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お値段54万円超。レースゲームと連動してシートが動く「レーシングシミュレータコクピット」を体験してきた
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印刷2018/07/06 00:00

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お値段54万円超。レースゲームと連動してシートが動く「レーシングシミュレータコクピット」を体験してきた

 マイルストーンは,レーシングシミュレータブランド「Next Level Racing」の新製品となるコックピット「GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpit」を2018年7月20日に発売する。販売代理店想定売価は50万4296円(税込54万4640円)だ。

「GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpit」
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 GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitは,すでに国内発売済みの「GTultimate V2 Racing Simulator Cockpit」に,G(重力加速度=Gフォース)を擬似的に再現する専用拡張パーツ「Motion Platform V3」をセットした商品で,シートの下に取り付けたMotion Platform V3により,プレイヤーの操作やゲーム内の状況に合わせてシートが前後左右に動くというのが最大の特徴だ。最近では,映画のシーンに合わせてシートが動くモーション対応シートが導入されている映画館があるが,あのイメージでおおむね間違いない。

GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitの全体(左)。中央と右はMotion Platform V3だ
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マイルストーンの体験型ショールームであるmost
 Motion Platform V3では,対応するPCレースゲーム(※コンシューマ機は対応していない)において,アクセルやブレーキングによる加減速G,コーナーリングによる横G,さらに縁石やバンプに乗ったときの突き上げなどを再現できる。つまり,ディスプレイから得られる視覚情報とステアリングコントローラからの反動,振動などのフォースフィードバックに加え,シートの動きからも自車の挙動変化を体感できるようになるわけだ。
 まずは体験してみないと分からないということで,東京都中央区日本橋にあるマイルストーンの体験型ショールーム「most」(マイルストーン オフィシャルショールーム 東京)にて行われた事前体験会に参加してきたので,そのレポートをお届けしよう。


車の挙動に合わせて身体が揺れる,サーキットを走っているような臨場感を体験


 事前体験会のGTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitには,ステアリングコントローラとしてLogicool G(日本以外ではLogitech G)の「G29 Driving Force Racing Wheel」と「Driving Force Shifter」が取り付けられていた。
 ディスプレイは37.5インチワイドのもので,GTultimate V2 Racing Simulator Cockpit用の別売オプションである「Racing Monitor Stand」と組み合わせてある。
 シートの下に取り付けられているのがMotion Platform V3で,思っていたよりもコンパクトだが,かなり大きな力が働く部分だけに,分厚いフレームに太いシャフト&バネ&ボルトなど,剛性の高い金属パーツをふんだんに使ってあるのが見てとれた。

Motion Platform V3(左)。体験会場版は赤かったが,国内販売となるのは黒モデルだ。右はステアリングコントローラ周りを見たカット
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 Motion Platform V3とPCとはUSBケーブルで接続し,専用ソフトウェア「Platform Manager」でコントロールすることになる。Platform Mangerでは,40種類以上の対応PCレースゲームごとに加減速Gや横Gなどが設定済みのプロファイルを用意してあるそうだ。
 今回,設定画面を触ることはできなかったが,全体の力の強さ,前後,上下,左右,回転などの強さを個々にスライドバーで細かく調整できるようだった。

Platform Managerの対応ゲーム一覧表示(左)。右は「Project CARS 2」用の設定メニュー
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 今回は,Slightly Mad Studiosのリアルレースシミュレーション「Project CARS 2」で体験することができた。
 テンションを高ぶらせながらシートに身体を沈め,さっそく,レースに挑戦してみたが,アクセルを踏み込んだ瞬間にシートごと後ろに身体が持っていかれて,正直,驚いた。加速中も「シフトチェンジ時に一瞬だけトラクションが抜けるような感じ」や「ギアが変わったショック」を感じられてニヤリとしてしまったほどだ。コーナーの飛び込みでフルブレーキングすると前方に身体が激しく振られ,右にコーナーリングすれば身体は左方向へ動くといった具合に縦横のGを味わえる。

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 コーナーからの立ち上がりでは,横方向と縦方向の動きが組み合わされ,シケインのように左右に切り返すときには,車の挙動に合わせて上下左右に身体が揺さぶられる。単調な反力や振動ではなく,ステアリングとアクセル,ブレーキの操作に対してリニアに反応する感じで,ステアリングをじんわり切ればゆっくりと反対方向にシートが動き,激しく左右に切れば首がぶれてしまうほどの強い反動が生じる。

 画面とステアリング,ペダル操作,そしてシートの動きがタイムラグなく連動しており,レスポンス的にはまったく問題ない印象だ。これらの動きはリアルというよりも,雰囲気や臨場感の増強効果のほうが大きく,ベタではあるが単純にプレイしていて面白かった。
 また,4点式ハーネスで身体をシートにしっかりと縛り付けているのに,前後,上下,左右の複数の動きが加わると視点が定まらないほどで,Platform Managerでシートの動きの強さを100%から80%に弱めてもらったのだが,それでも車の動きに合わせて身体が大きく揺れ,まったく揺れない状態と同じ走りをするのは困難なほどだった。ちなみに動きの強さは100%を超えても設定できるとのことだが,どうなってしまうのか想像もつかない。
 ともあれ,ステアリング&シートポジション,Platform Managerの設定,そしてプレイするゲーム設定を煮詰めることで,よりプレイしやすくなりそうな感覚はある。

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 体験してみると分かる気になるところもあったので触れておきたい。まず,ある程度は予想していたが,普段では体感しない動きだったため,比較的早い段階で見事に酔うはめになった。マイルストーン マーケティング部の有吉勇也氏いわく「VRデバイスと組み合わせて使用すると,より没入感が高まる」とのことだが,身体が慣れるまでは酔いとの戦いで大変な思いをすることになりそうだ。とはいえ,VR対応ヘッドマウントディスプレイとの組み合わせは相性が良さそうなので,機会があれば試してみたい。

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 また,ディスプレイとステアリングは動かずにシートだけが動くという構造上仕方ないのだが,シートが動くとステアリングと身体の距離が大きく変化して違和感があった。実際のレーシングドライバーは,車の微妙な挙動変化に対応するため,シートベルトで身体を固定し,ステアリングとの距離を一定にしている。しかし,GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitだと,ステアリングの位置は変わらずシートだけが動くため,たとえばブレーキングしながらコーナーリングするときは腕が縮まり,コーナーを立ち上がるときは腕が伸びた状態でステアリング操作をすることになり,腕の伸び方が常に一定ではなくなってしまうのだ。
 ディスプレイが固定されているため,身体が揺れている状態では狙った走行ラインを取るのも困難で,大ざっぱな言い方ではあるが,操作するのが難しいという印象になった。手とステアリングの距離感はともかく,走行ラインの問題は,ひょっとするとVR対応ヘッドマウントディスプレイを使えば解決できるかもしれないが……。

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買う買わないは別として,体験する価値は大いにあるアイテムだ


 今回,GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitを体験できたのは30分ほどだったが,体験を終え,シートベルトを外して降りようとしたときに気が付いたことがある。身体全体が汗ばみ,過去のレースゲームで感じたことのないほどの疲労感があり,シートベルトが当たっていた肩の部分に軽い痛みがあったのだ。本当にレースを終えたかのような体験である。

 プレイ時間が短かったこと,そして少し酔い気味だったことから没入感は得られなかったものの,もう少し慣れて,酔いの問題を克服した状態でもう少しプレイしたいというのが率直な感想だ。

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 個人的には,ラリーゲームで未舗装路を進むときの細かい振動や,大小さまざまなバンプを乗り越えたり,ジャンプ後に着地したりするところでどのようにシートが動くのかなども気になるところだ。クルマ系タイトルだけでなく,フライトシミュレータ各種にも対応するそうなので,「シートに揺さぶられながらのドッグファイト」にも期待が高まる。
 有吉氏によると,GTultimate V2 Motion Racing Simulator Cockpitは,ツクモやビックカメラ,Amazon.co.jpなどが取り扱うとのこと。ただし,店頭サンプルの設置の予定はないという。
 ならどうするかだが,mostでは,平日限定かつ完全予約制ながら,体験申し込みを受け付けているそうだ。なので,ぜひ一度試してみたいという場合は,下のリンクボタンから飛んだ先で申し込んでみてほしい。
 あるいは9月の東京ゲームショウ2018で実機展示する計画もあるそうなので,そちらを待つというのも手だと思う。

most(マイルストーン オフィシャルショールーム 東京)


表1 GTultimate V2 Racing Simulator Cockpitの主なスペック

型番 NLR-S001
製品コード 0638370135130
対応
ステアリングコントローラ
Thrustmaster、Fanatec、Logitech(Logicool)のステアリングコントローラ製品に対応
内容物 ・Racing Wheel Stand
・Racing Seat Add On for Wheel Stand
・ギアシフターアダプタ
・ステアリングホイール用/ペダル用マウンター
・組み立て用工具
Next Level Racing
対応オプション品
Racing Monitor Stand/Racing Keyboard Stand/Racing Flight
Pack/Racing Gaming Desktop/Racing Floor Mat
本体寸法 L125〜150cm x W55〜70cm x H117cm
本体重量 45kg
耐荷重 150kg(シート部)
保証期間 1年保証


表2 Motion Platform V3

型番 NLR-M001V3
製品コード 0640746635557
電源仕様 100〜240V 50〜60Hz
アクティブ PFC 機能
短絡保護/過負荷保護/過電圧保護/過熱保護
最大消費電力 350W
Platform Manager
対応 PC ゲームソフト
■レーシングゲーム
22 Racing Series/American Truck Simulator/AssettoCorsa/Automobilista/BeamNG.drive/Copa Petrobras deMarcas/DiRT 3/DiRT 2/DiRT Rally VR/DiRT Rally/DiRT Showdown/DiRT 4/Euro Truck Simulator 2/F1 2011/F1 2012/F1 2013/F1 2014/F1 2015/F1 2016/F1 2017/Formula Truck 2013/Game Stock Car 2012/Game Stock Car Extreme 2013/GP-Bikes (PiBoSo)/GRID 2/GRID Autosport/GRID/GT Legends/GTR2/iRacing/Kart Racing Pro (PiBoSo)/Live For Speed/MX Bikes (PiBoSo)/Project CARS/Project CARS 2/Race07/RaceRoom Racing Experience/rFactor 1/rFactor 2/Richard Burns Rally/The Crew/World Racing Series (PiBoSo)/WRC 4 (not all versions are supported, the one from Steam works)
■フライトシミュレータ
AeroflyFS2/Condor/DCS World 1.x/DCS World 2.x OpenAlpha/Falcon 4.0/Falcon 4.0 BMS/Flight Simulator X (also Steam edition)/Flight Sim World/IL2 Sturmovik: Cliffs of Dover(from Steam)/Prepar3D/X-Plane 10/X-Plane 11/Warthunder (only airplanes):
本体寸法 L46cm x W35cm x H20cm
本体重量 25kg
耐荷重 130kg
保証期間 1年保証
  • 関連タイトル:

    Next Level Racing

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