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VARの判定はビデオテープとシールで!? ブラジル発のサッカー審判ゲーム「Eye of the Match: The VAR Game」を試遊[TGS2026]
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印刷2026/09/21 18:04

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VARの判定はビデオテープとシールで!? ブラジル発のサッカー審判ゲーム「Eye of the Match: The VAR Game」を試遊[TGS2026]

※ブラジルデジタルゲーム開発者協会(Abragames)とブラジル輸出投資振興庁(ApexBrasil)が取り組む,同国のゲーム産業の海外展開を支援するプロジェクト。国内外のゲームイベントで活気を見せている(写真はGDC 2023のもの)
画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / VARの判定はビデオテープとシールで!? ブラジル発のサッカー審判ゲーム「Eye of the Match: The VAR Game」を試遊[TGS2026]
 世界各国・地域から集まったタイトルが並ぶ,東京ゲームショウ2026(以下,TGS2026)のホール9〜10にあるインディーゲームエリア。ブラジルのゲームを紹介する「Brazil Games(ブラジルゲームズ)」も,ここに大きなブースを構えていた。

 メインは商談スペースなのかなと思いつつ覗いてみると,ブース外側の壁面では,いくつかのゲームが試遊できるようになっている。そのなかに「これは!」と思わず足を止めてしまうタイトルがあった。
 それが「Eye of the Match: The VAR Game」。タイトルのとおり,サッカーのVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を題材としたゲームである。

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 VARは,試合中の重要な場面で映像を確認し,主審の判定を補助するシステムだ。ワールドカップでは2018年のロシア大会で初導入されるなど,その前後から国際大会や各国のプロリーグでも採用が進み,今では広く定着した存在となった。
 日本のサッカーファンであれば,2022年のワールドカップカタール大会で話題になった「三笘の1ミリ」を思い出す人も多いだろう。判定が覆って試合の流れが変わることもあれば,大きな議論を呼ぶこともある。主審が両手で四角を描き,VARによる確認を示すあのジェスチャーも,すっかりおなじみの光景だ。

 ……と,サッカーの話となると止まらなくなってしまうのだが,筆者は無類のフットボール好き。普段はプレミアリーグを中心に欧州サッカーを追いかけており,今年からはJリーグも欧州主要リーグと同じ夏開幕のシーズンに移行したのでこちらもまた忙しく……あっ,ついつい長くなっちゃう。

 そんな筆者にとって,VARを題材にしたゲームなんて,画面が視界に飛び込んできただけで気になってしまうに決まっている。いったいどんなゲームなのか。さっそく試遊してみた。

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ビデオテープを確認し,判定結果のシールを貼って返却。これがVARの仕事だ!


 まず,プレイヤーのもとにVARによる確認が必要なプレーを収録した「ビデオテープ」が届く。

 ……ビデオテープ?

 そう,最新の映像技術を駆使して判定を行うVARを題材にしているのに,ゲーム内で扱うのは,なんともレトロなビデオテープなのだ。
 もちろん,再生機などの機材も昔ながらの雰囲気。ワールドカップの中継などで目にする,モニターがずらりと並んだVARルームとはずいぶん趣が異なる。このギャップがなんだかいい。

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 届いたテープを取り出し,再生機に入れたら確認作業の開始だ。一時停止や巻き戻し,カメラアングルの切り替えなどを駆使して怪しい場面を何度も見返し,どの選手が,どのようなプレーをしたのかを調べていく。
 そして,判定を下したら,その結果を示すシールをビデオテープに貼り付ける。

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 今回の体験版で用意されていた判定結果のシールは,「ゴール無効」「イエローカード」「レッドカード」「ペナルティキック」の4種類。さらに,判定の対象となるクラブを示すシールや,選手の背番号を示すシールが用意されている。何が起きたのかを調べるだけでなく,どのクラブや選手に対して,どのような判定を下すのかまで,正確に指定しなくてはならない。
 判定結果のシールを貼ったら,ビデオテープを返却。すると,自分のジャッジが正しかったかどうかが表示され,正解するとポイントを獲得できるという仕組みだ。

 映像を調べて,判定を下して,シールをペタリ。そしてテープを返却する。
 なんともアナログな審判業務である。


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 では,実際にどのようなプレーを判定するのか。体験版で確認できたいくつかの例を紹介しよう。
 まず,分かりやすいのがオフサイドの判定だ。
 青チームと赤チームの試合で,青チームがクロスからシュートを決めた。しかし,ここでオフサイドの疑いが生じ,VARによる確認が求められる。

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 当然,確認しなければならないのは,クロスが上がった瞬間の選手の位置だ。シュートを決めた選手は,相手のディフェンスラインを越えていたのか。それとも,ギリギリでオフサイドを免れていたのか。
 映像を巻き戻したり,カメラアングルを切り替えたりしながら,選手の位置関係を確認していく。角度を変えてみると,最初に見たときとは違う印象を受けることもある。

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 そして,オフサイドだったと判断したなら,ビデオテープに「ゴール無効」のシールを貼り付ける。さらに,その判定の対象となる「青チーム」のシールも貼って,テープを返却するわけだ。

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 そしてもうひとつ多かったのが,選手同士の接触を巡る判定だ。
 たとえば,ボールを奪おうとした選手がスライディングタックルを仕掛け,ボールを持っていた選手が足を引っかけられたように転倒する場面。

 「いや,今のボールじゃなくて足にいってない?」

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 そう思って,タックルした選手の背番号を確認し,イエローカードのシールを貼ってテープを返却してみると……。

 正解は,倒れた選手のシミュレーションで「UNCALLED」(ファウルなし)。そっちかよ!

 こんな具合に,実際のサッカーでもよく見かけるような場面が次々と登場する。

 試合を見ながら「今の当たりは強すぎるでしょ!」「アッ! アッ! アッ! イエローだよ!」などと言っている,あの感じ。それを映像で確認し,自分で判定することを繰り返していくのだ。
 サッカー好きなら,これだけで延々と遊んでいられそうである。

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遊びの根っこは「Papers, Please」。そこにサッカーならではの面白さがある


「Papers, Please」
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 ゲームの仕組みや面白さの根っこにあるのは,Lucas Pope氏の「Papers, Please」を思わせる手触りだ。
 「Papers, Please」は,プレイヤーが入国審査官となり,パスポートや各種書類を確認して,入国を許可するかどうかを判断していくゲームである。書類に記載された情報を照らし合わせ,規則に従って判断を下す。その地道な作業を,ゲームとして面白く仕上げている。

 本作では,書類の代わりに試合の映像を確認し,入国審査の規則の代わりにサッカーのルールを使って判断を下す。そして,自分の判定結果をシールで示して提出するわけだ。
 とくに,ビデオテープにシールを貼って返却するという一連の操作には,「Papers, Please」で書類を確認し,スタンプを押して返却する作業に通じるものがある。

 一方で,サッカーを題材にしているからこその面白さもある。
 ルールを知っていれば即座に答えが分かるというわけではない。何度も映像を確認し,選手の位置や動きを自分の目で確かめなくてはならないのだ。

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 ボールの周りばかり見ていると……えっ? 今,この選手,相手に頭突きしてない? なんてことも。
 サッカーはオフ・ザ・ボールの動きが大事! とあらためて気づかされる(あれ,意味間違ってる?)。

 試遊の範囲でもいくつかのパターンを確認できたが,製品版ではどれくらいのシチュエーションが用意されるのか,気になるところだ。
 個人的には,いかにもフィクションらしい突飛なものよりも,実際の試合を見ていて「うわー,あるわこれ!」となるような場面を,たくさん詰め込んでほしいと思う。

 そして,先ほどの“頭突き”のように,サッカーファンなら「あっ!」となるプレーがどれくらい登場するのかも楽しみだ。
 それこそ「三笘の1ミリ」のようなギリギリの判定は面白そうだ。果たしてあの“神の手”を裁けるのか……なんて場面も。

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 こうしたゲームがブラジルから出てくるというのも面白い。言わずと知れたサッカー大国であり,近年はインディーゲームの開発も盛んで,海外展開にも力を入れている。
 そんなブラジルから,サッカーを題材とした個性的なゲームが登場すると,サッカー好きとしてもゲーム好きとしても,なんだかうれしくなってしまう。

 「Eye of the Match: The VAR Game」は,PC(Steam)向けに開発中だ。今回の試遊ですっかり気になる存在となった本作。自分の応援するクラブの試合を追いかけるように,今後の展開もチェックしていきたい。

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    Eye of the Match: The VAR Game

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