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[TGS 2014]戦艦大和はロシアで造られた!? ロシアやイギリス,ドイツ艦船の参戦が明らかになった「World of Warships」スペシャルトークをレポート
まずは,本作の開発陣であるタチアナ・サギィロワ氏と宮永忠将氏がステージに登場。本作は,かつてピョートル大帝による海軍創設が行われた“海軍の生まれ故郷”とされるロシアのサンクトペテルブルグで開発されており,サギィロワ氏はそこでクオリティ・アシュアランス担当として携わっているそうだ。一方,宮永氏はウォーゲーミングジャパンのミリタリーアドバイザーとして参加している。
タチアナ・サギィロワ氏(写真左)と宮永忠将氏。サギィロワ氏は大学で工作機械工学を専攻し,エンジニアの職を経て現在に至る。そのキャリアを艦船の監修に役立てているそうだ |
ゲームに登場する日本軍の艦船の数々。近年の日本軍の艦船ファンにも馴染みの名前が見られる |
ステージ上のスクリーンに「World of Warships」に登場する戦艦大和が映し出されると,その開発秘話が語られた。大和はご存じのとおり,日本軍最大の戦艦であり,ゲームに登場する艦船の中でも最大のものだ。実は,開発時に最初に作られた艦が大和で,その完成までにはさまざまな苦労があったという。
たとえば,ロシアにある資料だけでは完全なる大和を作り上げることは不可能であり,そのために宮永氏が国内にある資料を探し求めたそうだ。とくに役に立ったのは,広島の呉市海事歴史科学館,通称 大和ミュージアムの資料室。ここで4日間取材し,その内容をロシアに伝えることで制作が大きく前進したという。
こうして完成した大和は,船体左右にある高角砲一つで1296ポリゴンを使っていて,艦全体でその数は12万8000ポリゴンになる。もちろん水面下に隠れている部分も正確に再現されており,ほかの艦船も同様のこだわりを持って作られているのである。
これまでになかったスケールの3DCGで艦船を再現した本作。宮永氏は「ゲームとして楽しい部分の裏側にある,艦船を徹底して作り込むという思いを一緒に楽しんでほしい」と来場者に向けてコメントしていた。
本作は,現在αテストの真っ最中であり,今冬の正式サービスに向けて今後も何かしらの進捗があるとのこと。また正式サービス開始時に登場するのは,日本とアメリカの艦船のみだが,その後のアップデートではロシアやイギリス,ドイツの艦船が登場することが明かされている。アニメーション「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」とのコラボも発表されており(関連記事),ファンの期待もさらに高まっていくだろう。
また,TGS 2014では本作の試遊台が出展されている。最大5人のプレイヤーで協力し,戦艦大和を護衛するという内容だ。会場で実際にプレイをしてみたが,この手のストラテジー要素を持つオンラインアクションゲームに不慣れな筆者でも,装甲が厚く火力の高い戦艦を操ることで,敵軍に沈められることなくミッションをクリアできた。何より,巨大な戦艦を自分で操作して大海原を駆け,敵艦に向けて艦砲をぶっ放す気持ち良さは,これまでに体験したことのないものだった。詳細なプレイポートや開発者インタビューは,のちほど掲載予定なので楽しみにしてほしい。
本作の試遊台エリアは撮影禁止のため,外の写真を撮影した。ウォーゲーミングジャパンブースの裏手にあるので,来場予定のある人はご注意を |
同ブース正面には,本作をイメージした巨大な艦砲があり,記念撮影の場となっていた |
本作とは直接関係はないが,戦艦大和の出撃を疑似体験するアトラクションも設置されている |
「World of Warships」公式サイト
4Gamer「東京ゲームショウ2014」特設サイト
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World of Warships
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