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プレイヤー数3億人!? ブロックチェーン業界で注目を集めるTelegramのミニアプリについて語られたセッションをレポート[TGS2024]
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印刷2024/09/29 11:08

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プレイヤー数3億人!? ブロックチェーン業界で注目を集めるTelegramのミニアプリについて語られたセッションをレポート[TGS2024]

 「東京ゲームショウ2024」の初日(2024年9月26日),YGG Japanブース内のステージで「TONの現状とTON Japanについて」と題したセッションが行われた。

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 登壇者は,グリーでweb3事業開発責任者を務める村田卓優氏,CryptoGamesのCEOである小澤孝太氏,Eureka EntertainmentのCEOである辻 拓也氏で,TONの日本コミュニティであるTON JapanのAru氏がモデレーターを担当した。

 TON(The Open Network)とは,ユーザー数9億人超えのメッセージングアプリ「Telegram」と関係が深いブロックチェーンだ。Telegram上でプレイできるミニアプリ「Telegram Mini Apps」のゲームでは,プレイヤー数3億人超えとも謳われる「Hamster Kombat」などのヒット作が2024年に生まれ,ブロックチェーン業界で注目を集めている。

※Hamster Kombat:画面のハムスターをクリックして,暗号資産を獲得する「Tap to Earn」のクリッカーゲーム

村田卓優氏
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 まず,各登壇者がTONとの関わりを語った。グリーの村田氏はTONを知ったのは約2年前で,現在はいろいろと模索している段階だという。

 小澤氏は,CryptoGamesで1タイトル,子会社のMOCHIRONで1タイトルを,それぞれTONでリリースしている。今年の6月くらいに「TONがヤバい」という話を聞いて参入を決心し,約1週間でゲームを制作したとのこと。

 辻氏は,Eureka Entertainmentで開発中のブロックチェーンゲーム「コインムスメ」のリリース日を11月に決定し,並行してミニアプリの開発も進めていると,セッション当日に発表している(関連記事)。まずは,小規模なミニアプリを10月にリリースし,追ってコインムスメのミニアプリ版も出す計画をしているという。

 モデレーターのAru氏は,「なぜTONで開発を進めているのか」を各登壇者に尋ねた。小澤氏は,Hamster KombatのYouTubeチャンネル登録者数が3000万人を突破したことに,衝撃を受けたと話す。これまでのブロックチェーン業界では,BOTや無課金プレイヤーをできるだけ排除すべきだと考えられていたが,メディア化によってそれらをマネタイズしたことがビジネスモデルとして革新的だと考えているそうだ。


 村田氏は,日本の会社がやりそうなミニアプリのマネタイズは,Hamster Kombatのようなメディア系ではなく,アイテムを販売する「Catizen」系ではないかと予想する。また,TONの魅力は「ユーザーが集まりそうで,かつカジュアルに開発できそう」なことだという。しかし,1週間での制作は無理があると思っているようで,リリースしてみての感触を小澤氏に尋ねた。

小澤孝太氏
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 小澤氏は「まだ売れていないが,Telegram Apps Centerの掲載が2か月待ちなので,掲載してみないと分からない。やってみないと分からないので,やってみた」と応じた。辻氏は,自身が10月に出すタイトルの開発を小澤氏の会社に依頼したのは,リリースの実績があったからだと付け加える。そしてAru氏は,現在プレイヤーが多いTONのゲームは,Telegram Apps Centerに掲載されていないものも多いと補足した。

 村田氏が「プレイヤーを集める方法」について質問すると,「ゲーム内の招待機能」「KOLマーケティング」「ほかのプロジェクトとのコラボ」の3パターンあるとAru氏は説明した。コラボでプレイヤー数が増えていく様子は,YouTubeのチャンネル登録者数に近いという。また,有償でのコラボも増えてきているようで,リーズナブルなプロジェクトとのコラボは1人あたり約7円でプレイヤーが増える計算になるそうだ。

※KOL(Key Opinion Leader):特定の分野について専門性や影響力を持ったインフルエンサーのこと

 このあとは,「キャプテン翼RIVALS on TON」が1週間で200万人のプレイヤーを集めたことや,Hamster Kombatのトークンがセッション当日に上場すること,Telegram以外のメッセージングアプリから同様のサービスが出てくる可能性などについて話し合われた。
 村田氏は「このセッションを通じて,Telegramのミニアプリがすごいことと,日本のゲーム会社も作り始めていることを知ってほしい」と語り,「とりあえずやってみたほうがいい」とゲーム会社に対して勧めた。

辻 拓也氏
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 辻氏は,今の日本のインターネット業界にはビジネスチャンスがほとんどないので,たとえ1%でもチャンスが存在することが,ブロックチェーン業界のいいところだという。

 そして小澤氏は「IT業界は最高か最速でないと勝機がないので,TONで最速の事例を作ることが勝ちパターンだ」と話す。簡単なものなら開発費は,数百万円で済むとのこと。

 これを受けて辻氏は,速さだけを意識するのではなく,自分の直感や専門領域をもとにゲームを作り,時代が味方してくれるのを待つのも重要だと指摘した。

 このセッションでは,業界全体が新しいブロックチェーンゲーム業界の中でも,とりわけ最新の事例が語られていたように思う。プレイヤー数3億人超えは眉唾物だが,Hamster KombatとCatizenがかなりの成功を収め,注目されているのは確かなようだったので,新しいものが好きな人は,十分に調べたうえでプレイしてみるといいかもしれない。

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