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Unite Japan 2014会場で行われたUnity×Oculusによるオタク談義を交えた2トップインタビューを掲載
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印刷2014/04/09 00:00

インタビュー

Unite Japan 2014会場で行われたUnity×Oculusによるオタク談義を交えた2トップインタビューを掲載

Palmer Luckey氏(左),Devid Helgason氏(右)
 2014年4月7日,都内で開催された「Unite Japan 2014」会場で,Unity Tecnologies CEOであるDevid Helgason氏とOculus VR創設者であるPalmer Luckey氏に対するメディア合同インタビューが開催された。
 ここでは両氏に対する質問と回答をまとめて掲載しておこう。


――よろしくお願いいたします。今日の会場の熱気を感じてどのように思われましたか。

Helgason氏:
 驚きました。先ほどセッションの様子を見ていたのですが,Room1のかなり専門的なセッションに400人もの人が集まって,会場が満員になっていました。初心者向けのセッションなら分かるのですが,もの凄いプロ向けのセッションにあんなに人が集まっていて,いつの間に日本はこうなったんだろうと感慨に浸っています。

Luckey氏:
 バーチャルリアリティへの関心の高さが凄いですね。僕らがプレゼンスを発揮している国はほかにもあるのですが,それを超えるような熱気があります。日本の開発者が開発したコンテンツには,他国とはまるで違った方向性のものが多く,それを目の当たりにして驚きました。

――Rift DK1はどれくらい日本に出荷されているのでしょうか。

Luckey氏:
 転送サービスや正規でない業者からの購入分などもあるため正確な数は分からないのですが,3000から5000くらいではないかと思います。Kickstarterの時点では,8000のうちの300くらいが日本からのものでした。その後時間が経つにつれてどんどん増えていき,日本に大きなコミュニティができていることを認識するようになりました。

 DK2に関しては,現在,2万〜2万5000くらいの予約を受けていますが,そのうちの3000くらいが日本からのものです。DK1のときとは勢いが違います。
 結果を見てみると,日本ではゲームデベロッパがDK1を購入している傾向があるようでした。購入数に対するデモの数が非常に多いのです。北米には日本の10倍のDK1が配布されているのですが,出てきているアプリ数は同じくらいなんです。であれば,日本のほうが10倍効率がいいですよね(笑)。
 また,日本ではOculus VRはまだなんの活動もしていませんので,日本でのプレゼンスを上げたいということもあって,日本への出荷を早めることに決めました。

――UnityがOculusを買うという選択肢はなかったのでしょうか。

Helgason氏:
 そこまでのお金はありませんでしたし,現実的なプランが思いつきませんでしたので。

Unity
会場でデモされていた国産Riftゲームの例。骨盤底筋が気になる人に人気の健康器具「ジョーバ」とサーキュレータなどを組み合わせた乗馬シミュレータ。馬に乗っているような鞍の運動と,前方からの風で荒野を駆け回る快感が現実のものに
Unity
イリュージョンによるRift用デモ。セクシー女優波多野結衣さんの全身を3Dスキャンし,VR空間で再現している(公式サイト
Luckey氏:
 いろんな企業からたくさんのオファーを受けました。そのたびに数字が上がっていきましたが,それでも「No」と言い続けていたんです。
 Facebookとは数か月にわたって何度も交渉を続けていました。私がFacebookに行ったり,Zuckerberg氏(Facebook CEO)がOculusに来たりを繰り返していました。急に決めたわけではないですよ。

――UnityではVRの開発を簡単にするようなものを提供しているのでしょうか。

Luckey氏:
 Unityというのは非常にフレキシブルなツールですので,Unity側から技術を提供する以前から,OculusはRift用のプラグインを自分達で作って提供していました。VRコンテンツを作るにはさまざまなノウハウが必要なのですが,それらの多くが最初からUnityに入っていましたので,Unityの使い方を覚えることで自然にVRの作り方が身に付きます。VRコンテンツ開発の最大の難関はそこですので,それをUnityによって解決できるのは素晴らしいですね。

――基調講演では,VRでは入力が非常に重要だと語られていたのですが,Oculus VRでは具体的にVR向けの入力デバイスを研究しているのでしょうか。

Luckey氏:
 はい。マウスやキーボードはVR用に作られたものではありませんので,それらに代わるVR向けの入力デバイスを開発するというのはOculusの重要な仕事になっています。現状はまだ研究段階ですが,誰かがやらなければいけないことですので,できれば我々が手がけたいと思っています。

――将来的にNerve Gear(ソードアート・オンラインに登場する,脳とコンピュータを接続するシステム)を作る予定はありますか?

Luckey氏:
 Nerve Gearの開発者のように邪悪な目的は持っていませんが(笑),現段階では,医学や生物学的な部分の制限で作れないだろうと思っています。工学的な部分では,現状のHMDがメガネサイズになったり,コンタクトレンズサイズになったりというところは見えているのですが,医学的なロードマップは見えませんので正直分からないですね。

――Unityはゲームの開発者には使いやすく進化を続けていますが,一般的な人にはまだ難しいツールだと思います。今回のイベントでは主婦がUnityを使えるようになるまでなどの講演もありますが,そういった人が増えていくようにするためにはどうすればよいとお考えですか。

Helgason氏:
 この質問に答えるには2時間は必要ですね。この問題についてはたくさんのことを考えています。まず,以前は誰もがゲームが作れるツールと,例えばBlizzardのようなところが使うツールを同じものにできるというのはおとぎ話のようなものでした。我々は,それを実現するために製品を作って改良し続け,一定のレベルまでは達成できたと考えています。
 さらにエンジンだけではなく,Asset Storeを用意したり,コミュニティを作ったりといった活動も必要になります。そうしたものの一部はできるようになったのですが,まだまだ考えなければならないことがあります。いくつかのプランはありますが,それを具体的な形でお見せできる段階にはきていません。
 モノを作るときのスペクトルで考えると,一番端にはPixarやスクウェア・エニックスなどの巨大スタジオがあります。彼らは(いわば)“AAAA級”のスタジオで,世界に15個くらいしかありません。彼らは自分達の使うツールは自分達で作ってしまいます。この人達の要求を満たすのは並大抵のことではありません。
 このちょっと下にAAA級や中級のプロフェッショナルなゲーム制作スタジオがあり,さらにその下に個人や小規模集団のインディーズが続きます。さらに多くのホビーストがいて趣味でゲームを作っています。このAAAからホビーストまでの範囲には,Unityを活用してもらっています。
 もっと下に行くと,一般消費者の人達がいます。彼らはモノを作るのは好きですが,基本的には自分が遊びたいだけであって,作ることでなにかしたいというわけではない人達です。そして,消費者とホビイストの中間には,「なにかしたいのだけどなにをしていいのか分からない」という人達の分厚い層があるのですが,その層をターゲットにした製品は例外なく失敗しています。
 この上の層とこの層をブリッジするにはどうすればいいのかは,まだ分かっておらず,今後見つけていかなくてはなりません。

「主婦」の自作Rift用ゲームをプレイするPalmer Luckey氏の図>※初出時「英語ペラペラ」としていたのは別の方だったようでした。確認が足りませんでしたことをお詫びいたします

――Palmerさんにお聞きします。これまで試したRift用ゲームでベストはどれですか。

Luckey氏:
 ベストですか? いろんなものを試していますから毎日変わるのですが,「Dumpy: Going Elephants」というゲームが好きですね。これは象になって,長い鼻でいろんなものを壊しながら進んでいくゲームです。


 もう一つはゲームという感じではないのですが,バーチャル映画館のようなもので,その中にいるとほかのユーザーと会話ができるというものです。ちゃんとその人がいる方向から声が聞こえてきますので,振り向けばそこにその人がいるという感じですが,Riftを使ってバーチャルに会話できるという体験が新鮮で凄く楽しいんです。
 FPSなどの音声チャットでは,無線機のように1か所からみんなの声が聞こえてきますが,それでは位置が分からないので,遠くにいる友達に叫んだりといったことはできません。ほかのゲームでも採用してほしいのですが。

――狭いアパートとかだと,大声で叫ぶと問題になりませんか?

Luckey氏:
 私は,昔から叫んでいますので問題ないです(笑)。Oculusを立ち上げるまで2年間トレイラーハウスに住んでいたのですが,防音などは考えられていない車内で叫びながらゲームをしていたので,周りから怒られたこともありました。
 トレイラーの中は,余計なものを取っ払って,ダイニングテーブルの代わりにコンピュータデスクを持ち込んでいましたので,ほとんどコンピュータルームになっていました(笑)。

――Unity県人会議のようなものを各国で展開する予定はないのですか。

Helgason氏:
 いいえ,日本ほどクリエイティブなエリアはほかにありません。ほかの国でも化学向けのプロジェクトなど,コミュニティ活動はありますが,ほかの地域とはかなり異なります。OculusのRiftでもたくさんのデモが出てきて驚いているという話がありましたが,ほかではなかなか見られません。日本が特殊なのです。
 我々はゲーム業界のためにツールを作っていますが,はっきり言えば,ゲーム業界は,我々がいなくなっても別に困りません。彼らは自分でツールを作ってゲームを作れますから。
 一方で,これまでゲームを作れなかった人達がUnityを使うことで,ゲームやさまざまなコンテンツを作れるようになってきています。そういった人達のコミュニティ活動が盛んだというのは嬉しいですね。

――Oculusの日本法人というのはどのような活動をするのですか。

Luckey氏:
 まだプランが固まっているわけではないのですが,当然,セールスやローカライズもやっていく予定です。一番大事なのは,日本のデベロッパがなにかやりたいといったときに,ちゃんと助けられる関係になることですね。とくに技術的な問題があった場合などです。北米ではそういう体制ができているので,同じような体制を作っていきたいと思っています。

Helgason氏:
 なら,Unityと同じようにしたほうがいいですよ。セールスは置かず,エヴァンジェリストを中心にしていくことをお勧めします。

Luckey氏:
 北米ではOculusもそのような体制でやっていますよ。その体制は好きですので,日本でもそのようにしたいですね。

――日本のFacebookとは関係ない会社になるのでしょうか。

Luckey氏:
 Facebookとは完全に別の会社になります。
 先ほど説明し損ねていたのですが,今後はVRのコンテンツを販売するようになります。同時に,VRコンテンツの開発者に対して投資を行っていきます。積極的に投資を行っていきたいんです。
 そのときに,Facebookで考えているプライオリティとOculusで考えているプライオリティというのはまったく違います。普通は投資となると,「それは売れるのか」といったことが話題になるのですが,Oculusではそこは問題にしません。VRでは,まだ成功したコンテンツがありませんので,まずは成功するコンテンツを作るという,「0を1にする」ことを重視しています。

――Oculus VRのサイトで行われているShareの日本語版みたいなのをやる予定はありますか。

Oculus VR Share(Beta)
Unity
Luckey氏:
 はい。すでに勝手にローカライズしている人もいるようですが,もちろんやっていきます。

――Palmerさんはかなり日本のアニメがお好きなようですが,お気に入りは何ですか?

 「ソードアート・オンライン」ですね。「甲殻機動隊」や「DEATH NOTE」「コードギアス」「スクールランブル」,エンドレスエイトはともかく,「涼宮ハルヒの憂鬱」なども好きです。これを言うと「典型的なアメリカ人だw」と馬鹿にされるのですが,こればかりは本当に好きなのでしかたありません(笑)。
 実は,彼女がアニメの大ファンで,少女アニメなどもたくさん見せられました。北米のテレビはコメディやSi-Fiドラマなどが多いのですが,コメディは予算が限られているので,日常的な話が多く,あまり突飛なことはできません。その点,アニメでは非常に自由にもの凄いことができるじゃないですか。そういうところに惹かれますね。例えば,機動戦士ガンダムなんかは,実写ドラマで作ったらいくらかかるか分かりません。でもアニメなら現実的な予算でなんでもできるんですよ。

――なるほど。よく分かりました。本日はありがとうございました。
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