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ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
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印刷2014/02/18 00:00

レビュー

キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

ASUS TransBook T100TA

Text by 小西利明


TransBook T100TA
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ASUSコールセンター
TEL 0800-123-2787,047-390-5630(平日 9:00〜18:00,土日 9:00〜17:00)
実勢価格:4万5000円前後(2014年2月18日現在)
画像(002)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 2013年後半に登場して,一躍人気のデジタルガジェットとなったのが,Atom Z3000シリーズを採用するWindows 8.x搭載タブレットだ。4Gamerでも多数の製品を紹介しており,2014年1月に掲載した8インチ級のタブレット端末「Miix 2 8」のレビュー記事も,高い関心を持たれている。

 携帯して使うのに適するWindowsタブレットではあるが,Windows,とくにx86やx64版を使っているとどうしても,キーボードやマウス(あるいはタッチパッド)を使いたくなる瞬間は多い。とくにゲームはタッチだけだと操作できないものが大半なので,iPadやAndroidタブレットと比べて「やっぱりキーボードが欲しいな」と思う機会が多いのではなかろうか。
 そんなときのために,タブレット端末とバッテリー駆動の小型Bluetoothキーボードを組み合わせているという人もいると思うが,本体と別にキーボードを持ち歩くくらいなら,タッチ機能の付いたノートPCでもいいじゃないかという気がしてくる。

T100TAの製品ボックス
画像(037)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 今回評価するASUSTeK Computer(以下,ASUS)の「TransBook T100TA」(以下,T100TA)は,「Windowsタブレットが欲しいけれど,キーボードも手放せない」という人に歓迎されそうな2-in-1デバイスだ。10.1インチ液晶パネルを搭載するタブレットに,分離合体可能なキーボードを組み合わせた本製品をASUSから貸し出してもらえたので,今回はその実力と使い勝手を検証してみたい。


合体させた状態の見た目はごく普通の小型ノートPC

分離すればWindowsタブレットに


合体状態のT100TAは,ごく普通の小型ノートPCにしか見えない
画像(021)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 まずはT100TAの外観からチェックしていこう。
 T100TAは,タブレット端末型の本体と,本体と合体できる付属キーボード部「キーボードドック」の2つで構成される製品だ。Ultrabookに見慣れた目からすると,合体状態のT100TAはちょっと厚みのある小型ノートPCといった趣である。

 合体させて畳んだ状態のサイズは,実測値で263(W)×178(D)×25(H)mm。厚さ20mm未満のUltrabookが珍しくない昨今では,ノートPCとしてはやや厚いほうだろう。ちなみに,カタログスペックより奥行きと高さが大きいのは,ヒンジ部分を含めて測定したからだ。本体側単体でのサイズは,同じく実測値で263(W)×172(D)×10.5(H)mm。こちらも10インチ級タブレットとしてはやや厚みがある。

 重量は,合体状態の実測値で約1.11kgだった。単体では本体側が578.5gで,キーボードドック側が535g。モバイルノートPCとしてはまずまず軽量といえるのではなかろうか。
 10インチクラスのタブレット端末として見た場合,軽さがウリの「iPad Air」にはおよぶべくもないが,第3世代「iPad」の実測約652gよりは,T100TA本体のほうが明らかに軽い。

合体状態の側面写真。ヒンジ側から見ると,最近のモバイルノートPCとしてはやや厚く感じる
画像(012)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか? 画像(013)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

写真の右端部分をつまんで持ち上げたくらいではびくともしない
画像(040)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 合体時の安定感はなかなかのもので,「予備知識のない人だと,キーボード部を分離できるとは思わないのでは」と言えるほどしっかり連結されており,実際,合体状態で本体側をつまんで持ち上げたりしたくらいでは,キーボードドックが外れて落下してしまう心配は無用だ。どちらかを持って振り回すような無茶をしなければ,まず大丈夫と断言してしまってもいいとさえ思える。早くから2-in-1デバイスを世に送り出してきてきたASUSの面目躍如といったところか。
 ちなみに合体の解除は,キーボードドックのヒンジ部分中央にある,銀色のボタンを押してロックを外し,タブレット端末本体側を引き抜くだけでいい。なお,本体とキーボードドック間の接続インタフェースには,無線ではなくUSB 3.0が採用されているため,キーボードをワイヤレスで使うことはできない。

画像(003)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
本体とキーボードはロックされており,解除にあたってはヒンジ中央にあるボタンを押す必要がある
画像(004)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
分離した状態。OSが動作中でも気軽に付け外しできるのは手軽でいい

左が本体側,右はキーボードドックのドッキング用,それぞれのコネクタ部。中央の端子が接続インタフェースで,その実態はUSB 3.0である。合体時には本体側のヒンジホールにキーボードドック側の突起(ラッチフック)が差し込まれて,ラッチフックから出る小さな爪で固定される仕組みだ
画像(008)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか? 画像(009)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

艶かな塗装が施されている本体背面。一方,キーボードドック側は艶なしのグレーと,質感がかなり異なる
画像(018)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 合体した状態で少々気になったのはカラーリングだ。一応「濃いグレー」で統一された色合いにはなっているのだが,タブレット端末側の背面,ノートPCとして利用するときの天板側が光沢のあるコーティングを採用するのに対し,キーボードドック側はマット加工になっており,一体感を欠けるのである。とくに,合体時に閉じた状態を側面から見たときの違和感はけっこう大きく,この点を安っぽく感じる人はいるだろう。

 側面の話が出たので続けると,タブレット端末本体には,ノートPCとして利用するときの上面となる側面向かって左端に[電源/スリープ]ボタン,左側面の上端に上から音量調節用ボタンと[Windows]キー,右側面には上端から5cmくらいのところにmicroSDカードスロット,下側にUSB Micro-B端子,HDMI Micro Type D出力端子,3.5mmミニピンのヘッドセット接続端子が用意されている。
 ボタンやポート類の配置はごく一般的な構成といえるが,Windowsタブレットで[Windows]キーとして機能するボタンが側面に用意されているというのは,少なくとも筆者は初めて見た。試用開始後しばらくの間「T100TAには[Windows]キーがない?」と思っていたほどだ。他社のWindowsタブレットを使ったことがある人ほど,慣れるまで時間がかかるかもしれない。

画像(016)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
本体左側のボタン類を拡大。左から[Windows]キー,音量調節ボタン,[電源/スリープ]ボタン。[電源/スリープ]ボタンの右にあるのは「バッテリー充電インジケーター」で,電源ランプも兼ねる
画像(017)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
本体の右側面。左からmicroSDカードスロット,USB Micro-B端子,HDMI Micro Type D出力端子,ヘッドセット端子。ちなみに,背面側に見えるメッシュは,ステレオスピーカーの開口部である

 一方,キーボードドック側は,本体向かって左奥の側面にUSB 3.0の標準(Type A)ポートが用意されているだけだ。フルサイズのUSB 3.0ポートを持つため,データ交換用のUSBフラッシュメモリやマウスなどをそのままつなげられるのはT100TAの優れた特徴といえる。

丸みを帯びたデザインがよく分かる側面写真。キーボードドックにはUSB 3.0ポートがあるだけで,主要なインタフェースや操作系は本体側に集中しているのが分かるだろう
画像(014)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか? 画像(015)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

 キーボードドックに用意されるキーボードは87キーの日本語配列で,パンタグラフ式のメンブレンスイッチを採用するという,モバイルノートPCにおける定番の仕様となっている。メインの英数キー部分におけるキーピッチは横方向が実測約17.5mm,縦方向が同14.5mmで,キーストロークは同1.5mm弱だった。キーのサイズは気持ち小さめであるものの,キー配列に無茶な点はないので,とくに悩むことなく扱えるだろう。従来型のPCゲームではキーボードが欠かせないだけに,特殊なレイアウトを採用していない点は評価できる。

 なお,タッチパッド部分は,最近のノートPCではすっかり定着した感のある,パッド面とボタン部分が一体になったタイプだ。筆者はこのボタン一体型タッチパッドがどうも苦手なのだが,いまや,このタイプではないタッチパッドを備えるノートPCが発売されることさえ稀になっている。ボタン部分もマウスポインターの移動に使えるので,狭いタッチパッドでも有効に使えるといった理由や,コストを削減できるといった理由は考えられるが,使い勝手という面ではマイナスだろう。

キーボードドックの表面。キーが小さめなのと,カーソルキー周辺がやや窮屈である点はマイナス材料だが,配列がオーソドックスなので使い勝手は悪くない
画像(010)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

キーボードドックの裏面。ゴム足があるだけで,後からストレージデバイスを搭載できるような構造にはなっていない
画像(011)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 ちなみにこのキーボードドックは,容量500GBのHDDを内蔵するものとHDDを内蔵しないものの2種類が用意される。もっとも,どちらが付属してくるかは製品構成によって決まっているので,本体との組み合わせを任意に選んだりはできない。この点は注意が必要だろう。

 国内モデルの製品構成は以下のとおりだ。

表 T100TAの製品構成とキーボードドックの仕様
型番 構成 想定売価または直販価格
T100TA-DK32G 内蔵SSD容量32GB+HDDなしドック 4万5000円前後
T100TA-DK532GS 内蔵SSD容量32GB+500GB HDD内蔵ドック,Office 2013付属 5万9800円(税込)
T100TA-DK564G 内蔵SSD容量64GB+500GB HDD内蔵ドック 5万4800円(税込)

容量32GBモデルとなる試用機でドライバソフトやWindows Updateをかけた状態のストレージ空き容量は18.7GBだった
画像(022)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 PCとしていろいろアプリケーションをインストールして使おうとなると,内蔵SSDが64GBでも足らないことがあるだろう。その点では,USB 3.0経由での接続になるとはいえ,容量500GBのHDDを内蔵するモデルが用意されているというのは,T100TAの大きな利点といっていい。ゲームのような常時起動しておく必要がないアプリケーションはHDD側にインストールしておけば,必要なときに合体させて使うという使い方ができるからだ。

 ただし,今回入手した評価機は,HDDなしのキーボードドックが付属する「T100TA-DK32G」だったので,残念ながら,HDD内蔵型キーボードドックに関する評価は行えなかった。この点はあらかじめお断りしておきたい。

電源の話ついでに,T100TAに付属していたUSB−ACアダプター。最近のタブレット端末用では至って普通のものだ
画像(019)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 使っていて少し気になったのは,本体側のUSB Micro-B端子が電源コネクタを兼ねていることだ。タブレット端末ではよくある仕組みだが,T100TAの場合,これがタブレット端末側にあるため,合体状態で充電しながら使う場合,本体向かって右の側面から,USBケーブルがだらりと垂れ下がって見栄えが悪いのである。「L字型のUSB Micro-Bケーブルでもあれば,ケーブルを下に垂らせるんじゃないか」とも考えたのだが,その場合はHDMI出力端子の邪魔になりそうだ。

アウトカメラがないタブレット端末は今どき珍しい
画像(006)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 ところで,T100TAの変わった点に,アウトカメラを搭載しないことがある。最近ではタブレットでも背面にアウトカメラを備えるものが一般的となっているが,T100TAにあるのは前面のインカメラだけなのだ。
 日本ではまだメジャーな使い方ではないと思うが,海外ではスマートフォンで写真を撮るのと同じように,タブレットを掲げて写真やムービーを撮るのが珍しくなくなっているので,ちょっと意外に思えた。タブレットでもアウトカメラを必要とする人は,「T100TAにはない」ことを押さえておく必要がある。


スペックはBay Trail-Tタブレットの標準的なレベル


 前段でストレージの話は終えたので,ストレージ以外のハードウェアスペックを確認しておこう。

10.1インチサイズの液晶パネルは,解像度1366×768ドット
画像(005)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 採用するSoC(System-on-a-Chip)は,Windowsタブレットにおける定番となる「Atom Z3740」を採用。メインメモリ容量は2GBだ。
 冒頭で10.1インチサイズと紹介した液晶パネルの解像度は1366×768ドット。10インチ級のタブレットでは,1920×1080ドットやそれ以上の解像度を持つ液晶パネルを採用する製品も珍しくないが,Bay Trail-T世代のAtomが持つ性能を考えると,これくらいの画面解像度のほうがバランスは取れているような気もする。

 後述するベンチマークテストで持続的に負荷をかけた状態では,本体右側面にあるUSB Micro-B端子から本体中央に3cmほどのポイントが,最も高く発熱することに気付いた。おそらくはこのあたりにAtom Z3740が置かれているのだろう
 もっとも,発熱しているとはいえ,「熱い」というほどではなく,放射温度計で計測してみても30℃程度に収まっていた。手に持った状態でゲームをしていても,不快に思うことはないはずだ。

T100TAのデバイスマネージャーを確認すると,DPTFのドライバソフトがインストールされていた
画像(023)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 ちなみに,「Miix 2 8」のレビューでも触れた,ハードとソフトを連携させて,タブレット端末の発熱をコントロールする仕組み「Intel Dynamic Platform&Thermal Framework」(以下,DPTF)は,T100TAにも導入されている。ゲームなどで高負荷の状態が長く続いた場合,放熱のためにDPTFによってCPUの動作クロックが下げられる可能性はあるかもしれない。


キーボード付きAtomタブレットはゲームに使えるか?


 それでは,ベンチマークソフトとゲームを使って,T100TAの性能を検証してみよう。

余談ながら,デスクトップ版の3DMarkは,エラーが出てしまい,T100TAでは実行できなかった
画像(025)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 まずは,Windowsストアアプリ版の「3DMark」からだ。ここでは,テストごとに3回実行し,その平均をスコアとして採用する。過去に掲載したWindowsタブレットのレビューから,同じ条件で過去にMiix 2 8と「Surface 2」でもテストを行っているので,3製品を比較してみよう。

 というわけで結果はグラフ1のとおり。測定限界に達している「Ice Storm」はさておき,「Ice Storm Extreme」と「Ice Storm Unlimited」の両プリセットで,同じSoCを搭載するMiix 2 8にかなり置いて行かれているのが気になるところだ。

画像(024)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

 3DMarkの公式ランキングと照らし合わせてみたところだと,おおむね「Snapdragon S4 Pro」搭載のAndroidデバイス並みといったところだが,この理由は何だろうか。考えられるのは,「SoCや筐体の発熱が規定の計枠内に収まるよう,DPMFによって動作クロックが制御されている」という可能性だ。

 そう推測するのには理由がある。残念ながら,Atom Z3740が統合するグラフィックス機能(以下,iGPU)「Intel HD Graphics」の動作クロックを追う手段は見つけられなかった。そのため,iGPUの動作クロックに関する話はできないのだが,3DMark実行中のCPUコアクロックをWindows標準のパフォーマンスモニターで追ったところ,Atom Z3740のCPUコアクロックは,主にCPUコアのテストとなる「Physics test」においても,定格の1.33GHzより上には上がらなかったのである。
 Atom Z3740には,Coreプロセッサにおける「Intel Turbo Boost Technology」に近い自動クロックアップ機能が用意されており,スペック上は最大1.86GHzで動作する。にもかかわらずクロックが1.33GHzを超えてこなかったことからすると,T100TAでは,システムの熱設計枠内に収めるべく,DPTFによって,SoCの動作クロックを定格以上には引き上げない設定がなされているのではないか,というわけだ。

 次は実際のゲームに近いベンチマークテストから,PC版「ドラゴンクエストX」の公式ベンチマークソフト(以下,ドラクエXベンチ)である。
 Miix 2 8のレビューでは,ドラクエXベンチがフルスクリーンで動作しないという問題があったが,T100TAではそうした問題は生じず,ウインドウ,フルスクリーンのどちらでも正常に動作した。そのため,相対的にスコアが高くなるフルスクリーンを選択。グラフィックス設定と解像度は,「標準品質」の解像度1280×720ドットと,「低品質」の1280×720ドット,「低品質」の解像度640×480ドットの3パターンを用いることにした。

 その結果がグラフ2だが,スコアは,最も描画負荷の低い「低品質」の640×480ドットでも1821。スクウェア・エニックスによる指標は「重い」であり,プレイするには厳しい結果と言わざるを得まい。

画像(026)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?

画像(029)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 やはりAtom Z3740で,3Dグラフィックスを使うデスクトップアプリケーションのゲームをプレイするのは無謀なのか……。重い気持ちで次に試したのが,筆者がかつて本格的にプレイしていたMMORPGの「大航海時代 Online」だ。ほぼ9年も前にスタートしたゲームであり,当時としても高いグラフィックス性能を要求するゲームではなかったので,これなら問題なく動かせるのではないかと考えたのだ。

 大航海時代 Onlineには,公式のベンチマークソフト「大航海時代 Online Benchmark」が用意されている。サービス開始時から存在するベンチマークソフトであり,画面解像度の最高設定が「1024×768ドット,32bit,フルスクリーン表示」というあたりからして,要求スペックの低さが窺えよう。
 ゲーム本体はどうかといえば,公式ベンチマークソフトよりも高い解像度が選べるようになっていたり,アンチエイリアシングの設定が追加されていたりはするものの,グラフィックス表現自体はベンチマークテストと比べても大きく変化していない。だからこのベンチマークテストでも,ある程度目安にはなるだろう。

大航海時代 Online Benchmarkの画面。これは1024×768ドットで最高設定で動作中の様子で,左上の「Last Score」の数字を参照する
画像(028)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 今回は解像度800×600ドットでグラフィックス設定「ノーマル設定」と,解像度1024×768ドットで「最高設定」の2パターンで計測してみた。それぞれ複数回計測してみたが,スコアのブレはほとんどないことを確認している。ベンチマークソフトの説明によれば,「Total」が300以上あれば非常に快適なプレイができるという。
 グラフ3がその結果で,800×600ドットのノーマル設定が700以上,1024×768ドットの最高設定でも500以上。さすがに上々のスコアを残した。

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 ようやっとプレイできそうなスコアが得られたが,問題なくプレイできるのか。実際に大航海時代 Onlineをプレイしてみることにした。グラフィックス設定は解像度以外インストール直後のままで,解像度のみ「1366×768ドット,32bit,フルスクリーン表示」を選んでいる。

T100TAで実際に大航海時代 Onlineをプレイしたときのグラフィックス設定
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 プレイした様子をビデオカメラで撮影したものを下に掲載しておくので,興味のある人はチェックしてほしい。
 ムービーの左上には,「Fraps」を使って取得したリアルタイムのフレームレートを重ねてあるが,プレイヤーキャラクターが多数表示される街中ではフレームレートが30〜40fps以上を記録しており,表示負荷の高い海上でも20〜30fpsを記録するなど,思った以上に快適にプレイできているのが分かるだろう。ただし,多数の船が表示される局面だと20fpsを割り込むようになり,45秒あたりで20隻ほどの船が入り乱れて戦うところだと,数fpsにまで落ち込んでしまう。
 この結果からざっくりまとめるなら,極端に“重い”シーンでもない限り,数世代前のMMORPGなら十分にプレイできそう,といったところか。


 キーボードがあることも,大航海時代 OnlineのようなMMORPGには大いに役立つ。大航海時代 Onlineはほとんどの操作をマウスでこなせるように作られているため,タッチでも大抵の操作は行えるのだが,やはり,指先だとうまく操作できないこともある。そういうときにはキーボードショートカットを使ったほうが操作はスムーズだ。
 タッチ操作だけでなく,キーボード,そしてタッチパッドによるマウスポインターという3パターンで操作できるT100TAは,操作方法が限定されない点でピュアなタブレット端末よりもゲーム向きといえよう。

画像(035)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 最後は,Windowsストアアプリのレースゲーム「Asphalt 8:Airborne」を試してみた。元がiOS端末やAndroid端末用のゲームなので,性能面ではこれらに匹敵するT100TAでも,快適に動作する可能性が高い。
 ただし,WindowsストアアプリのゲームではFrapsを使ってフレームレートを調べることができないため,ベンチマークテストは行えない。そこでプレイの様子を撮影したムービーを掲載して,どの程度で動いているのかを示すことで,読者の判断材料にしてもらいたいと思う。
 下に示したムービーを見る限り,安定して60fpsで表示できている,というほどではないようだが,かなり快適なプレイを実現しているのが分かるはずだ。タッチ操作だけでプレイしているが,画面上のバーチャルボタンに対する反応も良好だった。


これはWindowsストアアプリのフライトシミュレータ「Flight Unlimited Las Vegas」。デスクトップアプリのフライトシミュレータには及ばないが,T100TAにはこれだけの3Dグラフィックスゲームが快適に動作するパワーがある
画像(036)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 WindowsストアアプリのゲームをT100TAで試してみてつくづく思ったのは,「良質なアプリのラインナップさえ増えてくれば,T100TAはゲーム用途でも活躍し得るデバイスになるのに……」ということだ。性能面ではAndroidスマートフォンやタブレット端末に匹敵するのだから,足りないのは本当にアプリだけなのだが,現状ではようやくAndroidやiOS用ゲームの移植が始まった程度なので,道は険しそうである。Miix 2 8のレビューで述べられたとおり,Windowsストアアプリ向けゲームの拡充に関しては,Microsoftによる一層の努力を期待するしかない。


バッテリー駆動時間もチェック

最大5時間程度はゲームをプレイ可能か


 最後に,バッテリー駆動時間も確認しておこう。T100TAのバッテリー駆動時間はカタログ値で約15.8時間と,かなりの長時間駆動が謳われている。そこでまずは,バッテリー駆動時間テストプログラム「BBench」を使い,ごく簡単なテストを行ってみることにした。
 画面輝度は初期設定の40%に固定し,自動消灯や自動スリープをオフにした状態で,BBenchの機能を使って10秒おきのキーボード入力と,内蔵無線LAN機能を使った1分ごとのWebブラウジングを行うという内容だ※1

※BBenchでアクセスするWebサイトは,標準設定のままでは古いサイトが多いため,YouTubeやニコニコ動画,TwitterやGoogleによる検索など,現代的なサイトに変更している。

 この簡易なテストで,満充電状態から電源を入れて,10%分のバッテリーが減るのに要した時間を計測したところ,約64分という結果となった。これを単純に10倍すると,バッテリー駆動時間は最大で10.6時間前後となる。
 10インチ級のタブレットでは,10時間前後のバッテリー駆動時間を謳う製品が多いので,T100TAも同程度のバッテリー駆動が可能といえそうだ。もちろん,単純に10倍した値では正確さに欠けるのは否めないが,おおまかな目安にはなると考えて,今回はこの方法を利用している。

 それではゲームプレイ時のバッテリー消費はどれくらいになるかと,大航海時代 Onlineで計測してみた。大航海時代では,ゲームにログインした状態でプレイヤーキャラクターを街中に放置する。一方のAsphalt 8では,「クイックソロレース」のコース「Nevada」を選択し,レース開始直後に意図的にコースアウトして路肩に停車した状態を維持したまま6分以上放置して,レースが自動で終了したら同じプロセスを繰り返した。この状態でそれぞれ,バッテリーが満充電から10%減るのにかかった時間を計測する。
 その結果,いずれのテストにおいても,約29分かかった。つまり,10倍すると4.8時間だ。もちろんこれは放置した状態のものなので,実際にプレイして画面を大きく動かせば,さらにバッテリー駆動時間は短くなるはずだが,3Dゲームの実行時でも最大で5時間程度はバッテリーが持つ可能性があるとはいえそうである。


性能面はAndroid&iOSタブレットに劣らない

キーボードドックに価値を感じるならお勧め


 T100TAを試用していて,ふと,かつて流行したNetbookのことを思い出した。10インチクラスの液晶パネルを搭載する軽量で価格は安いノートPCという点では,Netbookと共通する部分があると感じたからだ。
 とはいえ,T100TAは軽くて安いという点は共通であるものの,性能面ではNetbookと大違いである。グラフィックス負荷の軽いゲームやWindowsストアアプリに限られるとはいえ,AndroidタブレットやiPadと同じようなゲームを十分プレイできるのだから,はるかに“マトモ”だと述べていいだろう。

画像(038)ASUS「TransBook T100TA」レビュー。キーボード付属のWindowsタブレットはゲーマーの期待に応えられるか?
 アプリやインターネット上のコンテンツを気軽に楽しむデバイスは,今やすっかりAndroidやiOS搭載のスマートフォンやタブレットが主流となった感がある。だが,その一角に食い込めるだけの性能を,Atom Z3740搭載タブレットは持っているといえそうだ。そのうえT100TAなら,実用的なキーボードドックも付属するため,ノートPC的な使い方にも十分堪えられるし,軽めのゲームなら快適に遊べる程度の性能もある。
 3万円台半ばから4万円台前半で販売されている物が多い8インチ級のWindowsタブレットと比べると,実勢価格ではやや高めにはなるものの,「やっぱりキーボードも使えたほうがいいよね」という人なら,T100TAはWindowsタブレットの選択肢に加える価値があるはずだ。

TransBook T100TA 製品情報ページ

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