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印刷2026/09/17 19:17

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“猫猫(マオマオ)のアトリエ”って超おもしろくね? から生まれた新作「薬屋のひとりごと 〜偽りの皇弟〜」[TGS2026]

 東京ゲームショウ2026(TGS 2026)の会期初日(2026年9月17日),コーエーテクモゲームスが,新作「薬屋のひとりごと 〜偽りの皇弟〜」開発スペシャルトークステージを実施した。

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 本作は,9月9日配信のNintendo Direct 2026.9.9で発表された,TVアニメ「薬屋のひとりごと」初のコンシューマゲーム作品だ。

 ゲームジャンルはミステリーアドベンチャー。対応機種はPC / Switch2 / PS5 / Switch。発売時期は2027年初頭とされている。

 本作を手がけるのは「アトリエ」シリーズでおなじみ,同社のガストブランドと,アニメ版の制作スタジオを抱える東宝のTOHO Gamesだ。
 本ステージでは,コーエーテクモゲームスのディレクターの瀧波朱理氏と,東宝のプロデューサーの大西孝幸氏が登壇し,本作のゲーム内容や開発裏話を披露した。

左から瀧波朱理氏,大西孝幸氏
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左から瀧波氏,大西氏の胸ポケットの様子
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オリジナルストーリーで謎解き


 日向夏氏の原作小説「薬屋のひとりごと」は,花街で薬師として働く少女「猫猫(マオマオ)」が,女の園「後宮」に誘拐され,そこで起きた事件を解決したことで,美形の宦官「壬氏(ジンシ)」からさまざまな謎の解明を手伝わされることになる,毒と薬と科学の宮廷推理譚だ。

 小説から火がついた人気は,コミックで加熱し,アニメで大爆発。その勢いはとどまるところを知らず,2026年8月時点のシリーズ累計発行部数が全世界5700万部を突破するなど,一大ブームのさなかにある。

 そんな作品のコンシューマゲーム化プロジェクトの第1弾として送り出されるのが,今回の「薬屋のひとりごと 〜偽りの皇弟〜」だ。

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 ゲームの物語は,原作者の日向夏氏が原案を務める“五つの謎を描くオリジナルストーリー”で展開される。

 猫猫が後宮の侍女となってまもなくのこと,後宮では「五つの謎」と呼ばれる出来事が相次いでいた。それらは顔のない宦官,夜ごと嘆く蔵,一夜で赤く染まる衣など……不可解な現象が後宮に不安を広げていた。そして猫猫は,壬氏からの一方的な依頼で調査を命じられることに。

 持ち前の知識と観察眼で事件を解決していくなかで,猫猫は旅役者「冠宇(ガンユウ)」と出会う。そこで「覆面姿の皇弟」を目撃してしまったことから,彼が抱える“悩み”に巻き込まれてゆき――。

 「五つの謎」と「五つの呪」の交錯。偽りの皇弟の真実とは。

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 物語のキーとなるのは,オリジナルキャラクターの冠宇だ。
 彼は自信に満ちた振る舞いをする旅役者だが,舞台を降りると途端に気が小さくなる。舞台上と舞台裏があまりにもかけ離れていることで,ときには同一人物だと気付かれないこともあるのだとか。

 明らかに怪しすぎる人となりに,多くの読者は「は〜〜ん」と名探偵顔をしていそうである。当たるかは来年に持ち越しだ。

 このほか,原作でおなじみの「小蘭(シャオラン)」「高順(ガオシュン)」などのキャラクターも登場する。
 なお,上記のキャラクター以外についても,発表していないだけで,まだまだ実装するので乞うご期待とのことだった。


ゲームサイクルの紹介


 続けて,壇上ではゲームサイクルが紹介された。プレイヤーは猫猫を操作し,さまざまな事件の解決のために試行錯誤する。

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 事件に遭遇したら,まずは「探索」パートから。ここでは以下の4つの手段を用いて,事件に関する証拠を集めていく。

 採取:調薬用の原材料を探す
 調薬:材料で証拠品の薬を作る
 交渉:事件解明につながる情報を得る
 聞き込み:後宮や花街,市井を駆けめぐり手がかりを入手


 遊んだことのない新作だが,感覚的にはもう「薬屋のアトリエ」と呼んで差し支えないほど題材と開発陣がかみ合っている仕立てだ。

 なお,採取や調薬に関しては「薬学の有識者の方々から見ても,納得してもらえるもの」を目指していると,瀧波氏は述べた。そのため,採取できる材料には実在する生薬なども取り入れているらしい。

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つまり,薬研(やげん)をぐーるぐーるすればいいんでしょ?
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 証拠品を集めたら「情報整理」のお時間だ。ここまでに得た手がかりの断片が相関図にまとめられ,事件の真相に近づいてゆく。

 このパートについては,プレイヤーが推理で置いてけぼりにならないよう,「おさらい」の目的も含んでいるという。

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 そして本命の「推理」がはじまる。ここでは証拠や話術を駆使して,犯人相手に事件の真相を究明していく。主なシステムは以下のとおり。

 証拠呈示:集めた情報の4択から,正解だと思う選択肢を選ぶ
 調薬で事件再現:集めた証言・証拠から正解だと思うものを選ぶ
 相手を落ち着かせる:取り乱した相手への適切な言葉を選ぶ
 現場の記憶:物的証拠をもとに事件の真相を突きつける


 事件解決後は,薬屋の選択の時間。事件関係者に「真実の言葉」か「慰めになる言葉」かを告げる。この選択により,結末も変わる。

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 この一連の流れについて,ステージ上で補足もあった。

 まず,一見すると推理が難しそうだが,実際,ここで間違えると事件は迷宮入り。ゲームオーバーになってしまうという。しかし,推理パートからやり直しできるそうなので,再挑戦は容易だ。
 猫猫らしく一発で引き当てるのも爽快だろうが,バッドエンド的な演出があったなら,それはそれでしらみつぶしにしたくなるのが性だが。

 また,証拠には「事件解決に必須なもの」「必須ではないが犯人の真の目的が分かるもの」があるという。プレイ中,事件を解決するだけなら前者を集めればクリアできるそうだが,後者までじっくりそろえることで,ただ事件を解決するだけではない流れも見えてくる。

 まさに,原作のエピソードのような体験なのだろう


「猫猫のアトリエ」


 ゲーム紹介に続き,壇上では開発の裏話が語られていった。

 まずは制作決定のきっかけについて。東宝の大西氏はもともと,同社がアニメ制作を手がけるとあって,なんとかゲーム化できないかと考えていたという。しかし,なかなか企画が進まなかったのだとか。

 そんなとき,コーエーテクモゲームスのガストブランドのファンであった大西氏は,ふと「猫猫のアトリエって超おもしろくなりそう」と考えた。そして関係者を頼って同社に連絡したところ,ほぼ即答で組んでもらえたとのこと。原作ファンの瀧波氏も,企画の話を耳にした時点で「ついに来たか!」とやる気が高まったようである。

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 ゲームで原作の魅力を再現することについては,猫猫に着目した。彼女は憶測でものを言う人物ではなく,情報に確信を持ったときに口にするのが特徴だ。その姿をぶれさせないよう,ゲームプレイでも情報を得て,整理して,猫猫を確信に至らせるシステムを目指したという。

 また大西氏としては,「薬屋の要素を分解してゲームに落とし込むのではなく,薬屋ならどうするかを最優先に考えて,システムを組んでいきました」とした。ゲーム都合だから仕方ない,という考え方は最終手段であり,妥協しない形を模索し続けてきたようだ。

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 原案とストーリーの課題については,「原作との整合性」にあったという。原作者の日向夏氏には企画当初に提案し,氏がゲームにも精通していることもあってすぐに快諾をもらえたそうだ。

 そのうえで,ゲームのストーリーについては話し合った結果,関係者一同,スピンオフやIFではなく“原作の物語の裏側や間(あいだ)を描く”ことを選んだという。これにより,原作の時間軸や人物の成長といった縛りが生まれたため,原作との整合性については,全員で尽力して帳尻を合わせているそうである。

アニメで描かれた舞台の美しさも強く意識。後宮や花街の空気感は,NPCやライティングなどのこだわりで再現。音楽にもかなり注力しているのだとか
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 ゲーム開発での苦労については,大西氏は「まだ言えない部分に苦労しています」と述べた。つまりネタバレの配慮だ。

 大西氏は本作について,「(原作の読み味のように)プレイしたあとになにを感じてもらうか,心に残るなにかを伝えたいと考えて,仕掛けを用意しています」と答える。詳しくは語られずとも,期待するには十分なコメントと言えるだろう。

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 ステージの最後には,今後のステージ情報やアニメ情報が告知された。9月20日実施のTGSステージには,猫猫役の悠木 碧さん,壬氏役の大塚剛央さん,冠宇役の阿座上洋平さんが登壇し,本作の実機プレイをお届けするという。アニメ第3期,そして劇場版の公開もまもなくだ。

 本作については今後,公式Xなどをとおして新情報を発信していくとし,観客の拍手のなかステージが終了した。

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