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NVIDIA,「Quadro K5200」などワークステーション向けGPU計5製品を発表。初のMaxwell版もラインナップ
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合わせて,国内でQuadroを扱うエルザジャパンは,5製品をいずれも8月下旬に発売すると予告している。まもなくの発売予定となるわけだ。メーカー想定売価は以下のとおり。
- Quadro K5200:25万円前後
- Quadro K4200:12万円前後
- Quadro K2200:6万2000円前後
- Quadro K620:2万4000円前後
- Quadro K420:1万7000円前後
![]() Quadro K4200 |
![]() Quadro K2200 |
![]() Quadro K620 |
![]() Quadro K420 |
「Quadro K6000」の下位モデルを置き換えることになる5製品の主なスペックは表のとおり。注目は「Quadro K2000」のリフレッシュとなるQuadro K2200が,MaxwellアーキテクチャのGPUを採用していることだ(※CUDA Coreの数からしてQuadro K2200がKeplerベースであることはあり得ない)。なお,海外の報道だと,Quadro K620もMaxwellコアとされているのだが,NVIDIAは日本において詳細を明らかにしていないため,このあたりはなんともいえないところである。
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ゲーマーと直接関係のある製品ではないが,Quadroを使って何らかの開発をしている人には,一度そのラインナップを確認しておくことを勧めたい。
NVIDIAによるニュースリリース(英語)
エルザジャパンのQuadroシリーズ製品情報ページ
2014年8月12日 − SIGGRAPH(カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー) − NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、次世代のNVIDIA Quadro GPUを発表し、最前線で仕事をする世界のデザイナ、アーティスト、研究者が抱えるビジュアル・コンピューティングのニーズを満足できる新しいツールとテクノロジを提供しました。
新しいラインナップの製品は、旧世代に比べて最大で2倍ものアプリケーション・パフォーマンスとデータ処理能力を持つエンタープライズ・グレードのビジュアル・コンピューティング・プラットフォームを提供します。業界では、複雑なモデルや高解像度の画像を取り扱いたいというニーズやクラウドベースのリソースを取り込みたいというニーズや、モバイル機器などからリモートでアクセスしたいというニーズが高まっており、NVIDIAは、業界大手各社と協力してそのようなニーズの理解に努めてきました。その成果を反映したのが、今回の新製品です。
NVIDIAのプロフェッショナル・ビジュアライゼーション担当副社長、ジェフ・ブラウン(Jeff Brown)は、次のように述べています。「次世代のQuadro GPUは、巨大なデータ・セットを処理するグラフィックスや計算処理のパフォーマンスを劇的に高めただけの製品ではありません。ビジュアル・コンピューティングという概念そのものを、ワークステーションに組み込まれたグラフィックス・カードからネットワーク環境へと進化させる製品でもあるのです。新しいQuadroラインナップなら、ワークステーションで作業中のデザインやデータへローカルにアクセスできるだけでなく、モバイル機器からリモートでアクセスしたり、クラウドベースのサービスを利用してアクセスしたりすることも可能になります。」
トップクラスのクリエイティブやデザイナーのあいだでは、NVIDIA Quadro GPUが圧倒的な支持を集めており、重要な仕事にはQuadroの使用が常識のようになっています。この6年間、アカデミー最優秀視覚効果賞にノミネートされた映画は、Quadroテクノロジを使って制作されたものばかりでした。世界の自動車デザイナも、Quadroを使うのが当たり前になっています。
FramestoreのCTO(最高技術責任者)、スティーブ・マクファーソン(Steve MacPherson)氏は、次のように述べています。「最新のQuadro GPUを使うと効率は上がりますし、新しいワークフロー・モデルも使うことができます。これは、我々の未来を形作る基礎となるものです。Framestoreは世界有数のブランドやスタジオに採用していただいていますが、その理由は、創造性という面でも納期という面でも高い実績を誇っているからです。その背景には、クリエイティブなビジョンを実現するにあたり、無限のテクノロジ・インフラストラクチャと才能を活用していることがあります。当社がこのような強みを持つにはNVIDIA Quadroが不可欠です。NVIDIA Quadroだからこそ、当社のアーティストが活用しているグラフィックス・テクノロジがプロフェッショナル向けとして開発され、高い信頼性と互換性を有していると安心できるわけです。」
新型Quadro GPUの長所
新しいQuadro GPU(K5200、K4200、K2200、K620、K420)には、以下の特長があります。
- 取り扱えるデータ・セットやデザインのサイズが、旧世代に比べ、最大で2倍になります。
- PCやMac、タブレットなど、ほぼあらゆる機器から、Quadro搭載ワークステーションのグラフィックス・アプリケーションへリモートでアクセスすることができます。
- Adobe CC、Autodesk Design Suite、Dassault Systemes SOLIDWORKS 2014といった人気アプリケーションの実行速度が、従来のQuadroカードに比べ、平均で40%高速になります。
- NVIDIA Irayレンダリングを使い、ローカルGPUによるレンダリングからクラウドベースへと簡単に切り替えることができます。
推薦の言葉
「いま、エンタープライズ各社が直面している重要課題は、ビッグデータ、クラウド、モバイル・コネクティビティです。このような新しい課題へ効果的に対処するには、NVIDIAが進めているような新しいアプローチが必要になります」
−Jon Peddie Research、ジョン・ペディー(Jon Peddie)氏
「PSAでは、デザイン部門も生産技術部門も、いつも、かなりの割合がリモートで仕事をしているのですが、NVIDIA Quadro K2200を導入すれば、世界中どこにいても、必要なパフォーマンスと安定性が得られるようになります。その結果、自動車組立ラインのレビューといった協働作業が大幅にスリム化され、今後は、革新的な車の製造を従来よりも効率的に、また、短期間で立ちあげられるようになるものと思われます」
−PSA Peugeot Citroen、グラフィックス・テクノロジと3Dイメージングのエキスパート、アラン・ゴンザレス(Alain Gonzalez)氏
「次世代のNVIDIA Quadro GPUでは、編集作業を高速かつ高効率で進めることができます。このことは、もうすぐ封切りとなる話題作、『ゴーン・ガール』のオフライン編集をAdobe Premiere Pro CCで行う際に確認されています。映画やポスト・プロダクションの業界では、膨大なデータをレンダリングしなければなりませんが、アドビのビデオ・ツールと最新のNVIDIA Quadro GPUを使えば、その際に必要となるクリエイティブな力が手に入るのです」
−Adobeストラテジック・アライアンス担当ディレクタ、シモン・ウィリアムズ(Simon Williams)氏
「最近は、大量のデータとリソースを使用する作業が増えていますが、Precisionワークステーション・システムなら、群を抜くパフォーマンスと信頼性を提供し、そのようなニーズを満足することができます。クリエイティブですばらしい仕事をするために顧客各社がどのような機能を必要としているのか、NVIDIAはしっかりと理解してくれています。新しいNVIDIA Quadro GPUは、いずれも、当社のユーザが必要とするパフォーマンスと機能を提供してくれるのです」
−Dell Precisionワークステーション・ワールドワイド担当エグゼクティブ・ディレクタ兼ジェネラルマネジャー、アンディ・ローズ(Andy Rhodes)氏
「ランニング・シューズからレーシング・カーに至るまで、さまざまな製品の開発において、HPワークステーションのユーザは、リッチで正確なビジュアルとパフォーマンスを求めます。NVIDIAの新しいQuadroラインアップは、最先端のフォトリアリスティックなレンダリングが可能ですし、マルチGPU構成に対応できる柔軟性も備えています。ですから、ユーザは最高にクリエイティブな自由を手にできるのです」
−HPコマーシャル・ソリューションズ・ビジネスユニット担当副社長兼ジェネラルマネジャー、ジム・ザファラナ(Jim Zafarana)氏
「今回も、NVIDIAと協力して最先端のソリューションが提供できることを、Lenovoとして大変うれしく感じています。当社製品のユーザがどのように使い、創造し、協働するのか、NVIDIAはきちんと理解してくれています。NVIDIA Quadroグラフィックス・カードとTeslaコンピュート・カードをThinkStation Pシリーズのワークステーションと組み合わせれば、可能性が大きく広がります。新しいQuadro製品は、いずれも、スピードもメモリも最大で倍になりますし、クラウドベースのサービスへもシームレスにつなげられますから、当社製品のユーザに、一番必要な機能をお届けできるのです」
−Lenovoワークステーション・ビジネスユニット担当副社長兼ジェネラルマネジャー、ビクター・リオス(Victor Rios)氏
Quadro GPUで高速化できるアプリケーションは、CUDAアーキテクチャ採用もの、DirectX対応のもの、OpenCL対応のもの、OpenGL対応のものなど100種類以上にのぼります。新型Quadro GPUは、この秋発売で、HP、Dell、Lenovoといった大手ワークステーション・プロバイダなどのNVIDIAワークステーションOEMメーカ各社から、あるいは、BOXX TechnologiesやSupermicroといったシステム・インテグレータからお買い求めいただけます。また、北米および欧州ではPNY Technologies、日本ではエルザおよびリョーヨーセミコン、アジア太平洋地域ではLeadtekという正規代理店経由でもお求めいただけます。
- 関連タイトル:
NVIDIA RTX,Quadro,Tesla
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