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ハロー!Steam広場 第3回:オーソドックスな血まみれ女
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,遊ぶ予定のないゲームを購入してしまう上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
今回ご案内するのは,破滅の危機に瀕した世界。この世界を救うために立ち上がったのは,英雄でも,なんとかマンでもなく,なんと犯罪者集団。牢獄に入れられる前は,無人島を全裸で駆け回り,自由きままに過ごしていたようだが,突如現れた血まみれの女に怯え,自ら牢獄に入ったとのこと。
世界の命運が犯罪者達に委ねられるシミュレーションRPG「Blackguards」
破滅の危機に瀕した世界を救うため,英雄――ではなく犯罪者集団が立ち上がるというシミュレーションRPGが,今回紹介する「Blackguards」だ。女王殺しの汚名を着せられ,投獄されてしまった主人公が,同じく投獄されている囚人達と共に監獄から脱出し,女王殺しの真実を知るため旅に出る。というのがゲーム導入部の流れになる。
本作はターンごとに戦闘が進むシミュレーションRPGとしてはオーソドックスなものとなっている。キーポイントは,フィールド上に用意されたギミックをいかにうまく利用するかということ。敵を一箇所に集めてからシャンデリアを落としたり,モンスターが湧き出てくる巣穴を岩で塞いだりすることで,有利に(というよりは,やっと互角の状況に)持ち込める感じだ。こういった戦闘は,割と序盤から起きるので,難度は高めに感じた。
レベルが上がることで獲得できる育成ポイントは,基礎ステータス,武器適性,固有スキル,特殊スキルのいずれかに振り分けることができるので,巨大な斧を振り回す魔法使いや,軽快に戦場を駆け回るドワーフを作ることも可能だ(強いかどうかは別として)。
ただ,基本的に一度戦闘を行ったエリアでは,二度と戦闘が起きないので,プレイヤーが取得できる経験値には上限があるということは頭に入れておいたほうが良いだろう。要するに,レベルを上げてゴリ押しするようなタイプのゲームではないということだ。
本作はまだ開発途中のゲームだが,全5章の内すでに3章まで実装されており,2014年1月には完成する予定となっているので,今から購入しても,途中でお預けという心配はしなくてよさそうだ。この年末年始は歯ごたえのあるSRPGで過ごしたい,という人はぜひ遊んでみてほしい。
「Blackguards」Steamページ(24.99ドル)
無人島でサバイバル生活をするサンドボックス型FPS「RUST」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回紹介する「RUST」は,サンドボックス型のサバイバルFPS。プレイヤーは,岩と松明(たいまつ)と救急キットを持たされた状態で謎の島に放り出され,そこで生き延びるためのサバイバル生活を始めることになる。
ゲームがスタートしたら,まずはシェルターと焚き火を作るところから始めよう。焚き火は肉を焼くために,シェルターは,そこら中を駆けまわっている裸の先住民から身を守るためだ。
ちなみに,その先住民は何者なのかというと,彼もサバイバル生活を強いられたプレイヤーの1人。つまり,ほかのプレイヤーから見れば,自分も裸ということだ。
基本的に,ほかのプレイヤーは“敵”だと思ったほうがいい。仲良くサバイバル生活〜なんて甘い考えを持っていると,岩で木を削っている時に後ろから襲われるかもしれない(体験者談)。
死んでしまうと,持っているアイテムをすべてロストしてしまうので,常に周囲は警戒しておこう。中には銃を持ったプレイヤーも存在する。もし,対抗手段がない序盤に出くわしてしまったら,小便を済ませて,神様にお祈りをし, 部屋の隅でガタガタと震えながら命乞いをする準備をしておこう。
さて,本作は現在αテストの段階なので,正式リリースまでには,もうしばらく時間が掛かりそうだ。“生活”という部分に関しては,まだ楽しめるようなレベルではないが,問答無用で襲い掛かってくる先住民がたくさんいるので,“サバイバル”に関しては存分に楽しめるだろう。
「RUST」Steamページ(19.99ドル)
血まみれの女に追い掛け回されるサバイバルホラー
「Long Night」
こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今週登録された作品の中で特に気になったのは,血まみれの女に追い回されるサバイバルホラーゲーム「Long Night」だ。
「バイオハザード」や「サイレントヒル」,「クロックタワー」といった名作サバイバルホラーに強く影響を受けているという本作は,それらの作品と同じく,3人称視点のゲームとなる。
なお,本作は公式サイトにて体験版が公開されている。少し触ってみたのだが,“良い意味”で一昔前のサバイバルホラーゲームといった感じだ。自由にカメラが動かせないので,カメラの死角に対する恐怖感がうまく再現されている。
まあ,「百聞は一見にしかず」ということで,興味のある人は遊んでみてほしい。参考までに,コントローラでのプレイにも対応している。
「Long Night」GREENLIGHTページ
「Long Night」公式サイト
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