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オンラインゲームを遊ぶためのPCしかない! 韓国のネットカフェを見学してきた
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今回取材したのは,NDC17の開催地であるパンギョの駅近くにある,開店して2年ほどの個人経営のネットカフェだ。ネクソンの直営店というわけではないが,加盟店(いわゆるネットカフェ特典を利用できる店舗)とのこと。
入ってみてまず驚くのが,PCがズラっと並んでいる光景というか,“それしかない”こと。日本のネットカフェの場合,PC席があり,漫画や週刊誌のコーナーがあり,オープン席や個室があり,シャワールームがあり,ドリンクバーがありと,「時間中,好きなように快適な時間を過ごしてね」的な施設が多い。一方,韓国の場合,基本的にオープンのPC席しかないのだ。店員に話を聞いたところ,店によっては二人で座れるソファや個室もあるようだが,オープンのPC席が一般的なスタイルだという。
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人気のタイトルは,店内のプレイヤーの画面を見るだけですぐに分かるが,大半が「League of Legends」と「オーバーウォッチ」のどちらかをプレイしている。ほかには「EA SPORTS FIFA Online 3」「サドンアタック」も人気だそうだ。
利用料金は1時間あたり1400ウォン(約140円)。激安である。この店は24時間営業だが,時間帯で料金が変わることはないとのこと。この価格なら,気軽に友達と遊びにくるというのも納得だ。
パンギョがビジネス街なので,会社帰りに立ち寄る20代後半の利用者が多いそうだが,学校の放課後の時間帯は,塾に行く前に学生が遊びに来るという。今回取材したのが,ちょうど仕事が終わる時間の前だったので,実際,学生が多く来店していた。というか,10代前半の少年達が5人で集まって,にぎやかにLeague of Legendsを遊んでいたり,女学生のグループがオーバーウォッチでバンバン敵を倒していたりして,日本のネットカフェをイメージしていると,なんだか異次元に迷い込んだ感がある。
なお,子供の利用が多い韓国のネットカフェならではの設備として,オンラインゲームの課金が行える機械が設置されていた。公式サイトからの購入と違って,現金で直接購入できるので,クレジットカードを持っていない年齢のゲーマーであっても,お小遣いで決済できるというわけだ。
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ちなみに,日本のネットカフェのように,入店時に受付を行う店員はいないので,来店者は機械を使って自分で利用料金を支払う。韓国のネットカフェは,いかに人件費を減らすかで頭を悩ませており,受付を置かないのだそうだ。
スタッフの大半は厨房にいる。ドリンクバーなどが無い代わりに飲食物の販売カウンターが用意されており,見た目はネットカフェと飲食店が併設されているような感じだ。
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いちオンラインゲームプレイヤーとしては,「韓国の学生,むちゃくちゃ楽しそう!」というのが,率直な感想だ。気心の知れた仲間と集まってゲームをプレイするのは,さぞ盛り上がることだろう。それが日常的に行える文化が根付いているというのは,うらやましく感じる人も多いはず。日本でも,こうして友達とワイワイ気軽に利用できるネットカフェが増えてくれると嬉しいと感じた取材だった。
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