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顔の向きとハンドサインでアプリを操作できるサングラス型ディスプレイ「XREAL Air 2 Ultra」を体験してみた
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印刷2024/03/19 19:24

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顔の向きとハンドサインでアプリを操作できるサングラス型ディスプレイ「XREAL Air 2 Ultra」を体験してみた

 2024年3月19日,XREALの日本法人である日本Xrealは,東京都内でサングラス型ディスプレイ「XREAL Air 2 Ultra」の体験イベントを実施した。

XREAL Air 2 Ultra
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 XREAL Air 2 Ultraは,2023年に国内発売となった「XREAL Air 2 Pro」をベースに,内蔵センサーとステレオカメラを組み合わせた6軸自由度(6DoF)のトラッキング機能を実現した機器だ。税込の直販予約価格は9万9800円。ただ,一般消費者も予約注文はできるが,基本的には研究者,開発者向けの製品に位置付けられている。

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 Xrealは,1月上旬に行われた「CES 2024」にて,サングラス型ディスプレイの新製品「XREAL Air 2 Ultra」を大きくアピールしていた。6軸自由度対応のセンサーや画像認識機能などで,ハンドトラッキングも可能なのがポイントだ。同社ブースにおける体験デモの様子を紹介する。

[2024/01/29 14:23]

 本稿では,体験イベントの様子と,XREAL Air 2 Ultraの見どころを紹介しよう。

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イベントの冒頭では,XREAL Air 2シリーズを着用した美男美女によるファッションショーが開かれた。とはいえXREAL Air 2シリーズは有線接続の機器であり,着用するだけでは使えないのだが
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 2024年1月の発表記事や,同年2月の体験記事でも取り上げたように,XREAL Air 2 Ultraは,2枚のマイクロ有機ELパネルをレンズの上に取り付けて,ハーフミラー経由で映像を見るサングラス型ディスプレイの一種だ。

XREAL Air 2 Ultra
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 冒頭でも触れたとおり,XREAL Air 2 Ultraは,着用者の位置や動き,向きを内蔵センサーとレンズの左右端に組み込んだカメラ「3D小型環境SLAMセンサー」を使って検出できる。そのうえ,カメラによって着用者の手の位置や動きを検出(ハンドトラッキング)できるので,別途,VRコントローラやゲームパッド,マウスなどを使わなくても,頭の動きや手の動きでアプリケーションを操作できるのだ。この点が,顔の向きしか検出できず,ハンドトラッキングもできないXREAL Air/Air 2シリーズとの決定的な違いだ。

右目側のカメラを拡大したところ
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カメラの構造図
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3D小型環境SLAMセンサーのトラッキング範囲を示したスライド。VR HMDほど広範囲ではないものの,手の動きを捉えやすいように,やや下向きになっている
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 ただし,「Meta Quest 3」や「Apple Vision Pro」のようなVR/XRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)とは異なり,XREAL Air 2 Ultra自体にアプリケーションを実行する機能はない。あくまでもPCやスマートフォンなどと接続して,それらの機器上で動くアプリケーションを使うためのディスプレイ兼入力デバイスだ。

 外観は,既存のXREAL Air 2シリーズそっくりで,レンズ部分左右にあるカメラが見分けるポイントとなっている。
 ディスプレイパネルの解像度1920×1080ドットや,最大リフレッシュレート120Hz(2Dモード時)なども,XREAL Air 2シリーズと同じだ。ただ,視野角はXREAL Air 2シリーズの46度から,52度と若干広くなった。

レンズ部分(左)とハーフミラー(右)。マイクロ有機ELパネルは,ハーフミラーの奥にある。眉間の部分にある丸い孔は,装着しているかどうかを判定するセンサーだ
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 XREAL Air 2 Ultraの公称本体重量は,約80gだ。「XREAL Air 2」の公称本体重量72gよりはわずかに重いが,XREAL Air 2ユーザーの筆者が着用しても,違いを感じることはない。

重量はわずか80g。コンピュータ部分やバッテリーを内蔵しないので当然だが,VR HMDよりは圧倒的に軽い
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 着脱可能なノーズパッド(鼻あて,鼻パッド)の構造は,XREAL Air 2シリーズと変わらないようで,度付きのインサートレンズやノーズパッドへの取り付けも,まったく同じようである。ただ,XREAL Air 2 Ultra付属のノーズパッドは,XREAL Air 2シリーズ付属品よりも長くなっているとのこと。平たい顔族では,一番長いノーズパッドを取り付けても鼻まで届かないことがあったものだが,その点はきちんと改善してきたわけだ。

左がXREAL Air 2 Ultraで,右はXREAL Air 2に,付属品では一番長いノーズパッド(インサートレンズ付き)を取り付けたもの。分かりにくい写真で恐縮だが,XREAL Air 2 Ultra付属品のほうが少し長い
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 なお,「XREAL Air 2 Ultraのロングタイプノーズパッドを単体販売する可能性はあるか」と,日本Xrealのスタッフに聞いてみたが,現時点では未定のようだった。ぜひ販売してほしいものだ。

 体験会では,実際にXREAL Air 2 Ultraを使ったアプリケーション操作のデモを体験できた。XREAL Air 2 Ultraとゲーマー向けノートPCを接続した環境を使い,着用して映像を見ながら手を使って操作するという基本的なものだ。
 デモを開始すると,眼前には空中にアプリケーションのアイコン代わりになるサムネイルがいくつも浮かぶ映像が広がった。

デモを体験している筆者とデモエリアを,外部の固定カメラで撮影したうえで,デモアプリケーションのCGを合成した映像。写真の上側中央から右にかけて広がっているのが,各アプリケーションのサムネイルだ
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 基本的には,使いたいアプリケーションに視線を向けて選択状態にしたうえで,片手でOKサインを作るような感じで親指と人差し指を触れあわせるように動かすと,そのアプリケーションが実行されるという仕組みだ。簡単に言えば,視線がマウスポインターの動きで,OKサインが左クリックのようなものだ。

ハンドトラッキングの練習をしているところ。左が筆者で,右手でOKサインを出している。右にはハンドトラッキングの様子がワイヤーフレームで表示されており,5本の指と各関節を認識できている
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 ただ,XREAL Air 2 Ultraに,着用者の視線を正確に認識する視線追跡機能はない。おそらくは,頭の向きや動きから視線の向きを予想しているのだろうが,意外なほど正確に狙えるのは感心した。

アバターを使ったボイスチャットソフトをイメージしたデモ。左に並ぶアバターのアイコンに視線を向けてOKサインを作ると,選択したアバターに切り替わるというものだ
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 ハンドトラッキングの精度も悪くないが,指がカメラから隠れるような動かし方をすると,さすがに追従できないこともあった。また,4基ほどのカメラを組み合わせて,コントローラや手を広範囲に追跡できるVR HMDに比べると,トラッキングできる範囲も限られる。しかし,顔やキーボードの前で手を動かしてハンドサインを作る程度なら,現状でも使い物になる程度の精度は確保しているように思える。
 今後数ヵ月以内に登場するというソフトウェア開発キット「NRSDK 2.2」を利用することで,ハンドトラッキングやアプリケーションを空中で留める「空間アンカー」,デプスメッシュといった機能が大幅に向上するとのことだ。

 現状のXREAL Air 2 Ultraは,視野角の広がったXREAL Air 2 Proでしかないが,開発キットを使ったアプリケーションが充実してくると,面白いアプリケーションが登場してくるかもしれない。今後の展開に期待しよう。

XREALのXREAL Air 2 Ultra製品情報ページ



初代XREAL Airの割引販売キャンペーンもスタート


 2024年3月19日から,日本Xrealでは,初代「XREAL Air」や周辺機器を割引価格で買えるキャンペーンを,XREAL公式WebサイトおよびXREAL公式Amazonストア(Amazonアソシエイト)で開始した。

XREAL Air新生活応援セール」では,通常価格4万9980円(※いずれも税込,以下同)のXREAL Airが,16%割引の4万1980円(Amazonアソシエイト)で購入できる。期間は3月31日まで。

 また,3月22日からは,XREAL AirとXREAL Air/Air 2シリーズ用オプション機器「XREAL Beam」のセットが,通常価格6万6960円のところ,15%割引の5万6916円(Amazonアソシエイト)で購入できるとのこと。セットモデルのキャンペーンは,4月1日までとなっているが,台数限定で「なくなり次第終了」とのことなので,気になる人はお早めに。

Amazon.co.jpのXREAL公式ストア(Amazonアソシエイト)


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