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[GDC 2015]西川善司が贈る「新型Project Morpheus用新作デモ」全4種体験レポート
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印刷2015/03/06 10:58

テストレポート

[GDC 2015]西川善司が贈る「新型Project Morpheus用新作デモ」全4種体験レポート

PlayStation VR本体
 ソニー・コンピュータエンタテインメントが開発している仮想現実(以下,VR)対応型ヘッドマウントディスプレイである「Project Morpheus」(開発コードネーム,以下 Morpheus)の新型が公開されたというのは,3月5日の記事でお伝えしたとおりだ。
 Game Developers Conference 2015(以下,GDC 2015)では,この新型Morpheus登場に合わせて4つのデモが公開されたというのもその記事ではお伝え済みだが,今回,そのすべてを体験する機会が得られたので,レポートしてみたいと思う。


ネイティブ120fpsの「Magic Controller」と,VRゲーム体験の新提案「Bedroom Robots」


 最初に紹介するのは,PS4にプリインストールされているPlayStation Camera用アプリ「プレイルーム」(THE PLAYROOM)の開発スタッフが中心となって開発した新型Morpheus向けデモ,「Magic Controller」と「Bedroom Robots」である。

Magic Controllerはネイティブ120Hzで作られている
PlayStation VR本体
 両方ともノンゲームタイプのインタラクティブデモだが,Magic Controllerは,「VRにおけるインタフェース」の可能性を探る目的のデモであり,もう1つのBedroom Robotsは,「仮想世界を至近距離で観察できる斬新性」を追求したデモとなっている。

 というわけで,まずはMagic Controllerからだ。
 デモにあたって新型Morpheusを装着したとき,手渡されたのはPlayStation 4(以下,PS4)用の標準コントローラとなるDUALSHOCK 4。両デモでは,現実世界で握っているDUALSHOCK 4が,新型Morpheusを被ったことで眼前に広がる仮想世界にも登場する。

現実世界でDUALSHOCK 4を持つと,仮想世界側にもDUALSHOCK 4が現れる
PlayStation VR本体

 VRでは,視界がディスプレイで覆われてしまうため,自分の手の位置が分かりにくいと指摘されることがあるが,Magic Controllerの場合,「現実世界におけるDUALSHOCK 4の状態」が仮想世界において確認できるため,ユーザーは,自分の手の位置や角度を大まかに把握できる仕掛けになっている。
 現実世界側のDUALSHOCK 4を傾ければ,仮想世界側のDUALSHOCK 4もその分だけ傾く。もちろん,アナログスティックを倒せば,仮想世界上でも同じように倒れる。ボタンを押しても同様だ。

PlayStation VR本体
 そうやって操作に慣れていると,今度は,DUALSHOCK 4の中央部にあるタッチパッドを押すように促された。そこで,言われたとおりにすると,プレイルームでお馴染みのキャラクター「ARボット」がDUALSHOCK 4から顔を出す。続いて,促されるままに[△]ボタンを押すと,今度はDUALSHOCK 4から出てきたARボット達が仮想世界のテーブルに下り立った。
 このようなチュートリアル的なガイダンスにおいては,仮想世界に表示されたDUALSHOCK 4に対し,「吹き出し」的に「ここを押せ」と表示されるため分かりやすい。

Magic Controllerを体験中の筆者。左に見えるディスプレイには「筆者が見ている画面」がミラー表示されている
PlayStation VR本体

 この後,ARボット達が音楽に合わせて踊ったり,ARボット達に光を浴びせてまぶしがらせたりして戯れていると,デモは制限時間を迎えて終了する。
 このデモは比較的負荷が低いこともあって,公開された4つのデモのうち,唯一,毎秒120コマで動作するものとなっている。

Bedroom Robotsでは,ミニチュア世界を観察するような体験を行えた
PlayStation VR本体
 続いてはBedroom Robotsだが,こちらもARボットをテーマにしたVR体験デモだ。ただし,DUALSHOCK 4は使わない。人間の部屋に勝手に街を築いて住み着いてしまった無数のARボット達が,それぞれ思い思いに暮らしている姿を,ユーザーが身体を動かしながら観察して楽しむという内容になる。
 車を整備しているARボットがいるかと思えば,プールで水遊びをしているARボットもいる。また,娯楽室でまとまってゲームを楽しんでいる連中もいる。内容的に言えば,それぞれの活動を,顔を近づけて見て回るだけのものである。

PlayStation VR本体
ARボット達は,ミニチュア的な世界で,思い思いに過ごしている。これを,実際に頭や身体を動かしながら観察するわけだ
体験中の筆者。ほとんど変質者だが,本人はいたって真剣である

PlayStation VR本体
 ただ,見たいところを自在に見て回れるというシンプルな体験だからこそ,「仮想世界に入り込んでいる」感覚がすさまじくある
 一度ユーザーが命令したあとは,その成り行きを観察して楽しむタイプのゲーム,たとえば無数の戦闘ユニットが戦いを繰り広げるストラテジータイプのものや,「The Sims 4」風のシミュレーションタイプは,今回のBedroom Robotsスタイルで楽しめそうだ。なんというか,そうするだけでも,新しいエンターテイメント体験を創出できそうな気がする。

 もう1つ,テレビを見てプレイする直視型ゲームでは体験できない,「鼻先5cmに対象物がある」という近接感もVR体験ならではのものといえるだろう。小さなARボット達を見ていると,自分が大きくなったような,普段は味わえないスケール感を実感できる。これも,VR体験型ゲームの醍醐味になりそうだ。
 逆に,「ワンダと巨像」のような,巨大な敵にプレイヤーが挑む体験というのも楽しそうである。


ゲームキャラクターとプレイヤーとの密なインタラクションが楽しめるThe London Heist


 VR体験デモはこれまで,「没入感」を訴求するものが多かった。もちろん,それが一番分かりやすいVR体験のアピール手法であることに異論はない。

 ここで発想を転換してみよう。
 仮想世界に没入している感覚が得られるということは,そこにいる仮想世界の住人(=NPC)と対等の存在になると言い換えることができる。であれば,NPCとプレイヤーは,対等にインタラクションやコミュニケーションを行えるはずである。

The London Heistは,NPCとのインタラクションと,ゲーム世界へのインタラクションがテーマ
PlayStation VR本体
 これまでのゲームだと,「NPCと話す」場合,そのキャラクターの前に歩いて行って「話す」ボタンを押す必要があった。
 しかしVR世界であれば,現実世界と同じように,NPCと目線を合わせる(=アイコンタクトを行う)だけで,「話したい」という意志をお互いに伝えることができる。
 The London Heistは,そうした「プレイヤーとNPCとのインタラクション」要素をテーマにしたシーンから始まるデモである。

 椅子に座らされているプレイヤー。その前にはギャングのような大男がいて,こちらを睨んでいる。この大男に視線を向けていると「何見ていやがる」といって脅しを掛けてくる。そのうち,こちらの周りを歩き出し,ガスバーナーに火を付けて威嚇をし始める。典型的な尋問(拷問?)シーンの始まりだ。

大男に尋問されるシーンは,「プレイヤーとNPC」との密なインタラクションがテーマになっている
PlayStation VR本体

 新型Morpheusでは,立体音響が標準でサポートされていることから,大男の歩き回る音やガスバーナーの音,大男の叫び声が,音源位置と3D的に一致している。映像だけでなく,音にも強い臨場感があることに感動させられてしまった。

 さて,デモではそのうち,大男のスマートフォンに着信があり,大男からその電話を受け取るシーンに移行する。

 説明が遅くなってしまったが,The London Heistの体験にあたっては,左右の手にそれぞれPlayStation Move(以下,PS Move)コントローラを握っている。そして,トリガーを押す/離すという操作によって,ものを取る/離すのインタラクションが行える。
 これを使って大男からスマートフォンを受け取り,それを耳に持って行くと,電話から声が聞こえてきた。

 デモはその後,宝石を探すアドベンチャーパートに移行する。引き出しから鍵を探して,今度はそれを使って金庫から宝石を取り出し,拳銃や弾薬も確保。その後はお待ちかねの銃撃戦タイムだ。

中盤の探索アドベンチャーパートと終盤の銃撃戦パートは,プレイヤーが仮想世界にインタラクションすることがテーマ
PlayStation VR本体

 銃撃戦では,PS Moveのトリガーが拳銃のトリガーとなり,トリガーを押すたびに銃弾が発射される。弾薬のリロードにあたっては,実際に弾薬カートリッジを拳銃に合わせる操作をする必要があるという凝りようだ。
 敵からの銃撃は,室内の家具に頭を隠すことで防げる。一般的な三人称シューティングゲームにおけるカバー動作は,ボタン操作で行ったりするが,VR体験では実際に身を隠す動作を行うことになる。
 筆者はこの銃撃戦シーンで相当白熱してしまい,恥ずかしながら,最初に体験を始めた場所から,最終的にはずいぶんと移動してしまっていた。

The London Heistを体験する筆者
PlayStation VR本体

 The London Heistの銃撃戦はシンプルながら,ゲーム体験としてかなりチャレンジングで,「ゲームらしいゲーム」になっていたのが好感触だった。VR体験できるゲームの多くは,自分のプレイが良かったのか悪かったのかいまいちよく分からないまま先に進んでしまうものが多かったりするのだが,The London Heistの銃撃戦は,「自分が攻撃を受けたこと」「自分の攻撃が相手に命中したこと」が非常に分かりやすく,ゲームとして成立しているのを理解できるのだ。
 ここまで高いゲーム性をこのできばえで実装できるのなら,アンチャーテッドシリーズのような,シリアスなストーリーテリングを伴った長編タイトルをVRで構成していくこともできるのではないかと感じる。


深海シネマティック体験「The Deep」がリニューアル


 最初のMorpheus用デモとして公開された深海アドベンチャーVR体験「The Deep」は,新型Morpheusの登場に合わせてリニューアルされた。

新しいThe Deepを体験中の筆者。ケージの手すりに掴まろうとしている(笑)
PlayStation VR本体
 この新しいThe Deepでも,ケージの中に入ったダイバーが,海の底へと降りていき,さまざまな海棲生物を目の当たりにしつつ,最後にはどう猛な巨大ザメと遭遇してしまうという,大筋は変わっていない。
 ただ,新しいThe Deepでは,エイ(マンタ)をはじめ,登場する海棲生物の種類が増えており,海底表現のリアリティが向上している。

 また,旧版では,拳銃に見立てたPS Moveから信号弾を発射することで海棲生物を威嚇できたが,新版でこの要素は省略され,純粋な海底観察ツアー的な内容になっていたことも,大きな変更点の1つといえそうだ。

 ケージが鮫の激突によって破壊されたりする,スリル要素は健在。筆者は鮫の恐怖よりも,海底方向を見たときの,深淵部の暗さがとても恐ろしく感じた。
 Morpheusを装着しているという体験が,ちょうど,潜水服(=潜水ヘルメット)を着ていることの疑似体験になっていることもあり,レンズ越しに見える景色は,いっそうリアルに感じられる。
 その理論に立てば,同じく専用服(=専用ヘルメット)を着て挑むことになるはずの宇宙探検なども,VR向けコンテンツとしては最適かもしれない。


可動サンプルはまだ少ないが,TGS 2015では日本のゲーマーも体験できるようになる見込み


 GDC 2015における新型Morpheusは,ほぼ手作りに近い状態で,実動可能なサンプルの台数が少なかった。そのため,ブースにおける一般来場者向けのデモは行われず。GDC 2015でデモを体験できたのは,一部のメディアとゲーム開発関係者に限られる。

 もちろん,この状況は近未来的に解決する見込み。6月に米ロサンゼルスで開催されるE3 2015では報道関係者に向けて広く公開されるとのことだ。そして,9月の東京ゲームショウ2015では一般公開の計画があるという。
 そのときに向けて,本稿の内容を何度か読み返し,予習に代えてもらえれば幸いだ。

夢中になると,部屋の中にいることを忘れてしまいがち
PlayStation VR本体

SCE公式Webサイト

GDC公式Webサイト

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