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ついにテクニカルジョブが。「エミル・クロニクル・オンライン」大型アップデート「SAGA4 興国の風」先行テストプレイレポート
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まずは最も大きな新規導入要素であり,プレイヤーにとっても一番気になる部分であろう「テクニカルジョブ」の話からいこう。テクニカルジョブに触れてみた印象としては,とにかく「一定方向に特化した職業」にまとまっていた感じだ。特化ということは,目的以外には逆に使いにくい,育てにくい面もあるということだが,そこは二次職エキスパートジョブ(こっちが順当な成長経路)との間を往来できる「ジョブスイッチングシステム」を利用することで,ある程度回避できる。
ただし,ジョブスイッチングシステムについては,以前アナウンスされていた形から若干変更されている。発表当初は一次職からエキスパートジョブ(既存二次職)とテクニカルジョブ(今回実装の二次職)の好きなほうを選んで転職し,転職後に自由に両二次職を行き来できるという話だったが,実際には,一度エキスパートジョブに転職した後,条件を満たすとテクニカルジョブにスイッチできるという形にまとまった。
これは,特化した能力を持つためにはまず汎用性のある技を覚えることが必要というストーリー上の設定と,特化された能力を持つテクニカルジョブを最初に選んでしまうと,キャラクターの育成が難しくなる,という現実的な問題の二つが理由であるという。
実際,いくつかのキャラクターでプレイして感じたことでもあるが,テクニカルジョブのスキルだけでは,特化された能力に合う状況以外,育成時にはプレイヤーのテクニック,またはさらに上位レベルの仲間の協力などが不可欠になる印象。つまり,基本レベルを上げるためには,エキスパートジョブで鍛えられるだけ鍛えたほうが楽なのだ。
当初のアナウンスに沿って,あえてニ次職エキスパートジョブに転職せず待っていたファンもいたと思われるが,テクニカルジョブでも一次職の能力は使用でき,また,一次職のスキルと合わせることで使えるコンボ系スキルもあるので,一次職の能力を限界まで伸ばしたことは決して無意味ではない。ただし,そのうえで二次職エキスパートジョブ段階で十分に育てる必要があるのだが。
なお,エキスパートジョブからテクニカルジョブにスイッチ=転職すると,エキスパートジョブのスキルは基本的に使えなくなるが,一部を選んで持ち越せるのがミソだ。もう少し細かくいうと,スキルを「リザーブ」することによって,エキスパートジョブのその時点におけるジョブレベルに応じて,スキルのいくつかを任意に持っていけるということだ。
先ほど触れたテクニカルジョブでの育成の難しさは,このスキルリザーブを使うことで大幅に緩和されると思われ,また,どのスキルをリザーブするかという戦略が重要になるだろう。持ち越すスキルについては,スイッチし直せばあらためて選べるし,次にスイッチするまでにさらにジョブレベルが成長していれば,リザーブできるスキルも増えるため,キャラクターの成長を実感できる部分ともなるだろう。
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だがスイッチにはリスクもある。それは,変更前のジョブで得た経験値が一定量減算されてしまうことだ。スイッチ先のジョブレベルが減算の対象となること以上の詳細は明かされていないものの,理屈としては一方のジョブでプレイしている間に,もう片方のジョブのコツを忘れてしまう,ということらしい。ただしこれは,特殊なアイテムを使うことで回避できるとのこと。
いくつかのテクニカルジョブをプレイしてみたところ,スキルには,特定のスキルから派生したものや,既存のスキルと組み合わせられるという,いわば上位版のものと,仲間とのパーティプレイや対人対戦(PvP)用に特化されたものの2種類があるようだ。
ただし,7月21日のアップデートでは,「トレーダー」と対になるテクニカルジョブ「ギャンブラー」は実装されない。これは,プレイヤーからの公募で決定したジョブのため,全体に作業があとに回っているためだ。実装日程は現時点では未定だが,商人系のキャラクターを持っているプレイヤーは,今しばらく待ってほしい。
また,気になる職業用の専用装備に関してだが,各職業用の専用武器はテクニカルジョブと同時に実装され,銃や鞭,楽器といった新たな武器が,後述する新マップ「モーグ」の商店などで入手できるようになる。モーグの商店では,そのほかにもかばん系の新アイテムなどが売られるようだ。加えて,7月21時点では実装されないが,羽々キロ氏の公式イラストにある職業用防具類も,順次実装されていくという。
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■憑依部位を攻撃,アンデッドを使役,ロボットに搭乗
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闇属性の場,または光属性の敵に対して効果的なジョブとなっている代わりに,それに該当しない場所や相手ではやや力不足は否めない。ただし,フェンサー系は基本的に一次職で重要なスキルが揃っているため,後はリザーブシステムでエキスパートジョブからマスタリー系,ヒーリング/防御系などのスキルを持ち込んでおけば,十分に応用が利くだろう。
ほかにも,「呪縛」を使ってウァテス/ナイト系のヒーリング=回復魔法を封じるといったように,対人戦で非常に有効なスキルも持っているため,騎士団演習をはじめとするPvPにおいても,力を発揮してくれそうだ。ただ,例えばエフェクトなどスキルの見た目に関してはあまり派手なものがなく,職人的で堅実なジョブに仕上がっているように見受けられた。
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ただし,召喚するのはゾンビなので,時間の経過とともにHPが減少してしまう。さらに,側にいる敵に勝手に飛びかかる攻撃的な性質を持っており,ダメージを受けがちだ。召喚した死霊を有効に使役したいならば,召喚した死霊のHPを回復する「ネクロヒーリング」をタイミング良く使うのが重要だろう。
また,死霊は木箱や宝箱も敵とみなして攻撃するため,アイテムを入手したい場合は注意したほうがいい。ペットと同じく,死霊が攻撃した対象はアイテムをドロップしないからだ。ソロで活動するときの護衛としては非常に頼もしい仲間だが,彼らを個性的な疑似ペットとして連れ歩くには,独特の注意も必要なのである。
ネクロマンサーのスキルは召喚関連だけではない。敵にあらかじめかけておくと倒した瞬間にその敵をゾンビ化できる「リボーン」なども面白いスキルだ。敵をゾンビに変えるスキルだけに,誤ってゾンビになったあとにも攻撃を続けてしまうと,ゾンビはこちらに反撃を始めてしまうため,使うときはよくタイミングを見計らう必要がある。また,ゾンビにしてメリットがあるくらいの敵(ただし巨大ボスなどには効果がないので注意)となると,ネクロマンサー単独で倒すのはそもそも難しい。その意味で,パーティ戦闘でこそ効果を発揮してくれそうなスキルだ。
同様に,いかにもネクロマンサーらしいネーミングのスキルが「魂抜き」だ。これはPvPで相手の憑依を強制解除できるという,ある種ECOならではのスキルである。ネクロマンサーは個性的なスキルを多数持つだけに,プレイヤー側のテクニックが要求されるものの,比較的どんな状況でも戦えるスキルが揃っているようだ。
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ロボット騎乗中は,ミサイルを消費して行う遠距離ミサイル攻撃や拡散攻撃,周囲の敵の命中率を下げるその名も「チャフ」といった,派手かつ効果の高い攻撃や支援も可能。移動力を含め,ロボットの各種能力アップをできるパッシブスキルも多いため,二足歩行ロボット騎乗時には「戦う技師」の名がぴったりの職業となっている。
ただし機械以外の製造などはできないので,リザーブスキルはよく考えて選んだほうがいいだろう。また,やはりロボットには必要なのか,男のロマン(?)「自爆」スキルも用意されている。爆破される騎乗用ロボットとの親密度は下がってしまうが,自分は離れた場所に一瞬で逃れ,ロボットを自爆させて周囲の敵に大ダメージを与えるという,ある意味究極の面白技なので,マシンナリーを選ぶなら一度は使ってみるとよいだろう。
それ以外のジョブも,基本的には,特定の状況で比類なき強さを誇る,またはほかにない特殊な能力を持つ形となっていた。最初に軽く触れた,一次職のスキルと連携するコンボスキルは,ブレイドマスターと対になるバウンティハンター,アサシンと対になるコマンドなどが持ち,また,バウンティハンターが持つ数々のPvP特化スキルも興味深いところだ。
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■ついに第4の国。地下資源の街モーグ開放
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孤島にあるモーグは,地下資源の枯渇したECOの世界で唯一炭鉱を持つ新興国家である。町中では,この国にしか存在しない化石燃料「モーグ炭」が採掘できるが,タタラベ系職業でないと入手は難しいという。
この特殊な国は,古くはアクロニア大陸一の軍事国家アイアンサウス連合の一部だった。地下資源による財力を背景に近年独立したばかりのためか,人心の動揺は必ずしも収まっていない。
そんなモーグの町は,ファーイーストと同じく視点開放の(空が見える)マップとなっている。モーグ炭が採れる露天掘りの四角い穴を中心として縦に伸びた町で,最高地点に立つとその深さや高さがより実感できる。見下ろせば一番下方には採掘場が見え,穴の「壁」に当たる部分には店らしきものの入口が作られていて,下に伸びる階段も見える。穴の両側はリフトで繋がれており,一瞬で反対側に渡れる。町には隠されたショップなども存在するらしく,こぢんまりとしたマップながら探索の楽しみも用意されている。
町ではセレブ(一定以上の所持金を持つプレイヤーキャラ)だけを受け入れるという高級店とともに「マーチャントギルド総本山」が幅を利かせている。このマーチャントギルドも一種のショップなのだが,入ると従業員の挨拶から始まり,所持金次第で変わる店員の対応など,一度は見ておきたいネタが満載の楽しい場所だ。全体に暗く静かな雰囲気の流れるモーグにおいて,例外的にきらびやかな雰囲気の施設である。
モーグがほかの国と大きく異なる点は,飛空庭でしか出入国できず,また,フィールドがないことだろうか。この地の南西には,やはり飛空庭でしか行けない巨大な遺跡「光の塔」が残されており,フィールドがないぶん塔自体が広大かつ奥の深い構造物となっている。モーグの街と同じく,遺跡の内外も視点開放マップだ。
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遺跡内部は天井が高く,各フロアはモンスター達が徘徊する広い空間となっている。階層によっては踊り場に上がって全体を眺めることもでき,階段で上を目指せる。
ここにはガトリングや機関銃を装備した四足歩行のロボットのほか,回転する小さなドリルをサソリの尾のように振るって攻撃してくる,動きのユニークなロボットも出現する。また,これまでほかに同じ形のモンスターがいなかったモックーシリーズ(?)にも,新たな仲間がついに登場。プレイレポート中の現在はまだ調整中とのことなので強さについてはお伝えできないが,素早さ=攻撃頻度に秀でた,なかなかの強敵になることは間違いない。光の塔内部にいる彼らの多くは,光の塔が作られた当時,セキュリティ用に作られたロボットであり,ビルがとうに廃墟と化した現在も稼働しているのだという。
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さて,塔内をさらに上層部に向けて進んでいくと,エレベータのような機械跡や崩れた壁などが見られ,やがて遺跡の入口からも見えた露天通路に出る(通路上のモンスターに気をつけながら進む必要アリ)。そこからは,灰色の霧に霞んだ島全体と,遺跡の上部が目に入る。遺跡上部には,古代遺跡そのままの崩れかけた灰色のビル壁の周りに,ビルにそぐわない組み足場がめぐらされている。
足場は過去の遺跡ではなく「現在の冒険者達が遺跡のさらに上へと向かうため,勝手に作ったもの」とのことで,遺跡本体とは材質や形状がまったく異なる感じのグラフィックスだ。同時にそれは,現時点で最上階とされている場所が,塔全体の最終的な最上階ではなくて,冒険者達の(ストーリー設定上の)活躍次第では,さらに上へと探検の地が広がる可能性があるらしい。
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最後に,今回のプレイ内容を交え,制作担当者 岩田容賢氏に聞いた話を踏まえつつ,ポイントを再度まとめておこう。今回のアップデートによって,ECOではギャンブラーを除く二次職,そしてアクロポリスシティを囲む東西南北の国家がすべて出揃ったことになる。岩田氏いわく,一段落した今後はいよいよ「ECOの世界が動いていく」ことになるという。
今年のECOのテーマである「暮らし」を軸として,これまで国が揃っていなかったためストップされていた部分,例えば騎士団演習やそのほかのクエストが開放され,ストーリー的にもシステム的にも新たな方角に向かう可能性がある,とのことだ。
例えば騎士団演習については,これまで好きな騎士団に入って参加できたものが,あらかじめ決めた所属騎士団からしか参戦できなくなるなど,いよいよ騎士団システム本来の文脈が発揮される可能性がある,ということだ。
ギャンブラーの実装,ジョブ専用装備の導入,南東にある(という設定の)土地トンカの追加……と,なおも予定に留まる仕様は多いが,何はさておき,「当初からECOに入れたいと思っていた基本システムとマップを入れることができた」(岩田氏)という今回のアップデートで,ECOは大きな節目を迎える。
ECOケットで語られた,ファッション/ブランドメーカーとのタイアップや,シアターシステムの拡張など,2006年のECOのコンセプト「ECOで暮らす」を具現化する構想の数々や,今後のプレイヤー拡大策が気になるところだが,まずは,岩田氏の「一通りのプレイを体験して感想をぜひ伝えてほしい」という言葉に従って,新しいジョブとマップを満喫するのが先決かもしれない。(ライター:美緒)
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