［TGS 2012］PC版とPS Vita版の同期デモも行われた，「ファンタシースターオンライン2」ステージイベントをレポート

　「東京ゲームショウ2012」のセガブースで2012年9月20日，オンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（以下，PSO2）のステージイベントが行われた。
　ここでは，本作のプロデューサーを務める酒井智史氏とディレクターの菅沼 祐氏により，2013年春発売予定のPlayStation Vita版「ファンタシースターオンライン2」の話題を中心に，さまざまな情報が明らかとなった。


　最初に酒井氏は，現在好評サービス中のPC版PSO2のアカウントID数が，90万IDに到達したことを発表。来月くらいには，100万IDを突破できるのではと語った。

　続いて菅沼氏から，スマートフォン版PSO2の正式タイトルが「ファンタシースターオンライン2 es（エス）」（iOS / Android）に決定したことが告げられた。スマートフォン版スタッフは，PC版が好評なだけにかなりのプレッシャーを感じているというものの，逆にそれが，高いモチベーションにつながっているのだそうだ。現在も作り込んでいる真っ最中なので，続報を楽しみにしてほしいと話していた。

PSO2 プロデューサー 酒井智史氏

PSO2 ディレクター 菅沼 祐氏

　現在順調に制作が進められているというPS Vita版に関して，「PC版との違いは？」という質問に対して，「ほぼ同じです」と酒井氏は回答。一部の操作がタッチパネルに対応しているため，人によってはPS Vita版のほうが操作しやすいかもしれないとのことだ。アイテム選択のショートカットやチャットを使用する際にもタッチ操作が使えるので，PC版に比べて直感的にプレイできることを強調していた。


　またアップデートもPC版とほぼ同時に行われるので，PS Vita版のみをプレイしている人でも，PC版プレイヤーに遅れをとることはないと話す。
　加えて本作は，PC版とPS Vita版間でデータを共有できるため，自宅ではPC版をプレイして，その続きをPS Vita版で遊ぶといったことも可能。もちろん外出先でもプレイできるので，その人に合ったプレイスタイルでゲームが楽しむことができる。

　ここで，以前から酒井氏が提唱していたPSO2のテーマの1つ，「境界を越えるRPG」を実践すべく，PC版2台とPS Vita版2台を使った，4人による同期デモプレイが行われた。


　まず菅沼氏は，PS Vita版のタッチ操作を使って，チャットをするところを分かりやすく紹介。タッチ操作とボタンを組み合わせて，手軽にチャットが行えることをアピールしていた。また，アイテムアイコンをタッチすることによって，即座にアイテムが使えるので，突然の敵の襲来にも，慌てずに対応できるだろうと続ける。
　ちなみに見ていた限りでは，プレイ中はほとんどラグを感じさせず，かなり快適にプレイできているようだった。酒井氏は，PC版をプレイした人ならその違いのなさを実感してもらえると思うとコメントした。

グラフィックスも，PC版とほぼ同じ。今後もさらにグレードアップしていくとのことだ

デモではヴォル・ドラゴンとのバトルも披露された。PS Vita版でもその迫力は変わらない

　デモプレイが終了すると，以前から言われていた「PS Vita版が出るとPC版の優位性が失われるのではないか」という声に対して，酒井氏は次のように回答した。それは，PS Vita版が発売される際には，PC版のみのブロックに加えて，PS Vita版とPC版が入れるブロックを用意するというものだ。
　つまり，PC版のプレイヤーだけで遊びたい人は，PC版オンリーのブロック，PS Vita版のプレイヤーとも一緒に遊びたい人は共用のブロックを使えばいいわけだ。


　気になるPS Vita版の今後の予定について酒井氏は，「年末から年明けくらいには何か発表できるかも」と述べた。楽しみにしておこう。



　そしてステージの最後には，ファンタシースターシリーズ25周年コンサート「Sympathy 2013」が，2013年3月30日に日比谷公会堂で開催されることが発表された。ちなみにコンサート名になっている「Sympathy（シンパシー）」とは，PSO2のサウンドシステムの名前なのだという（関連記事）。酒井氏曰く，「ユーザーと共鳴していきたい」という想いを込めているとのことだ。

　さまざまな形で広がっていく「ファンタシースター」シリーズの世界。ファンは，これからますます加速していくシリーズの展開を，余すことなくチェックしていこう。

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト