,皆さんきっとびっくりしていると思います。
 そのびっくりをポジティブなものに変えられるような,より面白いゲームを作れるよう,2015年の発売を目指して死ぬ気で頑張ります。続報を待っていてください。

森下氏:
 「リリィ・ベルガモ」というタイトルに期待してくれていた人もいるかと思うんですが,「LET IT DIE」は,その期待値を上回るものにします。情報は,以前よりもコンスタントに出せると思うので,「Let It Go」ではなく「LET IT DIE」という名前だけでも覚えていただきたいですね。

4Gamer:
 あの……また名前変わったりはしませんよね(笑)。

須田氏:
 大丈夫です(笑)。

4Gamer:
 安心しました。本日はありがとうございました。

LET IT DIE

グラスホッパー・マニファクチュア公式サイト

ガンホー・オンライン・エンターテイメント公式サイト

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