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ハロー!Steam広場 第54回:神の力でへんてこ宇宙人を守るシミュレーションゲーム「The Mims Beginning」
PC版「Grand Theft Auto V」のリリースが2か月も延期されると聞いて,息をするのも忘れるほどショックを受けた筆者がお送りする「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,独断と偏見でピックアップしていくコーナーだ。毎週欠かさずチェックして,ちょっとなら呼吸ナシでもなんとかなる上級Steamerにジョブチェンジしよう。
ハロー!Steam広場 第54回は,不気味なビジュアルの宇宙人Mims達を主人公にしたシミュレーションゲーム「The Mims Beginning」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,Mims達の神様となり,PSIと呼ばれる力を使って彼らの避難生活をサポートをすることになる。このほか,奇想天外な攻城兵器を作って敵城を破壊していくシミュレーションゲーム「Besiege」もあるので,お見逃しなく。
キモかわ(?)な宇宙人の神として,彼らを見守っていくシミュレーションゲーム「The Mims Beginning」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,ポーランドのインディーズ系デベロッパSquatting Penguinsが手掛ける「The Mims Beginning」を紹介しよう。
タイトルにあるMimsとは,銀河を旅する種族のことだ。人の手をイメージさせるようなそのビジュアルは,“キモかわいい”という表現ではお茶も濁せず,正直,ただ単に気持ち悪い。ただ,ゲーム内ではとてもコミカルに動きまわっており,懸命に働く姿はちょっぴり愛らしかったりはする。
本作においてプレイヤーは,そんなMims達の神様的な存在となり,宇宙船のトラブルによって未知の惑星に降り立つことになった彼らを,さまざまな危機から守ることになる。ジャンルとしては,シミュレーションゲームのなかでもとくに“ゴッドゲーム”と呼ばれるものだ。
神の力を振るうためには,PSIと呼ばれるエネルギーが必要になるので,まずはPSIエネルギーを作り出す「PSI Tower」の建築をしよう。画面左にあるメニュー欄から,建築したい建物を選択して場所を指定すれば,Mims達が作業を開始する。ちなみに,時間の経過速度は自由に変更できるので,サクサク遊びたい人は倍速にしておこう。
PSI Towerの建設が終わったら,次にBiowanとExtractorを配置しよう。Biowanは,建築やアップグレードなどに使う「Biomass」の原料となる果物を実らせる植物だ。この植物は少々性格がひねくれていて,実った果物を落とさずに,どこか遠くに放り投げてしまうのだ。
地面に落ちた果物をMims達が回収できれば,それをExtractorに放り込んでBiomassに換えてくれるのだが,回収しきれずに時間が経つと,匂いに釣られてどこからともなく虫が集まってきてしまう。虫は落ちている果物を片っ端から食べていくので,虫を見つけたらPSIの力を使って,燃やすか弾き飛ばそう。
Biomassの次に重要なのがGemsだ。これもBiomassと同じく,建築やアップグレードに使用するためのものだが,Biomassほど簡単に作ることができない。Gemsを得るには家畜を育てる必要があるので,Mims達の手が空いたらBio Labを建てて家畜の生産を始めよう。Biomassが資源ならば,Gemsはお金といったところか。
Bio Labから出てきた家畜は,落ちている果物を食べて成長していく。出荷できる状態まで育つと家畜の上に[!]が付くので,確認したらSpaceportを建築して出荷の準備を進めよう。Spaceportで出荷する家畜を決めておけば,成長しきった家畜が自ら小型宇宙船に乗り込むので,宇宙船の燃料を補給したらいざ出発だ。
家畜の売却を終えた小型宇宙船がSpaceportに帰還するとGemsが手に入る。こうしてBiomassとGemsを貯めて,施設を建設またはアップグレードし,Mims達の避難生活をサポートしていくのだ。
現時点で実装されているストーリーモードは,チュートリアルの要素も兼ね揃えており,内容も親切なので英語が苦手でも十分楽しめる。また,ストーリーを進めていくと,モンスターの襲撃からMims達を守るタワーディフェンス的な要素も登場し,アーリーアクセス版といえど,章のひとつひとつが2時間ほど遊べるボリュームになっているので,ゴッドゲームが好きな人はぜひプレイしてみてほしい。
「The Mims Beginning」Steamページ(1980円)[税込]
「こんなのアリ?」な攻城兵器で敵城を破壊するシミュレーションゲーム「Besiege」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,Spiderling Studiosが手掛ける「Besiege」を紹介しよう。
本作は,敵城の目の前で攻城兵器を作り,完成した兵器を使って兵士もろとも城を破壊するというシミュレーションゲームだ。眼前で兵器が作られているというのに,なぜ攻撃してこないのかは置いておくとして,攻城兵器は,細かいパーツによって構成されるので,どんな兵器を作るかはプレイヤー次第となる。
ビルドシステムはかなり自由度が高く,てこの原理を利用して石を投げるカタパルトや,位置エネルギーを利用したトレビュシェットといった兵器を再現することはもちろん,台車に30門以上の砲台を積んだり,燃え上がる破城槌を飛行機に取り付けたりなど,奇想天外な兵器を作ることも可能だ。
GREENLIGHTを通過してSteamでリリースできれば,Workshopを通じて作った兵器の共有が可能になるとのこと。創造と破壊を楽しむというコンセプトなので,工作が好きな人には刺さる作品かもしれない。公式サイトでは,すでにα版が6.99ドルで販売されているので,興味のある人はぜひお試しあれ。
「Besiege」GREENLIGHTページ
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