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「Catalyst 11.6」リリース。Windows 7環境に向けたバグフィックスと,「Steady Video」対応がトピック
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印刷2011/06/16 12:37

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「Catalyst 11.6」リリース。Windows 7環境に向けたバグフィックスと,「Steady Video」対応がトピック

 北米時間2011年6月15日,AMDは,同社製GPUおよびチップセットに対応するドライバスイートの最新版,「Catalyst 11.6」を公開した。対応製品は下記のとおりで,開発コードネーム「Llano」(ラノ)こと「AMD A-Series」のサポートはまだ謳われていない。

  • デスクトップPC向けRadeon HD 6000〜2000シリーズ
  • ノートPC向けRadeon HD 6900M・6800・6300MおよびATI Mobility Radeon HD 5000〜2000シリーズ
  • Fusion APU E&Cシリーズ
  • 「AMD 740G」を除くAMD 7〜8世代のデスクトップPC向けチップセット
  • 「ATI PowerXpress」対応のノートPC用チップセット

 ダウンロード先は下に示したとおり。Catalystはコンポーネントが多岐にわたっていて,日本語版のユーザーインタフェースを利用しようと思った場合には少々分かりづらいので,どれを入手したらいいか悩んだ場合は,4Gamerの最新ドライバページを参照してもらえれば幸いだ。
 なお,「Catalyst Mobility」(もしくは「Catalyst Mobile」)と呼ばれるノートPC向けドライバに関しては,いくつか制限事項がある。本稿の最後にまとめてあるので,そちらも合わせてチェックしてほしい。

32bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.6
64bit版Windows 7&Vista用Catalyst 11.6
Windows XP用Catalyst 11.6

32bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.6
64bit版Windows 7&Vista用Catalyst Mobility 11.6

4Gamer最新ドライバリンクページ

 さて,Display Driverのバージョンが8.861と,「Catalyst 11.5」の同8.85から0.011の引き上げとなる“2011年6月号”だが,機能面のトピックは,家庭用ビデオカメラなどで撮影したムービーの手ブレ補正機能「AMD Steady Video」と,MPEG-4 Part 2のデコード支援機能の実装だ。

 ゲームに関連したところだと,いくつか定番系のタイトルにおけるパフォーマンスの最適化が入ったのと,Windows 7環境に向けて集中的にバグフィックスが行われたのが見どころといえるだろう。とくに,AMDの中で長らく続いている「マウスカーソルの表示がおかしくなる問題の解決」に一定の目処が立ったとされているのは,大きな前進といえるかもしれない。

 というわけで,今回も英文リリースノートの和訳を下に示したので,興味のある人はぜひチェックしてもらえればと思うが,Catalyst 11.6の位置づけは,ビデオ周りの新機能を重要と捉えるかどうかで分かれそうである。ゲームに特化した部分だけで判断するなら,手堅く最適化とバグフィックスが進められてきたリリース,といったところだろう。
 いずれにせよ,対応製品を使っているユーザーなら,ひとまず自己責任で導入してみても損はしないように思われる。


●Catalyst 11.6の新要素
・AMD Steady Video
  • 家庭用ビデオカメラで撮影したムービーの手ブレ補正機能を,Accelerated Parallel Processing(APP)ベースで実装。どの程度“効かせるか”はエンドユーザー側で設定できる。対応GPUはRadeon HD 6000シリーズ
・YouTubeムービーに対する手ブレ補正機能
  • (AMD Steady Videoとの違いはよく分からない。AMD Steady Videoだと「users do not have to deal with shaky or unstable video ever again!」と書かれているのに対し,こちらは「Image Stabilization brought to YouTube!」で,手ブレ補正に関する表現は若干異なるが,単にAMD Steady Videoの“効能”を目立たせただけのようにも取れる)
・MPEG-4 Part 2形式のビデオ再生支援機能
  • 「MFT」のサポートを通じ,「Microsoft video player applications」でMPEG-4 Part 2のデコードアクセラレーションを有効化。対応GPUはRadeon HD 6000シリーズとなる(※Microsoftの定めたルールに則って作られたアプリケーションでサポートされる,といったようにも取れるが,詳細は分からない。原文は「AMD has enabled decode acceleration of MPEG-4 part 2 content in Microsoft video player applications (through MFT support) for all AMD Radeon 6000 Series」。「MFT」はおそらく「Media Foundation Transforms」の略だろう)


●Catalyst 11.6におけるパフォーマンス向上
  • Radeon HD 6000シリーズのシングルカード構成時に「Crysis」で最大7%
  • Radeon HD 6000シリーズのシングルカードおよびCrossFireX構成時に「F1 2010」のDirectX 11モードで最大8%
  • Radeon HD 6000シリーズのシングルカードおよびCrossFireX構成時に「Far Cry 2」で最大5%
  • Radeon HD 6000シリーズのシングルカードおよびCrossFireX構成時に「Tom Clancy's H.A.W.X.」で最大8%
  • Radeon HD 6000シリーズのシングルカード構成時に,UNiGiNE製のOpenGLベンチマークで最大10%(※アプリケーションの具体的な名称は不明。原文は「Performance gains in the Unigine OpenGL tests of up to 10% on AMD Radeon HD 6000 series single card configurations.」)


●Catalyst 11.6で解決した問題(Windows 7)
  • CrossFireX構成時に,「F1 2010」を実行すると,タイトル画面がまたたいて表示される問題
  • Windows Media Playerでビデオ再生を行うと,間欠的に黒い画面が表示される問題
  • Windows Experience Indexで「グラフィックス」と「ゲームグラフィックス」のスコアが正常に計測されない問題
  • Radeon HD 6900シリーズ搭載環境で,「Video/LCD Overdrive」の設定変更後にCrossFireX動作の有効/無効を切り替えると,BSODが発生することのある問題
  • Radeon HD 6800シリーズのCrossFireX構成時に,「The Witcher 2」でCrossFireX動作が有効にならない問題(動作には「Catalyst 11.5 Catalyst Application Profile 5が必要)
  • CrossFireX構成時に“Riddick 2”を実行し,ゲーム内オプションを「high performance」に設定すると,画面にティアリングが発生する問題(※“Riddick 2”はおそらく「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」のことを指していると思われるが詳細は分からない。原文は「Screen tearing is no longer randomly seen when playing Riddick 2 at high performance settings and with Crossfire enabled.」)
  • “King's Bounty”が正常に描画されない問題(※いくら何でもオリジナル版ではないはずなので,“King's Bounty”は「King's Bounty: The Legend」のことを指すと思われるが,詳細は不明。原文は「The game Kings Bounty now renders correctly.」)
  • 「Empire: Total War」で,画面がちらつくことがあったり,インゲームのボタンが正常に表示されなかったりする問題
  • 「Google Earth」のOpenGLモードが滑らかに動作しない問題
  • Radeon HD 6900シリーズのCrossFireX構成時に,「Cars 2: The Video Game」でCrossFireX動作が有効化されない問題
  • CrossFireX構成時,「Sid Meier's Civilization V」をDirectX 10モードで実行すると,間欠的に画面表示がおかしくなる問題
  • CrossFireX構成時,「Heaven Benchmark 2.0」(Version 2.1)をDirectX 11モードで実行すると,間欠的に画面表示がおかしくなる問題
  • Radeon HD 6800&6900シリーズのCrossFIreX構成時に,「LEGO: Pirates of the Caribbean」でCrossFireX動作が有効化されない問題
  • 「Heroes of Newerth」で,マウスカーソルを画面の右上もしくは右下の角に持っていくと,パフォーマンスが低下する問題
  • デスクトップの右上側にマウスカーソルを持っていくと,カーソルの表示がおかしくなる問題(※AMDでCatalyst担当を務めるAndrew Dodd氏のツイートによれば,本問題はCatalyst 11.6でほぼ解決を見たそうだ。「Catalyst 11.7」で完全に修正される予定という)


●Catalyst 11.6で解決した問題(Windows Vista)
  • 解像度の変更中や,「PowerDVD 10」を使ったBlu-ray Discの再生中,少しの間,画面が緑色になる問題


●Catalyst 11.6で解決した問題(Windows XP)
  • AMD A-Series搭載環境で,「World of Warcraft」がクラッシュしたり,起動に失敗したりすることのある問題
  • 「World of Warcraft」で画面表示がおかしくなることのある問題
  • 「Dead Rising 2」のプレイ中にシステムがハングする問題


●ノートPC向けCatalyst 11.6の制限事項
  • 本バージョンのリリース後に発表されたノートPCは非対応
  • Intel製チップセットを搭載し,Switchable Graphicsを採用したノートPCは非対応
  • 東芝製ノートPC,ソニー製「VAIO」シリーズのノートPC,パナソニック製ノートPCは非対応(※従来同様,ドライバはPCメーカーから提供される)
  • 関連タイトル:

    AMD Software

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