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「黒騎士と白の魔王」を“生活の一部”だと感じてもらいたい。グラニの社長,谷 直史氏にインタビュー
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印刷2017/06/10 11:00

インタビュー

「黒騎士と白の魔王」を“生活の一部”だと感じてもらいたい。グラニの社長,谷 直史氏にインタビュー

 グラニが配信中のスマホアプリ「黒騎士と白の魔王」iOS / Android)は,最大4人でパーティを組んでバトルに挑めるオンラインRPG。ウェイトシステムを採用した戦闘と豊富な育成要素は,やればやるほどその面白さを感じられる(関連記事)。

 今回4Gamerは,グラニの代表取締役社長 エグゼクティブプロデューサーを務める谷 直史氏に,ゲームの制作経緯やこだわり,そして今後の予定などを聞く機会を得た。本稿でその内容をお届けしよう。

谷 直史氏
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「黒騎士と白の魔王」公式サイト

「黒騎士と白の魔王」ダウンロードページ

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こだわったのはMMORPGのような面白さ


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。ついに配信されました「黒騎士と白の魔王」ですが,本作の制作経緯をあらためてお聞かせください。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「黒騎士と白の魔王」を“生活の一部”だと感じてもらいたい。グラニの社長,谷 直史氏にインタビュー
谷 直史氏(以下,谷氏):
 僕は29歳まで建築業界にいたんですが,そのときに「このままこの仕事をずっと続けて人生を終えていいのか?」というふうに考えていた時期があったんです。
 僕は小さい頃からゲームが大好きで,20歳くらいからMMORPGを熱心にプレイしていまして,こんな楽しい体験が世の中にあるんだっていうことに感動していたんですね。

 それで,自分が味わったこの感動というか楽しさを,自分が作る側に回れたらすごい充実した人生だなって言える。自分の中で最高の瞬間だろうなって思ったんです。それで建築業界を辞めてプログラミングを勉強して,名古屋から東京に出てなんとかゲーム業界に入ることができました。

 当時は,PCのブラウザで遊ぶ牧場ゲームが流行っていて,自分でも作れると思い,会社の社長や役員達を説得して,ゲームを作り始めました。
 僕は上京するときに,3年後にどんなゲームでもいいからスタッフロールに名前を載せて,そこからさらに3年後に自分主体でゲームを作るみたいな,ざっくりとした目標を決めていたんです。その目標は思っていたよりも早く達成できて,なんとか自分でゲームを作れるような立場になれました。その後,前職の職場で「大連携!!オーディンバトル」や「大戦乱!!三国志バトル」などの経験や手応えを得た結果,自分のことを信じてくれるメンバーが大分集まってくれたので,グラニという会社を立ち上げて「神獄のヴァルハラゲート」を作りました。

神獄のヴァルハラゲート
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4Gamer:
 そこから「黒騎士と白の魔王」開発に至ったきっかけは何でしょうか?

谷氏:
 「神獄のヴァルハラゲート」も自分の目標としてるゲームにかなり親しいマインドのゲームではありましたが,まだその先があると考えていました。それでタイミングを狙っていたところ,MMORPGも作れるのではと感じられるほどにスマートフォンの性能が向上してきて,自分が作りたかったゲームを,本気で妥協せずにチャレンジするならまさに「今でしょ!」というところでした。
 僕が本当にやりたかったことは,自分が作りたかったゲームを作るというのはもちろんその通りなんですけど,何より寝なくてもいいくらい楽しんでいたあの体験を,より多くの人に体験してもらいたい。オンラインゲームの本当の面白さを味わってもらいたい。そういった思いが,本作の開発に至ったきっかけになっています。

4Gamer:
 谷社長が考えているMMORPGの本当の面白さというのは,具体的にはどういった部分でしょうか。

谷氏:
 オンラインゲームの中でいつも一緒に遊んでいるメンバー達と,強敵と戦う前や,戦っているときにリアルタイムで「どう戦おうか?」と考え合ったり,たとえば戦闘中に仲間が死んで「戦いを続けるか,撤退するか」といった突発的なアクシデントに対応したりと,手に汗握る“喜怒哀楽を共にする”体験を味わえることですね。
 そしてその喜怒哀楽を共にすることで,死地を乗り越えた戦友のような仲間ができることかなと思います。

4Gamer:
 本作の開発をスタートするにあたり,最初に悩んだのはどういった部分でしょうか。

画像集 No.006のサムネイル画像 / 「黒騎士と白の魔王」を“生活の一部”だと感じてもらいたい。グラニの社長,谷 直史氏にインタビュー
谷氏:
 まずスマホの画面で,そういったMMORPGの面白さをどうやって再現するかという部分です。ずっと考えていた構想は頭の中にありましたが,ウェイトシステムという形に落とし込むことで実現しました。このシステムによって駆け引きが生まれ,MMORPGで味わえるような面白さを表現できたと思います。

 「バザー」を導入したい気持ちも強かった。これはMMORPGをプレイしたことがある人なら賛同してもらえると思います。バザーを導入すること前提でマネタイズも決めていきましたね。ほかにも,やはり最終的には対人戦での駆け引きがやりこみ要素になると思っていたので,僕が制作してきたゲームで培ったノウハウを活かし,ギルドバトルも最初から実装する前提でした。

4Gamer:
 プレイした方ならすぐに分かりますが,かなり要素が多いゲームですよね。制作期間はどの程度になったんでしょうか。

谷氏:
 2年と3か月ほどですね。すべてを妥協せずにやっていこうというコンセプトで制作を進めていきました。制作中に作り直しとまでは至らなかったんですが,広がり過ぎたものをスマホに実装できる現実的なラインにまで落とし込む作業もあり……という感じです。

4Gamer:
 MMORPGの体験ってそれこそガチ勢とカジュアル勢で抱く印象は異なると思いますが,開発スタッフ達との意識みたいなところは,どうやって共有したんでしょうか。

谷氏:
 もちろんスタッフの中にはMMORPGをプレイした経験のない人もいましたので,そういった人もイメージできるように,僕が「このゲームはどこが面白いのか」を資料としてまとめて,社内で共有しました(笑)。

4Gamer:
 配信後の感想としてはいかがでしょうか。

谷氏:
 僕がこだわっていた駆け引きの要素や,協力プレイの醍醐味を体感し,「本当に面白いゲームです」という感想を,お問い合わせフォームを通じて送ってくださる方も多くて,手応えを感じています。

 もちろん「なんだか複雑で面白くない」と感じる方もいらっしゃいます。システムの奥行きと情報量の多さというのは,切っても切り離せない関係なので,そこの解消はなかなか難しく,今後の課題だと思っています。
 社内で動画チームを立ち上げたり,チュートリアルクイズを実装したりして,少しでも分かりやすくなる施策を継続的に打ち出し,少しでもサポートできればと。

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4Gamer:
 不便だと感じる人がいるにせよ,豊富なコンテンツは本作の大きな見どころですが,中でも開発に苦労した部分はどんなところでしょうか。

谷氏:
 ギルドバトルですね。ゲーム内のエフェクトを派手に演出しているので,それを8人が同時に動かすとなると,“負荷”との戦いになります。負荷をどこまで軽減しつつ,かっこいいエフェクトを演出できるかのバランスなどは,エンジニアが大変苦労していました。

4Gamer:
 アニメーションが挿入されることもからも,ストーリーに力を入れている様子がうかがえます。この点はいかがでしょうか?

谷氏:
 普段ゲームをプレイしないような人にとっては,慣れるまでゲームシステムがどうしても複雑に感じてしまい続けづらいだろうなっていうのは分かっていました。そういう人達が「ストーリーの続きが気になるから」という理由で少しでもプレイを続けているうちに,楽しさに気づいてもらえればという思いもあり,力を入れました。

豪華声優陣のボイスが吹き込まれたアニメーション
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コロシアムやラグナロクの実装,そして新たな要素も?

今後の「黒騎士と白の魔王」はどうなっていく?


4Gamer:
 今後の予定についても聞かせてください。これからのアップデートや,方向性についてはどういったお考えでしょうか。

谷氏:
 現在はまだ“近日解禁”のままとなっている「コロシアム」の開放が,もっとも大きなところですね。本作のバトルには3つの軸として,降臨や通常クエストで素材などを集める協力プレイ,サッカーやバスケといったスポーツ競技のようにワイワイと楽しめるギルドバトル,そしてガチンコで腕を競い合う対戦プレイがあります。コロシアムはこの最後の対戦にあたります。

 また,ギルドバトルの中には「ラグナロク」というコンテンツもあり,こちらの開放も急ぎたいと思っています。「神獄のヴァルハラゲート」などで培ってきたノウハウがあるので,みんなで楽しめるギルドバトル系のコンテンツは得意分野です。ぜひ楽しみにしてください。直近では,“神獄級”と呼んでいる「超高難度降臨クエスト」の第2弾をリリース予定です。

4Gamer:
 コロシアムのガチ具合はどの程度になるんでしょうか。

谷氏:
 コロシアムは,デッキやアクセサリの編成,そしてバトル中のスキルを使うタイミングなど,すべてを含まえた上で腕を競い合うコンテンツです。なおコロシアムでは,4ロール分の自キャラのデッキとアクセサリを整えて,バトル開始時に操作するロールを決める形になっています。
 先行してβ版という形でフレンドバトルのみを開放する予定で,β版では操作するロールを変更することはできませんが,正式版では,操作するロールはバトル中にいつでも切り替えられるので,かなり考えることが多く,全ロールの特徴や立ち回りを熟知しないと勝ち抜くことは難しいでしょう。

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4Gamer:
 ほぼ1人で4キャラを操作するということですね。

谷氏:
 そうですね。操作していないキャラはNPCとなり,自動で行動しますが,その傾向を「攻撃的オフェンシブ」「守備的ディフェンシブ」「バランスノーマル」から選択する形である程度コントロールもできるので,いつどのようなときに自分がどのロールを操作するか,操作してないキャラの傾向をどう設定するか,というのも重要になってきます。

4Gamer:
 想像以上にガチプレイヤー向けでした。

谷氏:
 実装時の段階ではコロシアムならではの面白さを味わいってもらいつつ,ゆくゆくはランキングを競って楽しんでもらいたいです。いわゆるe-Sports的な対戦イベントも計画していきたいですね。

4Gamer:
 では,もう一方の「ラグナロク」の見どころも教えてください。

谷氏:
 現在,ギルドバトルは比較的とっつきやすく,多くの人に楽しんでもらえていますが,ラグナロクは月に一度開催するランキング形式のギルドバトルです。まだ詳細は言えませんが最終日には特別なバトルも用意しています。「ラグナロクのある週はギルドバトルをガチでやろう」という流れになり,新たにメリハリが生まれると思います

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4Gamer:
 今後予定されていることで,ほかにお話しできることはありますか?

谷氏:
 コロシアムの開発を優先しているので,まだ検討段階ですが,レアモンスターの出現システムを導入したいと思っています。希少種のようなモンスターが稀に出現し,そのモンスターで手に入る素材を使ってアクセサリが作れるという形ですね。ただし,サーバー全体で出現数に限りがあり,先着順なので,希少種を見つけられたらラッキーです。

4Gamer:
 さらなる上位ジョブの開放はまだ先になりそうですか?

谷氏:
 はい。

4Gamer:
 個人的には四天王キャラの見た目をプレイヤーキャラに反映させたいんですが,そういった予定はありませんか? とくにリリィが気に入っていて……。

谷氏:
 今のところありません(笑)。ただ3次職限定ですが,新たな見た目を男女で1種類ずつ用意しています。

4Gamer:
 実装を期待しています。キャンペーンやプロモーションなど,今後の施策についてはいかがでしょうか。

谷氏:
 テレビCMやYouTubeを使ったようなマスプロモーションは出来うる限り全力で実施しますが,そのほかにも現在は「黒騎士アンバサダー」という企画をとおして,本作を気に入ってもらえたファンの方と一緒に魅力を伝えていきたいと思っています。
 この企画では,あまりゲームをプレイしないという人にも浸透すればと考えており,たとえばジュノンボーイにプレイしてもらったり,アイドルにキャラクターボイスを担当してもらったりと,みんなで広げていく活動にしていきたいです。

黒騎士アンバサダー(関連記事
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4Gamer:
 谷さんはこのゲームを,どういったものにしたいんでしょうか?

谷氏:
 僕としては生活の一部みたいにしていただきたいんですよね。本作は勝ちにこだわらなければ,そんなに課金を利用しなくても楽しめるような設計をしていますし,微課金プレイヤーでも,トップレベルの人達と楽しめるようなバランスを目指していくつもりですので,長く楽しんでもらいたいです。

4Gamer:
 ゲーム内外で活発な動きが見られそうです。それでは最後に,読者に一言をお願いします。

谷氏:
 今後はコロシアムや新たな降臨クエスト,ユニークな行動をするモンスター,状態異常のギミックなどを追加していきます。ファイターの4人でしか挑めない降臨ボスといった具合に,ちょっと普通ではない楽しみ方も提供していくつもりなので,ぜひ楽しみにしてください。

画像集 No.014のサムネイル画像 / 「黒騎士と白の魔王」を“生活の一部”だと感じてもらいたい。グラニの社長,谷 直史氏にインタビュー

4Gamer:
 ありがとうございました。

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