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ZOWIEの新型ワイヤードマウス「AM」レビュー。SpawN仕様の光学センサー搭載モデルは「クセがなく,人を選ぶ」
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印刷2011/12/26 00:00

レビュー

SpawNの意見を取り入れて完成した光学センサー搭載モデルをチェックする

ZOWIE AM

Text by fumio


AM(国内製品名:AM BLACK)
メーカー:Briccity International
問い合わせ先:マスタードシード(販売代理店)
実勢価格:7000円前後(※2011年12月26日現在)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 マスタードシードから2011年12月16日に発売となった「AM」は,かつて「Counter-Strike 1.6」の世界で王者として君臨したクラン「SK Gaming」で,常にチームの勝利に貢献してきた元プロゲーマーで,現在,ZOWIE GEARでマウスの開発に参加しているAbdisamad“SpawN”Mohamed氏の意見を反映させてきたマウスだ。Abdisamad Mohamed氏モデルだから,AM,ということなのだろう。

 徹頭徹尾プロゲーマー,そしてシリアスゲーマー向けを志向するZOWIE GEARブランドの方針により,同ブランドの第1弾マウス「EC1」「EC2」と同じく,LEDイルミネーションやマクロ機能,重量調整機能,無用なまでの高DPI/CPI設定を誇るセンサーといったものは一切持たないAM。2011年に登場したマウスとしては相当に割り切った仕様といえるが,それだけに気になるのは使い勝手だ。今回も細かくチェックしていきたい。


IMOを若干小型&軽量化したような形状

クセが少なく,持ち方の自由度は高い


サイドボタンと本体底面を除き,筐体は全体がツヤ消しラバーで覆われており,さらさらした手触りと,適度なグリップ感をもたらしてくれている。なお,ZOWIE GEARのラインナップには,側面が光沢加工された「AM-GS」という製品もある
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 AMの本体サイズは実測65(W)×125(D)×39(H)mmで,ゲーマー向けマウスの大きさとしては中程度。大きくもなければ小さくもないと言えるだろう。ケーブル抜きの公称重量は88gで,実測値はケーブル込み125g,ケーブルを重量計からどかした参考値で86〜88gとなっており,少なくとも,長時間激しい操作を続けていても悪影響を及ぼさない程度には軽く仕上がっている。

 全体的な形状は,惜しまれつつ販売終了になったMicrosoft製光学センサー搭載マウス「IntelliMouse Optical」(以下,IMO)を小さくしたような左右対称型で,とくに持ち方が限定されるようなことはなく,一般的な持ち方から特殊な持ち方までカバーできる懐の広さがある。また,本体全面を覆うラバーコートの手触りがよく,つまんだり,手のひらを押し当てたりしたときに,グリップ力を発揮してくれる印象だ。

4Gamerの比較用リファレンス「G5 Laser Mouse」(型番:G-5T)と並べたところ。ゲーマー向けマウスとして大型に分類されるG5 Laser Mouseと比べると全体的にひと回り小さく,背も低い。少なくとも,ゲーマー向けマウスによくある「日本人の手に大きすぎる」といった心配はまずもって無用である
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

本体サイドは前後中央部が軽く凹む
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 IMOと比較すると,AMのほうが横幅では約8mm,奥行きが約1mm短くなり,メインボタン部の背が低くなっているというのが大きな違いだ。横幅の最も太い部分と最も細い部分の差が少ない――左右側面の前後中央にある凹みを中心としたカーブが緩やかなのも,AMの特徴だ。付け加えるなら,最も細い部分が左右側面の前後中央より前側(=ケーブル側)に寄っている。

 筆者の場合,IMOを「かぶせ持ち」(Palm grip)すると,親指の第一関節が凹みの最深部に当たるが,AMでは第一関節と指先の中央付近が当たるようになっていた。総じて両者の持ち心地にはかなり近いものがあるのだが,IMOからAMへ乗り換える場合,この凹みの違いは違和感の原因になるかもしれない。ただ,個人的にはAMのほうがより自然だとも感じる。

AMの写真とIMOの製品イメージを並べたところ。全体としてよく似通った形状になっているが,本文で触れたとおり,細かな違いはある
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 「Steelseries Xai Laser」(以下,Xai)や「SteelSeries Sensei」(以下,Sensei)の形状もAMとは近いが,XaiやSenseiの場合,左右側面の形状がAMとは若干異なる。本体を真正面(=メインボタン側)から見ると,XaiやSenseiだと“山頂”に近いほうが幅広になっているのに対し,AMやIMOでは逆に,低い部分ほど幅広になっているのだ。
 そのため,AM(やIMO)では,側面をつまんで持ち上げるときに指が引っかかる感覚がなく,XaiやSensei以上にしっかりと握る必要がある。かぶせ持ち時における薬指の感覚も異なるので,XaiやSenseiから乗り換えようとすると,かなり違和感があるだろう。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ソールは大型のものが本体前方と後方に1枚ずつ貼られており,替えも1組付属する。素材はおそらく,いわゆるテフロン加工のものと思われ,滑り心地は快適だ。光学センサーの右隣にあるボタンはDPI設定切り替え用(※詳細は後述)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
本体後方から。両側面は斜めに広がっているため,ホールドする指に力を入れすぎると,上方向にねじられたような感じを受けることになる
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
つかみ持ち時やかぶせ持ち時には本体側面の凹みに親指や小指がうまく収まる
 一般的な持ち方をしたときの話をしておくと,まず「つまみ持ち」(Fingertip grip)の場合は,左右側面の前後中央にある凹みがほどよく指先にフィットし,細かい操作も快適に行える。また,ゲームの状況や使用する武器の特性に合わせて持ち方や力を込めるポイントを微妙に変えるといった使い方にも,シンプルな形状ゆえにAMは対応してくれる。
 ただ,(XaiやSenseiとの比較時に述べたとおり)本体側面が,IMOと同じく,高い位置から低い位置に向かって裾の広がるような形状になっているため,筆者のように,指先に相当な力を込めてつまむようなタイプだと,親指がマウスの“山頂”側に向かって若干ねじられたような感じになってしまう。指先にさほど力を入れず,添えるようにホールドする人ならおそらく気にならないと思われるが,力を入れてつまみ持ちする場合にはIMOと同じ問題を抱えるので,この点は注意が必要だと思われる。

 なお,「つかみ持ち」(Claw grip)やかぶせ持ち時には,前出の凹みに親指と小指がほどよく収まる。さらに,凹みからマウスの前側(=メインボタン側)へ向かって,膨らみが最も大きくなる部分に存在感があり,いわゆる2本指操作時,薬指に押しつけられる感覚があるため,いきおい,操作をしやすく感じられる。


同時に利用可能なボタンは5個

独特なホイール以外は満足できる品質


AMで利用できるのは5ボタン。右利きの人が普通に使う場合,この写真で左に見えているサイドボタン×2は無効化される
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 AMのボタン構成は左右メインとセンタークリック機能付きスクロールホイール,左サイド×2,右サイド×2で,左右対称形状のマウスとして「標準的」とも「ありふれた」とも言えるものになっている。
 ただ,AMでは,左右のサイドボタンが排他になっており,右手で使うときは左サイド,左手で使うときは右サイドしか利用できないようになっているため,実質的には5ボタンマウスとして使うことになる。製品ボックスには切り替え方法が一切説明されていないのだが,左右動作モードの切り替えは,「中指もしくは薬指で押すほうのメインボタンとスクロールホイールボタンを同時押ししながらUSBポートに差す」ことで可能だ。

 サイドボタンを持った左右対称形状のマウスによくある問題として,薬指&小指側のサイドボタンは押しづらく,そもそも,マウスの操作時に“誤爆”してしまいがちというものがある。そのため,薬指&小指側のサイドボタンにはあえて何も割り当てないのが大多数の選択だと思われるが,「だったらはじめから無効化してしまえばいい」というのが,ZOWIE GEARの結論だったわけだ。

 ただ,使わないなら何も機能を割り当てなければいいので,一部のプレイヤーからすると,「あるのに使えない」ことにもなる。USBクラスドライバで動作する,いわゆる「ドライバレス」仕様であるがゆえの制約があったのかもしれないが,ユーザー側に選択肢を残しておいてくれてもよかった気はする。

メインボタンはラバーコートされているため指が滑りづらい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ボタン自体は左右メイン,サイドともマイクロスイッチが採用されており,カチカチと,心地よいクリック感がある。スイッチ品質は文句なしだ。
 筐体カバーと一体成形のメインボタンは若干固めなものの,同じZOWIE GEARの「MiCO」ほどではない。メインボタンが軽すぎると,指を載せているだけのつもりでも押下してしまう,なんてことがあるので,これくらいでちょうどいい。

サイドボタンは,横に2個,連なるように並ぶ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 サイドボタンもやはり,若干の固さがある,適度な押し心地。つまみとつかみ,かぶせといった持ち方にかかわらず,親指を側面に置いたとき,上の縁だけがボタンに被さるような持ち方をすれば誤爆の心配もなく,側面をホールドしつつ,指を上方向へ軽くひねるだけで押下することも可能である。逆に,親指の上側3分の1程度がボタンに被さるような持ち方をすると,誤爆の可能性は一気に高まるので注意が必要だ。
 なお,深めのつかみ&かぶせ持ちだと,サイドボタンの奥側(=メインボタン側)はホールドしながらでも押下できるが,手前側は指を大きく動かさないと押しづらくなる。

ボタン類が万人向けの仕様なのに対し,ホイールのスクロール操作にはよくも悪くも個性がある
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 スクロールホイールは独特で,上下のスクロール時に多少の重さを感じる。ノッチははっきりしているため,1つ1つ確実確実に刻んでいくには向いており,センタークリック時に間違って回転させてしまうこともまずないのはメリットだ。
 ただ,筆者のように,ホイールの上下回転そのものに特定の武器スロットを割り当てている場合は,1刻みだけ回すのも,ひと思いにガッと回すのも結果として変わりなく,そういう使い方の場合はあまりメリットを享受できず,逆に固い分,回しづらさを覚えるかもしれない。

 また,これは個体差かもしれないので参考程度にしてもらえればと思うが,一気に回転させたとき,「カタカタ」「キチキチ」というメカニカルな音がやや耳障りなのも気になった。
 なおセンタークリックは,ストロークが浅いことを除くと,特筆すべきことはない。無難な作りだ。


ドライバレスで手軽かつシンプル

DPI設定はマウスに保存される


ケーブル長は約2m。MiCOのケーブルとよく似た,ビニール皮膜で覆われた細いタイプで,取り回しはしやすい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 冒頭で触れたとおり,AMにはFPSをプレイするために必要な最低限の機能しか搭載されておらず,ドライバソフトウェアや設定用ソフトウェアといったものは用意されていない。オフラインのイベントなどへ参加するとき,「ソフトウェアのインストールが許可されず,ベストの設定が利用できない」という問題を回避できるので,プロゲーマー向けのデバイスとしては正しい仕様だ。

 そんなAMにおける数少ない機能が,前出のサイドボタン切り替えと,後述するとしたDPI設定変更,そしてレポートレート変更である。
 マウス底面に用意されたボタンを押すこと解像度設定を変更できるというのは先ほど述べたとおりだが,AMで解像度は3段階からの選択式となっていて,ボタンを押すごとに,赤(450DPI)→紫(1150DPI)→青(2300DPI)→赤……といった具合で,LEDインジケータの色とDPIが切り替わる。LEDの色を見れば,現在の解像度を確認できるわけだ。

本体底面のLEDインジケータ。左から順に赤(450DPI),紫(1150DPI),青(2300DPI)。写真だと紫がピンクっぽいが,実際には,すぐ視認できるくらいちゃんと紫に見える
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 ちなみに,AMが搭載する光学センサーはAvago Technologies製の「ADNS-3090」と公表されているのだが,ADNS-3090の製品情報ページによれば,同センサーのネイティブ解像度設定は1800/3500CPI。450DPIはともかく,どういう理由で1150&2300DPIがAMの解像度設定として用意されたのかはよく分からない。SpawNの好みだろうか。

製品ボックスに,レポートレート変更方法が書かれている
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 一方,レポートレート変更用に専用のボタンは用意されていないが,マウスを接続するときに左サイドボタンを押しながら接続すると,その組み合わせによってレポートレートが変わるという仕掛けになっている。内訳は以下のとおりで,EC1&EC2の「裏技」として存在していた設定方法が,AMでは公式に“昇格”した格好だ。

  • 何も押さないor手前側(=マウス後方側)押下:1000Hz
  • 奥側(=マウス前方側)押下:500Hz
  • 2個同時押下:125Hz

 ただ,後述するテスト環境で,500Hz設定時に「Direct Input Mouse Rate」(dx_mouse_timer_dialog.exe)でレポートレートを計測してみると,なぜか450Hz程度で頭打ちになってしまう。また,125Hz設定時も低めで,逆に1000Hz設定時は高めの値が得られた。ゲームプレイ時に違和感があるというわけではないのだが,なんだか気持ちが悪いのも確かである。

左から順に,レポートレートを125Hz,500Hz,1000Hzに設定のうえ,Direct Input Mouse Rateを実行した結果。125Hzおよび500Hzではいずれも1割ほど低い値が返ってきている。一方,1000Hz設定時は,ほぼスペックどおりながら,若干高めの値が出た
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 ちなみに,左右どちらの手で使うかと,解像度,レポートレートの設定はマウス本体に保存されるようで,PCをつなぎ替えても,直前に設定した内容が保持される。


追従性は「無難」といったところ

リフトオフの短さによる影響は感じる


 さて,詳細なテストに移ろう。テスト環境は表1,詳しいテスト条件はその下に箇条書きでそれぞれまとめたとおりとなる。


●AMの設定
  • トラッキング解像度:2300DPI
  • ポーリングレート:500Hz
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「速度」スライダー:中央
  • Windows側設定:「ポインタの精度を高める」:オフ

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,思いっきり腕を振って動かす「高速操作」,軽く一振りする感じである程度速く動かす「中速操作」,2秒程度かけてゆっくり動かす「低速操作」の3パターンでマウスを振る
  4. 振り切ったら,なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす
  5. 照準が1.の位置に戻れば正常と判断可能。一方,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速が発生すると判定できる

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow 0.62」。本テストにおいて,ゲーム内の「Sensitivity」設定は,よりマウスに厳しい条件とすべく,「180度ターンするのに,マウスを約30cm移動させる必要がある」0.38に設定。読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。

 以上のテスト条件で,マウスパッドとの相性を確認した結果が表2だ。

「相性の程度」は,高速/中速/低速操作において問題がなかったか,あったとすればどういう問題が生じたかを示した項目。○は「問題なし」,△は「基本的に問題ないが,まれにおかしな動作が見られる」,▲は「ポインタの移動中,異常な動作が高確率で見られる」,×は「使い物にならないレべルの異常が発生する」ことをそれぞれ示す。
なお,ここでいう「異常」とは,「動作中にポインタが反応しなくなる」「ポインタがあらぬ方向へ飛んでしまうような動きをする」「動かす速度によってマウスの実際の移動距離と画面上でのポインタの移動距離が変化する」のいずれかをもってそう判断している

テストした個体の問題や,テストに用いたシステムとの相性によるものである可能性もあるので本文では触れていないが,接続時に底面のLEDが一瞬点灯した後すぐ消え,OSからAMが認識されないということがテスト中に何度かあった。現象が発生したときは,数十回抜き差しを繰り返すと認識されたので,相性問題のような気がしなくもない。もし同じような状況が発生したら参考にしてほしい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 AMでは「ZOWIE独自開発のレンズを採用し、リフトオフディスタンスを1.5mmまで短縮」(※製品ボックスより原文ママ)という。そのためか,実際にゲームで使っていて,とかくリフトオフディスタンスの長さを指摘されがちな光学式センサーを搭載する割に,AMのリフトオフディスタンスはかなり短いのが体感できる。
 ただ,追従性を厳しく見てみると,通常のゲームプレイに用いる「低速操作」〜「中速操作」ではおおむね問題ないものの,センサーの限界を見るべく,可能な限り高速で動かした場合は,「ADNS-9500」シリーズのような最新世代のレーザーセンサーと比べるとさすがに見劣りする。「リフトオフディスタンスを短くした結果,追従性が犠牲になっているのでは?」という疑念を抱かないでもないが,通常利用する限りにおいてはまったく問題ないので,「リフトオフディスタンスの短さと追従性のバランスが良好」と言い換えることもできるだろう。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 実際,独自レンズの効果か,リフトオフディスタンスは1円玉1枚〜2枚程度と,光学センサー搭載モデルとしては全体的に短い。マウスを持ち上げたり下ろしたりするとき,ポインタがあまり震えないのは嬉しいところだ。

 相性を細かく見てみると,まず,ガラス製の「Icemat Purple 2nd Edition」では芳しくない結果となり,軽くサッと動かしただけでも読み取りが停止してしまうことがよく見られた。Icemat Purple 2nd Edition上では,多くのマウスでリフトオフディスタンスが短くなる傾向があるため,マウス側でリフトオフディスタンスの短縮化を図ったAM独自レンズとの相性が悪いと見るべきではなかろうか。
 また,樹脂製のサーフェスを持つ「Razer Vespula」では,低速操作時にも時折ガクガクとし,正常な読み取りができない挙動になることがあった。

「G-TF Speed Version」上で,トラッキング解像度2300DPI,レポートレート500Hz設定のAMを動かし,Windows標準の「ペイント」を使って線を引いてみた画像。マウスの動きが素直に線となって現れていて,そこに補正の影響は見られない
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 それ以外の組み合わせでは全体的に問題ない。相性問題の生じるマウスパッドだけ避ければ,実用レベルで十二分の追従性はあるといえる。

 なお直線補正は,ZOWIE GEARが「ない」と断言しているが,そのとおりの結果が得られた。


クセがなく使いやすいので勧めやすい

絶版となったIMOの後継としてもアリ


製品ボックス
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 まとめよう。細かい差異こそあれ,基本的な形状はIMOを踏襲し,若干の小型化を実現したAMは,クセがなく,多くの人がすんなりと馴染めるマウスだ。スクロールホイールの挙動にはやや個性が強すぎるきらいもあるものの,ボタン類の品質は全般に高く,端的に述べて使い勝手はいい。
 光学センサー搭載マウスとして,センサーの追従性は実用的な水準にあるので,「ゲーマー向けマウスに手を出してみたいが,何を買ったらいいか分からない」という人に広く勧めやすいものになっている。ゲーム用マウス選びをギャンブルにしたくない人なら,購入して後悔することはないだろう。

 ただ,これはZOWIE GEARの思想によるものだが,機能が最小限に留まる点は覚悟しておく必要がある。ドライバレスで動作すること自体は魅力であり,また,トラッキング解像度やレポートレートの設定機能はあるものの,「プラスアルファ」は皆無だ。マウスレベルではボタンへの機能割り当てすらできないものに,6000円台中盤〜後半のコストを投じられる人は,正直,そう多くないのではないだろうか。その意味では,人を選ぶマウスといえるかもしれない。

Amazon.co.jpでAMを購入する

ZOWIE GEAR公式Webサイト(英語)

マスタードシードのAM(AM BLACK)製品情報ページ

  • 関連タイトル:

    ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

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