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韓国最大級のe-Sports施設「Nexon Arena」を見学。ほぼ毎日試合が行われ観戦も楽しめる
Nexon Arenaは,2013年12月28日にNexon Koreaと韓国の放送局が共同で設立したe-Sports施設だ。ソウルの南東,カンナムに位置しており,毎日e-Sportsの試合が行われて,それを観戦できるようになっている。
カンナムは,高層ビルが立ち並ぶビジネス街であると同時に,ショッピングやグルメなどのスポットが繁華街に集まっており,学生も多く訪れる場所だ。日本で言うと,渋谷のような雰囲気の街に,e-Sports施設があるのをイメージしてもらえれば,だいたい合っているかと思う。
収容人数は,1階席に300名,2階席に200名の500席となっている。ただしこれは席の数なので,人気タイトルの決勝戦などで立ち見が発生すると,1000人以上が観戦することもあるという。
もともと,Nexon Arenaでの観戦は無料だったのだが,「EA SPORTS FIFA Online 3」では初めてのリーグ決勝戦で,1200名が押し掛ける事態となった。それが問題となってしまい,現在は落ち着いて観戦できるよう,有料となったとのこと。
観戦チケットの価格は,どのゲームでも一定で,3500ウォン。日本円で350円ぐらいだ。おそらく「安い!」という反応になると思うが,この価格は利益を得るためでなく,ある程度人数を制限することを目的に設定しているものなので,利益は考えていないのだという。そもそも,Nexon Arenaでの収益は全額寄付されるので,Nexon Koreaとしては一切の利益を得ていない。e-Sportsを発展させるためのインフラ整備への投資ということで,運営しているそうだ(試合中に流れるCMなどで,共同出資している放送局には利益があるとのこと)。
ちなみに,中ではポップコーンやドリンクが販売されており,映画を見るようなスタイルで観戦できるようになっている。ただ,学生が多く訪れるためか,酒類は売られていなかった。ビールを片手に観戦したい気もするのだが。
Nexon Arenaで行われる試合の多くは,Nexon Koreaが主催となる,同社がサービスしているタイトルのリーグや大会だ。ただ,韓国e-Sports協会が主催する「StarCraft II」などのリーグも行われており,他社のタイトルが使われることもある。
試合が行われる頻度は,基本的には毎日だ。1年に2か月ほど,学生の試験期間などに合わせたオフシーズンがあり,そのときだけは週末のみの開催になるという。それでも,ほぼ毎日観戦できるというのは,日本の感覚からするとなかなかに驚きだ。
総じて,e-Sportsが盛んな韓国だからこその施設という印象で,いちゲーマーとしてはうらやましい限りだ。日本でも,e-Sports向けの施設がいくつかできてきてはいるが,このような規模の施設で気軽に観戦を楽めるようになる日はくるのだろうか。
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