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Razer,バーチャル7.1chサラウンドを実現する「Razer Surround」の配布を開始。2013年末までは無料で使用可能
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バーチャルサラウンド再生を謳うヘッドフォンやソフトウェアはいくつもあるが,実際にゲームで使ってみると,音の厚みや広がりは増したように感じても,ゲームで重要となる音の定位については,今ひとつ効果を感じられないという経験をしたことがある人もいるだろう。Razerはその理由について,人間は本来1人1人耳の大きさや形状が異なることにより,音の聞こえかたに違いが生じるのに,既存のバーチャルサラウンドではその点を考慮していないためとしている。
それに対してRazer Surroundは,同社が特許出願中というサラウンドサウンドエンジンを採用したソフトウェアにより,設定時に聞き取りテストを行って,ユーザーの耳や好みに合わせた調整を施すことで,従来のバーチャルサラウンド技術を上回る,音の定位を再現できるとのことだ。
Razerではこのソフトを使うことにより,相手の位置が音で正確に特定できるようになるので,ゲームのプレイで「the unfair advantage」(不当なほどの優位)をもたらすと主張している。本当にそれほど効果があるとしたら,チートツールに認定されてしまいそうな気もするが……。
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なお,Razer Surroundはあくまでソフトウェアであり,Razer製のヘッドセットやヘッドフォンは必要ない。ただし,Razerのクラウドサービスに対応した設定ソフト「Razer Synapse 2.0」(以下,Synapse 2.0)のアドオンとして動作するため,Synapse 2.0の導入とRazerのクラウドサービスへのログオンは必須とされている。
対応OSはWindows 8/7(32bit版・64bit版)とWindows XP(32bit版)で,なぜかWindows Vistaの名前はない。英語以外の言語にも対応済みで,日本語にも対応しているようだ。
Razer SurroundはCharityware方式で配布
なお,RazerはRazer Surroundの配布に際して,一風変わった方式を取っている。このソフトは無料で提供される一方で,ユーザーに対して米国の慈善団体「Child's Play Charity」への寄付ができるオプションを用意しているという。同団体は,病気で闘病中の子供達にゲームや玩具,書籍を届ける活動をしている組織で,米国のゲームコミュニティとのつながりも深い。
日本ではまだ馴染みのない方式だが,要は一種のシェアウェアである。米国ではこうした慈善活動への寄付を求めるソフトウェアを,CarewareやCharitywareと呼んでいて,同じような方式で配布されるアプリケーションもいくつかあるようだ(関連サイト,英語)。
Razer Surroundの場合,現時点では任意での寄付を求めているだけで,寄付をしないと使えないといったことはない。ただし繰り返しになるが,無料で使えるのは2013年12月までであり,2014年1月以降は,19.99ドルの支払いが必要となるとのことだ。興味のある人は,無料で試せる今のうちに導入してみてはどうだろうか。
※記事の掲載後にRazerのFAQページが更新され,価格に関する情報がアップデートされました。詳細はレビュー記事を参照してください。本稿は初出時のまま残してあります。
Razer Surround 製品情報ページ
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