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インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」
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印刷2013/04/10 10:00

連載

インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」



 先日,編集部で席替えが行われ,周囲に整理整頓のできない人々ばかりが集まってしまい,肩身というか物理的スペースが狭い筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第274回は,Shiro Gamesの「Evoland」を紹介する。本作は,モノクロの2Dドット絵から始まりポリゴンを使った3Dグラフィックスへと,アクションRPGの歴史を辿るかのように見た目とゲーム内容が進化していく,一風変わったゲームシステムが特徴のRPGだ。ちゃんと片付けしてくださいよ。一瞬,自分の席がゴミハウスになったかと思ったじゃないですか!

画像集#001のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」

 さて,本作では“ゲーム内容が進化していく”と書いたが,それはどういう意味なのか? さっそくゲームを開始すると,何やら上下にやたらと真っ黒な空白があるモノクロのゲーム画面が表示される。画面の左右には宝箱が置かれているが,最初は左に歩けないので右の宝箱を開けてみると,何と! 左方向に歩く機能がアンロックされたではないか。続いて左の宝箱も開けると,これで晴れて上下左右に自由に移動できるようになる。よいぞよいぞー。

画像集#002のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」

 こんなふうに,マップ上にある宝箱を開けることで,新たな機能が増えていくのが本作の特徴の一つ。本連載の第228回で紹介した「DLC Quest」にも通じるアイデアだ。最初はキャラクターの体力や経験値といった概念もなく,これらが一つずつ追加されることでゲームシステムが変化していくのが面白い。ついでに書くと,ゲーム開始時にはストーリーすらなく,ゲームをしばらく進めて宝箱を開けると,突然思い出したかのようにバックグラウンドが説明される。これはひどい(褒め言葉)。

画像集#003のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」 画像集#004のサムネイル/インディーズゲームの小部屋:Room#274「Evoland」

 さらに,ゲームボーイ風の白黒グラフィックスに始まり,ファミコンやスーパーファミコンを思い出させる懐かしいドット絵を経て,PlayStationやPlayStation 2あたりを彷彿させる3Dポリゴンキャラやプリレンダ背景まで,宝箱を開けて新たなフィーチャーを入手することで見た目も大きく変化していく。本連載の第119回で紹介した「GENETOS」は,シューティングゲームの歴史を辿るようにゲーム内容が進化していく作品だったが,本作はそのRPG版といった感じだ。

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 また,冒頭ではアクションRPGと紹介したが,実際にはアクションRPGとターン制RPGのハイブリッドとなっており,マップごとに戦闘システムが決められている。どちらかと言うとメインはアクションRPG部分で,見てのとおり最初は「ゼルダの伝説」風だが,宝箱を開けていくとちょっとずつ変化して終盤は「Diablo」風になり,最後のボス戦は「イース」シリーズのような趣がある。また,ターン制RPG部分は,とっても「ファイナルファンタジー」シリーズっぽいです……。

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 このほかにも,敵のボスが「それはないだろう……」と言いたくなる技を使ってきたり,某有名ゲームを連想させる無駄にドラマチックなイベントが発生したり,さらにそのあとであっと驚くスキルが用意されていたりと,数多くのパロディネタが仕込まれているのが,本作のもう一つの特徴だ。そもそも,主人公が装備する伝説の剣の形自体がね……。ゲームそのものは全編を通じて3〜4時間程度でクリアできるボリュームだが,そこへこれでもかとネタを詰め込んだ,いろいろな意味で濃い内容の一本に仕上がっている。


 そんな本作は公式サイトのほか,SteamとGOG.comで9.99ドルにて発売中。残念ながら現時点では体験版が用意されていないものの,本作の前身であるFlashゲーム「Evoland Classic」が公式サイトで公開されているので,興味のある人はまずはそちらをプレイしてみるのもありだろう。

■「Evoland」公式サイト
http://evoland.shirogames.com/

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