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ゲームパッドのアナログスティックから軸を取ったらどうなる? “ぐにぃ”という感触が心地いいAxisray Labの「BASH」を試す[TGS2026]
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印刷2026/09/19 19:50

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ゲームパッドのアナログスティックから軸を取ったらどうなる? “ぐにぃ”という感触が心地いいAxisray Labの「BASH」を試す[TGS2026]

TGS 2026のAxisray Labブース。「Touch It」(触ってみて)と大きく打ち出している。BASHを触ったあとだと,その言葉に深くうなずくほかなかった
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 東京ゲームショウ2026(以下,TGS 2026)に,中国のスタートアップ企業であるAxisray Labがブースを出展し,ユニークなゲームパッド「BASH」を展示していた。本製品は,独自機構の「GumiTap」が,一般的なアナログスティックの代わりを務める。
 2026年内の発売を予定しており,価格は300〜350ドル程度を想定しているという。

Axisray LabのBASH
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 ゲームパッドのアナログスティックといえば,中央にある軸を指で傾けて操作するものだ。磁気ホール式やトンネル磁気効果(TMR)式など,傾きを検出するセンサーはさまざまだが,軸を傾けるという構造は変わらない。
 では,その軸をなくしたら,ゲームパッドの入力はどう変わるのだろうか。

 BASHはUSBによるワイヤード接続に対応したゲームパッドで,冒頭でも紹介したようにアナログスティックがなく,独自のGumiTapを搭載するのがポイントだ。
 それ以外のD-Padや[A/B/X/Y]ボタン,トリガーボタンなどは通常のゲームパッドとそれほど変わらない。

BASHは,上側面だけでなく下側面にもUSB Type-Cポートを備える。どちらに接続してもゲームパッドとして機能した
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D-Padや[A/B/X/Y]ボタンの詳細なスペックは明らかになっていない。触った限りではメカニカルスイッチのような感触だった
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トリガーボタンの詳細も明らかになっていないが「Dual-mode Trigger」を採用しているとあるため,アナログとデジタル入力の切り替えが可能と思われる。試用機には,モード切替スイッチが見当たらなかったので,どこで切り替えるのか気になるところだ
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正面中央にはディスプレイを搭載する。BASHはBASH OSを搭載しており,単体でも本体に内蔵した簡単なゲームをプレイできるそうだ。試用機では,GumiTap以外のボタンの入力を検知できる機能だけ試せた
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 GumiTapは一見すると大きめのボタンのようだが,柔らかな素材でできており,押し込んだり,上下左右方向へ圧力をかけたりして入力する。

GumiTapに力を入れて変形させると入力として処理される
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 内部では,GumiTap裏側に内蔵したマーカーの変化を光学センサーで読み取っており,X軸/Y軸方向だけでなく,押し込みや回転も入力として取得できる仕組みだ。

GumiTapの裏側にあるマーカー。GumiTapを変形させると,マーカーの形も変わる。その連続的な変化を入力として処理している
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 従来のアナログスティックとは操作感が異なり,最初は自分の想定と操作がかみ合わなかった。
 スティックのように親指を横へ動かすと,もちろん横方向への入力が反映される。指の位置を変えずに横方向へ同じような力をかけても,入力は反映されるが,指を横へ動かしたときよりも動きは小さい。このあたりにずれがあった。
 そこで,両方の動きを組み合わせ,横へ動かしながら力のかけ方も調整すると,脳内のイメージと入力結果が合ってきた。この感触を言語化したものが「ぐにぃ」である。

GumiTapは,まさに「Touch It」なのだ。触ってみないとなかなかこの感触は分からない
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 GumiTapは,必要なときだけ「ちょん」と触れるより,親指を少ししっかり載せたまま変形させるほうが扱いやすい。ただし,指先へのフィードバックは従来のスティックとまるで違う。それなのに,目の前ではキャラクターがいつものように動く。操作方法は理解できても,指先と画面のちぐはぐな感覚が体になじむには,時間がかかりそうだ。

 ブースでは,BASHを使って「Apex Legends」をプレイしてみた。筆者がプレイした範囲では,アナログスティックがGumiTapに変わっても操作の遅延はなく,エイムや細かな視点移動も普通にできた。狙った位置まで視点を動かしたら,親指をGumiTapに載せたまま,横方向へかける力を緩めて止める感覚で操作するといいかもしれない。

 とくに楽だったのは,左側のGumiTapを押し込んだまま方向を変える操作だった。クリック感はないが,ダッシュしたいときにGumiTapを押し込み,その姿勢で移動方向を変えられる。
 押し込みと方向操作を両立しやすく,筆者には従来のL3を押し込んでダッシュするよりも直感的に操作できた。
 担当者によると,将来的には押し込みの感度調整も実装したいとのことだった。

GumiTapの場合,ダッシュ入力が暴発しにくいので,BASHではL3入力を背面ボタンに割り振らなくても良いと感じた
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 一方で視点変更のような大きな動きをするときは,少し力が必要だった。従来のスティックを半分くらい傾ける範囲であれば,力はほとんど必要ない。場面によっては,GumiTapのほうが逆に軽く感じるかもしれない。
 GumiTapを思いっきり傾けようとするとDualSenseのアナログスティックより重く,とくにその状態を維持するのに力を要した。

 中距離で相手の動きに追従するエイムは従来のスティック以上にやりやすい。逆に一気にカメラを動かすような操作には,相応に重さを感じる。ゴム製やシリコン製のボールを大きく変形させるような感覚といえば分かりやすいだろうか。

 BASHでは感度調整機能の実装も予定されている。調整できる範囲は分からないが,少し力を入れるだけで大きな入力にできる設定になれば,こうした課題は解決できそうだ。
 操作を試すうちに,従来のスティックとは違う力の入れ方で,もっと楽に入力を維持できる感触があったので,最終的にはあまり気にならなくなるかもしれない。

 また,GumiTapは簡単に交換できる仕組みも備えているという。ブースの担当者によれば,摩耗した場合にはGumiTap部分だけ交換することが可能で,交換品もそれほど高価にはならない方針とのことだ。
 入力を検出するマーカーについても,ガイドラインを公開する予定で,ユーザー自身が独自のマーカーや入力部を作ることも想定している。

展示品は,右側にあるGumiTapの劣化が進んでおり,隙間から赤色の光も見えていた。とはいえ入力に問題はなく,マーカーのある裏側の状態のほうが大事なのだろう
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 Axisray Labの公式Webサイトでも,GumiTapは入力を検出する機構と指で触れる部分を分離した構造だと説明している。交換は消耗への対応に加えて,操作方法を変える仕組みにもなる。実際,回転機構を備えた入力部を取り付ければ,小型のステアリングホイールのようにも使えた。

回転機構を備えた入力部を取り付けた状態
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 Axisray Labはハードウェアメーカーかと思いきや,Steamでゲームを配信している。2026年第4四半期のリリースを予定する「ASHEN SEA」は,BASHのために制作したそうだ。Axisray Labの公式Webサイトでは,GumiTapをつまむとゲーム内のアヒルを握るというデモを紹介している。


 押し込みや傾きだけでなく,つまんだりひねったりといった入力でも操作できるわけだ。ゲーム以外では,3Dモデリングのような用途も考えられそうだ。

 BASHで最も面白かったのは,これだけ構造が違うのに,Apex Legendsを普通にプレイできたことだ。指先では「これはスティックじゃない」と感じていても,狙った場所へ視点を動かし,止められる。ゲームパッドとしての役割は十分に果たしていた。
 アナログスティックから軸そのものをなくしても,同じ役割を成立させられるのか。BASHは,その問いにかなり面白い答えを出していた。

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