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ハロー!Steam広場 第10回:腐ったオイルをぶちまけろ!
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,「あれ?こんなゲーム買ってたっけ」が口癖の上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第10回は,ベアリングの劣化も見逃さない自動車整備士を目指すシミュレーションゲーム「Car Mechanic Simulator 2014」をメインに紹介していく。このほか,スケールのでかい砂場で遊ぶゴッドゲーム「Arcane Worlds」や,影を自在に操る暗殺者として暗躍するステルスアクション「Path of Shadows」もあるので,お見逃しなく。
ベアリングの劣化も見逃さない自動車整備士シミュレーション「Car Mechanic Simulator 2014」
今回紹介する「Car Mechanic Simulator 2014」は,次から次へと運ばれてくる故障車をひたすら修理していくシミュレーションゲームだ。ディスカバリーチャンネルで放送中の「名車再生!クラシックカー・ディーラーズ」を毎週欠かさずにチェックしている筆者からすると,これほどタイムリーなゲームはないので,さっそく紹介していきたい。
プレイヤーのガレージに運ばれてくるのは,どれもどこかしらに問題を抱えている車ばかりだ。修理に取り掛かる前に,まず故障箇所を見つけよう。故障箇所は注文書に記載されている時もあれば,「どこかがおかしいんだ!」と漠然としている時もあり,後者の場合は,実際にテストドライブを行い不具合のある部分を見つける必要がある。結構本格的だ。
不具合の原因のほとんどはパーツの劣化から起きているため,状態が良くないパーツを発見したら修理または交換をすれば良い。状態の良し悪しは色で確認でき,劣化の度合いに応じて赤く表示される。ただし,色が付くのは,ブレーキ周りや各種フィルターなどひと目で劣化具合が分かる箇所だ。実際に動かさないと分からない部分は,テストドライブ後に色が付くので,迷った時はとりあえずテストドライブをしてみよう。
テストドライブ前 |
テストドライブ後 |
状態の悪いパーツを発見したら,まずは取り外すところから始める。ブレーキディスクや,ブレーキパッドの劣化であれば,タイヤとホイールを外すだけで済むのだが,これがクラッチ フリクションプレートだったりすると,外すパーツがネジを含めて15か所以上とかなり多くなるうえ,取り外した順番を覚えておかないと,あとで戻す時に苦労することになる(参考記事)。幸いリスタートしてもペナルティはないので,どうしても戻せなくなったら初めからやり直そう。
オイル交換を頼まれた時には,一度古いオイルを抜く必要がある。オイルを抜くには,エンジンブロックの下に備え付けられているオイルパンのキャップを外すのだが,何も準備なしにキャップを取るとオイルを床にぶちまけることになる。したがってオイルを抜くときは必ず下にオイルコンテナを設置するよう心がけたい。
パーツの取り外しに成功したらワークベンチに持っていき,自分で修理可能かどうか確認しよう。自分で直せれば経費の節約になるが,無理ならばネットで注文することになる。ネットでは新品はもちろん,中古パーツも購入できるが,中古パーツは新品よりも安く手に入る反面,品質にバラつきがあり,中には交換前のパーツより酷いものがあったりする。中古パーツの状態は購入しなければ分からないので,予算に余裕がない時以外は利用を控えたいところ。
すべての問題箇所を修理して,注文書に修理完了のハンコを押せばクリアだ。あとはひたすらこの流れを繰り返すだけなので,気の済むまで車を修理していこう。
ゲームの内容がニッチなだけに,万人受けするようなゲームではないが,車に限らず機械いじりが好きな人には非常にオススメだ。ちなみに体験版も用意されているので,興味のある人はまずそちらを遊んでみよう。
「Car Mechanic Simulator 2014」Steamページ(19.99ドル)
スケールのでかい砂場で遊ぶゴッドゲーム「Arcane Worlds」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回紹介する「Arcane Worlds」は,地殻変動から火山の形成まで,プレイヤーの思うままに世界をいじれる,いわゆるゴッドゲームの1つだ。
プレイヤーは魔法使いになり,自動で生成されるワールドを自由気ままに遊び倒すことができる。というのが本来のコンセプトだが,まだ開発の初期段階なので,プレイヤーが出来ることといえば,山を作ったり,川を作ったり,お城を作ったりと,なんだかスケールのでかい砂場といった感じだ。
ただしこの砂場を満喫するには,ある程度の魔法を習得する必要がある。魔法はワールドのどこかに存在する巨大な石などで形成されたサークル内のエネルギーコアに触れることで1つだけ習得できる仕組みだ。エネルギーコアは1度触れると消えてしまうが,ワールドに入り直せば復活するので,ある程度魔法が揃うまでは,出入りを繰り返していこう。
ちなみに魔法習得が面倒だという人は,[Ctrl]+[F12]キーでチートコマンドが出せるのでそちらを利用しよう。
水を無限に生成する“Water Source”さえ習得すれば,川作りも思うがままだ。適当に水を流すだけでも,川が形成されたり,意図しないところに滝や湖が出来ていたりと,水のシミュレートに力が入っているおかげで,水魔法だけでもかなり遊べてしまう。
水以外にも火山を噴火させて溶岩を流すこともでき,溶岩が川に流れでた時の水蒸気爆発を彷彿とさせる迫力はなかなかのもの。筆者のグラフィックカードも喜びの悲鳴をあげている。
開発側も公言しているとおり,アーリーアクセス版は水と溶岩のシミュレートくらいしかできることがないが,その部分だけでも9.99ドル払う価値は十分にあるので,興味があれば試してみてほしい。
「Arcane Worlds」Steamページ(9.99ドル)
影の力で悪を葬るステルスアクション「Path of Shadows」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今週登録された作品の中で特に気になったのは,ステルスアクションゲーム「Path of Shadows」。
プレイヤーは影を自在に操る暗殺者となり,不滅の神々に支配された世界で暴威を振るう悪しき宗教団体を影に沈めていくという,右手がうずくようなストーリーになっている。
ゲームは,多彩な特殊能力を駆使して進むステルスアクション「Dishonored」に,「天誅」を掛け合わせたようなものとなり,同じステージを繰り返しプレイして,敵の配置を覚え,攻略への最適解を求めていくようなオールドタイプのステルスアクションゲームを目指しているようだ。
公式サイトではプロトタイプ版が配信されているので,何か右目にビビッと来るものがあればぜひ試してみて欲しい。
「Path of Shadows」GREENLIGHTページ
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