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いつもより長めの休みを使って,「MADDEN NFL 07」でアメフトのルールを覚えよう
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印刷2007/05/02 23:42

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いつもより長めの休みを使って,「MADDEN NFL 07」でアメフトのルールを覚えよう

MADDEN NFL 07のカバープレイヤーのShaun Alexander。本シリーズのカバープレイヤーになると,前年よりも成績が落ちるというジンクスがあり,アメリカでは“Madden Curse”(マッデンの呪い)と呼ばれている
 「MADDEN NFL 07」は,タイトルからも分かるとおり,NFL(National Football League)をテーマにしたアメリカンフットボール(アメフト)ゲームだ。PC版だけでなく,PlayStation 2,Xbox 360,Wiiなど各種コンシューマ版も発売されており,世界で最も売れているスポーツゲームシリーズである。
 プロスポーツをフィーチャーし,一定の人気を確立したゲームのほとんどがそうであるように,MADDENシリーズも,最新データを反映し,マイナーチェンジを繰り返しながら毎年発売されている。
 アメフト自体がアメリカの4大プロリーグ(MLB,NBA,NHL,NFL)の中で1番の人気を得ているスポーツだというのも,MADDENシリーズが高い人気を得ている要因の一つ。Nielsen Media Research によると,2007年2月4日(現地時間)に開催された第41回スーパーボウル(※1)は,平均視聴率が42.6%(推定視聴者数は9320万人)だったということからも,アメフトに対するアメリカ人の関心の高さが分かる(ちなみに,2006年10月に行われた,MLBの優勝決定戦であるワールドシリーズの平均視聴率は10.1%)。



タイトルについているMADDENとは,本シリーズの監修/解説を担当しているJohn Madden氏のこと。同氏は,元ヘッドコーチで現解説者。全米4大ネットワークのすべてで解説者を務めた経験があり,No.1の人気を誇る
 そんなMADDENシリーズだが,PC版が日本で正式には販売されていなかったこともあり,いままで4Gamerでは,ほとんど紹介せずにいた(MADDEN NFL 07の記事は一つ)。とはいえ,ゲーム自体は売れており(アメリカでだが),そのベースになっているNFL/アメフトも人気が高く,多くのアメリカ人の心を惹きつけているのは事実。そこで,あらためて紹介しよう,というのがこの企画の主旨だ。「アメフトに興味はあるけど,いまいちルールが……」なんていう人には,とくに読んでもらいたい。
 なにせスポーツゲームはルールが「命」。それを知って遊べば,絶対に面白いはずだ。そして,MADDENシリーズを楽しめるだけでなく,試合観戦の役にも立つ。このちょっと長めの休みを使って,アメフトの世界に触れてみよう。
 また,MADDEN NFL 07のプレイムービーを,4Gamerにアップした。アメフトの華といえる,激しい肉弾戦やボールの奪い合い,タッチダウンシーンなどをチェックできるので,その雰囲気を感じてもらいたい。

■ムービーのダウンロードは「こちら」(3分50秒,WMV)
ダウンロードファイル詳細(zip圧縮): 111MB(116,565,287バイト)

 なお,ここで紹介するルールはNFLに従っている。そして,ゲームでは起こりえないシチュエーションのルールに関してもここでは言及しない。あくまでもMADDENシリーズを遊ぶことを念頭においているので,その点はご了承を。

※1スーパーボウル
NFLは,NFCとAFCの二つのカンファレンス(リーグ)で構成されており,それぞれの優勝チームが戦うNFLの優勝決定戦。アメリカ最大のスポーツイベントで,基本的に毎年2月の第1日曜日に開催される。ちなみに,テレビにかじりついて観戦する人が多いためか,1年で宅配ピザが最も利用される日でもある



■ボールを進めて相手の陣地へ持ち込むのが基本
フィールドの上に見えるオレンジ色のラインが,10ヤードの目安。攻撃側は,このラインを超えることが目的で,守備側はそれを防ぐ
 アメフトは,ものすごく簡単にいってしまえば,ボールを相手の陣地(エンドゾーン)に入れることができれば得点となり,制限時間内でより多くの点を取っていたチームが勝ちだ。人が入り乱れているように見えるが,実は攻撃側の11人と防御側11人にきっちりと分かれており,攻撃側は4回以内に10ヤード分相手のエンドゾーン側へボールを運べば,さらに4回分の攻撃権が得られる。これを繰り返していき,相手のエンドゾーンに入れれば得点だ。もちろん防御側はこれを阻止するのが目的。攻撃側が4回以内にボールを10ヤード運べなければ,攻守交替だ。

 ちなみに,アメフトのルールは複雑といったイメージが定着しているような気がするが,“フィート”や“ヤード”といった日本人にはあまり馴染みのない単位が使われていることも,その一因だろう。
 1フィートは30.48cmで1ヤードは91.4cmなのだが,MADDENシリーズを遊ぶうえでそこまで細かく覚えておく必要はまったくない。かなり大雑把だが,1ヤードは1メートル弱ぐらい,というイメージでなんの問題もないだろう。

画面上部に記載されている1ST AND 10というのが,攻撃回数と,獲得しなければならないヤード数の表示だ。2ND AND 5と表示されていたら,2回目の攻撃で,あと5ヤード進まなければならないということを示している。Downの後ろがGOALになっているときは,相手のエンドゾーンまで10ヤードを切っているということだ。


 次にボールの運び方について説明しよう。ラン,パス,パントの3種類があり,詳細は以下のとおり。
・ラン
攻撃側の選手が,ボールを持って走るプレイ。相手チームの選手の接触によって倒れるかサイドラインから出たら,そこでプレイはストップ。その場所から次の攻撃を始めることになる。また,ボールを持っている選手がボールを落としてしまった場合は,そのボールを1番早く捕った選手の所属するチームが攻撃権を得られる。つまり攻撃側の選手が捕れば,その位置からまた攻撃を行えるが,防御側の選手が先に捕っていたら,攻撃権は交代(ターンオーバー)だ。

・パス
ボールを持っている選手が敵陣地側に走りこんだ選手めがけてボールを投げるプレイ。ボールをキャッチした選手は,そこからボールを保持したまま,走ることが可能(走り出したあとはランプレイと同じ扱い)。ただし,投げたボールが地面に触れた時点で失敗となり,攻撃権を一つ失い,その攻撃を始めた場所からやり直しとなる(パスインコンプリート)。また,ボールが地面に着く前に防御側の選手がキャッチ(インターセプト)すれば,その時点で攻撃権が入れ替わる。ちなみに,前(敵陣側)へは1回の攻撃で1度だけ可能。後ろ(自陣地側)へは何回でも投げられる。

・パント
ボールを敵陣側に蹴って進めるプレイ。ただし,パントした側は,ボールが,地面か防御側の選手に触れないと,再びボールに触ることはできない。主に攻撃権の放棄を意味するプレイで,4回目の攻撃を行っても10ヤード進める可能性が低いときに,敵の攻撃スタート地点がなるべく敵エンドゾーン側になるようにするのが狙い。

■得点方法は4種類

 ゴールにボールが入れば1点,ホームベースに触れれば1点,とサッカーや野球の得点方法は1種類だが,アメフトには4種類ある。ほかの球技と比べても多いほうで,これが奥深さの一因となっている。ここでまとめて確認しておこう。

・タッチダウン 6点
アメフトに興味がなくても,この言葉は聞いたことがあるという人は多いのではないだろうか。これは防御側のエンドゾーンに,攻撃側の選手がボールを持った状態で進入した場合に記録される得点。また,防御側のエンドゾーンで,攻撃側の選手がボールをキャッチして両足を着いたときもタッチダウンとなる。片足しか着かずに場外へ出てしまった場合などは,得点として認められない。

・ポイント アフター タッチダウン(トライ フォー ポイント) 2点 or 1点
タッチダウンを成功させたチームに与えられるボーナスゲーム的なもので,防御側の陣地手前の2ヤードからボールを蹴ってゴールの上を通過したら1点。再度タッチダウンを狙い成功したら2点が加算される。
 ゲームの終盤でとにかく多くの点が欲しいときなどを除き,通常は確率の高いキックを行い,確実に1点を取りにいく

・フィールドゴール 3点
攻撃側の選手がボールを蹴り,ゴールポストを通過した場合に3点入る。4回目の攻撃時に10ヤードを超えられる可能性が低く,ゴールまでキックして届きそうなときに行われることが多いプレイ。ただし,フィールドゴールの場合は,タッチダウンと違いボーナスポイント的なポイント アフター タッチダウンに挑戦するチャンスは与えられない。

・セーフティ 2点
攻撃側の選手が自分の陣地内でタックルなどをされて,倒れてしまったときに防御側のチームに2点が入る,オウンゴール的なもの。



■ゲームの流れをつかもう
画面下部にあるのがPlayBook
 ここまでは,アメフトのルールの基本を説明してきた。ここからはMADDEN NFL 07で,試合の進め方をチェックしつつゲームの大まかな流れを説明しよう。

・キックオフで試合開始
 試合は,守備側の選手が攻撃側のエンドゾーンに向けてボールを蹴ることでスタートする。蹴られたボールを攻撃側の選手が取り,守備側の陣地へ向けて走ってボールを運ぶ。このあとはランプレイと同様の扱いとなる。
 
・攻撃の合図はスナップから
 キックオフされたボールをキャッチした選手が倒された場所から,攻撃はスタートする。攻撃側,守備側の選手がボールをはさんで並び,攻撃側の選手がボールを後ろの味方にわたした瞬間から(スナップ)プレイが始まる。もちろん狙うのはタッチダウンだが,まずは現実的なところで4回の攻撃権を利用して10ヤード分敵のエンドゾーンに近づこう。
 MADDENでは,どんな攻撃/守備を行うのかを決めるときに使うのが,画面下部に表示されているPlayBookだ。プレイヤーは,この中から状況にあったフォーメーションと作戦を選ぶ。基本的に複数のラインと矢印が描かれているものがパスプレイで,ラインが一つのものはランプレイだ。また,プレイ名に“PA”もしくは“Play Action”と書かれているものは“プレイアクション”と呼ばれもので,ランプレイと見せかけてパスプレイを行う作戦。

・4th Downの決断はゲームの流れを大きく変える
 3回の攻撃が終わった時点で,10ヤード進めていなかった場合,攻撃側はそのまま攻撃をするか,パント/フィールドゴールを行うのかを選択しなければならない。なぜかというと,そのままボールを10ヤード分進めることを狙い,攻撃をして失敗した場合は,その場所で攻撃権が相手に移ってしまうからだ。パントすれば攻撃権は放棄することになるが,次に敵が始める攻撃の位置を,少しでも敵エンドゾーン側にしておける。
 また,フィールドゴールが狙える位置の場合は,攻撃権が移ってしまう危険を避け,フィールドゴールで3点を狙うというのが定跡。とはいえ,試合展開(残り時間と点差)を考えると,どうしても相手に攻撃権を渡せないということもある。その場合はリスクをおかして10ヤードのゲインを狙う。ちなみにこの行為を,4th Down gamble(フォース ダウン ギャンブル)という。

 基本的には,こういった流れでゲームは進み,試合終了時に得点が多いチームが勝ちだ。ちなみに,NFLの試合は,前半30分,後半30分の合計60分間で争われる。前半と後半ではそれぞれ陣地交代をするために15分ずつに区切られており,この単位をクォーターと呼ぶ。MADDENシリーズでは,このクォーターの時間を調節できる(デフォルトでは5分)。



■時間の使い方が勝敗を分ける
チャレンジのルールがMADDENシリーズに導入されてから,微妙な判定が増えたような気がする。怪しいときは積極的にチャレンジしたほうがようさそうだ
 各チームは前後半それぞれ,3回ずつ「タイムアウト」を取れる。このタイムアウトを取ると,試合の時間が止まる。これは,チーム内で作戦の確認などをするという以外に,重要な意味を持つ行為だ。
 例えば,残り時間が3分で自分達のチームが勝っており,さらに攻撃権を持っていたら,なるべくゆっくり攻めて時間を使うことを考える人が多いのではないだろうか。仮にその後,得点をできなくても,相手が攻撃する時間が残っていなければ,勝ちになるからだ。逆に,同じシチュエーションで守っているチームは,1分/1秒でも早く攻撃権を取り返そうとするだろう。また,負けているチームは時間内に得点しなければならないので,攻撃も急ぐ必要がある。そこで試合終盤で負けているチームは“時計を止める”ということを考えるわけだ。NFLで,時計が止められるのはタイムアウトのほかに,

・パスインコンプリート
・ボールを持った選手がサイドラインから出たとき
・反則が起きたとき
・チャレンジ(※2)
・ツーミニッツワーニング(※3)

 などがある。基本的には,これ以外で時計は止まらないので,勝っているチームは,ラン攻撃の回数を増やし,なるべく時間を使いながら攻めていく。逆に負けているチームは,タイムアウトを使ったり,サイドライン際の選手へパスを出して,キャッチ後にサイドラインから出たりして,時計を止めながら攻撃をする。前述したようにタイムアウトの取れる回数には限りがあるので,タイムアウトを使い切ってしまったときなどは,わざとパスをミスして時間を止めるということが必要になる。攻撃権は1度失うが,時間がなくなってしまっては,負けてしまうので,苦肉の策といえるだろう。
 実際の試合とMADDEN NFL 07の両方とも,終盤は常に残り時間を計算しながらプレイしていかないと,勝てる試合も落とすことになる。

※2チャレンジ
NFLの独自ルールの一つで,審判に微妙な判定をビデオで確認してもらうこと。審判がビデオでプレイを見直し,チャレンジをしかけたチームの言い分が正しいと判断すると判定がくつがえる。ただし,ビデオを見直しても最初に判定したとおりだった場合には,判定結果はそのままで,チャレンジを要求したチームのタイムアウトの回数が一つ減る。MADDEN NFL 07でも取り入れられているので,微妙な判定のときは使ってみよう。

※3ツーミニッツワーニング
 前半と後半で残り時間が2分になったところで,自動的に時間が止まるルール。テレビ中継の場合は,ここでコマーシャルが入る。



■MADDEN NFL 07で遊ぼう

 ここまで分かれば,勝てるかどうかは別にして,ゲームを遊ぶことはできるだろう。ここでは実際にMADDEN NFL 07で何ができるのかを紹介しよう。
 本作に用意されているモードは以下の七つ。

・PLAY NOW
NFLに所属している全32チームを使い,自由に対戦できるモード。

・FRANCHISE
チームを運営するモードで,プレイヤーは試合だけでなく,チームの経営と編成も行い優勝を目指す。

・NFL SUPERSTAR HALL OF FAME
一人の選手として,入団から引退までをプレイするモード。試合中も自分のキャラクターだけを操作する。ポジションの動きを把握しておく必要があるので,難度は高め。

・MINI-CAMP
本作の操作方法を身につけるミニゲーム集。さまざまなシチュエーションのミニゲームが用意されており,各ポジションに必要な動きを覚えられる。

・2-MINUTE DRILL
プレイヤーのプレイに対しポイントがつき,2分間でどれだけポイントを稼げるのかを競うモード。攻撃の練習にも使える。

・PRACTICE
その名のとおり,練習用のモード。攻撃側と防御側の作戦をプレイヤーがセットでき,同じプレイを何度も練習できる。作戦ごとに,仲間がどのように動くのかを確認しておこう。

・SITUATION
残り時間や点差などをプレイヤーが設定してプレイできるモード。

 また,このほかにもロースターの入れ替えや,試合中に登場するファンを作るといった機能もある。

 MADDEN NFL 07では,プレイヤーが操作せずにCPU同士の試合を観戦することも可能だ。初めは分からなくても,基本的な知識を見につけたうえで見ていると,理解度が深まっていく。このCPU同士の戦いをルール習得に役立ててみよう。



■NFLの魅力が凝縮されたMADDENシリーズ
 NFL/アメフトの魅力をひと言で語るのは難しい。ときには選手生命を絶つほど激しくぶつかり合う肉弾戦や,空中を舞うボールをめぐっての争いなどは,細かいルールが分からなくても見ているだけで興奮してくる要素だ。その一方で,ある程度ルールが分かると,能力的には劣っているチームが相手の裏をかくといった頭脳戦や,ジリジリと時間を使って相手をあせらせる心理戦などが楽しめる。

 MADDEN NFL 07でプレイヤーは,すべてのポジションの選手を操作可能だ。そして,ボールを運ぶランニングバックの操作時には,ただ走るだけでなく,走る方向を素早く変えるCut Move,左右にステップして相手を惑わすDouble Moves,迫り来るディフェンスを手で払いのけるStiff armなど,多彩なアクションが用意されており,アクション性がかなり高い。
 また,PlayBookからそのときのシチュエーションに合った作戦を選ぶだけでなく,自分で作戦を作ることもでき,アメフトの持つさまざまな要素が,ゲームにほぼすべて収められている。さらに,繰り返して同じプレイを見られる機能などもあり,試合観戦とうまく併用すれば,ルールを覚えるときにかなり役立つだろう。

 ちなみに,次回作となる「MADDEN NFL 08」の発売がすでにアナウンスされている。例年どおり8月に発売される予定なのだが(9月のシーズンインに合わせている)どんな要素が追加されるのかなどは,一切明かされていない状態で,予約の受け付けが始まっているのはさすがだ。

 さらに余談だが,最近のMADDENシリーズにはデモ版がない。デモ版がリリースされている最も新しいものは,「MADDEN NFL 2004」だ。少々古いが,ルールを覚えるにはなんの問題もないので,興味を持った人はプレイしてみよう。(noguchi)



  • 関連タイトル:

    MADDEN NFL 07

  • 関連タイトル:

    MADDEN NFL 08

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