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ZOWIE GEARの小型軽量マウス「MiCO」レビュー。「RTS向け」だが,FPSでも十分使える
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印刷2011/08/03 00:00

レビュー

「RTS向け」とされる小型軽量マウスの実力診断

ZOWIE GEAR MiCO

Text by fumio


MiCO
メーカー:Briccity International
問い合わせ先:マスタードシード(販売代理店)
実勢価格:4000〜4500円程度(※2011年8月6日現在)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 今回は,ZOWIE GEARブランドから登場した光学センサー搭載の小型ワイヤードマウス「MiCO」(マイコ)を取り上げたい。
 「Star Craft II: Wings of Liberty」(以下,SC2)の韓国プロチーム「StarTale」との共同開発により誕生したというMiCOは,左右メインボタンとセンタークリック機能付きスクロールホイールしか持たず,設定用のユーティリティソフトなども付属していないという,徹底した“省機能”が特徴だが,実際のところ,本製品は,小型マウスを好む人達の期待に応えられるのか。今回はそのあたりに注目して見ていきたい。


ZOWIEいわく「『RTS専用』ではない」

小型・軽量な本体はつかみ持ち向き


Vicent Tang氏。今回も「レーザーセンサーは受け入れられない」「製品の外観は重要ではない」「『ZOWIE GEARのマウスを使ったら強くなる』などと謳う気はないが,個人個人のニーズに合わせた製品を作っていきたい」と,ズバズバ語ってくれた。ちなみに現在は,第2世代のゲーマー向けディスプレイをBenQと開発中。また,「Hammer」の後継となるヘッドセットも試作段階に入っているそうだ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 SC2のプロチームが開発に関わっていると聞くと,「RTS専用」「SC2専用」というイメージを持つ人がいると思う。販売代理店であるマスタードシードも「RTS用として見てほしい」というコメントを寄せているが,ZOWIE GEARブランドを展開するBriccity Internationalのボス,Vincent Tang(ヴィンセント・タン)氏は,6月のCOMPUTEX TAIPEI 2011の時点で,4Gamerに対し「普段RTSをヘビーをプレイする人が,FPSをプレイするときにも,まったく問題ない」と述べていた。

 2009年に,初代「StarCraft」用マウスが欲しいというリクエストがあり,それに向けて開発を始めたら,できあがるまでに2年掛かったと笑うTang氏いわく,「MiCOが搭載する光学センサーは,FPS用途を考えると完璧ではない,という人がいる。確かに完璧ではないが,しかしマウスの性能というのは,センサーだけでなく,コントローラとファームウェアによっても規定されるのであり,センサーがすべてではない。総合的に『ゲームをプレイするうえでよいマウス』であるなら,センサーのスペックは問題ではないのだ」とのこと。
 RTS用ではあるものの,FPSにおいても,十分な性能を持っていると,氏は強くアピールしていたことを,まず紹介しておきたいと思う。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 以上を踏まえつつ,いつものように外観からチェックしていきたいと思うが,冒頭で小型だとしたMiCOの本体サイズは60(W)×105(D)×35(H)mm。左右対称で,これといった“こだわりの窪み”“こだわりの膨らみ”といったものもなく,非常にシンプルな外観となっている。
 よくいえば,クセがなく誰でもぱっと握れるデザインだが,エルゴノミクスデザインを採用したマウスのようなフィット感はなく,量販店で大量に展示されている低価格のマウスと区別しづらいとさえ言えるかもしれない。

4Gamerの比較用リファレンス「G5 Laser Mouse」(型番:G-5T)と並べたところ。長さ,幅,高さと,あらゆる面でMiCOの小ささが際立っている
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

ラバーコートなどといった特殊な仕掛けはなし。天板部と側面の間にワンポイントで入った光沢が存外安っぽい
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ZOWIE GEARでは,指先を立てるようにして本体を手首側に引き寄せる「つかみ持ち」(claw-grip)に向くマウスとしてMiCOを位置づけている。実際につかみ持ちをしてみると,両サイドの奥(=メインボタン側)から手前(=本体後方)にかけての膨らんだ部分に指がうまくかかるので,確かに細かな力加減がしやすい。
 もちろんそのシンプルな形状から,「つまみ持ち」や「かぶせ持ち」にも対応は可能だ。かぶせ持ちの場合,背が低いため,大型のマウスと同じように握ろうとすると違和感があるほか,フィット感も諦めざるを得ない部分はあるものの,操作性そのものはつまみ持ちでもかぶせ持ちでも悪くなかった。

本体側面は,上からだと本体中央分が膨らんだ曲線的なデザインに見えるのだが,手前側からは直線的かつ,底面へ向かって切れ込むように見える。この「曲線が膨らんで,かつ底面に向かって切れ込む」ところに指がかかりやすく,なるほどつかみ持ち向けだなといった印象を強くしている
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)

 重量はケーブル込みで実測約100g,ケーブルを重量計からどかせた参考値で同64〜67gと,相当に軽く,ソールも非常に滑りやすい。

ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
本体底面の四隅に真円型のソールが貼られている。ZOWIE GEARはその素材を明らかにしていないが,見て,動かしてみた印象からすると,いわゆるテフロン加工のものと見てよさそうだ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ケーブルはビニール皮膜加工された直径3mm程度のもので,端的に述べて「一般的なマウスでよくあるもの」といった印象。ただ,そこそこ柔らかく,取り回しには苦労しなくて済む


固めのメインボタンは気がかりだが

RTSが主用途なら問題なしか?


本体部品と一体化したメインボタンのストロークは浅い部類。ただ,クリック時の固さは気になった
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 というわけで,機能を選択するためのスライドスイッチのようなものはおろか,サイドボタンすら用意されていないという潔さなので,ボタン周りはメインボタンとスクロールホイールについてのみ述べることとするが,メインボタンはクリック音が大きめで感触がやや固め。使い心地が悪いというわけではないものの,「良好か?」と聞かれると反応に困るという,そんなデキだ。メインボタンとマウス本体の天板が一体化しているため,本体の剛性もクリック感の固さにつながってしまっているように思える。
 FPSゲーマーの視点からすると,とっさにクリックしようとしたときの反応が遅れてしまうのではないか,という危惧を覚えざるを得ないが,RTSではボタンをひっきりなしにクリックし続けることになるので,むしろこれくらい固いほうが,意識して確実にクリックできるということなのかもしれない。

ホイールのハードウェアそのものはEC1&EC2と変わらないと思われるが,両製品の初期モデルにあった問題は,MiCOには見られない
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ホイールは,同じZOWIE GEARの「EC1」「EC2」と変わらない印象で,ある程度まとめて回転させる分には不満ないものの,1刻みずつ回転させようとしたときには引き込まれる感触がやや弱く,刻みと刻みの中間で止まってしまうことがたまにあった。
 とはいえ,初期のEC1&EC2にあったホイールの問題「いったん上方向へスクロールさせてから,あらためて下方向へ1刻み分だけ動かしたとき,この下方向への入力が無視される」はなくなっており,スクロールやセンタークリック時の誤動作もまず見られないので,その点では安心して使えると述べていいだろう。

DPI設定の変更は,両方のメインボタンを押しながらスクロールホイールを回転させることで行える
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 なお,MiCOは唯一の機能として「DPI変更」に対応している。設定値は400/800/1600DPIの3種類だが,その設定方法は「メインボタンを左右同時押ししながらスクロールホイールを回転させる」というものだ。
 ホイール部にはLEDが内蔵されており,400DPIは赤,800DPIは紫,1600DPIは青で光り,設定値を見分けられるようになっている。

左から順に,400DPI,800DPI,1600DPI設定時のスクロールホイール。内蔵のLEDはDPIインジケータとして機能している
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR) ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)


一部マウスパッドでは反応しないものの

センサーの追従性は,RTS用としてなら十分


本体両サイドから
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ここまで紹介してきたとおり,MiCOが採用するセンサーは光学式で,解像度は最大1600DPIだが,基本仕様に目を向けると,トラッキング速度50IPS,最大加速度30Gと,スペックだけなら,最新世代のレーザーセンサーと比べてかなり落ちるのを否定できない。
 もちろん,Tang氏が言うとおり,実用レベルで問題がなければ,高いスペックは必ずしも不要。また,一般論としても,安価なレーザーセンサーを搭載したマウスより,高品質の光学センサーを搭載したマウスのほうが,実際の追従性は高いということもままある。

 では,MiCOの場合はどうだろうか。表1の環境で,追従性をチェックしてみることにしよう。


 テスト方法は下記のとおり。MiCOのポーリングレートは500Hz固定だった。

●MiCOの設定
  • トラッキング解像度:1600DPI
  • ポーリングレート:500Hz(デフォルト)
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「速度」スライダー:中央
  • Windows側設定:「ポインタの精度を高める」:オフ

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,思いっきり腕を振って動かす「高速操作」,軽く一振りする感じである程度速く動かす「中速操作」,2秒程度かけてゆっくり動かす「低速操作」の3パターンでマウスを振る
  4. 振り切ったら,なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす
  5. 照準が1.の位置に戻れば正常と判断可能。一方,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速が発生すると判定できる

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow 0.62」。本テストにおいて,ゲーム内の「Sensitivity」設定は,マウスに厳しい条件となるよう,「180度ターンするのに,マウスを約30cm移動させる必要がある」0.55に設定し,読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。

 そして,マウスパッドとの相性を確認した結果が表2となる。

「相性の程度」は,高速/中速/低速操作において問題がなかったか,あったとすればどういう問題が生じたかを示した項目。○は「問題なし」,△は「基本的に問題ないが,まれにおかしな動作が見られる」,▲は「ポインタの移動中,異常な動作が高確率で見られる」,×は「使い物にならないレべルの異常が発生する」ことをそれぞれ示す。
なお,ここでいう「異常」とは,「動作中にポインタが反応しなくなる」「ポインタがあらぬ方向へ飛んでしまうような動きをする」「動かす速度によってマウスの実際の移動距離と画面上でのポインタの移動距離が変化する」のいずれかをもってそう判断している

MiCOのリフトオフディスタンスは,ほぼ1円玉2〜3枚程度。2mmとされる公称値どおりとまとめていいように思われる
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 ガラス製の「Icemat Purple 2nd Edition」と,シリコン系の素材を採用しており白い「Razer Megasoma」という,特殊なマウスパッドを前にすると,光学センサーはまったく正常に動作しなかった。また,それ以外の,ごく一般的な布系&プラスチック系マウスパッドにおいては,腕を思いきり振り回すような速度で動かしたときこそ大きめのネガティブアクセルがあったが,同じ距離をより低速で動かしたときと比べて画面上の移動量に差が出ていた。

「G-TF Speed Version」上で,1600DPI設定時に,Windows付属の「ペイント」を起動して線を引いてみたところ。極端ではないものの,ある程度は直線補正が効いているように見える
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 付け加えると,中速操作時に△となっている「ARTISAN KAI.g3 飛燕」と「Razer Goliathus Control」でもやや不安は残るが,それ以外のマウスパッドでは,まずもって問題なく使用できるだろう。今回は,SC2のほか,「Warcraft III」でもテストしているが,少なくとも,サーフェスが極めて特殊なマウスパッドをあえて組み合わせたりしない限り,RTSで使用する分には問題ない。FPSをプレイするにあたっても,マウスパッド次第では問題なく利用できる,と述べていいように思う。

 その意味において,Tang氏の「普段RTSをヘビーをプレイする人が,FPSをプレイするときにも使う分には,まったく問題ない」という発言は,当を得ているといえそうだ。

MiCOは使っていて,軽くてキビキビとした操作性のよさが感じられる。それだけに,メインボタンを押しながら左右にマウスを振るときの挙動に違和感を覚えるのだ
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 使っていて少し気になったのは,「マウスを左右に動かすとき,本体が傾くようにガタついてしまう」ことがある点である。例えば左メインボタンを押しながら左に動かすといった状況で,マウスの右側だけがパッドから浮いてしまうのだ。小型のマウスで,ソールも小さい場合,割と生じやすい問題なのだが,結果として,思わぬ挙動が生じ,狙い――ここではAIMではなく,より広い意味――がズレるという,不本意な事態が起こる可能性もある。

 もちろん,MiCOが本来のターゲットとしているRTSでは,FPSと比べると,マウスを一方向に大きく動かすようなケースが少ない。ただ,複数のユニットをドラッグして選択するという操作はあるわけで,そこはゲームジャンルを問わない問題とまとめることもできそうだ。


総じて無難な完成度で,RTS用としては十分にオススメ

FPS用途がメインならほかの製品も検討の余地あり


製品ボックス
ZOWIE(旧称:ZOWIE GEAR)
 まとめに入ろう。MiCOの総合的なシンプルさを考えると,4000〜4500円程度(※2011年8月3日現在)という価格は高めに感じられるが,3000〜5000円クラスで小型のマウスを探している人には比較的オススメしやすい部類に入る印象だ。
 ボタンの固さやセンサーの追従性,操作の仕方によって起こりうる本体のガタつきなどは,RTSよりもFPSをプレイするときに気になりやすいが,マウスパッドを選べばFPSでも十分使っていける。ボタンや機能面の少なさよりも,サイズと形状をより魅力的に感じたのであれば,どちらのジャンルでも大丈夫だと思う。

 ただ,FPSプレイヤーに向けては,「『Razer Abyssus』など,ほかの選択肢もあることを覚えておくべき」とも述べておきたい。MiCOが唯一無二の選択肢ではないので,小型のマウスを探している人は,MiCOも選択肢に入れつつ,形状や機能面も十分に比較検討すべきだろう。

ZOWIE GEARのMiCO製品情報ページ(英語)

マスタードシードのMiCO製品情報ページ

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