さまざまな注目作が出展され,日本のみならず海外のゲーマーからも大きな注目を集めた東京ゲームショウ2011。その会場内で,バンダイナムコゲームスが開発中の人気武器対戦格闘シリーズ最新作
「ソウルキャリバーV」(
PS3 /
Xbox 360)がプレイアブル出展されていたのだが,正当進化したゲームシステムや,演出面も含めさらに磨きの掛かったグラフィックス,そしてストーリーや対戦を盛り上げる映画音楽クオリティのサウンドに,シリーズファンは釘付けになっていたようだ。
そんな同作は,バンダイナムコゲームスブースだけでなく,
Creative Intelligence Arts(以下,CIA)ブースにもプレイアブル出展されていた。それなりにゲームに明るい読者の中にも,CIAという会社の存在を知らない人がいるかもしれないが,実はこの会社,ソウルキャリバーVをはじめ,
「The Elder Scrolls V: Skyrim」(
PS3 /
Xbox 360)「
Diablo III」
「El Shaddai - ASCENSION OF THE METATRON」(
PS3 /
Xbox 360)「
戦場のヴァルキュリア」
「白騎士物語」「涼宮ハルヒの消失」「
オーディンスフィア」などなど,さまざまな作品に関わっている,ゲーマーにもなじみ深い音楽制作会社なのだ。これらのタイトル群だけを見てみても,CIAの実績と,世界での評価の高さがうかがい知れるのではないだろうか。
Creative Intelligence Arts(CIA)は,ゲーム,アニメ音楽を主として作詞/作曲/アレンジメント/レコーディング/サウンドプロデュース全般/アーティストのマネージメント・プロデュース/音楽・映像ソフトの企画・制作・出版・CD/DVDの企画・制作・出版およびプロモーション等を行う音楽制作会社。才能溢れる若者から世界が評価するベテランまで多種多様な人材が揃っており,オーケストラ収録を含む長期案件だけでなく,バジェットの小さなプロジェクトにも柔軟に対応できるとのこと
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とはいえ,音楽制作会社が単独でブース出展をするというのもなかなか珍しい。なぜ今回,東京ゲームショウ2011にブースを構えることになったのかを,同社の代表取締役である
由良浩明氏にお聞きしたところ,第一の目的は「目で見えない音楽というものを,ステージイベントや出展を通じて,ゲームファンに伝えたかった」ことにあるそうだ。
Creative Intelligence Arts 代表取締役/ヴァイオリニスト/音楽プロデューサー/エミネンス交響楽団創設者 由良浩明氏(右)と,同社コンポーザー/ゲームクリエイター 菊田裕樹氏(左)。由良氏は中学生の頃,菊田氏の代表作である「聖剣伝説2」を朝まで遊び,その後10時間以上音楽の練習をしたことがあるそうだ
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ゲーム制作にはさまざまな才能が関わってくるが,その中でも,作曲家やコンポーザー,演奏家や音楽監督といったサウンド関連の人材は欠かせない。しかし,どんなに優れた楽曲が作られようとも,それはゲームに付随する形で評価されることがほとんどだ。
由良氏は「現在,決して高いとは言えないゲームの地位や,音楽の地位を引き上げたい。ゲーム音楽をリスペクトしてほしい。音楽業界そのものや,本当の音楽の良さを世界中に発信したい。そういう想いを込めて,TGS 2011に出展しました」と,力強く語っていた。
シリーズ最新作「ソウルキャリバーV」には,INON ZUR氏(代表作:「Fallout 3」「Dragon Age: Origins」など),CRIS VELASCO氏(代表作:「God of Warシリーズ」「Warhammer 40,000: Space Marine」など),菊田裕樹氏(代表作:「Shining Hearts」「聖剣伝説2」など),JOHN KURLANDER氏(代表作:映画「ロード・オブ・ザ・リング」「ダイ・ハード4」「StarCraft 2」「Wold of Warcraft」「Diablo III」),そして,現役高校生である作曲家,三好智己氏など,若手から超ベテランまでさまざまなCIAクリエイターが参加している
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所属クリエイターの経歴や,制作に関わったタイトル群を見れば,CIAがどれほど優れた音楽制作会社なのかが一目瞭然だが,これまで日本では,大々的にCIAの名がアナウンスされることはあまりなかった。これについて由良氏は,「ゲーム業界は狭いため,我々のような音楽制作会社に出てきてほしくないと思っている人達もおられるし,誤解を受けることも少なくなかった」と語るが,TGS 2011での出展を機に,今後はCIAの認知度やゲーム音楽の価値を高めるため,どんどん表に出て行くことを決めたそうだ。
CIAはその一環として,2011年12月10日(土),SHIBUYA O-EASTにて,音楽イベント
「Echoes Of Eternity」を開催予定だという。これはには,CIAを代表するクリエイターである由良氏,菊田氏だけでなく,「モンスターハンター」シリーズや「El Shaddai」でお馴染みの甲田雅人氏や,声優の米澤 円さんなど,豪華出演陣が参加予定。10月1日には,
CIAのオンラインショップで先行予約がスタートするので,興味のある人はぜひチェックしてほしい。
由良氏いわく,CIA所属のコンポーザー/ゲームクリエイター 菊田裕樹氏(右)は現在,未発表のものを含むいくつかのタイトルに関わっているとのこと。詳細は今のところ不明だが,今後の発表が実に楽しみである
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現在未発表のタイトルを含め,大小さまざまな作品の音楽制作に関わっているCIA。もし,興味のあるゲームの制作陣の中に「CIA」の名前を見つけたら,その作品のサウンドには,世界で評価されているクリエイター達が深く関わっているのだと考えていいだろう。ゲームファンおよびゲーム音楽ファンは,ゲーム/音楽の地位を高めるために,日本での活動を活発化させるという同社の動向に,ぜひ注目してほしい。
最後に,由良氏からコメントをいただいたので紹介しよう。
由良氏:
私や菊田,John Kurlanderをはじめ,CIAに所属しているクリエイターは,誰もがゲームと音楽を愛しています。一番良い音楽を,一番良い形でみなさんに聴いてもらうことが目的なのです。ゲームファンだけでなく,ゲーム業界人の方々にも,もっとゲーム/音楽をエンジョイしてもらいたい。そのために,これからも頑張っていきますので,何とぞよろしくお願いします。