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大事なのは「最高の歴史ゲームをお届けすること」。コーエーテクモゲームスの藤重和博氏が考えるシブサワ・コウブランドの意義と展望とは
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印刷2016/11/26 00:00

インタビュー

大事なのは「最高の歴史ゲームをお届けすること」。コーエーテクモゲームスの藤重和博氏が考えるシブサワ・コウブランドの意義と展望とは

 コーエーテクモゲームスは2016年10月26日より,さまざまな「シブサワ・コウ35周年記念」施策を展開している。この取り組みは,同社のゼネラルプロデューサーであるシブサワ・コウこと代表取締役会長の襟川陽一氏が,第1作である「川中島の合戦」を世に送り出してから35年を迎えたことを受けて行われているものだ。
 また「川中島の合戦」が国内初となる歴史シミュレーションゲームであることから,その発売日である10月26日は「歴史シミュレーションゲームの日」として,日本記念日協会より正式に記念日として認定されている(関連記事)。

 こうした取り組みや施策を手がけているのが,コーエーテクモゲームスのシブサワ・コウブランド長 藤重和博氏である。今回4Gamerは,藤重氏に同ブランドの意義や展開中の施策の狙い,そして今後の展望について聞いてみた。

インタビューの席に並べられた歴史グッズ(?)。刀や火縄銃など,一部は藤重氏が個人的に集めたものだそうだ


個人であるシブサワ・コウが,ブランド「シブサワ・コウ」になる意義


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずはシブサワ・コウブランドとはどのようなものなのか,その位置付けから教えてもらえますか。

藤重和博氏(以下,藤重氏):
 コーエーテクモゲームスは2016年4月に組織変更を実施し,5つのブランド制を立ち上げました。これには,各ブランドにIPを集中させることで,よりお客様に最高のコンテンツを提供していきたいという狙いがあります。
 その中でシブサワ・コウブランドは,当社の襟川陽一がシブサワ・コウとして作ってきた数々のゲームを,今後IPとしてさらに展開していこうとする組織なんです。

4Gamer:
 ちなみにシブサワ・コウの名前を一つのブランドに冠した理由は何でしょう。

藤重氏:
 まず,シブサワ・コウがゼネラルプロデューサーとして監修を手がけているタイトル群を扱っていることが挙げられます。そしてもう一つ,今後それらを展開していくにあたり,襟川一人ではなく,組織として,開発チームの一人一人が「シブサワ・コウ」の看板を背負うことで,しっかりしたゲームをお届けする責任感が芽生え,それがゲームにも還元されるという狙いもあります。

4Gamer:
 ある意味,「組織全体がシブサワ・コウになる」と解釈していいのでしょうか。

藤重氏:
 大きな意味ではそう表現していいかもしれません。組織としての使命は,襟川がこれまでシブサワ・コウとして体現してきたことを,私達が新しい遊びに落とし込んで世の中に送り出し,多くのお客様に喜んでいただくことですから。

4Gamer:
 そうなると,シブサワ・コウブランドのスタッフ一人一人はもちろん,そのリーダーである藤重さんには相当大きなプレッシャーが掛かっているんじゃないかと思うのですが。

藤重氏:
 そうですね。このブランドで扱う「信長の野望」や「三國志」などのIPは,シブサワ・コウが気持ちを込めて作ってきたものですし,彼自身の才能によって評価されてきたものですから,私がそのブランドの長を任されたことは光栄であると同時にプレッシャーも当然あります。
 ただ,私自身,「三國志」シリーズでは「VI」から「IX」までの開発に携わり,「VIII」と「IX」はディレクターを務めました。「信長の野望」シリーズも「将星録」と「烈風伝」を手がけてきましたから,移植なども含めると両IPには8年くらい関わっています。その中で,たくさんの新しいゲームシステムを作り,また新しいお客様と出会えましたから,その現場に戻って来られたという嬉しさもあるんですよ。

4Gamer:
 プレッシャーばかりではないと。

藤重氏:
 私自身,ずっと「もし,もう一度自分が『信長の野望』を作るなら」「『三國志』を作るなら」という思いを持っていましたから。今後,私がプロデュースするかどうかは別にしても,そうした私の思いや,シブサワ・コウとしての思いを乗せた「信長の野望」や「三國志」などを皆さんに届けていきたいと考えています。

4Gamer:
 ちなみに,藤重さんは「信長の野望」を,どのような考えで展開していくのでしょうか。

藤重氏:
 もともと「信長の野望」は,信長が本能寺の変で最期を遂げなかったとしたら,その後どうなっていただろうという歴史ifをプレイヤー各自が体験できたら面白いだろうということで作られた歴史シミュレーションゲームです。また信長自身は挑戦者であり改革者でしたが,シブサワ・コウも新しい遊びやシステムを世に送るという点において,信長を意識していたと思います。

4Gamer:
 コンピュータゲームの黎明期から活躍されていましたから,シブサワ・コウさん自身も相当な挑戦者だった……わけですね。

藤重氏:
 ええ。これは「信長の野望」に限らないことですが,シブサワ・コウブランドでは歴史シミュレーションゲームを世に送り出すにあたり,常に新しいチャレンジをしていこう,新しい遊びやシステムを開発していこうと考えています。そうすることで,お客様に新しい満足を抱いていただきたいんです。

4Gamer:
 「シブサワ・コウブランド」の挑戦はこれからも続いていくと。それは間もなく発売される「三國志13 with パワーアップキット」PC / PS4 / PS3)でも同じなんですか?(※インタビューは11月2日収録

※2016年11月22日に延期が発表(関連記事)。新しい発売予定日は2017年2月16日

藤重氏:
 そうです。今回は「威名」という新システムを導入し,武将プレイにさらなる深みや幅を持たせていますし,多数イベントも追加しています。またパワーアップキットのリリースに合わせて,さまざまなコラボレーションの展開を予定しています。

4Gamer:
 分かりました。シブサワ・コウブランドでは,「大航海時代」や「Winning Post」も扱っていますよね。

藤重氏:
 「大航海時代」は「V」をPCブラウザやスマートフォン向けに提供しましたが,次はまた何か新しい展開ができないかと考えています。「大航海時代V」は前作からかなり時間をおいてのリリースだったのですが,多くのお客様に楽しんでいただいていますので,それを必ず次の展開につなげます。
 「Winning Post」は「8」の2016年度版をリリースしましたが,当然その次も考えています。また9月にはスマホでも「Winning Post」が楽しめるようにと,「Winning Post スタリオン」をリリースしました。


新しい遊びを提供し,幅広い層に受け入れられることでブランドが成長していく


4Gamer:
 では,シブサワ・コウブランド全体を,どういった形でブランディングしていくのか教えてください。

藤重氏:
 シブサワ・コウに対する皆さんのイメージは,やはり「歴史シミュレーションゲーム」だと思います。その上で私達が皆さんに何を提供していくのか,何を還元するのかというと,一番大事なのは「最高の歴史ゲームをお届けすること」です。

4Gamer:
 コーエーテクモゲームス作品のファンとしては,ぜひとも期待したい部分ですね。

藤重氏:
 またブランド制を採用するまでは,同じIPでもパッケージ版はパッケージゲームの部署,オンラインゲーム版はネットワークの部署というように,デバイスやプラットフォームによって担当が分かれていました。そうなると,スタッフの発想や考え方も自分が所属する部署や自分に与えられた役割の中に留まってしまうんですよね。

4Gamer:
 連携は取りづらそうですね。

藤重氏:
 もちろん,それでもお客様に楽しんでいただけるゲームは提供できていたと思います。しかし,ブランド制となった今はデバイスやプラットフォームにとらわれることなく,新しい発想で「信長の野望」や「三國志」などのコンテンツを作れるようになっています。その中で,繰り返しになりますが,新しい遊びやシステムが生まれ,お客様に高い満足度や新しい価値観を覚えていただき,その結果としてブランドが成長していくこと,広がっていくことを理想としています。
 襟川も「シブサワ・コウとして,ずっと新しいゲームを作り続ける」と言っていますし,私自身もせっかくゲームを作るのであれば,新しいものを作りたいと考えていますから。

4Gamer:
 デバイスやプラットフォームにとらわれないというのは,どのタイトルも必ずマルチプラットフォームでリリースするという意味ではないですよね?

藤重氏:
 ええ,おっしゃるような意味ではありません。例えば,先ほど挙げた「大航海時代V」は,それまでパッケージゲームだった「大航海時代」のナンバリングタイトルを,ネットワークを使ったゲームにしたらどんな新しい遊びやシステムが生まれるだろうかという取り組みだったんです。こうした取り組みは,以前の体制だと実現が難しかったんです。

4Gamer:
 ブランド制になって,それがやりやすくなったと。

藤重氏:
 はい。今,シブサワ・コウブランドには240名前後のスタッフがいて,半分プランナー,半分プログラマーという構成になっているのですが,彼らが新しい発想で企画を立てたら,すごくたくさんの遊びが生まれるだろうと私自身も期待しています。

4Gamer:
 プレイヤーとしても期待したいところです。

藤重氏:
 また,シブサワ・コウブランドはコーエーテクモゲームスの中で,もっとも歴史の長いIPを扱っていることもあって,非常に幅広い年齢層の認知を得ているんですよ。例えば「三國志」は,30年を越える歴史を持っているため,ファンもそれなりの年齢の方ばかりだと思われがちですが,レベルファイブさんとのコラボレーションで実現した「妖怪三国志」をリリースしたことによって若年層からも認知されています。
 シブサワ・コウブランドでは,こうした幅広いお客様に「いろいろ考えながらクリアしていく新しい遊び」を提案していきたいと考えています。

4Gamer:
 ところで,プラットフォームのお話が出たので教えてほしいのですが,Nintendo Switchへのタイトル供給はどうなるでしょう。先日の「歴史シミュレーションゲームの日」記念特番で,シブサワ・コウさんが「信長の野望」を対応させたいという旨の発言をしていました。


藤重氏:
 あの発言は,より幅広い層の方に「信長の野望」を遊んでいただきたいという,シブサワ・コウとしての意気込みだと思います。ゲームの作り手として,新しいプラットフォームのゲームを手掛けられるのは,楽しいことですから。

4Gamer:
 何かが決まったという発表ではないわけですね。今後何かしらの発表があることを期待しています。


シブサワ・コウ35周年企画として,新作のリリースはもちろん往年の名作も配信


4Gamer:
 10月26日が「歴史シミュレーションゲームの日」に認定されたり,「シブサワ・コウ35周年記念」の企画が発表されたりしましたが,これもシブサワ・コウブランドの取り組みなのでしょうか?

藤重氏:
 はい。そうなります。

4Gamer:
 では,これらの取り組みの意図を教えてもらえますか。

藤重氏:
 お話ししたように「シブサワ・コウ=歴史シミュレーションゲーム」というイメージがありますから,すでにある「信長の野望の日」や「三國志の日」のように記念日を設けられるといいのではと考えたんです。そこでシブサワ・コウの歴史シミュレーションゲーム第1作である「川中島の合戦」の発売日だった10月26日を記念日とし,それを基軸に,シブサワ・コウとその35周年を盛り上げていこうと。こういった一つのタイトルやIPではなく,ブランド全体を盛り上げていくような取り組みを考えるのは,ブランド長である私の大事な役目です。

4Gamer:
 シブサワ・コウ35周年キャンペーンでは,約1年間にわたってさまざまな企画を展開していくとのことで,2016年末まではコーエーテクモゲームスの各タイトルで主に「川中島の合戦」関連のコンテンツが登場するとアナウンスされていますよね。

藤重氏:
 「歴史シミュレーションゲームの日」に合わせてキャンペーンをスタートするということで,まずは「川中島の合戦」をフィーチャーすることになりました。とくに「信長の野望」各タイトルに,武田信玄と上杉謙信が登場するお祭り的なコンテンツを提供すると楽しんでいただけるのではと。

4Gamer:
 「信長の野望」と「川中島の合戦」の相性の良さはよく分かるのですが,「三國志13 with パワーアップキット」にも,PC版の予約特典として「川中島の合戦」のダウンロード用コードが付いてきますよね。なぜ,三國志に……と思ってしまったのですが。

藤重氏:
 実のところ「信長の野望」のファンと,「三國志」のファンはそんなにハッキリ分かれているわけではないんですよ。

4Gamer:
 確かに,今も昔も,コーエーテクモゲームス(光栄)作品のファンという人は多いように思います。

藤重氏:
 そんなこともあって,シブサワ・コウに「三國志13WPKの特典で,これをやってみたい」と相談したら「面白そうだね」と,すぐに決まりました。

4Gamer:
 なるほど。「信長」だから,「三國志」だからといった話はなくて,光栄作品だから,という感じなんですね。
 それでは,2017年以降のシブサワ・コウ35周年キャンペーンの展開についても教えてもらえますか。

藤重氏:
 年明けからは,IPごとに展開をしていきます。「信長の野望」の次は「三國志」を予定しているのですが,詳細に関しては日をあらためて発表します。そのあとは「Winning Post」などのタイトルが続きます。

4Gamer:
 「Winning Post」と言えば,例年初夏にリアル競馬で冠レースを開催していますよね。

藤重氏:
 ええ。2016年はファンの皆さんを招待して一緒に観戦する企画を初めて実施しました。競馬評論家の須田鷹雄さんと,競馬番組で司会を担当するタレントの守永真彩さんにゲストとしてお越しいただいて,一緒に予想したりもしました。

4Gamer:
 シブサワ・コウ35周年キャンペーンでも,そういった企画の展開を期待していいのでしょうか。

藤重氏:
 もちろんです。シブサワ・コウがゼネラルプロデューサーとして手がけているタイトルのファンの皆さんには,さまざまな形で何かしら還元していきます。やはり皆さんが,シブサワ・コウのゲームを35年間遊んでくださったからこそ,今の私達があるわけですから。
 とくに「Winning Post」の冠レース企画のように,リアルの場でファンの皆さんと触れ合う機会はもっと増やしたいと考えていますし,シブサワ・コウともいろいろ相談しています。こういった,ゲームそのものだけでなく,その周辺を盛り上げていくことも,ブランディングの中では大事ですよね。

4Gamer:
 そういえば先日,コーエーテクモゲームスの本社が横浜・みなとみらい21地区に本社オフィスを移転するという発表がありましたよね(関連記事)。ライブハウス型のホールも併設されているとのことなので,ファンイベントなどの開催にもこれまで以上に力を入れていくのでしょうか。

藤重氏:
 オフィス移転に関しては,コーエーテクモグループの経営統合10周年記念事業なのですが,おっしゃるとおりで,これまで以上にイベントの企画はやりやすくなるでしょうね。

4Gamer:
 期待が高まります。ところで今までに名前が挙がったIP以外にも,シブサワ・コウの名前が記された往年のタイトルはたくさんありますよね。シブサワ・コウ35周年記念キャンペーンの中で,新たな展開を予定しているIPはありますか。

藤重氏:
 実は「歴史三部作」を筆頭に,初期のシブサワ・コウタイトルを現行の環境で遊べるようにしてダウンロード配信しようと準備を進めています。「歴史シミュレーションの日」記念特番でも,多くの視聴者の皆さんから「あのタイトルは今どうなっているのか」「もう遊ぶことはできないのか」といったコメントを頂戴したので,そうしたご期待にお応えしたいと。詳細は,今後あらためて発表します。

4Gamer:
 PCゲームだと昔のタイトルの入手や,たとえ入手できても遊べる環境を整えるのが難しかったりするので,光栄時代からのファンとしてはありがたい取り組みです。

藤重氏:
 私自身,昔のタイトルを気軽に遊べるようにならないかとずっと考えていたんです。記念特番を通じて,同じような思いを抱いている皆さんがたくさんいらっしゃると確信できましたので,この機会に実現してみようと。

4Gamer:
 ゲームの内容は当時のままですか。それとも,表現などに一部変更が加わるのでしょうか。

藤重氏:
 可能なかぎり当時のものをそのままを再現しようと努めていますが,変えたほうが良い部分はブラッシュアップするつもりです。
 「川中島の合戦」のリメイクも大変で。当時のプログラムは保存されていたのですが,記録メディアが磁気テープですから最初はきちんと読み込めるかどうかすら分からなくて。幸いテープの保存状態は良くデータは読めたのですが,今度はきちんと動作するか確認するための機材がない。

4Gamer:
 当時動いていた実機が必要となると……大変ですよね。

藤重氏:
 ええ。さすがに襟川の私物を持ち出すわけにもいきませんし,1台だけでは不安だからと,どうにか2台のMZ-80Cを手に入れました。それだけやった甲斐もあって,動作は無事確認できてデータをデジタル化することもできたのですが……まさか2016年になって,こんなにローテクな作業で苦労するとは思ってもみませんでしたね(笑)。

4Gamer:
 いや,でも「よくぞやってくれた!」と喜ぶ人は多いと思います。
 それでは最後に,シブサワ・コウブランドの展開とシブサワ・コウ35周年に注目する人に向けてメッセージをお願いします。

藤重氏:
 まずは,シブサワ・コウ35周年キャンペーンの「川中島の合戦」をフィーチャーしたコンテンツ各種をお楽しみください。そして「三國志13 with パワーアップキット」()が発売されます。
 年が明けて2017年になったら,2月にはいよいよ記念作品である「仁王」もリリースされますし,時期は未定ですが「信長の野望」最新作の情報も順次公開できるかと思います。それら以外にも約1年間にわたって各IPのコンテンツを提供していきますので,ご期待ください。

※(再掲)新しい発売予定日は2017年2月16日

4Gamer:
 ありがとうございました。

  • 関連タイトル:

    三國志13 with パワーアップキット

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    三國志13 with パワーアップキット

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