テストレポート
遅延はほぼゼロ。スマホでSteamのゲームをリモートプレイできる「Steam Link App」を試してみた
【2018年5月25日13:00頃追記】
iOS版のリリースが未定になったことが発表されました(関連記事)。
このアプリは,ホストとなるPCやMacにインストールされているSteamのゲームを,5GHzの無線LAN,もしくは有線LAN通信を使ってスマートデバイスにストリーミングし,リモートプレイを可能にするものだ。本稿では,実際に使ってみての所感などを簡単に紹介しよう。
「Steam Link App」Google Play
条件が整っていればまったく遅延を感じない快適さ
ストリーミングないしリモートプレイと聞いてまず気になるのは“遅延”についてではないだろうか。今回は筆者は5GHzの無線LANにつないだ状態でSteam Link App試してみたのだが,結論から言ってしまうと遅延はまったく感じられなかった。厳密な遅延測定を行ったわけではないが,普段から遊んでいるゲームで試してみても違和感はまったくない。
今回は,どれくらい遅延が少ないのかが分かるよう,ストリーミングの品質を一番高い「美麗」に設定して,実際にプレイしているところをムービーで撮影してみた。ムービー内で使用している端末は「Galaxy Note8」,コントローラは「Steamコントローラ」だ。コントローラを使わずタッチ操作でプレイするシーンもあるので,そのあたりも注目して見てほしい。
遅延の少なさはムービーからも分かってもらえたと思う。ただしこれは,ネットワーク接続が「良好」である状態での話だ。Steam Link Appでは,ストリーミングの品質を「高速」「バランス」「美麗」の3つから選択できるが,高速は10MB/s,バランスは15MB/s,美麗は30MB/sで安定して通信できる環境が必要になる。
直進性が高く障害物に弱いという5GHz帯の特性を考えると,ルーターのある部屋から大きく移動しないほうが良い。実際に筆者は,ストリーミングしている状態でルーターのある自室から下の階にあるリビングまで移動してみたところ,階段を降りている途中で接続が切れてしまった。
もちろん環境次第な話ではあるので,家のどこにいても快適だという人もいればそうではない人もいるだろう。少なくとも10MB/sを確保できていれば,ベッドに寝転がろうがなにしようが快適にゲームができることは間違いない。とくに単純作業が発生するようなゲームの場合は,同じ姿勢でプレイを続けるのはなかなか辛いので,快適にリモートプレイができるのはありがたいことだ。
コントローラは,Xbox Wireless ControllerかSteamコントローラがオススメ
最後にコントローラについて言及しておきたい。Steam Link Appではタッチ操作も可能だが,やはりアクションゲームなどをプレイするとなるとコントローラが必要になる。Steam Link Appでコントローラを使用するには,Bluetoothに対応したものをスマートデバイスとペアリングしておく必要があるわけだが,PCゲームに最適化されているBluetooth対応のコントローラとなると,数が限られてくる。
PCゲーマー向けの定番であるXboxコントローラの場合,新型の「Xbox Wireless Controller」であれば,Bluetoothに対応している。また,Steamコントローラも,Steam Link Appの配信に合わせたファームウェアアップデートでBluetoothに対応したので,Steam Link Appで使用するコントローラとしては,この2つをオススメしたい。
「Steam」公式サイト
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