ニュース
GeForce RTX 2080シリーズへ新たに対応した「GeForce 411.63 Driver」登場
Release 410世代の幕開けを告げるWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過リリースは,Turing世代のGPUに対応しただけでなく,「RTX Technology」やメッシュシェーダ(Mesh Shader),GPGPU関連の拡張機能がVulkanおよびOpenGLに入ったり,新世代CUDAとなる「CUDA 10.0」に対応したりと,機能面の新要素が極めて多いメジャーアップデートとなっている。
すぐに入手したい人は,下に示したリンク,もしくはGeForce Experienceを利用してもらえればと思う。
→64bit版Windows 10用GeForce 411.63 Driver(517MB)
→64bit版Windows 8.x・7用GeForce 411.63 Driver(468MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 411.63 Driver(517MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 411.63 Driver(468MB)
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
いつものように英文リリースノートの内容は本稿の最後にまとめたが,冒頭でお伝えしているとおり,新要素だらけと言っていいだろう。そのほとんどはTuring世代のGPUに関連したものなので,Turing世代のGPUはひとまず様子見というのであれば,Release 410世代のドライバに関するバグ周りの情報が出揃うまで,ひとまず様子見というのもアリではないかと思われる。
一方,いち早くGeForce RTX 2080搭載グラフィックスカードを購入したという人にとっては必須なので,導入に議論の余地はないだろう。
いずれにせよ,ドライバのアップデート作業は自己責任となるので,その点だけは注意してほしい。
## 以下,英文リリースノートまとめ ##
●GeForce 411.63 Driverの対応製品
- GeForce RTX 2080シリーズ(※新規追加,Windows 10 RS3以降にのみ対応)
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN Xシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜600シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜600Mシリーズ
※GeForce 500〜400シリーズとGeForce 500M〜400Mシリーズはサポート終了
●GeForce 411.63 Driverが統合するソフトウェアモジュール
(※比較対象はGeForce 399.24 Driver)
- GeForce Experience:3.15.0.164(←3.14.1.48)
- HD Audio Driver:1.3.37.5(←1.3.37.4)
- PhysX System Software:9.17.0907(←9.17.0524)
- Vulkan RT:記載なし
- CUDA:10.0(←9.2)
- NView:149.34(←149.21)
●GeForce 411.63 Driverにおけるゲーム最適化
- 「Shadow of the Tomb Raider」用Game Ready
- オープンβ版「Call of Duty: Black Ops 4」用Game Ready
- アーリーアクセス版「Assetto Corsa Competizione」用Game Ready
●GeForce 411.63 Driverの新要素
・CUDA 10.0対応
- 詳細未公開
・RTX Technology新規対応
- VoltaおよびTuring世代のGPUでRTX Technology利用可能になり,MicrosoftのDirectX Raytracing(DXR)APIに対応
※利用にはWindows 10 RedStone ,そしてDXRが有効なDirect3Dランタイム,HLSLコンパイラおよびヘッダを含むMicrosoftのデベロッパパッケージが必要
・Vulkan 1.1新規対応
- Vulkan 1.1 APIに完全対応。Vulkan Conformance Test Suite(CTS)バージョン1.1.1.2通過済み
- CUDA 10.0との互換性確保
- Turing世代のGPUに対応する,RTXおよびメッシュシェーダ,GPGPU関連の拡張機能追加(※詳細はKhronos Groupのドキュメントを参照のこと)
・Vulkan HDR for Windows新規対応
- 拡張機能「Vulkan VK_EXT_swapchain_colorspace」「VK_EXT_hdr_metadata extensions」に対応し,HDRコンテンツをVulkan API経由でHDR対応ディスプレイへ出力可能に
・Turing世代のGPU向けOpenGL拡張機能追加
- Turing世代のGPUに対応する,RTXおよびメッシュシェーダ,GPGPU関連の拡張機能追加(※詳細はKhronos Groupのドキュメントを参照のこと)
・NVIDIAコントロールパネルの拡張
- Turing世代以降を搭載する環境では,「システム情報」にベースクロックではなくブーストクロックを表示するように変更
・SLIの拡張
- 「Hob」「Lake Ridden」「NieR: Automata」Northgard」「Pure Farming 2018」「Raid: World War II」「Star Wars Battlefront II」「TT Isle of Man」用SLIプロファイルの追加または更新
・3D Visionの拡張
- 「The Elder Scrolls Online(Good)」「Assassin’s Creed Odyssey(Not Recommended)」用3D Visionプロファイルの追加または更新
※タイトル名の後ろにある( )書きはレーティング
●GeForce 411.63 Driverで解決した問題
- GPUのモニタリングツールから消費電力の監視を行うとわずかにスタッターが生じる問題
- 「MONSTER HUNTER: WORLD」でゲーム中のフレームレートが低くなる問題
- GameWorksの設定を使うと「Tom Clancy's The Division」で画面表示がおかしくなる問題
- 1x3のNVIDIA Surroundディスプレイ構成時に「Call of Duty: WWII」を実行すると,中央のディスプレイに何も表示されなくなる問題
- 「Planetside 2」でゲーム中にG-SYNCが機能しない問題
- OpenGLドライバが原因でGRAPHISOFT製3D CADソリューション「ARCHICAD」がクラッシュする問題
- マザーボード上に搭載されるPLX Technology(現Avago Technologies)製チップを経由してGeForce GTX 1080 TiのマルチGPU構成を行うと「DPC watchdog violation」エラーがランダムに発生する問題
- Quadro Syncを使ってQuadro Mosaic構成としている環境でフルスクリーンのYouTubeビデオを再生すると,セカンダリGPUがビデオコンテンツを描画しない問題
●GeForce 411.63 Driverにおける既知の不具合(※抜粋)
- GeForce GTX 1060搭載環境をAVアンプと接続した状態でアイドル状態が5秒続くとAVアンプ側が2chステレオモードに切り替わる
- 「Mozilla Firefox」Webブラウザで特定のリンクにマウスカーソルを重ねるとカーソルの表示がおかしくなる
- Microsoft Hybrid Graphics(≒Optimus)が有効なノートPCでNVIDIA製GPUの動作設定を「High Performance」に指定してからCPU側の統合型グラフィックス機能を使って「Windows Media Player」からビデオを再生しようとすると,アプリケーションがクラッシュする
- DLSS対応版「FINAL FANTASY XV」公式ベンチマークでDLSSモードを有効化すると,「Failed to initialize DLSS Library」が出て正常に終了しない(※回避するには「Program Files\NVIDIA Corporation\installer2.ngxcore\NGXCoreEtx.dll」を削除するかドライバの(再?)インストールが有効とされる)
- Turing世代のGPUを搭載する環境で「Netflix」を利用するとき,グラフィックスカードがUSB Type-C端子経由でディスプレイと接続されていると,再生解像度として4Kを選択できない
- Turing世代のGPUを搭載する環境で「Photoshop CC」から画像のサイズ(※解像度だと思われるが未確認)を大きくすると画面表示がおかしくなる
- 関連タイトル:
GeForce Driver
- この記事のURL:
Copyright(C)2011 NVIDIA Corporation