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[TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
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印刷2016/09/16 12:00

テストレポート

[TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ

G403 Prodigy Wireless Gaming Mouse(手前),G403 Prodigy Gaming Mouse(奥)
メーカー:Logitech International
問い合わせ先:ロジクール カスタマーリレーションセンター
電話:050-3786-2085
画像集 No.002のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
 Logitechの日本法人であるロジクールは,PAX Westのタイミングで世界市場向けに発表となっていた,「Logicool G」(日本以外では「Logitech G」)ブランドの新しい製品シリーズ「Prodigy」(プロディジー)の国内展開を発表した。ラインナップは,マウス「G403 Prodigy Wireless Gaming Mouse」(以下,G403 Wireless)と「G403 Prodigy Gaming Mouse」(以下,G403),キーボード「G213 Prodigy RGB Gaming Keyboard」,そしてヘッドセット「G231 Prodigy Gaming Headset」だ(関連記事)。

 4Gamerではこのうち,Prodigyシリーズ最大の目玉と述べて過言ではないG403 WirelessとG403を入手できた。
 とくにG403 Wirelessは,非常に高い性能を持つゲーマー向けワイヤレスマウスとして4月に国内発売となった「G900 Chaos Spectrum Professional Grade Wired/Wireless Gaming Mouse」(国内製品名:プロフェッショナルグレード ワイヤード/ワイヤレス ゲーミング マウス,以下 G900)と同じ無線機能を搭載するということで,その性能が大いに注目されるわけだが,今回はひとまず,外観と握りに絞って,ファーストインプレッションをお届けしたいと思う。

G403 Wireless(左)とG403(右)。前者はワイヤレス&ワイヤード両対応,後者はワイヤード対応のマウスである
画像集 No.003のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.004のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ


右手専用となるG403シリーズ。その形状は「(IE3.0+DeathAdder)÷2」!?


参考として,こちらがG402。「右手用」ということくらいしか,外観上の共通点は見当たらない感じである
画像集 No.021のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
 9月2日掲載の記事でお伝えしているとおり,G403シリーズの2製品は,右手用のマウスだ。実測の本体サイズは両製品とも公称値どおりの68(W)×124(D)×43(H)mm。72(W)×135(D)×41(H)mmという実測サイズである“4系”の従来モデル「G402 Hyperion Fury Ultra-Fast FPS Gaming Mouse」(国内製品名:G402 ウルトラファースト FPS ゲーミングマウス,以下 G402)と比べると,数字のうえでは横縦が縮み,高さが若干長くなった程度だ。

 ただ,従来の4系マウス的なデザインとはまったく異なる形状のため,印象は明らかに異なる。
 直球で書かせてもらうなら,Microsoftの「IntelliMouse Explorer 3.0」(以下,IE3.0)とRazerの「Razer DeathAdder」(以下,DeathAdder)を足して2で割ったような形だ。従来,Logitech G/Logicool Gのマウスというと,良くも悪くもオリジナリティの塊だったので,こう評するのはとても新鮮だが,要するに,Logitech G/Logicool G初の――と言ってしまっていいだろう――純然たるIE3.0クローンであり,DeathAdderクローンだということだ。

いずれの写真でも左がG403 Wireless,右がDeathAdder(※正確には「Razer DeathAdder 3500」)。本体自体の形状そのものがそっくりというわけではないが,ボタンの配置バランスはとてもよく似ている
画像集 No.005のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.006のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
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 細かく見ていこう。
 まず,親指を配置することになる左側面だが,こちらは若干の凹みがある。G900では両側面に滑り止め効果を得るための溝を掘ってあったが,G403 ProdigyとG403ではそれがなくなって,代わりにマット加工済みで,目の粗い,硬めのラバー素材が貼られている点にも注目しておきたい。
 ラバー自体の滑り止め効果は非常に高いが,硬度があまりないために,爪などで軽く引っかいたりするとすぐに傷がついてしまう。使い続けていくことで表面が削れていくようなことがなければいいのだが……。

本体左側面は前後中央より気持ち奥側(=左メインボタン側)が最も凹んだデザインだ。この,右手用マウスでよく見られる形状1つとっても,G402とはまるで違う設計思想に基づく製品なのが分かる
画像集 No.008のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.009のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ

 一方の右側面は,奥側(=右メインボタン側)が底面に向かって広がっていくという,右手用マウスによくあるデザインとなっている。「指を配置するためのガイド」的な凹凸はこれといってないので,好きなように握ってくれということなのだろう。
 ちなみに右側面も,左側面と同じラバーが貼ってあり,使用時に指が滑ってしまうということはなかった。

両側面の形状は,いかにもIE3.0クローンといったところだ。DeathAdderにも近い印象がある
画像集 No.010のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.011のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ


ボタンの配置からもIE3.0&DeathAdderのにおいを感じるG403シリーズ


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 ボタン構成は,左右メインとセンタークリック機能付きスクロールホイールのほか,ホイール手前×2,左サイド×2。左右メインボタンは最近のLogitech G/Logicool G製マウスらしくセパレート構造で,かつ,ボタンを配置しやすいよう,若干の凹みが入った構造となっている。この凹み付きのボタン形状もIE3.0やDeathAdder風だ。
 テンションシステム付きというメインボタンのクリック感は,ファーストインプレッションの時点ではG900とほぼ同じ。ただ,クリック音は若干高めな印象がある。本体やボタンの形状でそう感じるのか,スイッチまわりの仕様に手が加わったのかは不明だが,この点については後日,あらためて確認してみたいと思う。

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 スクロールホイールはラバー素材で覆われており,太さは実測約10mm。そこに,約0.5〜1mm間隔で約1mmという太さの溝が掘ってある。G900,そしてG402と比べるとノッチ感は小さいが,使っていて気になるようなことはなかった。
 なお,ホイールの手前側にある小さなボタンは,標準だとDPI切り替え用となっている。操作時,指に干渉しないようなサイズということもあり,これといった問題は見受けられない。G402は左メインボタン脇に2ボタンを搭載するなど,ボタンの数がけっこう多かったが,G403ではIE3.0およびDeathAdderのクローンとして,シンプルにDPI設定値を順繰りに切り換えられるようにしたといったところだろうか。

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 左サイドのボタンが大きいのは“DeathAdder譲り”といったところで,その実測サイズは奥側が前後方向約25mm,縦方向約10mm,手前側が前後方向約22mm,縦方向約10mmとなっていた。サイドボタンと側板の高低差は低いところで約1mmと,存外ないのだが,ボタン自体がかまぼこ型に膨らんでいることもあって,指先で押し分けにくいとか,そういう違和感はゼロだ。

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マウス底面側。ちなみに写真でセンサー部の下に見えるのが電源スイッチで,写真のように奥で緑色が見えている状態がオン,赤が見えているとオフだ
画像集 No.016のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
錘は蓋のほうに取り付ける仕様。G900のような「錘と交換用ボタンやカバーをしまっておけるケース」は付属していないのでご注意を
 マウスの底面側では,大きな丸括弧型をしたソールがマウスの奥側と手前側に計2枚,それに加え,「PMW3366」光学センサー部を囲む,小さなオーバル型ソールが1枚貼ってある。底面手前側にはLogitech G/Logicool Gの「G」マークが入った蓋を確認できるが,ここを開けると,製品ボックスに付属する重量10gの錘(おもり)を装着できるようになっている。

 実測の本体重量はG403 Wirelessが約107g,G403はケーブルを重量計からどかした参考値で86〜88g程度。錘を装着すると,それぞれ単純に10g増えるのだが,実際に取り付けてみると,操作感は明らかに変わってしまう。筆者個人としては錘の利用を勧めないが,重いマウスのほうが好みだという場合は,最初に取り付けて,その状態で慣れるようにしたほうがいいだろう。

ケーブルは布巻き仕様。G402はビニール皮膜だったので,前世代比だとここは変わったことになる。G403 Wirelessのほうは,G900と同じ,先端が刺股のように分かれた構造になっており,コネクタ部を見ることなく,なんとなく合わせればケーブルを着脱できる点も含めてG900と同じだ。物理的,電気的な互換性もあったので,ひょっとすると完全に同じケーブルかもしれない
画像集 No.017のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.018のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
こちらはG403 Wirelessの付属品一式。USBレシーバーと“刺股ケーブル”をつなぐためのUSB変換アダプターが付いてくる部分も含めて,このあたりの仕様はG900と完全に同じだ
画像集 No.019のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ 画像集 No.020のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ


少しの工夫で,どんな持ち方にも対応する


 最後に,握ったのときの印象を確認しておこう。右手用で比較的大きなマウスは,持ち方との相性問題を生じさせることもあるわけだが,G403シリーズはどうだろうか。以下,写真とキャプションでまとめてみた。

画像集 No.022のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
「つまみ持ち」の例。親指の配置場所を,気持ちサイドボタン寄りにすることで,支障なく操作できるようになった
画像集 No.023のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
「つかみ持ち」の例。親指の先を立てるように配置すると若干サイドボタンへのアクセスが難しくなる。ただこれは,親指の腹を側面にベタ付けすることで解決可能だ
画像集 No.024のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
「かぶせ持ち」の例。とくにこれといった問題はない。いい意味で特記事項がなく,快適に操作できる
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筆者独自の持ち方である「BRZRK持ち」の例。側面に張られたラバー素材が指をしっかりと固定してくれるため,違和感なく操作できた

 つまみ持ちとつかみ持ちではユーザー側で若干の対処が必要ではあるものの,「この持ち方だとキツい」というのはない印象だ。
 右手用マウスの場合,外側に指を立たせるような持ち方をすると,小指と薬指の配置場所が決まりにくくなりやすい。しかし,G403シリーズの場合,本体両側面のラバー素材が指をしっかりとホールドしてくれる。これは見事で,操作感は快適そのものである。


センサーやソフト周りの検証は次回! 乞うご期待


最近のLogitech G/Logicool G製品らしく,LEDイルミネーションの色は自由に変更可能だ。色の出方に関する詳細はレビュー記事でお伝えしたい
画像集 No.026のサムネイル画像 / [TGS 2016]Logicool G「G403 Prodigy」ファーストインプレッション。これは見事なIE3.0クローンだ
 以上,入手して数日というレベルだが,ひととおりインプレッションをまとめてみた。今回はポイントをかなり絞ったが,現時点での評価はかなりよい。やはり,Logitech G/Logicool GのIE3.0およびDeathAdderクローンというのは,手堅い印象だ。

 気になるセンサー性能,そしてG403 Wirelessの無線性能など,掘り下げた話題は,後日,正式なレビュー記事としてお伝えする予定なので,お楽しみに。

関連記事:Logicool G,新シリーズ「Prodigy」を国内展開。第1弾は新型マウス「G403 Prodigy」とキーボードおよびヘッドセットなど計4製品に

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Logicool G 公式Webサイト


●G403 Prodigy Wirelessの主なスペック
  • 基本仕様:光学センサー(「PMW3366」)搭載ワイヤレス・ワイヤード両対応タイプ
  • ボタン:左右メイン,センタークリック付きスクロールホイール,ホイール手前×1,左サイド×2(※左右メインボタンは最大2000万クリックの耐久性を持つとされる)
  • トラッキング速度:最大300IPS
  • 最大加速度:最大40G
  • フレームレート:未公開
  • 画像処理能力:未公開
  • トラッキング解像度:200〜12000 DPI
  • レポートレート(ポーリングレート):1000Hz(※ワイヤレス/ワイヤード接続時共通)
  • データ転送フォーマット:16bit/axis
  • リフトオフディスタンス:未公開
  • 本体サイズ:68(W)×124(D)×43(H)mm
  • バッテリー駆動時間:32時間(※LED消灯時),24時間(※LED充電時)
  • 重量:107g
  • マウスソール:動摩擦係数0.1μ(k),静摩擦係数0.15μ(s)(※ベニヤ板上で計測)
  • ケーブル長:2m
  • 対応OS:Windows 10・8.x・7
  • 発売日:2016年10月20日
  • 価格:1万1800円(税別)
  • 保証期間:2年間

●G403 Prodigyの主なスペック
  • 基本仕様:光学センサー(「PMW3366」)搭載ワイヤードタイプ
  • ボタン:左右メイン,センタークリック付きスクロールホイール,ホイール手前×1,左サイド×2(※左右メインボタンは最大2000万クリックの耐久性を持つとされる)
  • トラッキング速度:最大300IPS
  • 最大加速度:最大40G
  • フレームレート:未公開
  • 画像処理能力:未公開
  • トラッキング解像度:200〜12000 DPI
  • レポートレート(ポーリングレート):1000Hz(※ワイヤレス/ワイヤード接続時共通)
  • データ転送フォーマット:16bit/axis
  • リフトオフディスタンス:未公開
  • 本体サイズ:68(W)×124(D)×43(H)mm
  • 重量:90g
  • マウスソール:動摩擦係数0.1μ(k),静摩擦係数0.15μ(s)(※ベニヤ板上で計測)
  • ケーブル長:2m
  • 対応OS:Windows 10・8.x・7
  • 発売日:2016年10月20日
  • 価格:8750円(税別)
  • 保証期間:2年間

4Gamer「東京ゲームショウ2016」特設サイト


  • 関連タイトル:

    Logitech G/Logicool G

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