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リアル120Hz表示対応のBenQ製ディスプレイ「XL2420T」レビュー。プロゲーマー監修モデルの第2弾は,完成度がさらに高まった
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印刷2012/01/14 00:00

レビュー

完成度がさらに高まった,プロゲーマー監修モデルの第2弾

BenQ XL2420T

Text by 米田 聡


XL2420T
メーカー:BenQ
問い合わせ先:BenQテクニカルサポートセンター TEL 044-288-9110(月〜金曜日 9:00〜17:00)
実勢価格:4万1000〜4万8000円(※2012年1月14日現在)
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 垂直リフレッシュレート120Hz対応と,大会などを想定した小型ディスプレイのエミュレーション機能の搭載などで,ゲーマーから高い支持を集めたBenQ製ディスプレイ「XL2410T」は,まだ記憶に新しいところだ。XL2410Tは,Counter-Strikeの元プロゲーマーで現ZOWIE GEARのAbdisamad“SpawN”Mohamed氏とEmil“HeatoN”Christensen氏の両名が開発に携わった製品としても注目を集めたが,あれから1年強。後継機となる「XL2420T」が,やはりSpawN&HeatoN監修の下,登場してきた。

 定番製品の後継機は,果たしてどのような進化を遂げたのか。XL2410Tとの比較を中心に,細かく見ていきたい。


スタンドの多機能化と

入力端子数の強化が大きなポイント


3ピース構成のXL2410T。赤いワンポイント,というか“ツーポイント”が目を引く。ディスプレイ本体は100×100mm仕様のVESAマウントホールも備えている
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 XL2420Tは,ディスプレイ本体と,スタンド,スタンドの台座という3ピースに分かれた状態で製品ボックスに収められている。
 スタンドにはケーブルマネジメント用の穴が大きく取られ,しかも鮮やかな赤色があしらわれていたり,スタンド台座がシャープな形状になっていたりと,XL2410Tと比べて,ずいぶん洗練された印象だ。

本体にスタンドを取り付け,さらに底面から台座を留めれば完成だ。組み立てに難しい部分はない。なお,今回はBenQの日本法人であるベンキュージャパンの評価用サンプルを用いているため,本体背面に水色のシールが貼られているが,製品版にこれはない
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XL2410Tと同じく,縦型表示に対応。一部の縦スクロール型STGなどで表示を最適化できる
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 スタンドは,高さが130mm,上下(チルト)と左右(スイーベル)の角度は順に−5〜+20度,−35〜+35度の範囲でそれぞれ設定可能だ。デスクトップの90度回転(ピボット)に対応し,縦型表示も行えるので,配置系の基本機能は一通り揃っていると述べていいだろう。
 ちなみにこのあたりは,XL2410Tとほぼ同じである。

左は高さ調整機能,中央は上下,右は左右のそれぞれ角度調整機能における有効範囲を示したカット。ちなみに本体サイズは高さを一番上にした状態で571.4(W)×149.9(D)×516.9(H)mmだ
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スタンド部に取っ手とフックが用意される
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 面白いのは,スタンド部に取っ手とフックが1つずつ用意されていること。取っ手は,持って運ぶためのもので,これはもちろん,LANパーティなどへのBYOC(Bring Your Own Computer,PCの持ち込み)用だ。製品ボックスには別途,専用のビニール製カバーが用意されているほどで,さすがはゲーマー向けディスプレイを名乗るだけのことはある。
 日本でLANパーティにPCを持っていく人は少数派だろうが,それでも,ちょっとディスプレイを動かしたいときなどに,この取っ手はなかなか便利だ。

付属のビニール製カバーと,それをXL2420Tに被せたところ。カバーの内側にクッション材などは用意されておらず,純然たる「厚めのビニールカバー」となっている。もちろん取っ手が出るようにスリットが入る
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 もう1つのフックだが,これはヘッドセットやヘッドフォンの簡易スタンドとして機能するもの。「ヘッドフォンフック」という名前まで用意されている。
 使い方はいちいち説明するまでもないが,本体後方に向かってフックが数cm飛び出すと,ディスプレイを壁に寄せて使いたい場合には邪魔になるのではと思う人もいるだろう。BenQもそう判断したのか,こちらはネジの要領で回すと取り外せる。新機能を追加しつつも,それが押しつけになっていないのはいい。

ディスプレイの背面にヘッドセットやヘッドフォンをかけておけるというのを,便利だと思える人は限られるはず。その点,取り外しができるようになっているのは歓迎できる
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インタフェース一覧。基本的には本体背面下部に並ぶが,USB×2とヘッドフォン出力は本体向かって左側面に用意される
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 入力系のインタフェースが本体背面下部に集約されるのはXL2410Tと同じだが,それがより充実したのも,XL2420Tの特徴だ。
 XL2410Tの場合,入力はDual-Link DVI-D,HDMI,D-Sub 15ピンの3系統で,本体向かって左側面にHDMI入力用のヘッドフォン出力端子を持つのみだった。それに対し,XL2420Tでは,DisplayPort,Dual-Link DVI-D,D-Sub 15ピン各1に,HDMI(HDMI 1.4a)×2の合計5系統にあらためられている。しかも,USB 2.0ハブ機能まで追加されており,本体底面に1,左側面に2の計3ポートを利用可能だ。

 XL2410Tは入力系のシンプルさも特徴の1つだったが,さすがにシンプルすぎたという反省があるのだろうか。いずれにせよ,HDMI入力が2系統になったことで,コンシューマゲーム機との接続しやすさが格段に向上したことは間違いない。

 なお,使用されているLCDパネルの細かな仕様は明らかにされていないが,視野角などはXL2410Tからあまり変わっていないことや,応答速度のスペックが5ms(中間色2ms)という点も共通であることからすると,おそらくXL2410Tと同じか,そのバリエーションモデル的なTNパネルが採用されているものと思われる。表面の仕上げがノングレアというのも変わらずだ。

正面から見る分には違和感がないものの,角度が付くと白浮きが目立つ。TNパネルなのでやむを得ないといったところか
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画期的なOSD操作を実現する

S.Switch


 ところで,先ほどインタフェースの写真を示したとき,本体背面側の一番左に,マウスのようなマークが脇に書かれた,USB Mini Bと同形状の端子があったのに気づいただろうか。
 これは,「S.Switch」と呼ばれる専用コントローラの接続端子だ。S.Switchは,スクロールホイールと,縦に並んだ4ボタンからなる,マウス風の外観を持ったデバイスで,その実,OSDメニュー専用のコントローラである。

S.Switch(左)。USB Mini B端子経由でXL2420Tと接続して使うことになる(右)
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 XL2410Tの場合,OSDメニューの操作は,ディスプレイ本体向かって右下部にある物理的なボタンスイッチを使う仕様になっており,操作性はお世辞にも良好とはいえなかった。
 また,そもそもの話として,OSDメニューを操作しやすいディスプレイ製品というのはあまりない。ディスプレイの設定というのは,一度してしまえばそう頻繁に変えるものでもないので,操作性の向上にコストをかける必要はない,ということもあるのだろう。

 ただ,ゲームにおいては,タイトルによって,輝度やコントラストを微妙に変えたいということが生じ得る。付け加えるなら,XL2420Tでは,XL2410Tから引き続き,より小さなディスプレイサイズのエミュレーション機能が用意されているので,「大会規定に合わせて,小型ディスプレイ相当の画面でテストしたい」という場合には,当然,OSDメニューを弄ることになる。
 そこで用意されるのが,スタンド台座の左右どちらにも取り付けられるほか,ケーブルで手前にも引き出せるS.Switchというわけである。

S.Switchは,スタンド台座の左右どちらかに取り付けた状態でも,手前に引き出した状態でも利用できる
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 S.Switchは,スクロールホイールボタンが[決定],4連ボタンの一番奥側(=ケーブルの根元側)が[戻る]に割り当てられている。[戻る]ボタンはOSDメニューの呼び出し/終了機能も持っており,ポップアップ後は,スクロールホイールと[決定][戻る]の2ボタンだけで操作可能だ。ご想像のとおり,極めて直感的に設定を変更できる。

XL2420TのOSDメニュー。S.Switchの採用に合わせてかどうか,左から順番にメニュー階層を掘り下げていく仕様が採用されており,S.Switchを使った操作が非常にやりやすい
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[1]〜[3]ボタンはクリックで選択,5秒間の長押しで「そのときの設定内容をプリセットとして上書き保存」となる
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 なお,残る[1]〜[3]のボタンだが,これは「ゲーマー1」「ゲーマー2」「ゲーマー3」プリセット用のボタンで,簡単にいうと,OSDメニューの設定プリセットを読み出したり,プリセットを上書き登録したりするためのものである。プリセットの詳細は後述するが,いちいちディスプレイをこまごまと設定するのではなく,ボタン一発で切り替えられるというわけだ。
 ちなみに,画像モードの切り替えには0.5秒ほどかかる。ディスプレイのモード切替機能としては相当に速いが,ゲームプレイ中の切り替えに向かない程度には遅い,といったところか。

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 S.Switchを使わず,ディスプレイ本体側で設定を変更することもできるが,スイッチがタッチセンサー式になり,また,OSDメニュー構成が変わったことで,操作性はXL2410Tからいくらか改善を見せている,という程度。設定変更にはS.Switchを使うべきだろう。
 もっとも,S.Switch単体でディスプレイの電源をオン/オフはできないため,そこはタッチセンサーを使わねばならない。また,メインの入力信号が失われたときにタッチすると,通常のOSDメニューではなく,入力切り替えメニューが開くといった,気の利いた機能が用意されていたりもするので,なんだかんだでタッチセンサーに手を伸ばすことになる。ここはもうちょっと機能的にしてほしかった。

ベゼル部に合計6個のタッチセンサーを搭載するXL2420T。本体向かって右下にボタン部が膨らんでいたXL2410Tと比べると格段にスマートだ。タッチセンサーに指が近づくと白く光るギミックが用意されているあたりは芸が細かい
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拡充されたゲーム関連機能

敵を発見しやすくする新機能も搭載


 ここからは,肝心の表示性能を見ていこう。

グラフィックス設定次第で100fps超のフレームレートを出せるタイトルだと,120Hz表示のメリットが活きる
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 最大の特徴は,XL2410Tと同じく,垂直120Hz入力に対応している点で,120Hz表示の恩恵そのものはXL2410Tのレビュー時と同じ話になってしまうのだが,今回は,より分かりやすくなるよう,「Battlefield 3」のシングルプレイミッション「COMRADES」で,120Hz表示と60Hz表示とを比較してみることにした。

 テストにあたっては,Dual-Link DVI-Iを2系統持った「Radeon HD 6950」カードから,片方をXL2420Tに直接入力。片方は,サンワサプライ製のDVIスプリッタ「VGA-DVSP2」経由させることで強制的に60Hzとしたうえで,XL2410Tへ出力する(※ここでは遅延のチェックを行わないので,こういう配線でも問題ない)。
 そして,その模様をカシオ製のハイスピードカメラ「HIGH SPEED EXILIM EX-FH100」(以下,EX-FH100)から240fps設定で録画するという流れになる。

今回用いたR6950 Twin Frozr II OCはDual Dual-Link DVIに対応。テストにあたっては,2画面同時に120Hz表示が行えることを確認済みだ
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 さて,Battlefield 3は描画負荷の高いゲームタイトルであり,安定して120fps以上のフレームレートを出すのは難しい。今回テストに用いたMSI製Radeon HD 6950カード「R6950 Twin Frozr II OC」の場合,グラフィックス設定のプリセットを「低」にしても,COMRADESでは80〜110fps程度しか出ないのだが,それでも,60Hz表示と比較した下のムービーを見ると,見た目の“ヌルヌル感”がまったく違うことは分かってもらえると思う。


 BenQ独自の高速応答技術「AMA」(Advanced Motion Accelerator)に対応するのもXL2410Tと同様。AMAは,高速に動く映像を表示するときに残像感を低減させる機能だが,どれだけの効果が得られるだろうか。
 今回,MMGames製の「液晶応答速度&低解像度チェック」(Version 1.30,以下 LCDBench)を使って検証したところ,分かりやすい違いが見られた。

 下に示した画像は,LCDBenchの残像チェック機能を使って,円と照準からなる画像を左右に2ms刻みで動かし,125分の1秒で撮影した写真だ。
 何枚か撮影してもすべて同じような傾向になっているので,AMAには効果があると述べていいだろう。

XL2420Tで,AMA有効(左)と無効(右)を比較したもの。線のブレ方にかなりの違いがある
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Black eQualizerは0〜20までの21段階で強度を設定可能。強度を強めるほど敵が見やすくなるとされる
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 もう1つ,これはXL2420Tで新しく追加された機能で,「Black eQualizer」(ブラックイコライザ)というものがある。「ゲーム,とくにFPSにおいて敵を見やすくする」とされる,凄い機能である。

 「敵を見やすくする」というと,チートっぽく感じられるかもしれないが,実のところ,技術的にはそう大した機能でもなかったりする。
 下に示したのは,Black eQualizerの設定値を0,12,20の3段階に切り替えて,Battlefield 3の同一シーンを撮影したものだが,Black eQualizerの値を大きくすればするほど,暗いところが明るくなるという仕掛けである。輝度とコントラストを調整して,同じようなことをしている人も少なくないだろうが,その設定をBlack eQualizerという1パラメータで完結できるのがウリということなのだろう。

 ただ,実際,見やすくなるのも確かだ。どうしても設定値が一定以上になると映像が白っぽくなってしまうが,ゲームタイトルによっては,使い道があると思われる。

Black eQualizerの設定値と画面の違い。右側奥の壁あたりを見ると,けっこう違いが出ている
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 XL2410Tでウリの1つだった,SpawN&HeatoN監修のプリセット「FPS」も拡張され,XL2420Tでは,「FPS1」「FPS2」「RTS」の3つになっている。BenQによると,FPS1は「Counter-Strike 1.6」向け,FPS2は「Counter-Strike: Source」向けとのことだ(※RTSモードの具体的な対応タイトルは公表されていない)。
 確認した限り,3プリセットの違いは,単に輝度とコントラストの設定だけのようで,具体的には,以下のような設定になっている。

  • FPS1:Black eQualizer=12
  • FPS2:Black eQualizer=20
  • RTS:Black eQualizer=15

 一方,AMAや,XL2410Tから引き続き採用される機能で,表示遅延を低減するという「インスタントモード」がオンになっている点など,そのほかの設定には違いがなかった。OSDメニューに表示されない隠しパラメータがある可能性もゼロではないが,基本的には,HeatoN&SpawN推奨のBlack eQualizerプリセット,くらいに考えておくのが正解かもしれない。

 なお,前段で後述するとした「ゲーマー1」「ゲーマー2」「ゲーマー3」のプリセットには,ユーザーが手動で設定した内容だけでなく,いま挙げたFPS1・FPS2・RTSプリセットも割り当てられる。SpawN&HeatoN監修のプリセットに素速く切り替えたい,といったニーズにも対応できるわけだ。

XL2420Tの画像モード。「標準」「動画」「写真」「sRGB」「エコ」といった,ゲームと関係のない“よくある”プリセットに加え,FPS1とFPS2,RTSが用意される。さらにゲーマー1,ゲーマー2,ゲーマー3というカスタムプリセットも用意される
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OSDメニューの「画面モード」から,パネルエミュレーションの設定は行える
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 もう1つ,XL2410Tから継続して採用される「パネルエミュレーション」だが,これは24インチワイドディスプレイであるXL2420Tよりも小さなディスプレイサイズを想定して,そのサイズにのみデスクトップを表示する機能である。オフラインの大会などで液晶ディスプレイのサイズが規定されている場合,パネルエミュレーションを使えば,規定されたサイズで練習できるというわけだ。
 選択肢は23インチワイド,22インチワイド,21.5インチワイド,19インチワイド,19インチスクエア,17インチスクエアの6種類となっている。


XL2410Tよりさらに

低遅延化したXL2420T


※お詫びとお知らせ
 本稿において,XL2420TとXL2410Tではいずれも120Hz表示させたとしていますが,実際には120Hz設定を行えていませんでした。お詫びします。2月21日付けで再テスト結果を記事にしましたので,遅延に関しては新しい記事を参照してください。なお以下,「XL2410Tよりさらに低遅延化したXL2420T」の段落は,初出時のママとしてあります。

 最後に,アクションゲームタイトルのプレイにおいて最も重要といえる表示遅延検証結果をお伝えしたい。
 とはいえ,XL2410Tで十分に低遅延だったので,今回は120Hz設定時の遅延をチェックしてみようと思う。Radeon HD 6950カードに用意された2つあるDual-Link DVI-I端子のうち,片方をXL2420T,もう片方をXL2410Tと接続し,いずれも120Hz表示させたうえで,「LCD Delay Checker」(Version 1.4)を用い,AMAのときと同じ設定で撮影を試みた次第だ。
 厳正を期すのであれば,同じDVI-I端子を利用すべきだが,今回は120Hz環境でのテストを優先したので,この点はご了承のほどを。

 さて,まずは2台の表示遅延から。
 標準(AMA有効,インスタントモード有効,Black eQualizer=0)と,FPS1,FPS2,RTSの4プリセットで,FPSプリセット(AMA無効,インスタントモード有効)を選択したXL2410Tと比較したものが下のムービー4点だが,画像モードのプリセットに関わらず,一貫してXL2420Tの遅延がXL2410Tより小さいと分かる。最大では1フレームといったところだろうか。XL2410Tの発売から1年強が経ち,全体のブラッシュアップが進んだということなのかもしれないが,いずれにせよ,すばらしい結果と言える。
 一方,4つのプリセットでテスト結果に違いが生じていないように見える点も押さえておきたい。



 XL2410Tでは全画面表示時と比べて若干の遅延が認められたパネルエミュレーションだが,残念ながらそれはXL2420Tでも引き継がれた。結果は下にムービーで示したとおりだが,全体的にXL2410Tと比べて0.5〜1フレーム遅いことが認められる。パネルエミュレーションを使わないときはむしろ遅延が短かったので,ざっくり1〜2フレーム程度遅れるわけだ。
 傾向としては,ターゲットとなる液晶パネルのサイズが小さいほど遅延が大きくなるようだが,これは要するに,画像を縮小するスケール変換が入るために,縮小規模に応じた遅延が起こるということなのだろう。


 なお,ここまであえて触れてこなかったが,XL2410Tにも用意されていた「インスタントモード」――一種のスルーモードはXL2420Tでも搭載されており,標準で有効化されている。そして,これもXL2410Tと同じだが,無効化すると1フレーム程度の遅延がしっかり生じることを確認できたので,本項目は工場出荷設定のままにするのが正解だ。


 最後に,前段で残像低減効果があったと評したAMAだが,遅延チェックではほとんど変化が見られなかった。参考までにこちらもビデオを掲載しておきたいと思うが,AMAも基本有効でかまわないだろう。



順当な進化を果たした価値あるディスプレイ

懸念材料は価格だけか


BenQはあまり積極的に謳っていないが,120Hz表示対応のパネルを搭載するXL2420Tは,NVIDIAの「3D Vision 2」に対応しており,対応のキットを接続すれば,3D立体視を利用できる
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 以上,評価の高かった従来製品をベースとして,さらに完成度を高めてきたなという印象を,XL2420Tからは強く受ける。デザインが洗練され,入力系統が増やされ,OSDメニューの操作性が劇的に高められ,しかも表示遅延がさらに短くされているのだから,感心するほかない。
 S.SwitchとOSDメニューが,操作性だけでなく反応速度も良好なあたりは,元プロゲーマーが意見を言わなければ実現しなかったのではなかろうか。正直,S.Switchの快適な操作感は,これだけで試す価値がある。

 そんなわけで,ほとんどゲーマー向けディスプレイの決定版と言っていいXL2420Tだが,懸念材料があるとすれば価格だろう。実勢価格は4万1000〜4万8000円程度(※2012年1月14日現在)で,TNパネルを搭載した一般的な23〜24インチワイドディスプレイと比べると,導入コストはざっと2倍だ。
 120Hz入力(&3D Vision 2)対応,しかも特殊ギミックたるS.Switch搭載となるため,やむを得ないといえばそれまでだが,性能と機能分のプレミアム(=価格の上乗せ)はさすがに大きい。

 つまりXL2420Tというのは,絶対的な販売価格であるとか,いまTNパネルの液晶ディスプレイに4万円以上も投資することであるとか,そういった,コスト周りにハードルを感じる人には向かず,逆に,そうでないゲーマーには強く進められるディスプレイなのだ。
 機能面に惹かれるものがあるなら,XL2410Tからの買い換えすらアリだろう。良い製品である。

Amazon.co.jpでXL2420Tを購入する

ベンキュージャパン公式Webサイト

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    XL,XR,RL

  • 関連タイトル:

    ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

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