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印刷2018/03/20 18:39

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[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 Game Developers Conference 2018(以下,GDC 2018)の初日となる北米時間2018年3月19日には,Google主催の開発者向けワンデイイベント「Google Developer Day 2018」が設定された。
 その中には,Googleが同社の推すAR(Augmented Reality,拡張現実)およびVR(Virtual Reality,仮想現実)の技術を次々と紹介していくセッション「Innovation & New Platforms」(革新と新しいプラットフォーム群)があったのだが,本稿ではそこから,「ARCore」と「Poly API」について簡単に紹介してみたいと思う。


現実をゲームに取り込むARCore


Nathan Martz氏(AR/VR Developer Platforms Product Manager, Google)
 ARCoreは,Googleが長らく実験的に取り組んできたARプラットフォームだ。2018年2月,ついにというかようやくというか,バージョンが1.0となり,ARCoreを活用するスマートフォン向けゲームの登場する土台が整ったという状況にある。

 ARCoreの解説にあたったGoogleのNathan Martz氏は,最初に近年のスマートフォンが性能を大きく向上させたことを指摘し,「高性能になったスマートフォンは同時に多彩なセンサーを備えており,ゲームに対して新しい可能性を切り開くデバイスになった」とした。

CPUやGPUが高性能化しただけでなく,6DoF(6 Degree-of-Freedom,3次元空間内で物体が取りうる前後上下左右の3軸6方向)の検出に対応したセンサーを備えるスマートフォンは,ゲームの新しい可能性を切り開くデバイスになったとMartz氏
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 そんなスマートフォンの能力を活かすエンターテイメントのひとつがARというわけだ。Martz氏によれば,Googleは2014年からARに取り組んできたそうだが,その成果の1つが,先月バージョン1.0に到達したARCoreというわけである。

2014年からARに取り組んできたGoogle。いわく,センサーの最適化やエコシステムの構築に時間がかかったとのことだ
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 ARCoreは,スマートフォンが持つセンサーやカメラの情報を使って,スマートフォンの3次元空間における位置をリアルタイムで計算し,追跡する機能を持つ。そして周囲にある壁や机といったオブジェクト位置を検出して,ARアプリケーションにそれらを組み込むことができる。
 Martz氏によると,ARCoreではそれに加えて,カメラからの入力を使って環境光の方向を検出することができるそうだ。その情報を用いることで,拡張現実空間内へ配置するオブジェクトに対して環境と同じライティングを適用でき,ひいてはリアルな映像を作り出せるという。

現実世界に存在する光の方向を,拡張現実の中で利用できる。ここでは,CGのオブジェクトに対しても現実と同じ方向から光を当てることで,オブジェクトの存在感を増している
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 ライティングやシャドウの表現には物理ベースレンダリング(Physically Based Rendering,PBR)やイメージベースライティング(Image Based Lighting,IBL)を利用できるとのこと。非常にリアルなオブジェクトも拡張現実に組み込むことができるとMartz氏はアピールしていた。

ライティングやシャドウにあたってはPBRとIBLをサポート。リアルなオブジェクトを利用できる
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 ARCore 1.0に対応しているスマートフォンは現状では14機種だそうだが,「2018年中にはさらに対応製品が出てくる」とMartz氏。GoogleはARCoreに関して主要なスマートフォンメーカーと協力関係にあるため,今後,ARCoreに対応するスマートフォンが増えるだろうと述べていた。

[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」
ARCoreを用いたアプリは対応機種でしか利用できないが,それでもトータルでは現時点でもARCore対応スマートフォンの総出荷台数は1億台に到達しているそうだ
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」
ARCoreでGoogleはAndroidスマートフォン大手各社と協力関係にあり,今後も多数の対応スマートフォンやアプリがリリース予定という

 アプリの開発にはAndroid Emulatorが利用でき,開発中の動作確認も容易とのこと。AndroidのグラフィックスAPIデバッガである「GAPID」もARCoreを用いたアプリ開発に使えるため,迅速な開発が可能だとMartz氏はアピールしている。

ARアプリのグラフィックスのデバッグにはGAPIDを利用できるとのこと。Androd EmulatorやGAPIDなど開発に必要な環境が揃っているので,ARアプリの迅速な開発を行えるというわけだ
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 ちなみに,アプリケーションのリリース方法は2つある。1つは「AR required」という属性を付けておくもので,この属性を持つARアプリはARCoreに対応しないスマートフォンのGoogle Playには表示されなくなる。またARCoreのランタイムはユーザーがGoogle Playからインストールを行うとき,自動的に導入されるそうだ。

AR required属性を持つアプリは,ARCore非対応のスマートフォンのGoogle Playには表示されない
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 もう1つは「AR optional」という属性で,この属性を持つアプリは非対応のスマートフォンのGoogle Playにも表示される。ARCoreのランタイムは,ARCore対応スマートフォンにだけ入ることになるという。AR optionalは,ARが必須でないタイプのアプリにつける属性といったところだろうか。

 Martz氏はここで,人気ドラマシリーズ「The Walking Dead」(ウォーキング・デッド)を題材にしたARCore対応ゲーム「The Walking Dead: Our World」が近々リリースになる予定と述べていたが,本作はARCore対応が必須になるようだ。



ARアプリの開発を容易にするPoly API


 続いてはPoly APIである。
 Poly APIは2017年末にGoogleが発表したサービスで,簡単に言えば,アーティストが作成した3Dモデルなどのアセットを利用できるというものだ。

Poly APIを通じて多数の3Dモデルなどのアセットを入手できる
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 ほんとんどのデータは商用を含めて無料で利用できる「Creative Commons License」下で公開されており,ここは大きな魅力となるが,実際には,商業利用や改変も含めて自由な「CC-BY」と呼ばれるライセンス以外に,商業利用や改変には制限の入るライセンスの下で公開されているアセットもあるとのこと。アセットごとに確認が必要なので,その点はちょっと注意が必要かもしれない。

Poly APIで提供されるアセットの多くはCreative Commons Licenseの「CC-BY」と呼ばれるライセンスで公開されているというスライド
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 サービスに「API」という名が付いているのを不思議に思うかもしれないが,これは,アセットの検索やダウンロードをWeb APIから行えるためだ。
 使い方は簡単で,下のスライドのようなREST APIの形式を利用できる。APIもシンプルなので,自作のツールでPoly APIを利用するのも簡単ではなかろうか。

[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」
https://poly.googleapis.com/に対してスライドのようなGETパラメータを付加することで,検索やダウンロードを行える。利用するにはGoogle APIのキーが必要だ
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GETのレスポンスはRESTでお馴染みのJSON形式

 もちろん,Poly APIを直接叩くのではなく,Poly APIに対応済みのゲームエンジン,具体的には「Unity」や「Unreal Engine」のSDKからPoly APIにアップロードされているアセットを探し,ゲームに利用するといったこともできるようになっているそうだ。

UnityやUnreal EngineのSDKはすでにPoly APIをサポート済み。AndroidのミドルウェアだけでなくiOS用のツールもPoly APIに対応しているそうだ
[GDC 2018]Googleが語る「ゲームに現実世界を取り込む方法」

 ARのアプリを作ってみたいが,3Dのモデルを自分で作るのは大変だという個人開発者や独立系開発企業にとっては非常にありがたいサービスといえるだろう。興味がある人は公式ページをチェックしてみてほしい。

GoogleのPoly API公式ページ(英語)


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